パワーレンジャー・第2シーズン

 

  目次
あらすじ
解説
レンジャー
脇役キャラ
ゾード
敵役
パワレン・ホームへ
←ダイノゾードパワー今だ!
 (第1シーズンへ)
ニンジェッティ・パワー!→
 (劇場版へ)
スーパー変化!ドロンチェンジャー(仮)→→
 (第3シーズンへ)

 

1.あらすじ

 宇宙から、リタの宮殿にロード・ゼッドがやってきた。
 ゼッドは、遅々として進まぬリタの地球侵略に業を煮やし、自分がリタの代わりに立つことを宣言。リタを壷に封印する。

 ゼッドの強力なモンスターに対抗するには、これまでのダイノゾードでは力不足である。そこで、レンジャーたちは、新たなサンダーパワーでゾードを強化することに成功した。

 また、ゼッドの執拗な攻撃でグリーンレンジャーのパワーを失ったトミーは、新たにホワイトレンジャーのパワーを手に入れ、ゾードンより新リーダーとして承認されるのだった。

 しかし、まもなくジェイソンザックトリニーとの別れが、訪れることになった。3人は「世界平和会議」のメンバーに選ばれ、スイスに留学することになったのである。3人のパワーは、よき友人であり戦士としての資質を備えた3人の若者、ロッキーアダムアイーシャに受け継がれた。
 新生パワーレンジャーは、ゼッドの送る巨大メカ・セルペンテラーに苦戦するものの、何とか勝ち続けていく(100話まで)。

 ゼッドの失敗が度重なる状況で、壷に封印されたリタが解放された。
 リタは、ゼッドを「惚れ薬」の力で操り、自分と結婚するように仕向ける。こうして、リタ&ゼッドの悪のタッグと、レンジャーたちの間にさらなる戦いが繰り広げられていくのだった。 【ページの頭へ】

 

2.解説

 「パワーレンジャー第2シーズン」は、非常に変化の激しい展開を見せる。
 61話〜112話までが第2シーズンだが、日本語に訳されているのは、現在のところ100話までである。
 一応、アメリカ版「恐竜戦隊ジュウレンジャー」の続編に、「五星戦隊ダイレンジャー」の要素を取り入れているが、それ以上にオリジナル展開が著しい。
 「パワーレンジャー第2シーズン」は、「第1シーズン」を継承した要素と、「ダイレンジャー」の要素と、完全な新展開の要素の3つが混在している(原作を知らない目から見れば、2つめと3つめの要素は共に新要素なのだが)。
 ここでは、各要素の扱いについて見てみよう。

 まず、主人公の日常生活は、「第1シーズン」に準じている。だが、6人のメンバーのうちの半数が、途中で新メンバーに交代するのだ。
 残るメンバーは、トミービリーキンバリーの3人。この劇的な変化に比べれば、ダイノゾードがサンダーゾードに変わることなど、些細な変化でしかない。
 レンジャーのコスチューム自体は、トミーを除いて変化していない。相変わらず、「ジュウレンジャー」のままである。どうして、「ダイレンジャー」のスーツを使わなかったのか、疑問は尽きないが、1つは、これほどパワーレンジャーが長期化するとは思えなかったことによる準備不足。もう1つは、スーツを変えることによって生じるイメージの急激な変化によって、せっかく上昇したパワレン人気を低落させる危険を恐れたことだと推測できる。
 さらなる理由として、「ダイレンジャー」のメンバー構成にが存在せず、がいることで、トミーのグリーンレンジャーと混同する危険性。また、「ダイレンジャー」の中国武術風アクションが、「ジュウレンジャー」の物とあまりにも異なることで、とても同一人物に見えない点などが考えられる。
 
 「ダイレンジャー」の要素は3点。
 1つは、新メカの「サンダーゾード」。ダイレンジャーの気伝獣である。中国の伝説獣の形をとった気伝獣は、パワレンではこれまでの恐竜型メカ・ダイノゾードがサンダーパワーを身にまとって強化変身する姿とされている。毎回のように、守護獣→気伝獣の変身が描写されているのだ。ある意味、これも今までのイメージを壊すことなく、新メカへの興味を掻きたてる演出といえなくもない。
 2つめは、トミーが新たに変身する「ホワイトレンジャー」。彼だけが、「ダイレンジャー」のキャラクター(キバレンジャー)である。他のメンバーとまったく趣の異なるスーツを着たことで、トミーがますますヒーローとして目立つことになっている。もっとも、原作版ではキバレンジャーに変身するのが子供だったため、その無邪気に喜ぶ姿が、トミーっぽくないとツッコまれる要因にもなっている。
 3つめは「ゴウマ怪人」。日本の映像では、もちろん「ダイレンジャーのゴウマ怪人VSジュウレンジャー」なんてものが存在するわけがないので、その辺りは編集によってうまく処理されている。言ってしまえば、
ホワイトレンジャー以外のレンジャーが、怪人と同じ画面の接近戦で絡むことはまずない。レンジャーが戦っているのは常に戦闘員のゴーレムだけで、怪人はそこに飛び道具の光線を放つぐらいである。また、戦闘員が倒されると、怪人はすぐに巨大化してしまう。
 映像編集の勉強をしたければ、パワレン第2シーズンは非常に良いテキストになるだろう(笑)。

