パワーレンジャー・第3シーズン

 

  目次
あらすじ
解説
レンジャー
助っ人戦士
@仮面ライダー
Aニンジャー
Bエイリアン・レンジャー
脇役キャラ
ゾード
敵役
パワレン・ホームへ
←←White Light!
 (第2シーズンへ)
←ニンジェッティ空中十段蹴り!
 (劇場版へ)
ZEO GO ZEO→
 (ZEOへ)

 

1.あらすじ

 アルファ5の故郷の惑星イディノイが、「ドレゴン伯 (RXのジャーク将軍)」という敵によって脅威にさらされていた。パワーレンジャーたちは、その星で戦うヒーロー「仮面ライダー(仮面ライダーBLACK RX)」と協力して、ドレゴン伯の刺客を撃退する。

 ライダーと別れたパワーレンジャーの前に、新たな強敵が出現した。それは、リタの弟リトだった。新たな戦闘兵士テング兵(テンガス)を率いるリトは、サンダーゾードを破壊し、レンジャーのパワーコインを破壊するのに成功する。
 変身できなくなったレンジャーたちは、新たなパワーを求めて、「パワー神殿」に住むというニンジャーのもとへ赴く。そして、ニンジャーからもらった新たなパワーコインを使い、レンジャーたちは「忍者パワー」を持つ新戦士「忍者レンジャー」そして従来の「パワーレンジャー」への二段変身能力を身につけるのだった。
 また、同時に彼らは、新たな戦闘メカ「忍者ゾード」を召喚することができるようになった。

 忍者パワーを駆使するレンジャーたちの前に、また劣勢に立たされたリタは、オーストラリアからエンジェルグローブ高校に転校してきた少女キャサリンを、魔法で操り、ファルコンゾードやキンバリーのパワーコインを盗ませることに成功する。
 さらに、ロードゼッドは古代に封印されていた「将軍ゾード」を発見、その力で世界を征服しようとする。
 苦戦の末、レンジャーたちは、キャサリンをリタの魔法の支配下から解放し、また、「将軍ゾード」を奪取するのに成功する。

 間もなく、キンバリーは国際体操競技会に向けてのトレーニングに専念するため、キャサリンにピンクレンジャーのパワーを託し、フロリダへ旅立つ。

 度重なる失敗に業を煮やした、リタの父親マスターヴァイルが、ついに出現した。ヴァイルは、テング兵を強化し、また月に埋められた強力なパワーを秘めた石「ZEOクリスタル」を入手しようとする。
 強敵ヴァイルに対抗するため、ゾードンより新たなスーツ「メタリックアーマー」を与えられたレンジャーたちは、「ZEOクリスタル」を破壊し、ヴァイルの手の届かないよう、時空の彼方に放棄する。

 しかし、ヴァイルの脅威はなおも続いた。彼は、「滅びの珠(Orb of doom)」の力で、地球の時間を逆転させることに成功。レンジャーたちは、子供に戻されてしまい、また、ゴルダーにパワーコインを盗まれた挙句、破壊されてしまったために変身能力をも失ってしまう。
 この危機を乗り越えるために、ゾードンは水の惑星アクィターから、異星の戦士「エイリアン・レンジャー」の5人(背景画像のカクレンジャーたち)を呼び寄せる。
 自作の装置により、一人だけ元の年齢を回復したビリーは、「エイリアン・レンジャー」の力を借りて、この事態を乗り越える方法を考え出す。それは、5つに分かれた「ZEOクリスタル」の力を用いるものだった。
 こうして、新たなるパワーの源を探し出す子供たちの探索の旅「ZEOクエスト」が始まった。
 探索の旅の途上、アイーシャは、アフリカで病に苦しむ動物たちを救うため、自らの使命をターニャに託す。
 探索の旅が終わったとき、新たな物語「パワーレンジャーZEO」が始まる。それはリタたちを追放した新たな敵、「マシン帝国」との戦いの物語なのだ。【ページの頭へ】

 

2.解説(2006年9月一部改稿)

 第101話以降、目下、日本語訳されていない「パワーレンジャー」です。
 この記事を書いた当時(2001年)、パワレンの情報は少なく、英文サイトの情報を集めてまとめてみたわけですが、訳語や細かい設定なんかに多少のミスの可能性は否め ない、と思っていました。
 何しろ、実際の作品を見ていませんでしたから。

 それでも、最近、動画サイトで実際の作品を見る機会に恵まれ、情報の補完ができました。
 「第3シーズン」は、第113話〜155話までで、次作品の「ZEO」及び、「タイムフォース」以降と並び、日本語版の存在しない作品です。その後の「ターボ」と「イン・スペース」「ロストギャラクシー」が先に放映されていま したから(「ライトスピードレスキュー」は一部のみ日本語版が作られています)。
 かつては「幻の作品」と言われながら、労せず、英語バージョンを見ることができるようになった恩恵を素直に喜んでいたりします。

 さて、作品内容は、「ジュウレンジャー」のコスチュームの5人に、「キバレンジャー(ダイレンジャーの6人目の助っ人)」を加え、そして「忍者戦隊カクレンジャー」のロボットや敵キャラを混ぜ合わせたもの。また、「カクレンジャー」自身は、終盤に異星の戦士「エイリアン・レンジャー」として、その戦闘映像が使われています。
 結局、「パワレン」で、スーツがまったく使われていないのは、「ダイレンジャー」の5人だけということになりますね。

