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ウルティマ1日記


●はじめに(2005年11月4日)

 本記事は、ウルティマ・オンラインは扱っていません。オフラインの旧作パソコンゲームの方です、念のため。

 NOVAにとって、「ウルティマ」シリーズは、名前だけ聞いて、いつかプレイしたいRPGの筆頭に上がっていました。
 最初にその名を聞いたのは、1984〜85年(正確な時期は覚えておらず)。Vの日本語版が出て、パソコン雑誌で話題になっていた頃でした。ケイブンシャの「〜大百科」シリーズの一冊で、ウィザードリィとともに代表的RPGとして紹介されていたのが、初遭遇だったと思う。
 その後、ゲームブックにもなり、ファミコンにもV(87年)やW(89年)が移植され、スーファミのY(91年)まで、プレイする機会がありましたが、
 自分が長らくパソコンを持っていなかったこともあり、コンシュマー機でのサポートが順調だったウィザードリィに比べれば、縁の薄いゲームでした。

 そして、2000年にPCを初購入した頃、ゲーム店で「ウルティマ・コレクション」(1〜8までの総集編。現在は、9もセッティングされているようだが)を見つけ、即購入。
 で、当時、作り始めたホームページ「ホビー館」のコンテンツとして企画だけは立てていたんだけどね(苦笑)。
 コンシュマーゲームに比べて、パソコンゲームはやり慣れておらず、そのままずるずる時を経るばかり。ゲームよりも、ホームページ作成の方に夢中になっていたから、というのも理由。

 結局、パソコンゲームを本格的にやり始めたのは、2002年から。ウルティマとほぼ同時に購入した「バルダーズ・ゲート」です。そちらはスローペースながら、記事書きとあいまってプレイも堪能でき、「アイスウィンド」を経て、現在の「POR」に至っていることは、この記事をお読みの方なら、先刻ご承知のとおり(NOVAのサイトで、RPGに興味がなければ、この記事を読んでいないでしょう?)。
 その中で、「ウルティマもいつかやらないとなあ」という思いだけがひしひしと募りつつ、今日に至ったと。
 何故、今かといえば、「POR」がそろそろ終わる目処がついたから(と言っても、年内はかかるだろうけど)。どうも、何か一つ終わる直前に、違うことを始めたくなるのがNOVAの性分のようです。
 ただ、ここで同じD&D系作品を始めてしまえば、「POR」が終わらなくなってしまうのは、過去の経験から明らか。終盤のプレイに疲れたときに、ちょこっと寄り道して、すぐに戻ってこれる作品が今のタイミングではふさわしい、と。

 そこで、白羽の矢が当たったのが、ウルティマの第1作です。
 本国アメリカでの発売が1980年、今から25年前ってことは、「電子戦隊デンジマン」「仮面ライダー スーパー1」「ウルトラマン80」と同じ年です。アニメでは、1stガンダムが終わって「無敵ロボ トライダーG7」が始まり、NOVAがNHKアニメの「ニルスの不思議な旅」を堪能していた頃。ついでに、初の劇場版「ドラえもん」である「のび太の恐竜」が上映され、同時上映の「モスラ対ゴジラ」で、NOVAが初めて怪獣王ゴジラを見た記念すべき年でもあります(来年、「のび太の恐竜」がリメイクされるのも、一世代の経過を強く感じます)。
 そんな古いゲームを、今やるのも何かの縁だろうと感じる次第でして、いざスタートと。

 なお、プレイ時間は、最近の作品よりは少なくなることを期待しています(ドラクエ1だったら、10時間足らずでクリアできるわけだし)。

 

●2005年11月4日(金)・プレイ開始

 旧パソコンで、ちょっとだけ試しプレイしていたウルティマ1。
 移動がマウスではなくテンキー対応とか、今の目で見ればあまりにチープな画面に苦笑しつつも、「古いからという理由で、元祖を見下すことはポリシーに反する」ので、ここは一つ寛大な精神を呼び起こします。

 気にしていたのは、ソフトがWIN98対応ってことで、XPでうまく動くかなあ、ってことですが(BG2もそれを心配していたけれど)何とかなりそうです。

 さて、キャラクター作りですが、本作は一人だけ。後の聖者アバター候補ということで、職業は僧侶を選択。種族と性別は、人間・男。ウルティマ初期作品は、WIZ同様、エルフやドワーフ、ホビットを選択できるのですが、人間アバターに統合される後の歴史を考えると、そうした異種族を使う気にはいまいちなれません(T〜Vは別作品と割り切れば、問題ないのですけどね)。
 名前は、少し悩んで、「Avan」と打ち込む。理由は3つ。

1.NOVAのアナグラムを少し変える。
2.「ドラクエ ダイの大冒険」の勇者アバンが好き。
3.後のAvatarですから、名前もそれに通じるといい感じ。

 ついでに「宇宙刑事」ッポイ響きもしっくり来る。ということで、聖者候補の勇者アバンの冒険が開始されました。

 当初のステータスは、HP150。1けたから始まるD&D関係のゲームをやっていると、かなり強そうに思うわけですが、本作ではまだまだヒヨっこ。
 とりあえず、近くのロード・ブリティッシュ城に飛び込んで(いちいちEキーを押さないといけないのが手間に感じる)、王様から使命を授かります。

 「失われた魂(ロストソウル)の墓を探せ」

 ……。
 あのう、それだけですか? せめて、墓がどちらの方向にあるか手がかりぐらい教えてくれても……えっ、自分の目で世界を見て回れ、ですって? 仕方ないですなあ。ここは、お使い冒険者の気分は捨てて、行き当たりばったりの開拓者気分を呼び起こしましょう。
 まずは、隣のブリティンの町で、お買い物。武器は僧侶らしくメイスで、防具はチェーンメールが妥当かと。それと余ったお金で食料購入。このゲームでは、HPの他に、食料がゼロになっても死にます。餓死する勇者ってのは、悲しすぎます。

