2003年10月30日(木)
大学大競争 読売新聞大阪本社編 中公新書ラクレ

文部科学省のCOE(Centor Of Excellence)プログラムに対する各大学の対応をまとめている。COEに選ばれたプログラムの紹介は興味深いが、人文系の基礎研究みたいなモノをどう扱うのか、というような反論ももっともだと思える。海外の大学との比較なしに世界レベルの研究、という決め方ができない、というのも言い得た指摘。しかし、増えすぎた大学で、ぐにもつかない部門研究者の内輪だけで評価しあう研究が多いのも事実だろう。これは大学崩壊に書いてあった。教育に力を入れていない研究者が多いのも事実。大学における研究が社会の役に立つものか、という第三者評価をやっていくべき、というのは本当に正論だと思う。普通の、18歳〜20歳そこそこの人たちに一番必要なのは、世の中でいろいろな問題意識を持つための基礎知識をもたせる事と、その問題意識を表現する能力、それを掘り下げる方法、というところではないか。しかし、こんな事は教えられるものなのか?だいたい、自分をふり返ると、ほとんど学校に行ってなかったのだから、こんなことを書く資格もないか。