 で、このシーズンは、第2シーズン以上に、イベントの豊富な時期です。大きく分けると、序盤の「仮面ライダーBLACK RX」のゲスト出演の後、3つのパートに分かれます。

 第1パートは「忍者クエスト」に始まります。これにより、レンジャーたちは新ロボ「忍者ゾード」(超忍獣→隠大将軍)を入手した他に、「忍者レンジャー」への変身能力を備えます。この「忍者レンジャー」って、外見は「忍者装束を身に付けた生身のレンジャー」なんですが、これによって、生身のアクションシーンがより面白くなった……と思います。
 どうして、素直に「カクレンジャー」のスーツを使わなかったかは……「カクレンジャー」って5人しかいないんですよねえ。おまけに、「紅一点がホワイト」で、トミーとかぶるし。
 そもそも、「カクレンジャー」のアクションって、「ダイレンジャー」以上に異質。何しろ、敵を攻撃したら、「SPAAAAAAAAANN!」なんて、アメコミ調の擬音が飛び出しますから。何で、「忍者なのにアメコミ調?」かと思えば、この時期、必要以上に「海外版のパワーレンジャー」を意識していたとしか思えないんですよねえ。でも、あの擬音効果って、「エイリアン・レンジャー」たちの活躍シーンで使われていたのかどうか、気になっていました(実際は使われていないようです。もっとも、NOVAが未見の回に、そういう映像があるかも……)。
 あと、「パワーレンジャー・ワイルドフォース(USA版ガオレンジャー)」で、「漢字の擬音」がどうなるかも懸念 していましたが、まあ、「イン・スペース」以降は、等身大アクションに「海外撮影分」を多用していますから、そういうのはないと思われます(もっとも、それも未確認)。

 話を戻します。
 第2パートは、「キンバリー→キャサリンの交代劇」です。また、同時に新ロボ「将軍ゾード」(獣将→無敵将軍)が登場します。
 本来の「カクレンジャー」では、「無敵将軍」が1号ロボで、サポートメカの「ツバサマル」が後から登場し、その後で「隠大将軍」の登場となるわけですが、「パワレン」だと逆になっています。この理由は、やはり「ツバサマル」の存在ですかね。「ツバサマル」は無人サポートメカですが、「パワレン」だと「トミー用のメカ」になってます。
 「無敵将軍」の登場回の多くは、「ツバサマル」が登場していませんから、「トミーのメカ」がなくなってしまう事になります。現に、トミーは「ホワイト将軍ゾード」にキンバリーやキャサリンと相乗りしていたりします(笑)。
 で、注目のヒロイン交代劇ですが、キャサリンがリタに操られたりして、「トミーの登場編」を思い出すものです。さすがに、トミーみたいに「悪のレンジャー」になったわけではなく、「スパイ活動中心」(こりゃまた忍者的な設定)みたいですが。「悪のくノ一・キャサリン」が、大事な情報や物品を敵組織に渡すものの、途中で改心して味方になるって設定は、そのまま「日本の忍者もの」でも使えそうです。ただし、日本だと、「裏切ったくノ一」はたいてい悲惨な最期を遂げることになるのですが。

 そして第3パートは、「マスターヴァイル」の登場から「ZEOクエスト」に至る長編連続物語です。この時期が、「パワーレンジャー」最大のクライマックスということになります。まさか、「パワーレンジャー」の5人が子供に戻されて変身できなくなり、別のヒーロー「エイリアン・レンジャー」が10話近くに渡って活躍するだなんて! 普通じゃまず予測できない展開です。
 そして、敵が力の源にしようと狙っていた「ZEOクリスタル」を、一度破壊・放棄した後で、ヒーローの新たな力の源にするために集め直すって展開は、非常に楽しいアイデアだと思います。
 この試行錯誤にも似た、それでいて劇的なドラマ展開が結実して、次作品の「パワーレンジャーZEO」に通じるのですから、日本で見られないのが非常に残念としか言いようがありません。
 願わくは、いつか日本での視聴が叶うことを。

 最後に、「第3シーズン」で重要なエピソード回の紹介をば。

 ・第113〜115話:惑星イディノイでのライダー共演編。
 ・第116〜119話:忍者クエスト
 ・第128〜132話:キャサリンの登場と、「将軍ゾード」登場編。
 ・第134〜136話:キンバリー→キャサリンの交代編。
 ・第140〜142話:マスターヴァイルの登場編。
 ・第144話:パワーレンジャーが子供にされるエピソード。
         (翌145話は、クリスマス回らしい。総集編かな?)
 ・第146〜155話:「エイリアン・レンジャー」の登場と「ZEOクエスト」。【ページの頭へ】

 

3.レンジャー
変身後 変身前の名 日本版キャラクター
ホワイトレンジャー トミー
Tommy
キバレンジャー・コウ
ピンクレンジャー キンバリー
Kimberly
  ↓
キャサリン
Katherine
プテラレンジャー・メイ
レッドレンジャー ロッキー
Rocky
ティラノレンジャー・ゲキ
ブルーレンジャー ビリー
Billy
トリケラレンジャー・ダン
イエローレンジャー アイーシャ
Aisha
タイガーレンジャー・ボーイ
ブラックレンジャー アダム
Adam
マンモスレンジャー・ゴウシ
ホワイトレンジャー・トミー