 次に、平野を歩いて、見かけたシーフ(盗人)と戦う。やっつけて、わずかばかりのお金と経験値をGET。
 失ったHPの回復に、宿屋を探したけれど、どうも一晩寝て回復というシステムじゃないらしい。王様にお金を払って、HPを購入するという 「新鮮な」システム。最大HPという概念もないみたいで(システムとしての上限は9999)、表示されるのは現在HPだけ。支払った金の約1.5倍のHPがもらえるので、理論上、6000ほどの金があれば、上限HPに達することができる。でも、肝心の金がないので、そううまくはいきません。
 初期段階の所持金は100で、敵を倒しても、10程度しかもらえない。その割に食らうダメージが15じゃ済まないので、戦えば戦うほどジリ貧になるようだ。食料代にもお金を割かないといけないので、効率のいい稼ぎ方を見つけ出さないといけない。とりあえず、フィールドでは収入よりも支出の方が多くなると分かったので、ダンジョンに向かうことにします(つづく)。

 

●2005年11月4日(金)・ドラシュ山の鉱窟

 ブリティンの町から少し東に進むと、ムーンの町。その近くの山に、最初のダンジョン「ドラシュ山の鉱窟」があります。
 別に「ダンジョンに入れ」という使命を与えられたわけではないのですが、フィールドでのバトルはあまりに稼ぎが悪いので、ダンジョン探索に活路を見い出そうってわけです。

 う〜む、今までのコンピューターRPGの常識では、「ダンジョンはフィールドよりも危険」と思っていたけれど、本作では違うようです。でも、D&Dなどの初期TRPGを思い出せば、「野外冒険(ウィルダーネス・アドベンチャー)は迷宮探検よりも危険」って考え方はおかしくないかも。何せ、ルールブック記載のランダムモンスター遭遇表では、荒野を歩いていると一定確率でドラゴンと遭遇してしまいますから(笑)。
 古いゲームをプレイするときは、思考パターンを昔のものに切り替えないといけない、と感じます。

 で、ダンジョンはWIZと同じ「線画の3D表示」。オートマップに慣れた最近のゲーマーだと、これだけで挫折する人がいるみたいですが、NOVAはWIZのマッピングを楽しんだ口ですので、問題なし。それに、ゲームブックの『ドルアーガの塔』3部作や、TRPGのダンジョン作りなど、マッピング作法は心得まくってます。ただし、久しぶりなので、マッピング用のノートを用意するなど気を引き締めてからチャレンジ。

 ふ〜ん、構造は「9×9の正方形」ね。
 階層移動は、K(クライム)キーではしごの上り下り、と。
 ちょっと、戸惑ったのは、ダンジョン内でランダム配置されている宝箱と棺。前者はU(アンロック)キーを使い、後者はO(オープン)キーを使う。統一されていないのは、初期ゲームゆえの不便さってことで。
 これら宝箱の陰(死角)にモンスターがいて、いつの間にか攻撃されたりするのは、WIZと異なるシステムゆえ。ダンジョン内をモンスターが徘徊しているのは、近年のWIZ風ゲーム「BUSIN」シリーズに近い感覚。油断していると、左右や背後の死角からも攻撃されて戸惑うことしきり。

 それでも、総じてフィールドよりは楽に進みます。と言うのも、ダンジョン内では食料がほとんど減らないから。HPだけ気にしていればいい。おまけに、ダンジョンから出ると、「ごほうび」なのかHPが回復してくれる。ダンジョンをぶらぶら歩いて、適度に外に出れば、HPもいい感じに増えてくれるわけで、仕組みが分かれば順調に成長してくれます。
 ただ、レベルが1のまま上がらない。昔、プレイしたウルティマ4(ファミコン版)の記憶では最大レベル8だったので、そう、ポンポン上がらないのは分かっているけれど、いつまでもレベル1だと悲しくなってきます。
 いや、まあHPの方は順調に伸びて行っているんだけどね。初期に150だったのが、500を越えました。お金もある程度たまったので、武具を新調に、町まで戻ります。
 買ったのは「ロープ&スパイクス」(モーニングスターみたいなものか)と、「プレートメール」。でも前者は何だか攻撃が当たりにくいようで、まったく使い物にならないことがすぐに判明。値段が高いものがいい武器だとは限らないことを学び、トホホ気分で従来の「メイス」に持ち替えます。

 ダンジョンの1階、2階を攻略した後、3階に突入。ここからモンスターの顔ぶれが変わります。「コウモリ」や「ネズミ」だったのが、「クモ」とか「ヘビ」とかになって、おどろおどろしさが上昇。他のゲームだと、こいつら毒を持っていそうだけど、本作では毒の概念がないので、その点は安心。
 その後、「ジェラチナスキューブ」に鎧を溶かされたり、「サイクロプス」に背後から攻撃されて一度に60なんぼのダメージを食らって、おたおたしている間に倒されてしまったりして、ダンジョンの3階が危険なことを悟ります。しばらくは、1階や2階をうろつきながら、もう少し強くなることを決意して……つづく。

 

●2005年11月5日(土)・ロストキングの城

 ドラシュ山の鉱窟の1、2階を適当に歩き回り、出てくるモンスターを倒していると、HPも所持金も700を越えました。
 さすがに単調作業に飽きてきたので、
ブリティッシュ城に戻って、HPを購入。500コイン払えば、HPが750増えて、1500になりました。初期HPが150なので、10倍強くなった気分です。いや、レベルはまだ1なんですが。
 う〜ん、このゲーム、経験値よりも金の方が大切なんですね。金さえあれば世の中渡っていける……なんて思想は、アバター道に反するのでは? と思いつつ、聖者への道はまだまだ遠い未来の話なので、今はモンスター退治と資金稼ぎに邁進します。

 ともかく、HPが10倍になると、気分も大きくなって、少し違う場所に行きたくなるというもの。
 北に行くと、ポーズの村があって、そこでは「ソード」が売っていました。職業が僧侶なので、「ソード」は使えるのか? と気にしながら購入。どうやら問題なく使えるようです。「ロープ&スパイクス」のような扱いにくさもなく、「メイス」に代わる愛用の武器として活用することにします。

 ポーズの村の西にも城発見。名前を「ロストキングの城」っていうけど、「失われた王」とか「行方不明の王」ってどういう意味? 何だか、アンデッドっぽい響きに警戒しつつ、中身は普通のお城でした。
 ロストキング言わく、

 「ジェラティナス・キューブを倒して参れ」

 いや、それって、昨日、ダンジョンの3階で会って、鎧を溶かされてきたんだけど……って、あ、そう、こちらの言い分は、聞く耳持たないってわけですか。ちっ、いつかウルティマ4で会話を堪能してやる、と思いつつ、今は王様に授かったクエストに専念します。
 そもそも、自分、ロード・ブリティッシュのクエスト「ロストソウル」を解決していない。何となく、「ロストキング」に関連あるのかなあ、とも思うので、がんばって「ジェラティナス・キューブ」を倒すことにします。何しろ、こちらは10倍のHPを獲得していますから(レベルはまだ1だけど^^;)、勝てないことはないでしょう、と気楽に考えて、もう一度、鉱窟に入ります。

