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戦隊シリーズ作品リスト
秘密戦隊ゴレンジャー 1975年4月
〜77年3月
元祖5色の戦隊ヒーロー。
コミカルな怪人が特徴。
でも、今の目から見ると、
それなりにハードな面も。
当時では、充実したメカ
描写も魅力の一つ。
ジャッカー電撃隊 1977年4月
〜12月
トランプがモチーフの
サイボーグ4人戦隊

強化服戦士の戦隊の中で
唯一サイボーグ(改造人間)
ってことで、当初はシリアス
かつハードな話が続いた。
でも、子供には受け入れ
られず、途中でゴレンジャー
のコミカル路線になり、また、
行動隊長ビッグ1(宮内洋)
の参入
により、誰が主役か
分からなくなるなど、試行
錯誤が続いた不遇の名作。
スパイダーマン 1978年5月
〜79年3月
アメリカン・コミックヒーローの日本版。
これが、ジャッカーとバトルフィーバーの
間を埋めるミッシングリンク的作品。
この作品がバトルフィーバーに
与えた影響は大きい。
巨大ロボ・レオパルドンの登場と、
アメリカン・コミックスタイルの戦士像ね。
21世紀に入って、ハリウッド映画も公開され、
再評価を得てもいる。
バトルフィーバーJ 1979年2月
〜80年1月
復活した5色の戦士たち。
彼らの特徴は踊ること(笑)。
各国のダンスを取り入れた動きは、
戦闘のリズムにも通じるとのこと。
そして、スパイダーマンより
巨大ロボ戦を導入
この作品以降、戦隊は毎年継続
する長期シリーズに。
電子戦隊デンジマン 1980年2月
〜81年1月
宇宙SFの要素と、メカニックな
ゴーグルマスク
のデザインを
取り入れた、現在の戦隊の
基本形を作った作品。
登場ロボのダイデンジンは、
スパイダーマンのレオパルドンを
受け継ぎ、
戦隊初の変形ロボ
となった。
太陽戦隊サンバルカン 1981年2月
〜82年1月
戦隊シリーズ唯一の完全3人戦隊
(しかも女性がメンバーにいない)
世界観の一部(敵キャラとゲスト
キャラ)に前作を引き継ぐが、
基本的には別作品。
戦隊モチーフは動物
敵は機械帝国。
自然VS歪んだ機械文明という
構図が、新しいと言える。
動物の動きを取り入れた
アクションが特徴。
中盤でシリーズ唯一の主役
レッドの
交代
(それにともない、初めて剣で
戦うレッド
)、そして戦隊初の合体ロボ
(2機合体)
の登場など、この作品を
語る話題には事欠かない。
大戦隊ゴーグルV 1982年2月
〜83年1月
未来科学VS暗黒科学の物語。
だったら、科学戦隊の方がいい
と思ったが、それは次の作品で
採用される。
おそらく、この時点で、題名ネタに
つまっていたのだろう。
でも、
アクション的には新体操を
取り入れた点
が新機軸。
作品テーマより、アクション主導の
作品か。
戦隊のデザインモチーフは、
古代文明と、それにまつわる
宝石を
額に仕込んだ
もの。放送当時は、
ぜいたくな戦隊と思いました。
ロボットは戦隊初の3機合体
しかも、初めて赤青黄の戦隊
カラーを取り入れる。ただし、
ブラックとピンクは母艦に待機。
科学戦隊ダイナマン 1983年2月
〜84年1月
「ダイダイダイダイ・ダイナマン!
ダイダイダイダイ大爆発だ〜♪」の
主題歌が示すとおり、とにかく
戦隊といえば爆発のイメージを
作った作品。
CGの炎を見慣れた最近では、
この本物の火や色付き煙の
爆発は、非常に新鮮に映る。
敵デザインにアニメ畑の
出渕裕氏を採用。さらに、
音楽面でもこれまでの
渡辺宙明氏(宇宙刑事シリーズ
に移った)に代わって、ズバットや
レッドビッキーズの京建輔氏を採用。
新しい戦隊を作ろうという意欲が
満ちた作品。
超電子バイオマン 1984年2月
〜85年1月
前作より見られる戦隊の変化が、
この作品で結実したと言える。
戦隊デザイン的には、デンジマンの
メカニックゴーグルをより洗練させた
といえる。題名もデンジマンの
2番煎じみたいだし。
でも、この作品を見た目だけで
判断してはいけない。
何と、
等身大ヒーロー物お約束の
毎回1体ずつ倒される怪人が
登場しない
のだ。毎回新規に
登場するのは、巨大ロボット。
敵怪人はすべてレギュラーキャラ
として登場するわけだ。

