この本は面白い、とのお勧めを聞き、アマゾンで買う。
タイトルが秀逸。このニュアンスは関西人でないとわからないだろう。
内容はタイトル通りで、すごく面白い。
読みながら、そうそう、とか、そんなことあらへんやろ、と突っ込みを入れながら読める。
作者の中学から就職までの自伝をおもしろおかしく書いている。
中学校の時の球技大会に始まり、就職の面接までである。
作者は怪獣オタクらしく、途中に怪獣映画の話やウルトラQ、ウルトラマン、ウルトラセブンの話が出てくる。僕と一つ違い(若い)なので、本当に同時代の話であり、昔を思い出す。
一番面白かったのは、インチキ商売の話である。ネタを明かすわけにはいかないが、スーパーケッシー液には恐れ入った。
更に、作品中ベストなのは、マジックライト。本当に声を出して笑える。どう考えても、おかしい。この下り、読みながら、そんなことあらへんやろ、と突っ込みを入れられることは確実。
しかし、同時代でも僕はそんな話は聞いたことがない。やっぱり大阪はすごいんやなあ、と思う。
映画を作る話も面白かった。これだけ笑えて、552円+税は安い。今読み返しても笑える。
その他、給食の話やブルース・リーのまねの話など、特に40代の人にお勧め。(ただし関西弁がわからないとダメか)
それにしても、これだけ面白い文章が書ける作家でありながら、本が嫌いだった、というのにはビックリした。書くことと読むことは通じているのかと思っていたが、そうでもないのか。
ご本人は似非理科系と言っているが、何となく理科系の文章、という感じはする。
浪花少年探偵団も、そう思うと理路整然としていなくもない。
きっと、シリアスな作品も面白いと思うのだが、これだけお笑いから入ると、シリアスなものに手が出にくくなる。
この人の本、あと何冊かは面白そうな路線で行こうと思う。
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