 鉱窟の3階で、昨日やられたサイクロプスを発見。「ソード」で先制攻撃すれば、あっさり倒せました。何だ、大したことないじゃん、と鼻歌交じりに探索を進めると、「ジェラティナス・キューブ」発見。やられる前にやれ、という先制攻撃の原理に従い、「ソード」で斬りつけます。「ソード」が溶かされたらどうしよう? なんて心配もしましたが、幸い、溶かされるのは防具だけらしく、無事に任務達成。
 鉱窟を出て、ルンルン気分(死語?)で「ロストキングの城」に戻ります。すると、「迷子の王様」は、

 「よくやった。赤い宝石を授けよう。これは他の3つの石とともに、タイムマシンを動かすのに必要なものだ」

 と、語ってくれます。
 ……タイムマシンですか? 6つのオーブをそろえれば「伝説の神鳥」が復活する、という話は聞いたことがありますが、ファンタジーRPGでタイムマシンなんてものは聞いたことが……あ、あった、4つのクリスタルの力で過去の世界に戻ってラスボス倒すって話が……あれも、SF混じりのファンタジーだったけど、その原点はウルティマにあった、と改めて感じます。
 それにしても、タイムマシンですかあ。「のび太の恐竜」25周年にふさわしいネタ、あるいは「タイムレンジャー」5周年と言うべきか? いやいや、ここは原点であるH・G・ウェルズの小説発表110周年記念というのがふさわしい。
 ということで、タイムマシンに合わせて、我らが勇者Avanは、今後、宇宙刑事ならぬ時空戦士の称号を名乗ることを決意。合言葉は、オレの怒りは爆発寸前! なお、そのネタ番組は来年でちょうど20周年だったりします(つづく)。

 

●2005年11月6日(日)・時空戦士のダンジョン巡り

 タイムマシンの秘密を探すこととなった時空戦士Avanです。
 時空戦士ってことは、一つハイテククリスタルスーツでも結晶(装着)したいと思い、防具屋を訪れます。そこで発見したのが「リフレクトスーツ」。レーザーを反射する属性を持った近未来風アーマーです。もはや、ファンタジーではありませんね。

 次に、乗り物屋に入ると、いかにもファンタジー風の「馬」「カート(馬車)」「ボート」の他に、「フリゲート」やら「エアカー」やら「スペースシャトル」やらが売っているのを発見。
 節操のなさに呆れながらも、「エアカー」を買って、ホバリアンと名付けることにします。この乗り物さえあれば、海の上でも飛び回ることができて、行動範囲が格段に広がるわけですが、一体、どこに行くべきか相変わらず手がかりがありません。

 「失われた魂(ロストソウル)の墓を探せ」

 って使命はあるものの、どこにあるの、それ? って状態は変わらず。手がかりかと思った「ロストキング」は、何も教えてくれず。結局、できることと言えば、最初の「鉱窟」探索を続けるか、別の「ダンジョン」に潜るか、「街」や「城」を探し求めるか、の三択です。これらを一つ一つ吟味していくと、

1.「鉱窟」の探索を続ける

 とりあえず、最初のダンジョンをクリアしたい、という気持ちはありました。
 初めは、このダンジョンの地下深くに、「墓」があるのかな? と期待してみたわけですが、普通「鉱窟の中に墓は作るまい」と思い直します。まあ、「人がいっぱい死んだアッテムト鉱山には墓標もいっぱいあった」し、「元祖鉱窟というべきモリア鉱山には、バーリンの墓があった」という前例がないわけでもないですが。
 一応は、ダンジョン探索で金や経験値、HPを増やせるというメリットもありますので、しばし探索続行。地下4階まで、マッピングを終了します……が、まだまだ下り梯子が続きます。一体、何階まであるというのだ、このダンジョン? 
 ここで、一つ、考え直すことに。このゲームって、ダンジョンを一つ一つクリアしていくことに深い意味がない、と。普通、ダンジョンといえば、それをクリアすることでストーリーが先に進んだり、新たな世界に向かうための関門だったりするわけですが、本作では単に「経験値と資金稼ぎの場」であって、それ以上の意味はなさそう。

 さらに、探索の途中で、またも遭遇した
「ジェラティナス・キューブ」に、防具を溶かされてしまいます。ガーン、せっかくのリフレクトスーツが。いかにハイテクの防具と言えども、酸攻撃には抵抗できず。まるで、妖機械獣グシオスβ3に、頼みの綱の超合金Zが溶かされ、ホバーパイルダーが使用不能になった兜甲児の心境で、ダンジョンを出ることにします。
 もう、しばらくは「ジェラティナス・キューブ」に出会いたくねえ、と思いながら。

2.ダンジョン巡り

 せっかくダンジョンで稼いだ金も、「リフレクトスーツ」の再購入で費やして、次の探索場所を考えます。
 別に、この世界、「ダンジョンは鉱窟だけではない」ので、物見遊山がてらに、旅先で見かけた穴に潜ってみることにします。第2のダンジョンは「モントールのダンジョン」。鉱窟の北西に位置します。構造的に多少の違いはありますが、出現モンスターの顔ぶれは鉱窟と変わらず、1階、2階をざっと回って、3階に下り立つと、やはり「ジェラティナス・キューブ」出現。鎧を溶かされないうちに出てきます。
 さらに、北に向かうと、第3のダンジョン発見。その名は「アンホーリィ・ホール」。日本語に訳すと「不浄の穴」でしょうか? 何だか、下ネタっぽい訳かも、と思いつつ、探索開始。……やはり、他のダンジョンと同じパターンですね。手軽に回れる1階、2階だけで出てきます。
 西に行けば、第4のダンジョン「ペリニアのダンジョン」発見。結局、ここも他のダンジョンと変わりないことを知り、1、2階のマッピングだけで、探索終了。

 あまり物語的な進展はありませんが、とりあえず経験値は稼いでレベル3になりました。HPの方も順調に伸びて、3000を越えました。初期の20倍ですね。ただ、HP以外のステータスは伸びていないので、何のためのレベルアップ? と少々いぶかしげな気持ちも。