それだけ、ドラマの密度が充実した
設定だったりする。
その他に注目となるのは、
前半では久々のレギュラー戦死。
後半では、ハカイダーを踏襲した
宿敵
バイオハンター・シルバ
登場。
この辺りから、戦隊ストーリーの
密度が上昇し始めたと言える。
電撃戦隊チェンジマン 1985年2月
〜86年2月
戦隊モチーフは、ドラゴンや
グリフォンなどヨーロッパ圏の
伝説獣

放送が、RPGブームが巻き起こる
直前ぐらいだったから、少し早い。
が、その辺が時代を先取りする
戦隊なのだ。
強力な宇宙からの侵略者に
対するため、
地球の力(アースフォース)を宿した
5人の戦士が戦うという設定。

でも、終盤は敵宇宙人の何人かが、
敵ボスを裏切り、味方につくという
一大ドラマ
を展開。さらに、戦隊の
長官までが宇宙人だったという
強烈なオチ(笑)を見せられた。
戦隊史上、もっとも宇宙規模の
世界観が広がった作品。
5人のパーツが合体する
必殺バズーカで
とどめを刺すパターン
も確立。
でもNOVAにとって最もインパクトが
あったのは、戦闘員ビドラー兵が
ホラー映画よろしく粘液ドロドロ
垂らしながら、襲ってくること。
戦闘員(ザコキャラと同義)を見て
ビビったのは、この作品だけだ。
10 超新星フラッシュマン 1986年3月
〜87年2月
この作品は、TVで見てないのです。
ビデオになっている劇場版のみ、
後年視聴した。放送当時は、
設定やストーリーすら追跡しておらず、
今でも非常に悔やんでいる。
だって、すごく泣かせるストーリーだもん。
改造実験帝国メス(宇宙のマッド
サイエンティスト集団)の実験のために
誘拐された5人の子供が、良い宇宙人の
フラッシュ星人に救われ、そこで成長。
大きくなって、親探しと再び地球に
出現したメスを倒すため、
地球に帰還するというストーリー。

でも、フラッシュ星で育った彼らは、
地球の環境に体質的になじめなくなり
反フラッシュ現象で終盤死にかける)
最後は自分の命を削って守りきった
故郷の地球と別れることに。

はっきり言って、このドラマを知って、
戦隊を子供ダマシという奴がいるなら、
それは感情が欠如したか、物語の
本質の見えない(見ようとしない)
頭の固い人物と断言します。
そして話題としては、
戦隊初の2号ロボ・
タイタンボーイ&グレートタイタン

挙げられるでしょう。
コスチュームギミック的にも、変身時に
マスクの目元を後から閉じる
「シャット・ゴーグル」が格好いいんだな。
11 光戦隊マスクマン 1987年2月
〜88年2月
一時期、この光戦隊とフラッシュマンの
題名がごっちゃになっていた。
それぐらい、当時は戦隊から離れていた
ということ。
テーマは、人間の体に眠るオーラパワーを
武道に基づく修行で養った5人の戦士が、
地底帝国と戦うもの。そして、地底帝国の
元・王女と戦隊のレッドが恋仲で……、
さらに
敵の戦闘隊長ともいうべき王子が、
実は王女の双子の
だったという展開。
でも、恋愛ドラマの側面がある中で、
オープニング映像では、
修行の力で
空中浮揚する谷隼人(長官役)
が映って
いたりして、某宗教団体を連想させます。
そういう理由で、今では視聴困難かも(苦笑)。