 フルネームはトミー・オリバー(Tommy Oliver)。
 俳優は、ジェイソン・デビッド・フランク(Jason David Frank)。
 子役俳優は、マイケル・R・ゴット(Michael R Gotto)。

 第2シーズンまでは、「ホワイトタイガー」の力を宿した戦士
 忍者クエストにより、「ファルコン(鷹)」の力を宿すことになった。「ファルコン」が司るのは、「力と正義の果てしない探究心」らしい。
 パワーレンジャーのリーダーとして活躍。
 「ファルコンゾード」を召喚する他、ピンクとともに「ホワイト将軍ゾード」を操る。

 ZEOクエストでは、自分の血縁であるネイティブアメリカンの村に赴く。そこで、「トゥルーハート(真実の心)」という名の老シャーマンから「心の目で見る」試練を受けて、クエストを達成。
 新たに、「ZEOレンジャーXレッド」になる。

ピンクレンジャー・キンバリー

 フルネームはキンバリー・アン・ハート(Kimberly Ann Hart)。
 俳優は、エイミー・ジョー・ジョンソン(Amy Jo Johnson)。

 第2シーズンまでは、「プテロダクティル(翼竜)」の力を宿した戦士
 忍者クエストにより、「クレイン(鶴)」の力を宿すことになった。「クレイン」が司るのは、「身軽さと優雅さ」らしい。
 「クレインゾード」を召喚する他、(非常に短期間だが)トミーとともに「ホワイト将軍ゾード」を操る。

 その後、国際体操競技会に向けてのトレーニングに専念するため、キャサリンにピンクレンジャーのパワーを託し、フロリダへ旅立つ。

ピンクレンジャー・キャサリン

 フルネームはキャサリン・ヒラード(Katherine Hillard)。
 俳優は、キャサリン・サザーランド(Catherine Sutherland)。
 子役俳優は、ジュリア・ジョーダン(Julia Jordan)

 オーストラリアからの転校生で、愛称はキャット(Kat)。
 私生活では、バレーダンサーをしている少女。
 リタに魔法をかけられて操られるとともに、愛称どおりネコへの変身能力を与えられる。その能力を駆使して、レンジャーの様子をスパイするのが目的なのだ。
 そして、キンバリーのパワーコインとファルコンゾードを盗むなどの悪事を働くが、やがて良心が目覚めて、リタの魔力から解放される。もっとも、解放後もリタとの精神的な呪縛が残っていて、苦しんだようだ。

 その後、キンバリーからパワーを託され、2代目ピンクレンジャーとなる。
 「クレインゾード」を召喚する他、トミーとともに「ホワイト将軍ゾード」を操る。

 ZEOクエストでは、自分の故郷であるオーストラリアに赴く。そこで、アガサという親戚から「自分よりも他人を大事にする良心」の試練を受けて、クエストを達成。
 新たに、「ZEOレンジャーTピンク」になる。

 ところで「ネコに変身する美少女」と言えば、日本の「カクレンジャー」にも「花のくの一組」という、正体がネコの敵美少女戦隊がいましたが、何らかの影響を与えているのかな?

レッドレンジャー・ロッキー

 フルネームは、ロッキー・ド・サントス(Rocky DeSantos)。
 俳優は、スティーブ・カーディナス(Steve Cardenas)。
 子役俳優は、マイケル・J・オラスキーU世(Michael J O'laskey,U)

 第2シーズンでは、「ティラノザウルス」の力を宿した戦士
 忍者クエストにより、「エイプ(猿)」の力を宿すことになった。「エイプ」が司るのは、「意志と肉体の力」らしい。
 「エイプゾード」と「レッド将軍ゾード」を操る。

 ZEOクエストでは、自分の血縁であるメキシコの村に赴く。そこで、噴火しそうな火山から村を守る試練を渡され、火山の中からZEOクリスタルを獲得。
 新たに、
「ZEOレンジャーVブルー」になる。

ブルーレンジャー・ビリー

 フルネームはビリー・クランストン(Billy Cranston)
 俳優は、デビッド・ヨースト(David Yost)。
 子役俳優は、ジャスティン・ティムシット(Justin Timsit)

 第2シーズンまでは、「トリケラトプス」の力を宿した戦士
 忍者クエストにより、「ウルフ(狼)」の力を宿すことになった。「ウルフ」が司るのは、「寡黙さと確実さ(不言実行)」らしい。
 「ウルフゾード」と「ブルー将軍ゾード」を操る。

 レンジャーの頭脳であり、科学担当。あいかわらず発明が得意らしく、マスターヴァイルによって、全員が子供にされたときも、自分の作った装置で、元の年齢に戻ることに成功した(ただし、その装置は敵に破壊されたために、他の仲間を戻すことはできなかったが)。
 おかげで、ビリーは5人の子供たちを率いるリーダーの役割を務めることになる。仲間たちをZEOクエストに赴かせ、自分は後方支援に徹することを選択。
 次作品でも登場するものの、自らレンジャーになることはあきらめ、メカの製作や作戦参謀の役割に専念して、仲間たちに貢献した。