.街や城の探索

 
ダンジョン巡りをしているうちに発見できたのは「ユーの町」。といっても、このゲーム、町の人が会話をしてくれないので、情報収集の楽しみはありません。単に、買い物のための場所でしかありません。

 ともあれ、今後の行動方針としては、大陸内をエアカー・ホバリアンで飛び回りつつ、目についたダンジョンに飛び込み、1、2階だけを探索。その過程で、街や城を発見して、物語が進展すればいい、と思いつつ。(つづく)

 

●2005年11月6日(日)・海を越えて

 北の探索を一通り終えて、南へ向かおうとする時空戦士Avan。
 しかし、北で一つ、気になるものを発見。海の向こうにポツンと浮かぶ小島、そこに一つの立て札が目に付く。街での情報収集がままならないゲームなので、立て札から何かの情報を得られないものか、と愛機ホバリアンに飛び乗り、海を越えます。
 立て札の前に、トーッと降りてみましたが、何が書いてあるか読めません。調査用のI(インフォーム)キーを押してみても、何も分かりません。リフレクトスーツには、「サーチアナライザー」が装備されていないので、やむを得ず、場所を移動する「バイパススリップ」を発動……いや、単にE(エンター)キーを押してみただけですが。
 すると、突然、立て札の周りに強力な力が発動し、Avanの体に流れ込むではありませんか? そして、「素早さ」の能力値がアップ。どうやら、立て札らしき物は「防護の標柱」といって、能力値アップの魔力を宿していたようです。もう一度、Eキーを押しても、何も起こらず。

 しかし、能力値アップはあまりにおいしいので、他にも同じような立て札がないか、とフラフラ飛び回っていたら、東の方にもう一つ発見。今度は「知識の塔」という場所で、知力アップ
 さらに、もう一度「防護の標柱」に戻ると、再び機能を取り戻したようで、「素早さ」アップ
 この作業を繰り返していると、短時間で、知力と素早さがマックスに成長しました。うむ、せこせこ経験値稼ぎするのが馬鹿馬鹿しくなるほどの成長ぶりじゃありませんか。

 次に南へ行く途中、一先ず、ロード・ブリティッシュ城に戻ろうとすると、城のすぐ西の海上にダンジョン発見。拠点の目の前にラスボスの城があるというドラクエの前例もあるので、試しに調査してみると、ダンジョンの名前は、「モンディンの地獄の門」。うお、なんちゅう名前だよ。念のため、モンディンってのは本作のラスボスの魔術師の名前。WIZでのワードナに相当します。
 ドキドキしながら探ってみますが、1、2階はこれまでのダンジョンと変わらぬ作り。何だかガッカリです。いずれ、ここを探索して行けば、ラスボスのところに行き着けるのかな? と思いつつ、今はまだ力不足と思うので、予定通り南に向かうことにします。

 南で見つけたダンジョンは、「疑惑のダンジョン(ダンジョン・オブ・ダウト)」「死の目覚め(デスズ・アウェイクン)」「失われた洞窟(ロスト・ケイヴァーン)」そして、「ドラシュ山の鉱窟2」。2って何だよ、2って。手抜き感満載のネーミングに呆れる一方で、どこもかしこも変わり映えのしないダンジョン群に、フーッとため息。全部をマッピングして探索するのは、さすがにうんざりです。
 南で見つけた街は「モントール」「テューン」それに「フォーン」。名前は変わっても、中身はそれほど変化なし。一応、武器として「グレートソード」とか入手できたのは喜ばしいことですが、これでもう最初の大陸で行けるところは行き尽くした感じです。

 このままの勢いで、南の海を越えて、新しい大陸「ランド・オブ・ダーク・アンノウン」に旅立つことを決めたAvanでした(つづく)。

PS:レベルの方も順調に上がって、5レベル、HPも5000を越えるようになりました。

 

●2005年11月7日(月)・4大陸を駆け巡り

 最初の大陸「ランド・オブ・ロードブリティッシュ」の探索をあらかた終え、南に向かいます。
 そこは、「ランド・オブ・ダークアンノウン」。いかにも、悪そうな名前の土地じゃないですか。気分は、キカイダーと、仮面ライダーアギト。ギターをつまびきながら、変な野菜料理でも作っていましょうか(何じゃそりゃ)。

1.ランド・オブ・ダークアンノウン

 愛機ホバリアンで適当に飛び回りながら、最初に目についたのは「立て札」(笑)。いやあ、街とかダンジョンとかも目に付いたんだけど、あまり探索意欲をそそられないんですよ。それよりも、能力値アップの「立て札」の方がよほど魅力的。ウルティマ1世界で最も重要な施設といっても過言ではありません。
 最初に見つけた「立て札」は「サインポスト」。スタミナを上昇させてくれます。
 もう一つないかなあ、と南に行くと、そこには「南のサインポスト」がありました。分かりやすいネーミングですが、カリスマがアップします。
 「サインポスト」「南のサインポスト」の間を往復して、スタミナとカリスマがMAX99まで上昇しました。
 これで、この大陸の目的達成……って、まだ城を訪れていない。

 この大陸にある城は、「ブラックドラゴン城」と「オリンポス城」。前者は、何となくハカイダーっぽいし、後者はギリシャ12神っぽいネーミング。名前は仰々しいけど、別に悪の居城というわけでもなく、ただのお城です。ただのお城らしく、クエストを授けてくれます。

ブラックドラゴン王「リッチを倒せ」
オリンポス王「オズィマンディアスの標柱を見つけて来い」

 どうやら、任務は大きく2つ。「討伐」と「探索」に分かれるようです。相変わらず、手がかりはくれないので、さっさと辞去して、次の大陸を目指します。

.ランド・オブ・デンジャー&デスペアー

 一度、最初の大陸に戻り、それから西に向かいます。着いた場所は、「危険と絶望の土地」、なかなか物騒なネーミングだ。一応、イニシャルは「D&D」になっているのがポイント。
 そして、早速「立て札」探し(笑)。何だか、にわかに立て札マニアと化している時空戦士Avanでございます。