 そして、新展開の要素として、オリジナル首領のロード・ゼッドと、新メンバー3人組が挙げられる。彼らの登場こそが、パワレンの世界を日本の戦隊と切り離し、パワレンの新たな展開に至る架け橋になったといえる。

 総じて見ると、「第2シーズン」は非常に不安定な、変化に富んだ模索期であると言える。
 なお、現在、日本のレンタルビデオで一番視聴が容易なパワレンは、「劇場版第1作」だと思われるが、それを見る前に、「第2シーズン」の変化を知っておいた方が、より楽しめるだろう(映画の内容は、パワレン第3シーズンのプロモーション的内容)。
 NOVAが最初にレンタル視聴したときは、、第1シーズンしか見ていない段階だったので、キャラクター的にほとんどついていけなかった。
 必要な知識は、ヒーロー側で、トミーがホワイトレンジャーかつリーダーになったことと、ロッキーアダムアイーシャの加入。敵側で、ロード・ゼッドの登場と、リタの復活、二人が結婚したことである。

 「第2シーズン」で、ストーリーの大きな流れをつかむために必要な話を紹介します。

 ・第61〜63話:ロード・ゼッドとサンダーゾードの登場編
 ・第72〜73話:グリーンレンジャーのパワーが完全に消失する前後編
 ・第77〜78話:トミーがホワイトレンジャーになる前後編、
 ・第82〜84話:
ロッキーたちの登場編
 ・第87〜88話:ジェイソンたちがロッキーたちにパワーを託す前後編
           (同時にセルペンテラー初登場)
 ・第101〜103話:リタの帰還編

 現在のところ、日本で見られる最終回の第99〜100話は、子供に戻ったレンジャーが見られ、興味深いです。これは、後の「ZEOクエスト」の原点に当たると考えられるからです。
 また、現在、日本で見られない第104〜106話も、「グリーンレンジャーの帰還」というサブタイトルが興味を引く。これは、リタが
トミーの偽者を魔法で作り、悪の戦士グリーンレンジャーを再生させる話らしい。「グリーンレンジャーVSホワイトレンジャー」という戦いが見られそうで、いつか放送されるのが待ち遠しいです。【ページの頭へ】

 

3.レンジャー
変身後 変身前の名 日本版キャラクター
レッドレンジャー ジェイソン
Jason
  ↓
ロッキー
Rocky
ティラノレンジャー・ゲキ
ブラックレンジャー ザック
Zack
  ↓
アダム
Adam
マンモスレンジャー・ゴウシ
ブルーレンジャー ビリー
Billy
トリケラレンジャー・ダン
イエローレンジャー トリニー
Trini
  ↓
アイーシャ
Aisha
タイガーレンジャー・ボーイ
ピンクレンジャー キンバリー
Kimberly
プテラレンジャー・メイ
グリーンレンジャー
    ↓
トミー
Tommy
ドラゴンレンジャー・ブライ
ホワイトレンジャー トミー
Tommy
キバレンジャー・コウ
レッドレンジャー・ジェイソン

 フルネームは、ジェイソン・リー・スコット(Jason Lee Scott)。
 俳優は、オースティン・セント・ジョン(Austin St John)。
 吹き替え版声優は、村井厚之。

 「ティラノザウルス」の力を宿した戦士。
 性格等の詳細は、
こちら
 パワーレンジャーの初代リーダーとして活躍するが、ホワイトレンジャーになったトミーにリーダーの座を譲った後、スイスへ留学するため、レッドレンジャーのパワーもロッキーに譲る。
 ダイノゾード「ティラノザウルス」を召喚、サンダーパワーで「レッドドラゴン・サンダーゾード」に変形。人型のバトルモードを駆使して、単独で敵と対決することも辞さない。
セルペンテラーの注意を引き付けることが、彼の最後の活躍となった。
 後に、
ZEOでゴールドレンジャーとして復帰する。また、映画版「ターボ」にもキンバリーとともに出演。女海賊ディバトックスに捕らわれ、トミーたちに助けられた模様。