イエローレンジャー・アイーシャ

 フルネームはアイーシャ・キャンベル(Aisha Campbell)。
 俳優は、カラン・アシュレー(Karan Ashley)。
 子役俳優は、シチリー("Sicily")。

 第2シーズンでは、「セイバートゥースタイガー(サーベルタイガー)」の力を宿した黒人少女
 忍者クエストにより、「ベアー(熊)」の力を宿す。「ベアー」が司るのは、「抜け目なさと勇猛さ(智勇兼備)」らしい。
 「ベアーゾード」と「イエロー将軍ゾード」を操る。

 ZEOクエストでは、自分の血縁であるアフリカの村に赴く。そこで、病に苦しむ動物たちを救うことに自分の使命を見出して、村に残ることにした。
 入手したZEOクリスタルを、旅先で知り合った少女ターニャに託したため、ターニャが「ZEOレンジャーUイエロー」になった。

ブラックレンジャー・アダム

 フルネームは、アダム・パーク(Adam Park)。
 俳優は、ジョニー・ヨン・ボッシュ(Johnny Yong Bosch)。
 子役俳優は、マシュー・サキモト(Matthew Sakimoto)。

 第2シーズンでは、「マンモス(英語ではマストドン)」の力を宿した韓国人戦士
 忍者クエストにより、「フロッグ(蛙)」の力を宿す。「フロッグ」が司るのは、「生来的な(内に秘められた)勇気」らしい。
 「フロッグゾード」と「ブラック将軍ゾード」を操る。

 ZEOクエストでは、自分の血縁である韓国の村に赴く。そこで、老賢人「カイ・オーギ」に導かれて、滝の中からZEOクリスタルを獲得。
 新たに、「ZEOレンジャーWグリーン」になる。

忍者レンジャーからの二段変身

 第3シーズンでは、レンジャーの能力に、これまでと大きな違いが現れる。
 それが新たなパワーコインの入手である。変身後のスーツは「ジュウレンジャー」(トミーのみキバレンジャー)の物と同じだが、元となるパワー源が違うわけである。
 レンジャーたちはまず、忍者装束を身に付けた
「忍者レンジャー」になる。この姿でも、普段着よりも能力が強化されている。特殊能力を列挙すると、「肉体能力の増強」「地中潜行」「目くらまし」「隠伏」「分身術」「エネルギー波」「催眠術」となっている。
 その後、これまでのゾード名を叫ぶのではなく、「ホワイトレンジャーパワー!」と叫ぶ新映像とともに変身。変身の順番は、これまでといっしょで「ホワイト」「ブラック」「ピンク」「ブルー」「イエロー」「レッド」である。
 変身後に付与される能力は、やはり武器の使用とゾードの召喚だろうか。あとは、爆発などのダメージへの耐性も変身後が向上していると思われる。

 概して、素早い動きや隠密行動が要求される場面では「忍者レンジャー」に、激しい戦闘が想定される場面では「パワーレンジャー」になると考えて問題ないだろう。

レンジャーの新たな装備

 第3シーズンでは、133話において、「シャークサイクル」なるバイクが登場します。
 原作版「カクレンジャー」においても、「シャークマシン」が登場しましたが、こちらは3台編成で、レッドのマシン「シャークブリッダー」以外は、サイドカー(シャークスライダー、シャークランチャー)でした。また、必殺技「シャークドライバー」としても使用可能でした。
 一方の「シャークサイクル」は1人1台の6台編成。純粋に移動手段としての使用だったと思われます。そもそも、乗るのはカクレンジャーじゃなく、ジュウレンジャーなんだから、新しい映像を撮らないといけないし、だったら新しいバイクも用意しないといけないわけで。
 特筆すべきは、今まで移動手段をテレポートに頼っていたパワーレンジャーが、初めて使用した乗り物ってことですね。

 また、140話からのマスターヴァイル登場期に、新スーツとも言うべき「メタリックアーマー」が登場します。
 もっとも、これって劇場版のスーツの使い回しでしょうね。そもそも、144話でレンジャーは子供に戻されるわけですから、この新装備は、1エピソード限りの代物だと思います。
 もう、これで「ジュウレンジャー」のスーツも使うことがなくなるし、「せっかくだから劇場版のもここで使っちゃえ」ってな発想なんでしょう。
 まあ、それでも、これまでよりも強化された「新スーツ」って聞くだけで、ワクワクしちゃいますが。とりわけ、ビジュアル面で変わった場合はね。
 どんなに強化されたと言われても、ビジュアル的にいっしょなら期待はずれです。古くは、「ニューゴレンジャースーツ」とか、最近なら「G3」とかね(「G3−X」になるまでに、マイナー強化が何度かあった)。
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4.助っ人戦士
変身後 変身前の名 日本版キャラクター
仮面ライダー
(Masked Rider)
デックス
Dex
仮面ライダーBLACK RX
 南光太郎
ニンジャー
 Ninjor
なし ニンジャマン
エイリアン
 レンジャー
ホワイト
 アクィターレンジャー
デルフィン
Delphine
ニンジャホワイト・鶴姫
レッド
 アクィターレンジャー
アウリコ
Aurico
ニンジャレッド・サスケ
ブルー
 アクィターレンジャー
セストロ
Cestro
ニンジャブルー・サイゾウ
イエロー
 アクィターレンジャー
ティデウス
Tideus
ニンジャイエロー・セイカイ
ブラック
 アクィターレンジャー
コルクス
Corcus
ニンジャブラック・ジライヤ
仮面ライダー(BLACK RX)