NOVAは、この作品も見ていませんが、
フラッシュマンほどの執着はない。
他にトピックとしては、
初の5機合体ロボ・
グレートV
と、オーラ(自分の意思)を持って、
敵をチョップ(鉄拳オーラギャラクシー)で
倒した後、合掌する(笑)2号ロボ・
ギャラクシーロボ
が挙げられるでしょう。
12 超獣戦隊ライブマン 1988年2月
〜89年2月
これも見ていない作品(で、見たい作品の一つ)。
モチーフは、
サンバルカン同様の動物戦隊で、
当初は同じく3人戦隊(サンバルカンとの
ちがいは女性が初のブルー役で参加したこと)
でしたが、中盤で、
グリーンとブラックが
2号ロボとともに参入
。結局5人になります。
でも、ピンク(あるいは白)のいない5人戦隊は、
これ一つ。その意味で貴重だったんだけど、
後に
ハリケンジャーでもピンクが出ませんでした。
アバレンジャーではどうなるかなあ?

テーマは、裏切った3人の学生時代の
友との確執や、天才や落ちこぼれなどの
教育問題に多少とも踏み込んでいた。
敵ボスの目的が、天才の頭脳を求めること
だもの。
メカでは、
初の動物型メカを採用した点が
新しい。アニメロボットの「ダルタニアス」を
受け継いだ
胸ライオンのライブロボがいいです。
で、さらにトピックとしては、初の1号ロボと
2号ロボの合体
。アニメでそれを実現した
「勇者エクスカイザー」(90年)や
「絶対無敵ライジンオー」(91年)より早い、
特撮界の快挙です。
13 高速戦隊ターボレンジャー 1989年2月
〜90年2月
久しぶりに見た戦隊は、高校生戦隊でした。
当時はほぼ同年代だったから、感情移入も
バッチリ。
妖精を見ることができるって設定も、
ファンタジーRPG好きだったNOVAには
違和感なく受け入れられた。
で、高校生戦隊の
モチーフは車、って君たち、
無免許で乗り回してちゃダメでしょう(笑)。
敵キャラの設定も、楽しい。特に、
「さすらい転校生・流星光(ながれぼしひかる)」
こと、流れ暴魔ヤミマルと、そのパートナーの
少女キリカの動向には、笑わせてもらったり、

ハラハラさせてもらいました。
で、最後は、さわやかな卒業式で終るという、
設定を守り通したハッピーエンドな作品です。
メカ好きには、
1号ロボ(車5台が合体)と
2号ロボ(戦闘機が変形)が合体する6機合体、
そして基地との合体による7機合体

見られる点も注目。
また、戦隊の各メンバーの個人技で、
敵怪人にとどめをさせるようになったのも、
この作品が元祖。これによって、アクション
展開がスピーディーになった。ドラマ的にも
グッドな設定です(本気で怒った戦士は、
1人でも敵が倒せる!)。
14 地球戦隊ファイブマン 1990年3月
〜91年2月
高校生の次は、兄弟先生(うち女性2人)
戦います。でも、NOVAは塾講師のバイトを
始めていたため、ほとんど見ることが
できませんでした。ビデオを撮ってまで、
見たいとは思わなかったんだよね。
第1話と、それから夏休みの時に見たぐらい。

それにしても、この作品の第1話はスゴい。
20年前の1970年に宇宙開発をしている
星川親子
の描写から始まるもん。そこまで
現実遊離した設定に食わず嫌いをした
可能性もある。でも、漫画家の長谷川裕一氏が
解釈したように、彼らもフラッシュマン同様、