レッドレンジャー・ロッキー

 フルネームは、ロッキー・ド・サントス(Rocky DeSantos)。
 俳優は、スティーブ・カーディナス(Steve Cardenas)。
 吹き替え版声優は、中嶋一星。

 ジェイソンの後を受け継ぎ、レッドレンジャーとなったラテンアメリカ出身の陽気な若者。
 ロボ戦では「レッドドラゴン・サンダーゾード」を駆って主戦力となるが、ジェイソンほどの風格は感じられず、リーダーという器ではない。戦闘能力は、それなりのものを備えているが、性格的には地味な方。というか、彼の主役回がそれほどないというのが実感。
 一応、ゼッドの魔法で責任感を失った際、無邪気にはしゃぎまわる姿が印象的。あとは、海上救命士のボランティアをしていることか。
 第3シーズンやZEOを見ると、また、違った面が見つかるのかもしれない。一応、英文サイトでは「当初は無個性」だったが、次第に「チーム内の道化役」となったらしい。ジェイソンよりは、ザックの性格を受け継いだと言えるかも。
 レンジャーとの最初の出会いは、坂道を転がっていく赤ん坊の乳母車を止めるために、全力を尽くした時。その後、「ニンジャ選手権」なる武道大会で優勝するほどの実力を見せる。
 そして、レンジャーたちの危機を何度か救い、後継者として認められるようになった。
 
第3シーズンでも活躍後、ブルーZEOレンジャーになり、映画版「ターボ」で、背中の負傷からジャスティンにブルーレンジャーの力を託すまで戦い続ける。

ブラックレンジャー・ザック

 フルネームは、ザック・テイラー(Zack Taylor)。
 俳優は、ウォルター・ジョーンズ(Walter Jones)。
 吹き替え版声優は、田尻ひろゆき。

 「マンモス(英語ではマストドン)」の力を宿した黒人戦士。
 性格等の詳細は、
こちら
 パワーレンジャーの初期メンバーとして活躍するが、ジェイソンたちとスイスへ留学するため、ブラックレンジャーのパワーをアダムに譲る。
 ダイノゾード「マンモス(マストドン)」を召喚。サンダーパワーで「ライオン・サンダーゾード」に変形させる。

ブラックレンジャー・アダム

 フルネームは、アダム・パーク(Adam Park)。
 俳優は、ジョニー・ヨン・ボッシュ(Johnny Yong Bosch)。
 吹き替え版声優は、川中子雅人。

 ザックの後を受け継ぎ、ブラックレンジャーとなった韓国出身の真面目な若者。
 第2シーズンでは、結構、アダムのエピソードが多く、また、ターボまで出演(「スペース」でもゲスト出演)したことから、NOVAの印象は強くなっている。
 小さいころは、体の小ささからイジメにあったとの過去が明かされるが、それも努力で克服。子供たちにサッカーや格闘技を教える際も、相手のことを親身になって考える姿が見てとれる。
 また、ビリーの説明を分かりやすく解釈できるほど聡明。トリニーの性格を受け継いだといえる。
 レンジャーとの最初の出会いは、ロッキーたちとともに、坂道を転がっていく赤ん坊の乳母車を止めるために、全力を尽くした時。その後、「ニンジャ選手権」なる武道大会で優勝するほどの実力を見せる。
 そして、レンジャーたちの危機を何度か救い、後継者として認められるようになった。
 第3シーズンでも活躍後、グリーンZEOレンジャーになり、ターボ本編で、カルロスにグリーンレンジャーの力を託すまで、トミーとともに戦い続ける。

ブルーレンジャー・ビリー

 フルネームはビリー・クランストン(Billy Cranston)
 俳優は、デビッド・ヨースト(David Yost)。
 吹き替え版声優は、杉山紀彰。

 「トリケラトプス」の力を宿した戦士。
 性格等の詳細は、
こちら
 相変わらず豊かな科学知識に加え、パワーレンジャーとしての豊富な戦闘経験が、彼をかけがえのない仲間に成長させている。
 ロッキーたちの加入後は、チームの先輩としてメンバーを引っ張る立場になっている。
 ダイノゾード「トリケラトプス」を召喚、サンダーパワーで「ユニコーン・サンダーゾード」に変形させる。
 第3シーズンまでブルーレンジャーとして活躍するが、ZEOでは前線の戦闘を引退し、ゾードの製作や整備などの後方支援に専念するようになる。その後、エイリアン・レンジャーの故郷の惑星アクィターへ旅立ったらしい。