 最初の立て札は「東のサインポスト」。あれ? 西に飛んできたはずなのに……どうやら、この世界も東の端と西の端がループしているようですな。実際の世界地図的にも、それは納得します(北の端と南の端のループは、現実では納得できないけどね)。しかし、この「東のサインポスト」、入っても何も起こらない。何と! こんな無益な立て札は無視して、さらに西に進むと、もう一つの立て札発見。
 立て札の名前は、「ロストソウルの墓」……って、立て札だったのかよ、オイ! とツッコミを入れておいて、クエスト達成の報告をしに、
ロード・ブリティッシュ城に帰ります。ほうびとしてもらったのは「筋力の能力値アップ」。念のため、もう一度使命を受けて、もう一度、「墓」に行って帰ってくると、さらに筋力を上昇させてくれます。そんなわけで、MAX99になるまで往復開始。
 少々、距離がかかるので、かったるい気分を吹き飛ばすため、「時空戦士スピルバン」のミュージックCDを聞きながら、単調作業を続行。行くぜ、行くぜ、結晶♪ 任せろ、任せろ、結晶♪ オレの勝利は秒読み開始だ! と、水木兄ぃの雄たけびで気分を奮い立たせながら、次第に筋力上昇! MAX99になって、力がみなぎってきます。

 こうして、この大陸の目的を達成したので、次の大陸に向かいます……って、あ、城に行くの、忘れてた(苦笑)。

.ランド・オブ・フューダルローズ

 最後の大陸は「封建君主たちの土地」。最初の大陸から南東(いや、ループしているから北西でも北東でも南西でも到着できるんだけど)にあります。
 ここの北にある立て札は「オズィマンディアスの標柱」。おお、これでクエスト達成。中では武器がGETできます。ダガー一本だけど。
 さらに南に行くと、「アルゴノーツの標柱」があります。ここでは知恵の能力値がアップ。
 さらなる成長のために、標柱から標柱を往復していると、GETできる武器も次第にアップグレードしていきます。グレートソードを越えて、しまいには「ピストル」とか「ライトソード」とか「フェーザー」とかになって、究極武器は「ブラスター」。うむ、時空戦士らしくライトソードには憧れるんだけど、飛び道具の方が有利なので「ブラスター」を装備。心の中で、レーザースナイパーと名付けておきます。

 知恵もMAX99になって、全能力値が最高に達したので、ようやく使命を思い出します。先にダークアンノウンのオリンポス王にクエスト達成を報告に行くと、「よくやった、筋力を0ポイント授けよう」などと、ありがた……くない褒美をもらえます。もう、能力値MAXだからねえ、探索系の任務では得られるものが何もないようです。

 ひとまず、行きそびれた城に向かって、クエストを一通り聞いてみると、

フューダルローズのロンドリン王「キャリオンクリーパーを倒せ」
フューダルローズのバラタリア王「南のサインポストを探せ」
D&Dのシャミノ王「バルロンを倒せ」
D&Dのホワイトドラゴン王「知識の塔を探せ」

 この後は、討伐系の任務達成に専念することを決意して……つづく。

 

●2005年11月9日(水)・4つの宝石を手に入れたけど……

 
驚異の立て札パワーで能力値MAXを達成した時空戦士Avan。4大陸を駆け回って、諸国の王からクエストも授かります。

ダークアンノウンのブラックドラゴン王「リッチを倒せ」
フューダルローズのロンドリン王「キャリオンクリーパーを倒せ」
D&Dのシャミノ王「バルロンを倒せ」

 
これらのモンスターは、ダンジョンの中に巣食っていることが予想されます。どこのダンジョンも同じようなので、ここは一つ、最初のダンジョン「ドラシュ山の鉱窟」を極めようと決意します。地下4階まではマッピングしているので、順調に降りていって、地下5階以降に進みます。
 能力値MAXに加え、究極武器「ブラスター」を装備しているので、接近する前に射撃して、支障なくダンジョン攻略を果たします。
 地下5階にて、キャリオンクリーパー発見。即射殺。
 地下7階にて、リッチ発見。即抹殺。
 地下9階にて、バルロン発見。即征伐。

 その間も、ミミックとか、エティンとか、リザードマンとか、ビホルダーみたいなワンダリングアイズとか、いろいろなモンスターが行く手に立ち塞がりますが、「立て札より授かったMAXパワー」の前には向かうところ敵なしです。
 う〜ん、もしもソーサリア世界に「立て札教」なる宗教があれば、即刻、信者になっちゃうよ。いや、時空戦士Avanの職業は僧侶だから、開祖になってもいいな。「立て札の神に祈るのです。そうすれば、力を授かるでしょう」とか言って、「サインポスト」とか「アルゴノーツの標柱」とかに巡礼の旅に行く……。

 ダンジョン内で思い浮かんだ変な妄想を切り捨てて、クエスト達成の報告をしに、各王様の城に向かいます。

フューダルローズのロンドリン王「お前に緑の石を授けよう。タイムマシンは、モンディンを倒すのに必要なものだ」
D&Dのシャミノ王「お前に白の石を授けよう。さらに、わしの宝物庫から、9つの品物を持っていくがいい」
ダークアンノウンのブラックドラゴン王「お前に青の石を授けよう。タイムマシンの秘密は、プリンセスが教えてくれるだろう」

 こうして、ロストキングからもらった赤の石を合わせて、4つの宝石が入手できました。
 この後、情報によれば、「プリンセスからタイムマシンを入手するには、宇宙に出て、スペースエイリアンと戦うことで、力を証明しなければならない」ことを知ります。
 だったら、スペースシャトルを買わないとなあ、と乗り物屋に行ったら、はあ? シャトルが置いていない。

 情報によれば、「ナッソーの街でシャトルを手に入れることができる」とのこと。あれ、ナッソーなんて街は知らないけど、それ以外の場所でも、シャトルは売っていたはず、と思っていても、今は売っていないのだから、とりあえずナッソーを探せ! とばかりに世界中を駆け回ります。
 ランド・オブ・ロードブリティッシュ以外の大陸では、街の名前なんて気にしていなかったけれど、改めて見ると、いろいろあります。「金持ちの街」とか「貧乏人の街」とか「ヘレンの街(当然、スピルバンの姉を連想^^;)」とか「ジョンの街」とか、独特のネーミングセンスに浸りながらも、ナッソー探し。とりあえず、ある城の城下町がナッソーだということを発見し、喜び勇んで乗り物屋に入ります。

 シャトル下さい!