メスに誘拐されていた、と考えれば、納得(笑)。
それにしても、1号ロボに合体するメカが、

ファイブマシンという名前なのに、5機合体では
なく、3機合体
ってのは、許せんものを
感じました。よって、メカの合体については、
前作よりも退化しています。
15 鳥人戦隊ジェットマン 1991年2月
〜92年2月
この作品も、前作同様、バイトで本放送は
見なかった。で、最初の印象は、「ガッチャマン」
みたいなメンバー構成だなあ、と。
だって、
レッドホークブラックコンドル
イエローオウルホワイトスワンブルースワロー
なんて布陣だもん。念のため、ガッチャマンの
科学忍者隊は大ワシ、コンドル、
みみずく(フクロウ)、白鳥、つばくろ(ツバメ)
だから、リーダー以外はまったく一緒。
リーダーがワシでなくて、タカなのは、
サンバルカンでワシを使っているから。
ちなみに、サンバルカンの
バルイーグルと、
ライブマンのレッドファルコンと、ジェットマンの
レッドホークを外見で見分けられるかどうかが、
戦隊マニアを名乗る条件になります(笑)。
ジェットマンは人気が高く、全話がビデオに
なったので、NOVAも放送の2年後、余さず
視聴しました。で、思い切りハマったんですね。

はっきり言って、非常に完成度が高い作品です。
シリアスな格好よさと、キャラクターの性格の
バランスとドラマの密度と、笑いの要素までも、
もれなく融合している。
トレンディードラマ戦隊の異名が表すとおり、
レッド(竜)と、元恋人の洗脳された敵幹部
マリア(リエ)
ホワイト(香)ブラック(凱)
恋愛四角関係がドラマの中心。

リエのことが忘れられず、が好きで、
を好き。おまけにはリーダーとして
仲間を仕切ろうとするが、は一匹狼だから、
しばしば対立。でも、イザという時には、
力を合わせて危険を乗り越える理想的な
ライバル関係。
戦隊を見て、ストーリー内容や演出などを
ほぼ理解して、心底から格好いいと思ったのは、
この作品が初めてです。
メカ的には、
初の3号ロボ・テトラボーイ
完全自動のAIを搭載したロボとして注目
(操縦者を必要としないわけです)。
16 恐竜戦隊ジュウレンジャー 1992年2月
〜93年2月
ファンタジー戦隊第1弾。
巨大メカがロボットではなく、古代部族の
守護獣という点が最大の違い。
最大7体の恐竜型メカ(一部、マンモスなど
恐竜じゃないものもいるが)が合体して、
究極大獣神
になります。
あと、最大のトピックは、6人目の戦士
ドラゴンレンジャーの登場です。
ドラゴンレンジャー・ブライティラノレンジャー・
ゲキ
の兄ですが、不幸な経緯で恨みを覚え、
敵として登場。和解するまでに6話も費やし
ます(連続ストーリーとしては、戦隊最長記録)。

その後も不幸で、残された寿命が少ないことが
発覚。
その中で、
ブライが自分の過ちをつぐない、
弟たちを助けるために、命がけの戦いを
繰り広げるのが中盤〜後半のストーリーの核。
この後も、6人目の戦士の登場は、戦隊を
盛り上げる1要素として継承されていきます。