イエローレンジャー・トリニー

 フルネームはトリニー・カン(Trini Kwan)。
 俳優は、サイ・トラング(Thuy Trang)。
 吹き替え版声優は、三浦智子。

 「セイバートゥースタイガー(サーベルタイガー)」の力を宿した戦士。
 性格等の詳細は、
こちら
 パワーレンジャーの初期メンバーとして活躍するが、ジェイソンたちとスイスへ留学するため、イエローレンジャーのパワーをアイーシャに譲る。
 ダイノゾード「セイバートゥースタイガー」を召喚。サンダーパワーで「グリフィン・サンダーゾード」に変形させる。

イエローレンジャー・アイーシャ

 フルネームはアイーシャ・キャンベル(Aisha Campbell)。
 俳優は、カラン・アシュレー(Karan Ashley)。
 
吹き替え版声優は、杉原美和(現・小日向みわ)。

 トリニーの後を受け継ぎ、イエローレンジャーとなったアフリカ出身の娘。
 新加入の3人組の中では、リーダー格。その点で、ジェイソンの性格を受け継いでいるといえる。
 この3人は、当初、エンジェルグローブ高校の隣のストーンキャニオン高校に在籍していたが、レンジャーの力を受け継いだ際に、エンジェルグローブに転校してきている。
 レンジャーとの最初の出会いは、ロッキーたちとともに、坂道を転がっていく赤ん坊の乳母車を止めるために、全力を尽くした時。その後、「ニンジャ選手権」なる武道大会で優勝するほどの実力を見せる。
 そして、レンジャーたちの危機を何度か救い、後継者として認められるようになった。
 第3シーズンまでイエローレンジャーとして活躍するが、ZEOクエストの最中に、アフリカの動物を疫病から守るために、ターニャにパワーを託した。

ピンクレンジャー・キンバリー

 フルネームはキンバリー・アン・ハート(Kimberly Ann Hart)。
 俳優は、エイミー・ジョー・ジョンソン(Amy Jo Johnson)。
 
吹き替え版声優は、荒井静香。

 「プテロダクティル(翼竜)」の力を宿した戦士。
 性格等の詳細は、
こちら
 トミーのパワー喪失の際は、非常に悩んだため、ホワイトレンジャーとして復帰した彼の姿を見た際は、一瞬、目眩を起こして倒れ、トミーに抱きかかえられるほどだった。
 ロッキーたちの加入後は、チームの先輩としてメンバーを引っ張る立場になっている。
 ダイノゾード「プテロダクティル」を召喚、サンダーパワーで「ファイヤーバード・サンダーゾード」に変形させる。
 第3シーズン中盤までピンクレンジャーとして活躍するが、体操競技の国際大会に出場するため、パワーをキャサリンに託した。その後、フロリダで暮らしていたが、映画版「ターボ」でも出演。女海賊ディバトックスに捕らわれ、レンジャーたちに助けられた模様。

グリーンレンジャー・トミー

 フルネームはトミー・オリバー(Tommy Oliver)。
 俳優は、ジェイソン・デビッド・フランク(Jason David Frank)。
 
吹き替え版声優は、荻原秀樹。

 「ドラゴンゾード」の力を宿した戦士。
 性格等の詳細は、
こちら

 第2シーズン序盤では、しばしばロード・ゼッドのターゲットにされる。
 また、サンダーゾードを援護するために、「ドラゴンゾード」を召喚しようとするが、成功したのは1度だけ(第64話)。本来、共演するはずのないサンダーゾードとドラゴンゾードが編集マジックで、一緒に戦っているように見えるのは貴重な映像である。
 だが、そんな無理がいつまでも続くはずもなく、「ドラゴンゾード」を呼ぶことすらできなくなり、やがてはパワー消失の時を迎える。しかし、変身できなくなっても、決してあきらめることなく、ゴルダーに立ち向かったトミーは立派。その活躍が認められ、新たなパワーを託され、新リーダーとして任命されることになる。