 パワーレンジャーに、仮面ライダーがゲスト出演! 
 正に驚くべきことでしたが、設定は日本のものとはまったく異なります。
 彼の正体は、惑星イディノイの王子デックスだったりします。
 リボルケインを使うかどうか、ロボライダーやバイオライダーへの変身能力はあるのか、など2001年当時、不明な点は多 かったですが、まあ戦隊ヒーローとライダーの競演というだけで、「第3シーズン」を見たい十分な理由といえました。実際には、敵の斥候部隊との小規模な戦闘ぐらいで、RXも武器を使わず。このエピソード自体、当時の新番組「Masked Rider」の紹介編みたいな物でしたし。

 ところで、日本のRXは「悲しみの王子」とか「怒りの王子」とか、やたらと「王子」を名乗ってましたが、そのことが「惑星エデノイの王子」という設定に影響していると考えるのは、やっぱり気のせいでしょうかね?

ニンジャー(ニンジャマン)

 「パワー神殿」の守護者であり、レンジャーたちに「忍者パワー」を与えた忍者マスターと言うべき存在。
 性格的には、短気で衝動的で戦い好きとあり、「どこが忍者やねん?」とツッコミたくなるけど、原典のカクレンジャーに登場するニンジャマンに基づいているキャラクターと言えます。
 原作ニンジャマンが、どれだけ短気で衝動的で戦い好きかは、声優が「矢尾一樹」というだけで納得してくれる人も多いでしょう。「やってやるぜ!」

 どうでもいいけど、「ニンジャー」という英名は、あまりにもそのままなので、将来、日本語版が作成されたなら、ほぼ確実に変更されるものと思われます。やっぱり「ニンジャマン」か「ニンジャマスター」が妥当かな? 

 原作では、巨大化も自由にできる上、「青二才」と言われると逆上して、「サムライマン」に変化して強くなった。パワレンで は、自分の意思で「サムライマン」形態になっているようです。

エイリアンレンジャー

 ある意味、第3シーズンの目玉とも言えるキャラクターたちです。
 長い間、ジュウレンジャーのコスチュームを使用してきたパワーレンジャーのコスチュームが毎年、変わるきっかけを作った存在ですから。
 キャラクター設定は、もちろん日本の「カクレンジャー」とはまったく異なります。

 彼らは、水の惑星アクィターからやって来た。よって、水をエネルギー源としており、体が渇くとピンチになるようだ。昔で言えば「河童」、ヒーローでは「アイアンキング」か「アクマイザー3のガブラ」を連想します。
 変身前は、怪しい仮面をつけた5人衆だが、変身後は戦隊ファンおなじみの忍者戦隊になる。彼らがなぜ忍者の姿をしているかといえば、「ニンジャー」のもとで修行したことがあるからで、言わば、「パワーレンジャー」たちの兄弟子に当たると言える。ゾードンが、彼らを召喚したのも、そういう事情があってのことでしょう。

 変身前でも、彼らは「エネルギー弾」「テレパシー」「テレキネシス」能力を持っている。さすがは異星人だ。
 変身後は、巨大戦で「バトルボーグ」という運動性に長けた巨大メカを召喚できる。また、パワーレンジャーに代わって「将軍ゾード」を操ることもできる。ただし、彼らの操縦方法は、操縦席に乗り込むのではなく融合合体するという独自のもの。操縦者の意志が直接メカに反映される、この画期的な操縦方法は、ビリーのお気に入りとなり、ZEOにおいて、これを参考に「レッド・バトルゾード(レッドパンチャー)」を作成したほどだ。

 では、以下で個別に見ていくとしましょう。

ホワイト・アクィターレンジャー(デルフィン)

 俳優は、ラジア・バロウディ(Rajia Baroudi)

 エイリアン・レンジャーの紅一点でリーダー。
 地球のピンクレンジャーと同様に、「鶴」の能力を宿している。

 原作の「鶴姫」も、戦隊史上初の女性リーダーとなっている。巨大な折鶴に変身するなどの特技を見せた。
 なお「鶴姫」は、前世では「お酉(とり)さまのために戦う有言実行三姉妹」の一人であり、また、その父親・白面郎はかつて「鷲の力を持った、三人戦隊の一員」であるなど、彼女はやたらと「鳥」に関連しているように思える。

レッド・アクィターレンジャー(アウリコ)

 俳優は、デビッド・ベーコン(David Bacon)

 エイリアン・レンジャーの戦闘隊長に当たる。
 地球のレッドレンジャーと同様に、「猿」の能力を宿している。

 原作の「サスケ」も、当初の短気な設定とは裏腹に、実に大胆かつトリッキーな行動力を見せ、頼れる戦闘リーダーとして活躍した。剣技と分身の術が得意。
 また、彼は後に「ギンガマン」の黒騎士ヒュウガとしても出演。頼れる兄貴の存在感を見せつけた。

ブルー・アクィターレンジャー(セストロ)

 俳優は、カリム・プリンス(Karim Prince)

