やっぱ実演? 〜2005年〜


僕が行った2005年の演奏会です。
★印は、演奏会の批評ではなくて、あくまで僕の満足度を表しています。
もっとも満足した場合は「★5つ」です。「☆」は0.5を表します。
目安は・・・★は行くんやなかった。★★はあまり良くなかった。★★★は普通。★★★★はよかった。★★★★★はめっちゃ感動できた。


<5> 12月30日 大阪フィルハーモニー交響楽団「第9シンフォニーの夕べ」

ベートーヴェン:交響曲第9番
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団
ソプラノ:腰越満美 アルト:手嶋眞佐子 テノール:福井敬 バリトン:三原剛
指揮:尾高忠明

♪恒例の大フィルによる年末の第九。個人的にはこれを聴かないと年が終わった気がしないようになってしまいました。例のごとく星取り表はなし。演奏がどうのこうのと言うより一つのイベントとして捉えているので、あれやこれや言うつもりはない。まぁ、よっぽど演奏がよかったり、よっぽど演奏が悪かったりしたら別だけど。第九終演後の合唱団による「蛍の光」も含めて、あ〜今年もいよいよ終わりだなというのが実感できたので満足できました。今年は阪神タイガースがリーグ優勝したり、ガンバ大阪がJリーグを制覇したりスポーツ関連ではいいニュースがあったけど、全体的には脱線事故や子供が殺されたりして、いい年ではなかったと思う。個人的にも年末になって足を怪我したりといまいちの年だったように思います。来年こそはいい年になるといいなぁ。ここのところ地盤沈下していると言われている関西圏においてのクラシック音楽界も盛り上がればと思いながらキーボードを叩いています。いいお年を。

フェスティバルホール



<4> 11
月18日 大阪フィルハーモニー交響楽団第393定期演奏会★★★★

ベートーヴェン:序曲「レオノーレ」第2番
モーツァルト:ピアノ協奏曲第20番
ブルックナー:交響曲第0番
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団
ピアノ:清水和音
指揮:下野竜也

♪この人の棒ってのは、奏者から見るとかなり演奏しやすいんではないかな、と思いました(あくまでも聴衆として後ろから見た印象ですが)。言っちゃあなんですが、朝比奈さんの棒なんてわかりにくかったですからね。よくあれで演奏できるなって、感心したくらいです(笑)。きっかけもわかりやすいし、表現のパフォーマンスも豊で、オケにもちゃんと敬意を払ってるし。まぁ、オケにも敬意を払うってところは、この人は大フィルの研究員だったからその辺のこともあるんでしょうが。この人の棒は過去2回見たことがあります。1度目はシンフォニーホールでのヒンデミット(この演奏会はメインが朝比奈さんのブル4で、なんの演奏会だかは忘れましたが、主催者側(?)の宣伝の不十分だったせいかせっかくのシンフォニーホールがガラガラで)、2回目はフェスティバルホールでの「土俗的・・・」という曲で(この演奏会も朝比奈さんのブルックナーだったと思う、もうそのときに大フィルの研究員は辞めていたそうで)、2曲とも聴いたことのない曲でしたが、この指揮者うまいかも?と言う印象がありました。大フィルの研究員を辞めてからは在京のオケにも出演していて、結構評判がいいようです。この演奏会の曲目も普段はあまり聴かない曲ばかりなんですが(ブルックナー・ファンがこんなこと言ってちゃいけませんが)、それでも退屈にならないいい演奏だったと思います。この人は、オケの力を引き出して十分にドライブさせてコントール(指揮台の上でのパフォーマンスも含め)させることに関しては、佐渡裕を十分上回ってるんじゃないでしょうか。ただタッパがないだけで、地味なんですよね。一昔前(今もか?)、野球で「人気のセ、実力のパ」なんて言いましたが、そんな感じ。いい演奏会でしたよ^^

背もたれ(?)のバーを指揮台につけてあげて!(笑)。

大阪ザ・シンフォニーホール



<3> 9
月8日 大阪フィルハーモニー交響楽団第391定期演奏会★★

マーラー:交響曲第3番
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団
メゾソプラノ:坂本朱
合唱:大阪フィルハーモニー合唱団、大阪すみよし少年少女合唱団
指揮:大植英次

♪行ってきました。感想は・・・やっぱマーラーって難しいな^^;ほんとは2日目に行きたかったんだけどチケットが買えなかった^^;

1楽章はなんかしっくり来なかった。冒頭から行進曲風のところはいろんな楽器の掛け合いが続くんですが、なんかねぇ・・・。ちゃんと楽譜どおりにやってるんだろうけどなんかバラバラって感じでした。なんか機械的なんだよね、1日目ということもあってこなれてなかったのかなぁ。
そうそう、1楽章の行進曲風のところの繰り返しに行くまでで1人帰っちゃいました。いかにも「オタク」ってな感じの男性。たしかに曲にはなってなっかったと思う。でも失礼じゃない?この後いくら聞いても同じ、と思ったんだろうけど、あんた何様?僕は2階サイドの席に座っていたんだけど、そいつは1階席で結構いい席だったはず。ほとんど聴かずに帰っちゃってもったいない!チケットいくらすると思ってるんだ!