ホワイトレンジャー・トミー

 「正義の白い光」となって復帰したトミーである。
 「ホワイトタイガーゾード」の力を宿した戦士で、しゃべる剣「サーバ(和名・白虎真剣)」を装備し、また「ホワイトタイガー・サンダーゾード」を召喚して、名実ともにパワーレンジャーのリーダーとして活躍する。
 ジェイソンとトミーのリーダーの資質を比べると、ジェイソンは「群れを率いるライオン」であり、トミーは「単独行動の多いトラ」に例えられようか。トミーの存在に一番近いリーダーって、「ジャッカー電撃隊」の「ビッグ1」なんだよね。
 他の仲間がロボ戦を繰り広げている中で、トミーは単身ゴルダーと戦っていたりする。また、1人で多数の再生怪人を倒したこともある。もう、この時期のトミーは無敵のヒーロー以外の何者でもない。
 トミーは第3シーズンまでホワイトレンジャーを務め、ZEOに至って、リーダーカラーのレッドを身に着けるようになる。パワーレンジャーのリーダー期間がもっとも長い(3年間)のが、トミーなのである。

 さて、元キャラである日本のキバレンジャーだが、変身するのが子供であるため、その動きにはやんちゃな面が見受けられる。そのため、トミーもグリーンレンジャーのときとはちがった、はしゃぎぶりを見せる。
 これを、イメージのギャップが激しいと見るか、それとも多様な個性を見せるようになったととらえるかが難しい。NOVA的には後者である。トミーは、ジェイソンよりも、よほどノリのいいキャラだと思うからだ(「ターボ」のイメージにも影響されているが)。

変身方法と、ゾードの召喚

 変身方法は、第1シーズンと同じ(映像は変わったが)。
 トミーが「ホワイトタイガーゾード!」と叫ぶようになった点が新しい。しかし、この時期、虎モチーフの戦士が、イエローとホワイトの2人もいるんだね。

 ゾード召喚・変形の台詞は、「ダイノゾードパワー今だ!」の後、「ティラノザウルス、レッドドラゴン・サンダーゾード・パワー!」と5人分続き、少々長ったらしい。
 それに応じて、ダイノゾードがサンダーゾードにCGモーフィングする映像が毎度のように挿入される。
 ゾード合体時に、テーマソングが流れるようになったのも、第2シーズンから。

レンジャーの新たな能力&装備

 第2シーズンに入って、パワーレンジャーは飛行能力を身につけます。初出は、第83話。空中から、捕らわれのロッキーたちを探すために使用。
 そして、第90話において、新必殺武器の「パワーキャノン」が登場。これは、「ダイレンジャー」の「スーパー気力バズーカ」です。これまでの「パワーブラスター」よりも強力な威力を持っているようです。 【ページの頭へ】

 

4.脇役キャラ

 ゾードン、アルファ5、先生たち、アーニーは第1シーズンと変わっていないので、こちらを参照

@バルクとスカル

 第2シーズンに入って変わったのは、この2人でしょう。
 相変わらず、自信過剰で他人の迷惑を顧みない、イヤな性格で、ドジなお笑いコンビですが、「パワーレンジャーの正体を突き止める」という目的ができたおかげで、ただの一般人から、より事件に関わるようになった。
 ロッキーたちが登場する回から、赤ん坊の面倒を見る親切さも描写され、しまいにはレンジャーの窮地を救うような活躍を見せることも。

Aリッチーとカーティス

 第2シーズンになって、一時的にレギュラーになったものの、トリニーやザックの降板によって、消えざるを得なくなったかわいそうな二人。
 海外サイトでも、あまり触れられないので、ここで紹介しておこう。

 リッチーは、トリニーが好きになった、格好いい男の子。アーニーの店の手伝いをしている。
 カーティスは、ザックのいとこで、ミュージシャンを目指している。
 二人は、レンジャーたちと親しく付き合っていたが、戦闘能力皆無の一般人。

 場合によると、ジェイソンたちが親しい彼らにパワーを託す展開もありかな、と思えたが、そうならなかったのは、彼らを演じた俳優がアクションできなかったからだろうか? 【ページの頭へ】

 

5.ゾード
  日本語呼称 解説 ダイレンジャー該当メカ
レッドドラゴン レッドのサンダーゾード 気伝獣(気伝武人)・龍星王
ライオン ブラックのサンダーゾード 気伝獣・星獅子
ユニコーン ブルーのサンダーゾード 気伝獣・星天馬
グリフィン イエローのサンダーゾード 気伝獣・星麒麟
ファイヤーバード ピンクのサンダーゾード 気伝獣・星鳳凰
ホワイトタイガー ホワイトのサンダーゾード 気伝獣(気伝武人)・ウォンタイガー
トール 大型無人メカ 超気伝獣・ダイムゲン
サンダーゾード
 アサルトチーム
2〜5の合体メカ
(1を乗せて飛行)
天空気殿
サンダーメガゾード 1〜5の合体ロボ 大連王
10 メガタイガーゾード 2〜6の合体ロボ 牙大王
11 サンダーウルトラゾード 1〜7の合体メカ 重甲気殿
サンダーゾード解説

