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コスモスを特技監督で見るコーナー

サブタイトル赤=特撮ファン必見! サブタイトルが青緑=迫力あり

サブタイトルが青=普通 サブタイトルが黒=いまいち…

 

北浦嗣巳(Tsugumi Kitaura)
担当話(#11、#12、劇場版2・3)
#11 動け!怪獣
残念ながら、この作品では北浦特技監督お得意の斬新な合成技術、映像を見ることは出来ません。どちらかというと、本編監督のほうで楽しい演出をされていたので特撮にはあまり手が回らなかったのかもしれませんね。ただ、ムードンの子供をフルCGで描きムードンの親をの感動的な再会シーンを作り上げられたことは評価すべきポイントです。

#12 生命の輝き
この作品では、イフェメラを援護するテックサンダーとイフェメラを目掛けて突っ込むバーニングミサイルとの迫力ある空中戦を見ることができます。CGを多用しながらも、ごくごく自然で臨場感ある映画並の空中戦で、北浦特技監督の本領発揮といったところでしょうか。ただ、イフェメラが出現するセットのミニチュアが乏しく、怪獣映画としての魅力にはやや欠けているようにも思えます。

劇場版2 THE BLUE PLANET
テレビ版とは比べ物にならないくらいに、予算をかけることが出来る劇場版ということもあって、北浦特技監督もやる気ですね。冒頭の遊星ジュランでのスペースコロナコスモスとスコーピスのスピード感ある戦闘、フルCGレイジャのなめらかなフォルム、怪獣映画の醍醐味を十分味あわせてくれるスコーピス軍団の北九州襲撃シーン・・・。この作品は北浦特技監督の技術を結集して作られた快作であるといえます。

全体的評価 ★★★★☆
劇場版の監督・特技監督を担当することになったため、テレビ版では2回しか特技監督を担当しなかったものの、#12での空中戦の迫力は特筆に値します。劇場版2ではテレビ版では見せることが出来なかった斬新な映像や合成技術がウルトラ映画史上最高の出来栄えでした。最新作の「コスモスvsジャスティス」にも期待が高まりますね。

 

佐川和夫(Kazuo Sagawa)
担当話(#1〜#3・#10・#15・#16・#21〜#23・#29・#30・#39〜#40・#51〜54・#63〜65・劇場版)
#64 月面の決戦
最終回の1話前ということで、月面でのコスモスとカオスウルトラマンカラミティの対決はかなりの時間を取って描かれています。特にカオスウルトラマンカラミティは暗い宇宙空間に実に良く映え、主役のコスモスよりも美しいと思えるほどです。地球をバックにコスモスとカラミティが決めポーズをとるシーンやコスモスの宙返りモードチェンジなど、単純にカッコイイ画もたくさんあります。カオスダークネスがコスモスをコントロール(?)して地面に叩きつけるシーンも迫力満点ですね。

#65 真の勇者
特撮全体は前回に比べるとややテンションが低い(ドラマ重視の回だから作品的にはどちらも素晴らしいけど)ですが、カオスダークネスによる迫力満点の破壊シーンはミニチュアの中身まで精密に作られており、爆破した時の映像がとってもリアルで、インパクトがあります。コロナコスモスの光線でカオスダークネスが吹っ飛ばされ、その背後にあったビルが連鎖的に破壊されていくシーンもカオスダークネスにCGによるなめらかな動きが加えられているため、大変迫力がありました。すごい!

劇場版 THE FIRST CONTACT
記念すべき劇場版ウルトラマンコスモス一作目ですが、かなり野心的な試みに挑んだ作品といえます。それは、ウルトラマンをフルCGで描くということ。これによって宇宙空間でのバルタンとの戦闘はかなりスピード感溢れるものとなっています。劇中に登場するメカニックもCGによりコミカルでユニークな(やり過ぎという声も・・・)変形を見せています。

全体的評価 ★★★★☆
コスモスのメイン特技監督ですが、前作ガイアに比べるとかなりテンションが低いです。ただ、それをカバーできるレベルの迫力ある演出は十分できていると思います。上に書いた3作品に見られるようにウルトラマンや怪獣の動き一つ一つにメリハリがあって力強くなっているのでミニチュアの乏しさがカバー出来ているのかと思われます。特撮の神様、円谷英二さんの特撮論を受け継いだ完成された映し方が今見ても味のある魅力的なものになってますね。

 

原田昌樹(Masaki Harada)
担当話(#4・#9・#13・#14・#24・#25・#35・#36・#47・#48・#58)

#9 森の友だち
特にこの作品に特技監督として注目する部分があるわけではありませんけど、コスモスではヤマワラワやイゴマス、ギリバネスなどユニークで可愛げのある怪獣の回を担当することが多く、コスモスの特技監督としてはかなり目立った活躍をされていたと思います。ヤマワラワの造形はかなり入念に作られていたようです。

#57 雪の扉
太田脚本の素晴らしさをより引き立てた映像に仕上げた原田監督のコスモス最高傑作と言って良いのではないでしょうか?グラルファンとコスモスの共演は美しいとしか言い様の無いくらいに見るものを圧倒するカットでした。ただ立っているだけでその存在感を十分にアピールできているグラルファンはカッコイイの一言に尽きます。

全体的評価 ★★★★☆
#25や#47でミニチュアワークにやる気を見せたものの、全体的に見るとちょっとこじんまりとした印象ですね。ただ、コスモス怪獣の造形の良さ、デザインの良さで評価されているものは原田監督の担当話の怪獣が多いように思います。ヤマワラワ、ギリバネス、ワロガ、グラルファン・・・どれも怪獣としての性格がハッキリしていて原田特技監督の怪獣の見せ方がいかに上手かがわかりますヨ。