 エイリアン・レンジャーの技術担当で、ビリーとは話が合うみたい。
 地球のブルーレンジャーと同様に、「狼」の能力を宿し、剣から水流を放つ能力も会得している。

 原作の「サイゾウ」とは、かなり異なるキャラクターだと思う。というか、「サイゾウ」が「ノリの軽いお調子者」というブルーらしくないキャラと言うべきか。
 これまでも「お調子者のブルー」がいなかったわけではないが、その場合は「水中戦が得意」とか「素早い」といった特性が付与されていた。でも、「サイゾウ」って狼のような精悍さも、素早さも、さほど強調されなかったような気がする。まあ、全員が素早い忍者であるカクレンジャーでは目立たなかっただけかもしれないが。
 彼の場合は、「軽いお調子者」の面だけが目立っていた、とNOVAには感じられるわけである。

イエロー・アクィターレンジャー(ティデウス)

 俳優は、ジム・グレイ(Jim Gray)

 エイリアン・レンジャーの一員。
 地球のイエローレンジャーと同様に「熊」の能力を宿し、剣から風を放つ能力も会得している。

 原作の「セイカイ」も、「サイゾウ」同様に「ノリの軽いお調子者」。二人はいいコンビと言える。「セイカイ」のキャラは、「サイゾウ」よりも明確で、怪力を誇り、食べ物と女の子が好きなギャグキャラ。
 もっとも、俳優が優男系なので、「ドスコイ」のセリフが似合わなかった。
 その後、「クウガ」でグロンギ怪人「メ・バヂス・バ人間体」を演じる。やっぱり、「熊」よりも「蜂」のようなスマートな役のほうが似合っていたんだよな。

ブラック・アクィターレンジャー(コルクス)

 俳優は、アラン・パルマー(Alan Palmer)

 エイリアン・レンジャーの一員。
 地球のブラックレンジャーと同様に「蛙」の能力を宿し、剣から電撃を放つ能力も会得している。

 原作の「ジライヤ」は、もう、それを演じたケイン・コスギのキャラクターによるところが大きい。多少ドジなところもあるが、アクションの達人で、サスケの次に頼れる存在といえる。
 でも、一見まじめに見えて、やっぱり「ノリの軽いお調子者」なんだよな。って、カクレンジャーの番組そのもののカラーがそうだったから仕方ないのかも。本当にまじめだったのは、「鶴姫」だけだったりします。
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5.脇役キャラ

@ゾードン

 「第3シーズン」では、ゾードンも本当に苦労させられたと思われる。
 何しろ、シーズン中、2度もレンジャーがパワーが力を失ったのだ。そのたびに、「忍者クエスト」やら「ZEOクエスト」やらパワー獲得の手段を考えてあげないといけない。
 ZEOにおいて、ビリーが現役を退いて、「アドバイザー」役を買って出たのも、ゾードンの負担を見るに見かねたからかもしれないです。

Aアルファ5

 この「第3シーズン」において、ついに彼を作った人物が明らかになる。
 それは、惑星エデノイのレキシアン王である。つまり、仮面ライダーと父親が同じというわけだ。そうか、「アルファ」と「ライダー」は兄弟だったのか。そう思うと、何だか「アルファ」が「電人ザボーガー」のようにも思えてくる(笑)。
 それほどの戦闘力は持ってないけど。

Bバルクとスカル

 「第3シーズン」において、見習い警官を始めたらしい。「ZEO」で急に警官になったわけじゃなく、前準備があったわけね。確かに、彼らは「第2シーズン」で、パワーレンジャーの正体を探るという「探偵まがいのこと」を始めているし。
 ちなみに、彼らが「警官」を目指した動機は、「制服を着てみたかったから」とのこと。

 なお、今回、この原稿を書くために、英文サイトをあさってみたところ、彼らの本名が判明した。

 バルクは「ファルクス・バルクマイヤー」(Farkus Balkmeier)
 スカルは「ユージン・スカロヴィッチ」(Eugine Skullovich)とのこと。
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6.ゾード
  種別・解説 名称 カクレンジャー該当メカ
@ ホワイト用ゾード ファルコンゾード ツバサマル
A 忍者ゾード クレイン 超忍獣ゴッドカーク
エイプ 超忍獣ゴッドサルダー
ウルフ 超忍獣ゴッドロウガン
ベアー 超忍獣ゴッドクマード
フロッグ 超忍獣ゴッドガンマー
B 将軍ゾード レッド 獣将レッドサルダー
ホワイト 獣将ホワイトカーク
ブルー 獣将ブルーロウガン
イエロー 獣将イエロークマード
ブラック 獣将ブラックガンマー
C バトルボーグ ホワイト 獣将ファイター(以下略)
バトルカーク
レッド バトルサルダー
ブルー バトルロウガン
イエロー バトルクマード
ブラック バトルガンマー
D 無人サポートメカ タイタヌス キングブラキオン
(ジュウレンジャー)
E 忍者ゾードの5体合体 忍者メガゾード 隠大将軍
F @+E 忍者メガ・ファルコンゾード スーパー隠大将軍
G D+F 忍者ウルトラゾード (オリジナル)
H 将軍ゾードの5体合体 将軍メガゾード 無敵将軍
I @+H 将軍メガ・ファルコンゾード スーパー無敵将軍
J D+I 将軍ウルトラゾード (オリジナル)
ゾード解説