 ……しかし、商品リストの中にはシャトルはない。う〜、どうしたらいいのだ? シャトルが手に入らないと、物語が先に進まないぞ。こうして、時空戦士Avanは絶対のピンチになったのでした(つづく)。

 

●2005年11月9日(水)・まさか! の主人公交代

 
最後の望みを賭けて、世界中を駆け巡り、シャトルを売っている店を探し求める時空戦士Avan。
 しかし、ダメでした。
 どうして、お店にあった品物がなくなったのか。バグなのか、それとも4つの石を手に入れる前にシャトルを買っておかないと店頭から消える仕様なのか、よく分かりませんが、このままではゲームが進みません。
 まるで、ドラクエUで「邪神の像を捨ててしまって、攻略不能になった」ことに匹敵する大惨事です。
 こうなったら、NOVAにできることはただ一つ。

 時空戦士Avanは、こうしてモンディン討伐の使命を断念し、「立て札教の教祖として一生幸せに暮らしました。めでたしめでたし」と、終わらせる(爆)
 ここまで、連載を読んでくれた読者の皆さん、ありがとうございました(m0m)

 

 

 

 

 

 

 

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 ……さすがに、それじゃあ納得できません。
 そこで、主人公が使命を達成できなくなれば、新しい主人公を用意する、という大技があります。

 本郷猛が外国に行くなら、一文字隼人が仮面ライダーを引き継ぎ、
 
ジョナサン・ジョースターがDIOに殺されれば、息子のジョゼフや孫の承太郎がJOJOとなり、
 
ライオン仮面がワーーーッと悲鳴をあげて死んじゃえば、弟のオシシ仮面が登場する

 これぐらいの技が使えなければ、連載ものは続けられません。さすがにオシシ仮面までグエーーッとやられて、いとこのオカメ仮面まで登場するような事態は避けたいですが(苦笑)。

 ……ということで新キャラ作成。時空戦士Avanの魂を引き継いだ息子の小avanです。aが「小文字」になっているのがポイント。
 小avanの職業は僧侶、改め戦士です。そもそも、先代Avanは僧侶なのに時空「戦士」ってのは矛盾してました。名乗るなら、「時空司祭」とか「時空神官」ってのがふさわしいってもの。いや、結局、タイムマシンは使えず、宇宙空間にも行けなかったんだから、「時空」ってのもおかしいよなあ。しょせん、Avanにふさわしい称号は「立て札神官」だったってことで、

 立て札神官Avanの物語はここで幕を引き、真・時空戦士avanの物語がここからスタートする! ……ということで、再プレイ開始! 

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 どうせ、後で能力値はMAXになるんだから、と適当に数値配分して作られた小avan
 グラフィックは、ローブ姿の先代Avanとちがって、いかにもな鎧戦士。心もち、ドラクエ1の勇者に似ているような気も。

 初プレイのときと違って、さすがに効率のいい進め方は把握しているので、適当に装備を整えて、早速、「ドラシュ山の鉱窟」に向かいます。マッピングは完成済みだから余裕、余裕……と思いきや、何だか変更されている(汗)。先代Avanが苦労して描いたマップは、無駄無駄無駄ァとなりました。思わず、ウリィィィィとバーサークしたくなります。
 もはや、マッピングする気になれず、1階部分だけを適当に歩き回って、HP&資金稼ぎします。今回、「ドラシュ山の鉱窟」は、いちいち隠し扉を見つけないと探索範囲が非常にせまく歩きにくい構造になっていることが分かったので、すぐに、より歩きやすい「モントールのダンジョン」を稼ぎ場に指定。
 適度にHPが上昇したタイミングを見計らって、ロストキングの使命「ジェラティナスキューブを倒せ」をすばやくクリア。赤い石をGETした段階で、乗り物屋に「エアカー」と「シャトル」が入荷されているのを発見。売り切れる前に買っておけ、とダンジョンで資金稼ぎをしまくって、両方ともGET。
 その後、先代の教えに従い、立て札巡りをして能力値MAXになった上で(さらにブラスターもGET済み)、王様クエストを果たすためにキャリオンクリーパーと、リッチを倒しに行くことに。

 マッピングを断念した小avanの秘密兵器は、街の魔法屋で売っている「ラダーダウン」と「ラダーアップ」の巻き物。下り、あるいは上りのはしごを作成する魔法で、これさえあればマッピングいらず。しかし、戦士でも魔法が使えるのなら、僧侶や魔法使いの存在意義は? と思いたくもなるのですが、せいぜい初期能力の違いぐらいだろうと割り切り、プレイを先に進めます。
 クエスト達成して、緑の石青の石をGETした後、最後の白の石を手に入れる前に、先代の行けなかった宇宙に向かうことにします。

 シャトルに乗って、秒読み開始! 10! 9! 8! 7!……4! 3! 2! 1! タァァァイム ボカァァァァンってことで(つづく)

 

●2005年11月10日(木)・宇宙

 
宇宙に飛び出すのに、どうして「タイムボカン」なんだ? と、我ながら前回の引きをいぶかしく思いつつ。
 本来なら、宇宙物っぽく「パワーレンジャーIN スペース」とか、その元ネタっぽく思われる「サンダーバード」だろうに。
 理由としては、5からではなく、10からカウントが始まる、という条件で「タイムボカン」のつもりだったんだけど、調べてみると「タイムボカン」のオープニングのカウントは、8からでした(苦笑)。
 うう、10からカウントダウンが始まる番組って何かあるのか? 
 1から9まで数え上げていく番組なら、「サイボーグ009」があるんだけど。
 他に1から8までなら、「スカイライダー」の後期エンディングってのもあったり。

 それはともかく、「あっという間に知らない世界、フィヨフィヨフィヨフィヨ、旅がらす〜♪」ってことで、宇宙です。
 地上と操作の仕方が違うので、苦労しながら、キー操作の方法を習得。
 Iキーで現在位置と周辺宙域のマップを把握。Vキーでコクピット視点と俯瞰視点を切り替え。Hキーで宙域移動のハイパージャンプ。Fキーで敵戦闘機を射撃。あとは、テンキーで宇宙船の移動。

 宇宙船の機能は、キャラのHPに相当するシールドと、キャラの食料に相当する燃料。これらがゼロにならないように操作しながら、タイファイター(スターウォーズのH型をした帝国軍戦闘機)もどきの敵戦闘機を20機撃墜することが目標。食らったダメージや、消耗した燃料は、宇宙ステーションに戻ってお金を500払えば、回復できます。