 サンダーゾードとは、ロードゼッドに対抗して、サンダーパワーで強化されたゾードたちである。その姿は、中国の伝説獣に基づいている……はずなのだが、ユニコーンとかグリフィンとか、ずいぶんと改変されているような。
 まあ、それはともかく、ダイノゾードより強力なゾードたちである。
 それでも、第3シーズン序盤の対リト戦で、サンダーメガゾードとホワイトタイガーゾードが完全に破壊され、忍者ゾードに役目を交代することになった。日本の「ダイレンジャー」では無敵を誇った「大連王」が粉砕される映像は、いささかショッキングな物である。

@レッドドラゴン

 レッドレンジャーの操るサンダーゾード。
 「ティラノザウルス」がモーフィング変化して、登場する。
 口から火を吐くほか、人間形態に変形して、長い棍を振り回して戦う。
 また、サンダーメガゾードの中核となる。

Aライオン

 ブラックレンジャーの操るサンダーゾード。
 「マンモス」がモーフィング変化して、登場する。
 単体では、幻覚攻撃ができるという噂があるが、パワレンでは実行されていない。
 アサルトチームの中核を担い、またサンダーメガゾードの頭胸部や腕部の装甲となる。
 さらに、メガタイガーゾードの背部や肩部装甲になる。

Bユニコーン

 ブルーレンジャーの操るサンダーゾード。
 「トリケラトプス」がモーフィング変化して、登場する。
 角は生えていないし、翼のような文様が見受けられるが、それでも「ユニコーン」(1本角の馬)である。まだ「ペガサス」と言ったほうが、しっくり来るような気もするが。
 単体では、重力を操作し、巨大な岩を相手にぶつけることができる。
 アサルトチームの右翼を担い、サンダーメガゾードやメガタイガーゾードの右脚を構成する。

Cグリフィン

 イエローレンジャーの操るサンダーゾード。
 「セイバートゥースタイガー」がモーフィング変化して、登場する。
 1本角がある分、こちらの方が「ユニコーン」に似ているような気がするが、まったくどういう訳か、「グリフィン」(翼の生えた獅子)である。
 単体では、時間を巻き戻すという、とんでもない能力を秘めているとの噂があるが、パワレンで目撃したものは誰もいない。
 アサルトチームの左翼を担い、サンダーメガゾードやメガタイガーゾードの左脚を構成する。

Dファイヤーバード

 ピンクレンジャーの操るサンダーゾード。
 「プテロダクティル」がモーフィング変化して、登場する。
 どうして、素直に「フェニックス」と言わなかったのか謎であるが、火も吐かないのに、「ファイヤーバード」である。
 単体では、風を操るという噂があるが、それを披露する前に合体してしまうので、見ることができない。
 アサルトチームの尾翼を担い、サンダーメガゾードの腰部装甲を構成。
 またメガタイガーゾードの右腕に装着、敵に射出される必殺武器となる。

Eホワイトタイガーゾード

 ホワイトレンジャーの操るサンダーゾード。
 モーフィング変化することはない。
 虎型から人型に変形することができる。
 虎型では、地上を高速で走り、人型のレッドドラゴンを乗せて、突撃することもできる。
 人型では、胸に付いた虎の口から「サンダーボルト」という名の「火炎球」を放つことができる。なぜ、「火」なのに「サンダーボルト(電撃)」なんだかは謎。
 メガタイガーゾードの頭、胴、腕を構成する。

Fトール

 カメ型の無人大型サポートメカ。
 ふだんは太った人間の姿をしているとか、意志を持っているとか、いろいろ言われているが、あくまで噂に過ぎない。
 甲羅の中が空洞で、レッドドラゴンやホワイトタイガーを収納することができる。
 一応、砲撃用の武器は持っているが、最大の強みは、その卓越した防御力である。立ち上がって、人型になることもできるが、そうするメリットはあまりなさそうな気がする。仰向けに倒されて、身動き取れなくなるデメリットの方が、よほど大きい。
 

Gサンダーゾード アサルトチーム

 ライオン、ユニコーン、グリフィン、ファイヤーバードの4機のサンダーゾードが合体。人型のレッドドラゴンを乗せて、自由に飛び回ることができる。その姿は、雲に乗って棒を振り回すサルの妖怪に似ていると、東洋の文筆家が語っている。
 また、このメカが、ホワイトタイガーを収納したトールの上に乗ったのが、サンダーゾードの究極合体・サンダーウルトラゾードである。