で、行進曲風のところになると本領発揮というか、それまで仁王立ちでキチキチって指揮してた大植さんも動き出しました。

4楽章、金管かなり怪しかったですねぇ。僕は4楽章で緊張の糸が切れてしまいました^^;

6楽章は期待してたとおりやっぱ大フィルの弦はきれかったです。でも金管が足引っ張ってました^^;

そうそう、上手いと言えば、舞台袖のポストホルンとコンマス(ソロバイリン)、かなり上手かったですよ。

やっぱ問題は金管ですね。それもあるけどやっぱマーラーはむずかしいわ^^;明日はもうちょっと良くなってるでしょう。


って2日目の演奏は好評だったようです。1日目の修正がだいぶされたようです。ああ、2日目に行きたかったなぁ^^;



<2> 3月18日 大阪フィルハーモニー交響楽団第386定期演奏会★★

マーラー:交響曲第6番「悲劇的」
管弦楽:大阪フィルハーモニー交響楽団
指揮:大植英次
♪この公演は楽しみにしていました。が・・・。
演奏は思いのほかテンポを揺らしていたので、?と思う箇所もあったのですが、ホルンも上手かったし、全然悪い演奏ではなかったんですが、 曲が終わる前に拍手をはじめた奴ら、何考えているんだろう?一気に興ざめです。いい加減にしてほしいです。

東京公演もよかったようで、ほんと残念で仕方ありません。
大阪ザ・シンフォニーホール


<1> 2月19日 ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団京都公演★★★★★

メンデルスゾーン:交響曲第4番「イタリア」
ブルックナー:交響曲第7番
管弦楽:ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット

♪よかった。めちゃくちゃよかった。あんなブル7は聴いたことがない。

数年前にもブロムシュテットがゲヴァントハウス管を引き連れて来日した。そのときも確か関西公演は京都コンサートホール。曲はマーラーの「巨人」。僕もその演奏会に行くべく京都入り。そのときは予約もせず、当日券で聴くつもりだった。しかし、事前に寄った十字屋三条店でCDを買いすぎチケットを買うお金がなくなってしまった。まぁいいや、ATMでお金を下して・・・しかしゴールデンウィークでATMが動いていない!というわけで、十字屋三条店でCDを買っただけでCDなんかどこででも買えると思いつつ家路に着いたことがある。村上春樹の「パン屋再襲撃」よろしくそのときから「呪い」にかかってしまった。
ところが、ところがである。同コンビが再び来日する。曲目こそは違うが場所も同じ京都コンサートホール。僕にかかった「呪い」を解くためにはこの演奏会は絶対に聴かなければならない。そうしないと僕は「呪い」がかかったまま死んで行かなければならない。というわけでわざわざ雨の中京都まで足を運びました。まさに「因縁」の演奏会でもある。
で、どうだったかと言うと、冒頭にも書いたようにすばらしい演奏会でした。京都まで足を運んだ甲斐があったというもの。
「イタリア」は少し早い目のテンポですがすがしい演奏。きびきびとしたブロムシュテットの指揮がとっても印象的。
めちゃくちゃよかったと言わしめさせられたのは、後半のブルックナー。こんなブル7は聴いたことがなかった。1章終結部からラストまでの長い長いクレッシェンド、2楽章コーダのホルン、ワーグナーチューバのびっくりするような音量(一瞬危ういところもあったが)、寂しすぎるかつ緻密なコーダのアンサンブル、3楽章の「あれ、こんなのあったっけ?」と思わせる低音パートの強調。特に金管の低音は音が割れるほどの音量。4楽章のパウゼ毎の残響。日頃は「遠くで鳴っているよう」とよく言われる京都コンサートホールも、あの残響を聴いたら今日はホールが鳴り捲ってるだろうと、6列目に座っていても思ってしまうくらいの残響。もうどこをとってもすばらしい、まさにいままでで聴いたことのなかったブル7でした。

こんな演奏を聴いたのだから、「呪い」が解けないはずがない。いろんな意味で行ってよかった演奏会でした。
京都コンサートホール。



「クラシックの部屋」に戻る。