 

村石宏實(Hirochika Muraishi)
担当話(#5・#6・#17・#18・#31・#32・#43・#44・#55・#56)
#32 悪夢の実験
中盤のコスモスで最も際立った特撮が見られた回がこの「悪夢の実験」です。今までかなり寂しい感じだったミニチュアワークにしっかり取り組み、怪獣の見せ方も格段に迫力のあるものになっています。コスモスとゴルメデの戦闘にスピード感があるのも評価できるポイントですね。ちなみに鏑矢諸島で、怪獣と人間の直接的な触れ合いが描かれた回でもあります。

#43 操り怪獣
#32以上に贅沢な特撮が見られる豪華編。夕焼けのセットの中で暴れるネルドラントを下からとらえたカットは迫力満点ですね。冒頭のテールダス出現シーンでのミニチュアセットも細かいところまで丁寧に作りこまれていて本編とのつなぎ方もとても上手でした。ちなみにあの夕焼けのセットはウルトラセブン第8話「狙われた街」でのセットのオマージュですが、#31「ゴンを救え」でもウルトラセブンの特撮のオマージュが見られます。

全体的評価 ★★★★★
村石さんはコスモス特撮を支えた特技監督と言っても過言ではないでしょう。特に怪獣らしい怪獣の撮り方が常に迫力があって、活き活きしていたように思います。ミニチュアワークも他の監督より多くてコスモスの中では豪華な映像を見せてくれる特技監督というイメージが強いです。キッチリした特撮を見せてくれる一方、旧作品のオマージュなども多くて遊び心ある特技監督でしたね。

 

八木 毅(Takeshi Yagi)
担当話(#7・#8・#19・#20・#33・#34・#45・#46・#59・#60)
#59 最大の侵略
八木特技監督の回はハッキリ言ってミニチュアワークが貧弱すぎますが、この回に代表されるように戦闘シーンのスピード感はピカイチですね。やっぱり若手の方ということもあって、色々な部分で粗が目立つのは確かなんですけれども、それをスピード感溢れる演出でやり抜いてしまう姿勢が凄いと思います。この回や#20では、操演では表現しにくい「怪獣と絡む」ライドメカをフルCGで描き、その見せ方がかなり上手でした。これからも他の作品で活躍してほしい監督さんですね。

全体的評価 ★★★☆☆
上でほとんど書いちゃってるんですが(笑)とにかくミニチュアが少なすぎますね。演出はスピード感があってもやっぱり特撮の基本と言えばミニチュアワークですから、それを疎かにしてはいけないと思います。ただ、予算の問題が常にありますから、もう少し予算のある作品で特技監督を担当すると、結構やり手の監督さんになるような気がします。

 

鈴木健二(Kenji Suzuki)
担当話(#37・#38・#49・#50・#61・#62)
#37 フブキ退任?!#38 オヤジ星人
鈴木特技監督が始めてコスモスに登板したのがこの2作なんですが、両方とも怪獣の特撮セットと住民の逃げるロケ現場を合成により結び付けており、怪獣の出現をしっかり「パニック」として描いてくれています。#37でのテックサンダー発進シーンを上からでなく下から撮ったり、#38では、オリジナルの音楽に自分の撮影するシーンとイメージの合う曲が無かったので著作権フリーの曲を一曲だけ使用するなど、枠にとらわれずにあくまで自分のこだわりを持ってらっしゃることがわかります。

#50 怪獣密輸?!
バデータの迫力ある造形をデジタルエフェクトを多用した合成とミニチュアワークによってさらに迫力のある映像に、はめこんでしまう技量に圧倒されてしまう作品でした。バデータが建物から出てきた後、その後歩く姿を下から長々ととらえることによって怪獣の出現を映像だけできっちり鮮明に表現していたのも良かったですね。

#62 地球の悲鳴
カオスウルトラマンカラミティがテックスピナー1号を直接狙い打ち、キャップとフブキ隊員が吹っ飛ばされるカットの斬新さにとにかく脱帽しました。他には土を蹴り上げるカオスドルバの足をアップでとらえたカットや、ドルバとコスモスのタッグをドラマチックに演出したりと、とにかく迫力ある「凝った」映像が目立ちますね。

全体的評価 ★★★★★
村石特技監督に並んで、いやそれ以上にコスモスの特撮を支えた人といって良いでしょう。何と言っても怪獣出現を最も迫力ある撮り方で撮れる監督だと思います。基本的に他の監督が使っている映像(コスモスが戦い終わった後に飛び立つシーンや、オープニングにも使われているテックサンダーの発進シーン)をあまり使わずに独自の凝った撮り方にこだわりを持ってらっしゃって、見るたびに新しい発見があります。これからは特技監督だけではなく、その凝った映像を本編の監督としても見てみたいですね。

 

高野敏幸(Toshiyuki Takano)
担当話(#27・#28)

#27 地球生まれの宇宙怪獣
全体的にコミカルな演出に溢れた作品でしたが、特撮についても同じことが言えますね。ウルトラマンが驚くシーンをカラータイマーを使い効果的に表していたり、優しいコスモスでもいきなりの攻撃には怒り(この場合はプンプン!って感じの軽い怒りですけど)を隠し切れないことを動きで演出したり。

全体的評価 ★☆☆☆☆
特技監督としてはたった2回の登板でしたので他の特技監督さんたちよりもかなり影の薄い存在になってしまいました。演出的に注目できたのは#27の上に書いたような部分だけで、#28でははっきり言ってこだわりも迫力も感じられずに残念でした。佐川特技監督が直後の#29を担当していますが、比べてみると技量の差が良くわかります。