Hサンダーメガゾード

 人型のレッドドラゴンが、ライオン、ユニコーン、グリフィン、ファイヤーバードの4機を鎧のように装着合体した姿。
 戦闘能力は非常に高く、曲刃のパワーソードを鞘から抜いたとたん、敵を倒してしまったこともある。
 合体時に、5色の雷がバリバリ走るエフェクトが、とてもグッド。

Iメガタイガーゾード

 人型のホワイトタイガーが、ライオン、ユニコーン、グリフィン、ファイヤーバードの4機を装飾品のように身に着けた姿。
 戦闘能力は非常に高いが、出番は極端に少ない。それなのに、オープニングでは毎回のように合体映像を見せている。
 必殺技は、胸の火炎エネルギーを右腕に送り込んで、発射するファイヤーバード。この瞬間だけ、「ファイヤーバード」の名称に納得。

Jサンダーウルトラゾード

 このページの背景画像にある、究極の7体合体メカ。
 ただし、ファイヤーバードはレッドドラゴンの背後に隠れて、ホワイトタイガーがトールに収納されて、ともに見えなくなっている。キンバリーとトミーが見えないところで何をしているかは想像にお任せする(爆)。
 とにかく、このメカの必殺技は、戦隊シリーズ数あるメカの中でも大爆笑に値する。
 レッドドラゴンが頭上で棍をぐるぐる回し、ヘリコプターのように、空中に舞い上がる。そして敵怪人の頭上に落下! 頑丈なトールの装甲で踏み潰すわけである。これを受けた怪人は、たちまち爆発する。
 時には、押しつぶされた怪人が紙切れのようにひらひらひらと舞い飛ぶ映像を見た、という噂も上がるほど、衝撃的な技なのである。【ページの頭へ】

 

6.敵役
  名前 組織内の役割 日本版該当キャラ
ロードゼッド 首領 (オリジナル)
ゴルダー 戦闘隊長 グリフォーザー
バブー 役立たず1号 トットバット
スカット 役立たず2号 ブックパック
フィニスター 役立たず3号 プリプリカン
スコルピーナ ゲスト出演的
 女戦闘隊長
ラミイ
モンスター 怪人 ゴウマ怪人
Zゴーレム 戦闘員 (オリジナル)
セルペンテラー 超巨大龍型メカ 大神龍
10 リタ 前首領
(101話より復帰)
バンドーラ
敵役解説

 「第2シーズン」の敵役は、オリジナル首領のロードゼッドが登場して、リタを追放した以外は、「第1シーズン」を受け継いでいる。
 だが、ゼッドの登場で、組織の雰囲気は大きく変わっている。「家族的な組織」から「恐怖で統治する悪の独裁者の組織」になったのだ。
 ロードゼッドは非常に有能な悪役である。モンスター作成から作戦計画まで、ほとんど自分一人でこなすことができる。その結果としてゴルダー以外の手下が完全に役立たずとなっている。ゼッドの組織を現実社会に置き換えてみれば、「有能な仕事ぶりのワンマン社長と、能無し部下の零細企業」といったところか。
 しかし、ゼッドの致命的な欠点は、「部下の使い方をまったく知らない」点にある。部下に的確な指示を与えもしないくせに、「どいつもこいつも役立たずだ」と愚痴ばかり言っている。ゴルダー一人で、ホワイトレンジャーには勝てないことが分かっているのに、無謀な指示を与えている。
 ゼッドの作戦は最初、完璧のように見える。しかし、戦いには相手がいるのである。相手が対抗手段を講じてきた場合に備えて、常に臨機応変な対応が必要になってくる。しかし、頭の固いゼッドは、当初の計画を修正しようとは一切しない。
 おまけに、部下の進言を意に介さない。
 結論をいえば、ゼッドは「個人の能力としては有能だが、指揮官向きの性格ではない」と言えよう。
 ここでは、ゼッドの性格を中心に見てきたが、以降は各キャラクターを個別に見ていこう。