 はっきり言って、「カクレンジャー」のメカは多すぎる。この部分の記事を書くに当たって、改めて痛感。次のZEOも想像するだに思いやられる(苦笑)。
 まあ、それでも頑張って行ってみよう。

@ファルコンゾード

 ホワイトレンジャーの操る、大型サポート戦闘ゾード。
 忍者メガゾードの背中に装着され、飛行能力を与える。
 また、将軍メガゾードの背中から、胴と腕の間に結合して、キャノン砲となる。
 このファルコンゾードが、キャサリンに盗まれた際、他の忍者ゾードも機能を失ったそうなので、忍者ゾードの中核に当たると思われる。

 原作の「ツバサマル」は無人サポートメカで、意志を持っており、「心の神将」の異名を持つ。

A忍者ゾード

 ファルコンとともに、ニンジャーより与えられた5体の獣型ゾード。
 合体して、「忍者メガゾード」になる。
 地球の時間が逆転し、レンジャーたちがパワーを失った際に、消失した。
 原作では「超忍獣」と呼ばれていた。

 A:クレイン……ピンクレンジャーの操る軽戦闘機メカ。頭部に変形。
 B:エイプ……レッドレンジャーの操る人型メカ。右腕に変形。
 C:ウルフ……ブルーレンジャーの操る、素早い動きの四脚獣メカ。
          左腕に変形。
 D:ベアー……イエローレンジャーの操る、怪力自慢の四脚獣メカ。
          胸胴部に変形。
 E:フロッグ……ブラックレンジャーの操る、ジャンプ自慢の両生類メカ。
          原作では、口から大量の小型カエルを放ち、話題を呼んだ。
          下半身に変形する。

B将軍ゾード

 古代に封印されていた5体の人型ゾード。頭部は、忍者のモチーフ動物を象徴している。また、胴体は強固な石垣を連想させるデザイン。
 バブー・スカット・フィニスターの3人に発見され、ゼッドの戦力にされそうになるが、パワーレンジャーが奪取し、強力な味方となる。
 合体して、「将軍メガゾード」になる。
 原作では「五獣将」と呼ばれていた。

 A:レッド……レッドレンジャーの操る将軍ゾード。頭胴部に変形。
 B:ホワイト……ピンクレンジャーの操る将軍ゾード。左腕に変形。
          ファルコンに乗らないときは、ホワイトレンジャーも乗り込む。
 C:ブルー……ブルーレンジャーの操る将軍ゾード。右腕に変形。
 D:イエロー……イエローレンジャーの操る将軍ゾード。右脚に変形。
 E:ブラック……ブラックレンジャーの操る将軍ゾード。左脚に変形

 将軍ゾードは、レンジャーがパワーを失った後も残り、エイリアン・レンジャーによって使われ続けた。そして「ZEOクエスト」が完了し、地球の時間が修復される過程で、消失したようだ。

Cバトルボーグ

 エイリアン・レンジャー専用の人型ゾード。
 その姿は、将軍ゾードに酷似しており、まるで分身の術で作られたかのようである(笑)。頭部のデザインは同じであるが、胴部はより機動性を重視した軽装となっている。
 また、エイリアン・レンジャーの5人と、精神的につながっており、遠隔操作も可能になっている。
 ただし、合体機能は持たない。

Dタイタヌス

 「第1シーズン」のタイタヌスが復活。
 忍者メガゾードや将軍メガゾードを乗せて、ウルトラゾードを形成する。

E忍者メガゾード

 5体の忍者ゾードが合体したロボット。
 エイプとウルフの拳による、強力な打撃が必殺技。劇場版では、ピンクレンジャーがメインの操縦者だったが、TV版ではどうだろう? 

 原作の「隠大将軍」は意志を持っており、「技の神将」の異名を持つ。

F忍者メガ・ファルコンゾード

 忍者メガゾードの背中に、ファルコンゾードが合体。
 飛行能力が付与され、機動性能が格段に向上する。それにともない、空中からの加速により、両拳の打撃力もさらに高まる。

G忍者ウルトラゾード

 忍者メガ・ファルコンゾードが、タイタヌスに騎乗。
 高速接近戦が得意な前者と、砲撃戦が得意な後者の合体じゃ、両者の持ち味が生かしきれていないような。一応、砲撃が必殺技。
 まあ、それはともかく、上半身の翼と、土台のバランスが取れており、いかにも強そうなデザインではある。白を基調としたデザインも格好いい。
 

H将軍メガゾード

 5体の将軍ゾードが合体したロボット。
 必殺技は「火炎に包まれた日本刀」で、敵を切り裂くこと。とにかく、頭の鶴と肩のしゃちほこ、体の石垣など、インパクト抜群のデザインを持つロボット。言わば、日本のお城がロボットになった形態である。

 原作の「無敵将軍」は意志を持っており、「体の神将」の異名を持つ。ちなみに「神技体の三神将」の弟子が、ニンジャマンである。
 弟子だった奴が、いつの間にかニンジャマスターになるとは、えらい出世である。しかし、師匠の一人の分身体(忍者ゾード)をパワーレンジャーに託すとは、師匠をないがしろにしすぎのような気も(苦笑)。