 さて、ここで一つ問題が。

 プレイヤーのNOVAは、アクションゲームが得意ではない! という悲しき事実。う〜ん、友人の中には、シューティングゲームマニアとか、格闘ゲームマニアがいるのになあ。NOVA自身は、アクション性の少ないRPGやシミュレーションゲームが専門なので、こういう局面はつらいです。

 宇宙船の操作に慣れないうちは、宇宙ステーションのドックに船をぶつけてドッキング失敗したり、
 機体制御が上手くできずに燃料を浪費しつつ、太陽に突っ込んでゲームオーバーになったり、
 敵戦闘機のスピードに付いて行けず、返り討ちにあったり……
 う〜ん、ニュータイプみたいな華麗な活躍とは、程遠い状況になっていました。しくしく。

 でも、アムロの技は無理でも、キラの技なら何とかなるかも(笑)。
 その名もOS書き換え! いや、そう大したことじゃなくて、エミュレーターの処理速度を変更するだけですけどね。元々、ウルティマ1は古いゲームなので、現在のパソコン処理速度では高速すぎて、プレイ不可能なものになってしまう、とマニュアルに書いてあった。そこで、処理速度を遅くする機能が付いていたわけです。
 そこはまあ、あれだ。NOVAはニュータイプでもコーディネイターでもなく、オールドタイプかつナチュラル。ニュータイプ用に調整されたアレックスに乗って、「この機体、敏感すぎる!」と戸惑ったクリスチーナ・マッケンジーに近い位置づけになりますので、やはり、そうした能力に合わせたシステム設定が必要になる……と長々と言い訳した上で、
 とりあえず、処理速度を半分に設定してから、宇宙に飛び出します。敵の動きが半分になったってことは、相対的に、こちらの反応速度が倍になったってこと。通常の3倍のあのお方には及ぶべくもありませんが、十分な速度だと思う、たぶん。

 で、ゲーム外での処理はそれでいいとして、ゲーム内でも、何らかの補足設定が必要になるよな。
 ええと、つまり……時空魔法「スロウガ」? おお、それって、いかにも時空戦士にふさわしい! 
 こうして、時空の神の加護を受けた時空戦士avanは宇宙に飛び出して、移動速度が半減したタイファイターもどきと華々しい宙間戦闘を繰り広げるのでした。「おお、私にも敵の姿が見えるぞ!」と喜び勇みながら、そのうち調子に乗って、「1つ、2つ、3つ……」と撃墜数を数えてみたりもする。気分は、にわかニュータイプ! 

 やがて、20機めを撃墜すると、「あなたはスペース・エースの称号を得た」とメッセージが出ます。
 スペース・エース……すなわち、あれですな。核エネルギーを動力にした赤いサイボーグ、武器は弓に変形するムチ……って、一文字違いのボケをかましつつ、地球へ帰還するavanでした(つづく)

 

●2005年11月12日(土)・時空を越えた決戦

 
地球へ戻った真・時空戦士にして、スペース・エースのavanは、その足でロード・ブリティッシュ城に入ります。
 そこで、「私は鍵を持っているよ♪」なんて、変な歌を歌っている道化師だか、吟遊詩人だか分からない人に対して、レーザースナイパー! ドシューーンッ! と、後の聖者候補にあるまじき凶行を働きます(爆)。
 そして、鍵を奪った時空犯罪者avanは、群がる衛兵どもをレーザースナイパーで撃ちつつ、鍵を使って牢獄の扉を開き、中に囚われているプリンセスJuliaをさらい、そのまま、場外に逃走します。

 ……何だか、非道い話だ(苦笑)。

 でも、こうしないとプリンセスがタイムマシンの在り処を教えてくれないんだよね。
 avanの名誉のために付け加えておけば、レーザースナイパーは致傷モードではなく、麻痺モードで撃ちました。それが証拠に、もう一度城に入れば、道化師や衛兵は何事もなかったかのように復活していますから(笑)。プリンセスまで、ちゃっかり牢屋に戻っているし。

 ともあれ、「大陸の北西にタイムマシンがあるの」というプリンセス情報に従い、飛んでいくと、そこには最終決戦への扉とでも言うべき、タイムマシンが置かれていました。

 次に、シャミノ王のところに行って、白の石GETのためのクエスト「バルロンを倒せ」を果たしてきます。
 こうして4つの石を獲得して、いよいよ最終決戦に向かう準備が整いました。経験値もMAXの9999になり、レベルも10、HPも9000代。力量的にも、もう十分に成長しています。
 さあ、タイムマシンにGET ON! 

 動力源となる4つの石をセットすると、タイムマシンの扉が閉まり、外に出られなくなります。もう、後戻りはできません。
 そして、時間移動が始まります。まさに、「あっという間に知らない世界、フィヨフィヨフィヨフィヨ、旅がらす〜♪」ってノリです。

 でも、「あっという間に」じゃ、味も素っ気もありませんので、時間旅行の合間に、ゲーム内でははっきり語られない悪の魔術師モンディンについて、各種の資料から手に入る情報を再確認しておきましょう。
 そもそものきっかけは、大魔術師の息子として生まれたモンディンが、父親を殺害し、力ある秘宝「ルビーの宝珠」を奪ったことから始まります。モンディンは「ルビーの宝珠」のパワーを悪しき方向に歪め、「黒の宝珠」として自分のパワー源とします。「黒の宝珠」の強大な力を手にしたモンディンは、ソーサリア世界を脅かす存在となった。
 そのモンディンを倒すために、ロード・ブリティッシュが「異世界出身のヒーロー(つまりプレイヤーキャラクター)」を召喚した……ここまでが、プレイングマニュアルに書かれた背景説明。

 では、どうしてモンディンを倒すために、過去の世界に行かないといけないのか? 
 ウルティマ1が発売されたときの設定では、「現在のソーサリアでは、モンディンは力を持ちすぎて、倒すことは不可能。そのため、完全に力を付けていない過去の世界に戻る必要がある」と言われていました。
 ただ、それでは説明が十分でないらしく、後から追加設定がなされたようです。「モンディンは、黒の宝珠のパワーで、ソーサリア世界そのものを宝珠の中に封印した。封印された世界では、モンディンの邪悪な意思に共鳴した人や生き物が邪悪な魔物と化していった。モンディンの魔力は、さらに宇宙そのものにおよび、スペース・エイリアンさえ、ソーサリア世界を脅かす勢力となった。ソーサリア世界は実質的にモンディンの支配下にあるため、そこに住む住人ではモンディンを倒すことはできない。そのため、元々、異世界出身だったロード・ブリティッシュが自分の生まれ故郷から英雄を召喚した。モンディン自身は、自ら宝珠の魔力の及ばない過去の世界に引きこもり、更なる宝珠の力の研究を続けている」という設定。

 ともあれ、スペースシャトルとか、タイムマシンとか、本来中世風の文化レベルだったソーサリア世界の技術を凌駕したマシンを使いこなせるのは、異世界から来たヒーローだけ。真・時空戦士avanにかかる期待は大きいわけです。

 ……以上、設定を再確認している間に、1000年前のモンディンの城に到着しました。いきなり、目の前にモンディンがいます。最終決戦の開始だ! 