@ロードゼッド

 パワレン初のオリジナル首領。
 脳みそや血管を思わせる赤い姿と、ドクロのような銀仮面が特徴。不気味な雰囲気を漂わせている。
 とにかく強力で、恐ろしい雰囲気を漂わせており、また、その作戦も的を得たものが多い。さらに、一つの作戦にこだわる執拗さも見受けられ、破壊活動よりは、心理作戦やレンジャーの分断作戦を得意とする。
 これで、部下の能力を有効に利用する才覚さえあれば、最強の首領といっても過言ではないのだが。
 リタを無能者として追放するが、後に復帰したリタに「惚れ薬」を使われ、夫婦となる。
 「イン・スペース」の最後では、悪の力から解放され、ふつうの人間に戻った姿が描かれる。

Aゴルダー

 ゼッドの下で、唯一戦闘隊長としての立場のあるキャラ。
 リタを裏切り、ゼッドに忠誠を誓ったが、リタの復帰後、肩身のせまい思いをするそうな。もっとも、タイミング的には、失敗続きでゼッドに見限られかけていたので、温情主義のリタが戻ってきたのは、結果的に良かったのかも。
 第3シーズンにおいて、「パワーコインを奪うという大偉業」を成し遂げるらしい。

Bバブー
Cスカット
Dフィニスター

 何のためにいるの? 
 宮殿内で、ゼッドの作戦の感想を口にして、ゼッドににらまれているだけ。でも、彼らのツッコミは大抵的を得ているんだよな。
 ゼッドに、彼らの発言を考慮に入れる寛大ささえあれば。
 あと、フィニスターだけは、リタのために「惚れ薬」を作るという重大な活躍をしたらしい。

Eスコルピーナ

 忘れかけたころに、1、2度出てくる女戦士。でも、本当にそのうち忘れ去られる。

Fモンスター

 ゼッドが、レンジャーの周囲の器物に魔法をかけて、生み出す怪人。その多くは、元々、珍妙なデザインの「ダイレンジャー」怪人であるため、レンジャーの周囲には珍妙な器物があふれることに。
 原作のゴウマ怪人同様、「巨大化爆弾」で巨大化する。
 また、怪人を破壊しても、素材となった器物自体は無傷なのも特徴。
 
 怪人の中には、体に「漢字」が刻まれているものも多い。アメリカ人は、あの漢字を見て、違和感を覚えなかったんだろうか? 「パチンコヘッドモンスター(元はパチンコ大名人)」なんて、堂々と「大名人」なんて書いてあったぞ。

GZゴーレム

 ゼッドの作った、灰色のザコ怪人集団。
 英語名は「Zパティー」(Z−Putty)となっており、ちょっと可愛い印象(笑)。
 これまでのゴーレムよりも強力な戦闘能力を持っているのだが、胸につけられたZマークを攻撃すると、バラバラに砕けるので、うまくやれば子供にも簡単に撃退できる。
 何だか、強くなったのか、弱くなったのか分からん連中である。

Hセルペンテラー

 ゼッドの最終兵器。
 とにかく巨大で、難攻不落な龍型メカ。
 名前の由来は、「サーペント+テラー(恐怖のヘビ)」。
 弱点は、とにかくエネルギー効率が悪いこと。レンジャーのサンダーゾードをさんざん威嚇して、さあこれから、という時に、いつもエネルギー切れで、月の宮殿に帰還する。って、月まで帰るエネルギーがあるなら、まだ戦えるとは思うけど。
 そもそもどうして、毎回、わざわざ月から出撃するのだ? と思っていたら、レンジャー側も4年後の「スペース」で同じ事をしていた。毎回、月から発進するボイジャーマシンってね。
 原作の「ダイレンジャー」では、善悪関係なしに暴れまわる破壊神的存在で、より性質が悪かった。戦いが続くと、平和を守るために宇宙から飛来し、双方の武力を滅ぼして解決するという、「喧嘩両成敗」的思考の持ち主だった。終盤のダイレンジャーの物語を、大混乱させた一因である。
 パワレンでは、果たして撃退されたのだろうか? 目下のところ謎である。破壊されないまま、結局、使えない兵器ってことで忘れ去られたって可能性も十分あるけど。何しろ、日本でも「大神龍が破壊された映像」なんてものがありませんから、アメリカ独自で作らないかぎりは、見せようがないってことで。
(追記:2002年『ワイルドフォース』の一大イベント編『FOEVER RED』で、忘れられていたセルペンテラーが悪の手で再起動。そして、ワイルドレッドを始めとする10大レッドレンジャーの活躍で、ようやく撃退されることになりました)

Iリタ

 第61話で、ゼッドに壷の中に封印され、第77話でその壷がバルクとスカルに発見され、いろいろと、いじくり回されるなどの紆余曲折を経て、ついに第101話で復帰します。しかし、日本語版にはなっていないエピソードなんだよなあ。【ページの頭へ】