I将軍メガ・ファルコンゾード

 将軍メガゾードの背中、および胴と腕の間にファルコンゾードを装着。
 火力が付与され、遠距離戦が可能になる。

J将軍ウルトラゾード

 将軍メガ・ファルコンゾードが、タイタヌスに騎乗。
 必殺技が砲撃なので、両者の持ち味がうまく合致しているといえる。
 デザイン的にも、結構、格好いいと思う。
 ただし、「忍者ウルトラゾード」も含めて、新撮映像は「玩具」を使用したものだそうな。まあ、「玩具のタイタヌス」に「玩具のメガゾード」が組み合わさって、そのまま砲撃してとどめ(すなわち、敵との絡みはなし)なわけだから、ミニチュア撮影と思えばいいわけだが(笑)。【ページの頭へ 】

 

7.敵役
  名前 組織内の役割 日本版該当キャラ
ロードゼッド 首領 (オリジナル)
リタ 首領の妻 バンドーラ
リト 大幹部 ガシャドクロ
マスターヴァイル 真の首領的存在 妖怪大魔王
ゴルダー 戦闘隊長 グリフォーザー
バブー 雑務 トットバット
スカット 雑務 ブックパック
フィニスター 雑務 プリプリカン
モンスター 怪人 妖怪(おそらく)
10 テング兵 戦闘員 (オリジナル)
敵役解説

 「第3シーズン」の敵役は、「リタ」の身内の登場にともない、「家族的な組織」の雰囲気が強くなっている。
 ただし、リトもマスターヴァイルも、元々デザイン的に威圧的で、「第2シーズン」の持つ「恐怖の組織」的な面は色褪せていない。
 言わば、「第1シーズン」と「第2シーズン」の両方の雰囲気がうまく融合したと言えようか。
 ただし、NOVAはまだ「第3シーズン」を視聴していないわけだから、実際に受ける印象は別物かもしれないとは補足しておく。

@ロードゼッド

 リタと結婚して、性格的には丸くなったんじゃないかな。
 少なくとも、完全な独裁ではなく、部下の報告を聞き入れるような面は、「将軍ゾード」発見の報告を元に、作戦を立てている件で現れていると言える。
 ただし、リトとの関係は、必ずしも良いわけではないようだ。

Aリタ

 今回は、身内が増えて、しかもレンジャーたちを結構苦戦させているから、充実した生活を送っているんじゃないだろうか。まあ、最後には負けるのが悪の宿命といえるわけだが。

Bリト

 リタの弟。
 カクレンジャー中盤の敵ボス「ガシャドクロ」が元キャラである。原作ではちなみに、「貴公子ジュニア」という人間体も持っていた。
 「兵士の扮装をした骸骨」というデザインは、ゼッドに劣らず不気味。
 実力も備えており、緒戦でサンダーゾードを破壊するという功績を上げる。しかし、新ロボの忍者ゾードには苦汁を飲まされ、だんだん負けキャラが板についていくようだ。
 なお、義理の兄ゼッドとは、あまり仲が良くないみたい。

Cマスターヴァイル

 リタの父にして、第3シーズン最強の敵といえる。
 元キャラは、カクレンジャーのラスボス「妖怪大魔王」。そちらでも「ガシャドクロ」の父親であった。
 デザイン的には、不気味さよりも貫禄を備えた悪のボス的イメージ。
 とにかく、その魔力は強大で、パワーレンジャーを子供に戻した。一種の裏技とも言える「エイリアン・レンジャー」の登場さえなければ、世界制服を実現できていたと思われる。

Dゴルダー

 以前、「第3シーズンにおいて、パワーコインを奪うという大偉業を成し遂げた」と書いたが、それって、レンジャーが子供に戻ってから、ダメ押しをしただけってこと? だったら、大したことしてないって感じだけど。
 実際のところは、どうなんだろう?

Eバブー
Fスカット
Gフィニスター

 劇場版には、彼らの代わりに、「モーダント」っていう豚面の手下が出ていたので、彼らの安否を気遣っていました。
 もしかしたら、役立たずの彼らが魔力で合成されて、「モーダント」に作り変えられたのかもって。
 でも、そんなことはなく、第3シーズンでも登場してると知って、ほっと安心。
 「将軍ゾード」を発見するという大活躍をした。でも、それって、結局は、パワーレンジャーの戦力を強化するだけに終わったってのが悲しい……。

Hモンスター

 原作カクレンジャーの「妖怪」は、パワーレンジャーにも登場します。
 でも、彼らのシュールなデザインのおかげで、パワレンワールドがどんな雰囲気になっているか、少し心配。
 あと、気になるのは、巨大化の方法。原作は、「妖怪」だからという理由だけで、根拠もなく巨大化していたような気が。
(2007年追記・掲示板で某氏に助言いただき、NOVAもYouTubeで確認したんだけど、ゼッドやリタの杖の魔力で巨大化してますね。第1シーズンの方法に戻ったわけだ)

Gテング兵

 リトの連れてきた、カラス天狗型のザコ怪人集団。
 英語名は「テンガス」(Tengas)となっています。最後のSは、複数形っぽいので、1体だと「テンガ」となります。
 飛行できる分、これまでの戦闘員よりも強力だと思います。

 ちなみに「カクレンジャー」の戦闘員は、「ムンクの叫び」に似た顔の「ドロドロ」という兵士。エンディングで、踊っていました。彼らも何かの話で登場するかもしれませんね(「ターボ」でも「スペース」でも、原作戦闘員の登場する話があったし)。【ページの頭へ】