レーザースナイパー! ドシューーンッ! ビシューーンッ! バシューーンッ! ズシューーンッ!…… 

 
その他、文字表記できる射撃効果音をひたすら書いた挙句、モンディンはコウモリになって逃げます。まるで吸血鬼。
 そんなコウモリを追いかけ、撃ちまくります。

そこっ! チッ! 当たれッ! させるかッ! 一撃で仕留めてみせるッ! 行け、フィンファンネル……

 いや、最後のは勢いあまった、ただの戯言ですが、ともかく逃げるコウモリを撃ちまくると、モンディンは倒れ伏します。「本当に死んだのだろうか?」と気になるメッセージが出ますので、念には念を入れて、

ドシューーンッ! ビシューーンッ! バシューーンッ! ズシューーンッ!……死ね、死ね、死ね死ね死ね死ね、死んじまえ♪ 黄色いサルめを……

 
って思わず口ずさんでしまいたくなるほど、撃ちまくります。何だか、モンディン以上に邪悪なことをしているような気がしてきた。こういう邪悪な自分は、早く「聖者への探求」を果たして、追い出してしまわないと。

 で、いくら撃っても、倒れたままのモンディンに変化がないので、力の源である黒の宝珠を確保に向かいます。

 バシッ!

 宝珠に触ると強烈なダメージを受けました。「一体、何するねん、こんのやろ〜〜!」と、聖者候補にあるまじき下品な言葉遣いで、怒りのままに宝珠を地面に叩きつける真・時空戦士avan
 すると、宝珠が砕け散り、ゲームオーバー……もとい、エンディングメッセージが流れます。

 宝珠を破壊して、モンディンを葬った英雄
avanを、ロード・ブリティッシュ初め、ソーサリア世界中の住人が賞賛してくれるテキストメッセージが流れ、最後に「わしといっしょに、ソーサリア世界を治めてはくれないか?」と提案するブリティッシュ。

 いえいえ、私には帰るべき世界がありますし、まだまだ違う世界で、果たすべき使命が残っております。しかし、世界に邪悪な影が生まれたときには、いつでも呼んでください。それでは、これにて。アデュー! 

 ってことで、元の世界に戻る勇者でした。しかし、勇者の旅は終わらない。倒されたモンディンの復讐を遂げんと、弟子にして愛人の魔女ミナクスが、再び世界を暗黒に染めんと動き始めるの でした。
                               (ウルティマ1日記 これにて終了。ウルティマ2日記につづく)

 

●後書き

 1週間〜10日足らずで、無事終了。
 いや、途中、主役交代した辺りで、無事とは言わないような気もするけど(苦笑)、それでも何とか終わりました。まだ、風邪も完治してない中で(今年は意外と長引くなあ)、さほど無理をすることもなく。

 で、感想だけど、ずっとウルティマはドラクエに与えた影響が大きい、と知識では知っていたけど、実際にプレイすると、FF(ファイナルファンタジー)に与えた影響の大きさを実感した次第。
 時間移動してラスボスとの決戦に行く展開は、FF1そのまま。そのためのエネルギーソースとして、4つの石を使う辺りは、4大クリスタルに相当する(カラーリング的には、大地と見なせるかな)。
 ファンタジーなのに、SF的アイテムが登場するのも、FFっぽい。特に、エアカーや宇宙船はFF4を思い出した。91年に、FF4をプレイした当時は、「ファンタジーなのにSFに次第にシフトしていく世界観に違和感」を覚え、時にツッコミを入れつつも、そのセンス・オブ・ワンダー感覚をワクワクしながら楽しんでいた。そのセンス・オブ・ワンダー感覚の基盤が、実は原点であるウルティマにあったことを、改めて知って感じて、ちょっと嬉しかったりする。

 一方、ドラクエといえば、SFC初のドラクエ5が92年発売。そこで描かれた「親から子に受け継がれる探求の旅」が、まさかウルティマで体験できるとは思わなかった(笑)。さすがウルティマ……って、それは違うだろう、と自己ツッコミしつつ、「立て札教の教祖として暮らした父親勇者」の話は、他の人のウルティマ攻略記事では読めないだろうなあ、と自分では満足しています。

 このサイトも立ち上げて、間もなく5年だけど、「その時の自分にしか書けないだろうな」って記事が仕上がったときは、とても嬉しいです。まさか、ウルティマ記事の中に「ライオン仮面とか、弟のオシシ仮面とか、いとこのオカメ仮面」が登場するとは、一週間前には思いもしませんでした(笑)。
 「ウルティマ日記」自体は、サイト立ち上げ時からの企画でしたが、その時に記事を書いていたら、今のようにはならない。もっと単調なものになっていたと思う。
 「バルダーズ・ゲート攻略記」を仕上げ、「アイスウィンド旅日記」を終え、「ミス・ドラノーア探索記」を書いている最中の今だからこそ、書けた記事。
 また、2005年のこの時期、DVDで「時空戦士スピルバン」を堪能できている今だからこそ、書けた記事。
 さらに、ドラえもんの声優が変わり、古いコミック原作話が改めてリメイクあるいは初製作され、新聞の番組欄に「あやうし ライオン仮面」の表記を最近、見た今だからこそ、書けた記事。
 それが、この「ウルティマ1日記」です。

 続編の「ウルティマ2日記」は、すぐに立ち上げますが(一応、興味に任せて、すでにプレイは開始した)、
 先に「ミス・ドラノーア」の方を完結させる予定
(少なくとも、そちらには読者がいることが確定していますからね。そういう期待には応えておきたいです)。
 ではまた、「その時の自分にしか書けない記事」が仕上がることを、自分でも楽しみにして。