そして、この作品の大きな特徴は、アメリカに
輸出され、「パワーレンジャー」を生み出したこと。
詳しくは、
こちらへ

17 五星戦隊ダイレンジャー 1993年2月
〜94年2月
ファンタジー戦隊第2弾。別名・中国戦隊
中国拳法の動きを生かしたアクションと、
中国の伝説獣モチーフが特徴。
前作が
レッドグリーンの兄弟中心の
ドラマだった反省からか、今回は、全キャラに
焦点が当てられ、それぞれ固有の
連続エピソードが存在している。
よって、
ドラマの密度は非常に高い
(ライバル関係あり、悲劇の恋愛あり、敵の
落ちこぼれ怪人との友情あり、母子愛あり、
父子の確執あり、などなど)が、途中から見ると、
人間関係の面で分かりにくいかも。
他に問題点は、キャラ別に話を作っているため、
戦隊内での友情なんかがほとんど描かれて
いないところか。
6人目のキャラ・
キバレンジャーに変身するのが
子供という点も新しい。
また、終盤、戦いを仲裁すると称して、
善悪関係なしに暴れる大神竜も独特なキャラ。
放送当時は、これも最後は味方となって、
合体すると思ったんだが。とにかく、
この巨大メカはデカいのが特徴。
最後は、中国風の壮大かつ荒唐無稽ともいえる
作劇に展開し、50年後の子孫に同じような
戦いが引き継がれる、という強烈なオチ(笑)
を見せられて終わる。
それにしても、50年後も戦隊は続いているの
だろうか? 2000年のタイムレンジャーで、
5色の伝統は西暦3000年までも
続いていることが分かったが(笑)。
18 忍者戦隊カクレンジャー 1994年2月
〜95年2月
ファンタジー戦隊第3弾。今度は日本の忍者だ。
でも、この頃、アメリカに輸出されたパワー
レンジャーを意識してか、時代劇風よりも、
アメコミ風の演出が目立つ。
妖怪のデザインも、
現代風のポップな感じにアレンジされているし。
時代劇の要素は、小道具やメカのデザインに
多く見受けられる。たとえば、変身アイテムが
水戸黄門の印籠の形をしていたり、
1号ロボの無敵将軍が城の石垣模様と、
肩にしゃちほこ、頭に鶴、という強烈なデザイン
だったり。
ストーリー的には、当初、敵の妖怪が組織を
持たなかったり、と新鮮味が感じられたが、
途中から幹部というべき貴公子ジュニアや
親父の妖怪大魔王が登場し、従来のスタイルに
戻る。
NOVA的には、コミカルな描写があまり好きじゃ
なかったが、今の中2(1988年生まれ)には、
この作品を支持する子が意外と多いのを最近知った。
(まあ、5歳から6歳の時の現役ヒーローって、
男の子にとっての原点かもしれないですが)

なお、
巨大メカの総数は、カクレンジャーが
分離形態で17体もあり、戦隊随一
となっている。
でも、五獣将の分身メカ・獣将ファイターは
なかなか卑怯だった。デザイン的には、五獣将を
アクション向きにしただけでほぼ同じ
(これで頭数稼ぎというのも卑怯)。それらが
10体がかりで、1体の妖怪をボコボコにしていた
んだからねえ。本当にイジメだ(笑)。
19 超力戦隊オーレンジャー 1995年3月
〜96年2月
ダイレンジャーの強烈なオチや、
カクレンジャーのシュールな作風に
いまいちなじめず、ジェットマンの
ハードな描写を望んでいたNOVAに、
この作品は光彩を放って登場しました。
何しろ、
宮内洋が指揮官・三浦参謀長として
登場
するんですから。もう、これだけで
期待できるってもんです。
内容的にも、ファンタジーから一転、
機械帝国バラノイアと軍事組織UAOHの
総力戦って感じで、シリアスな物語が
展開します。

中盤は、コミカルな話もあったものの、
それも幅の広さととらえて、終盤、
地球がバラノイアの手で征服されるまでに
至ります。
参謀長が生死不明ってだけで、
いかにハードな展開かが分かります。
もちろん、宮内が死ぬはずないですから(笑)、
最後には逆転勝利を収めるんですけどね。
それにしても、当初は
心をもたないマシン獣が、
途中から心を持つように変わって行ったのは、
路線変更だと思うけど、それでドラマが
盛り上がったんだから、良しとするべきか。
6人目の戦士キングレンジャーの登場前は、
参謀長の変身に期待したが、結局、
キングレンジャーは別人の少年であった
(山口将司クン、顔も良く、アクションも
できそうなので、また戦隊でレギュラー
登場しないかな)。
まあ、参謀長は変身しなくても強かったから、
これも良しとするか。だいたい、宮内さんが
変身したら、一人で事件を解決できそうだ(笑)。
それにしても、
オーレンジャーも登場メカが多い
です。分離形態で14機。獣将ファイターなんて
卑怯なものがない分、バリエーションは
こちらの方が豊かだ。

1号ロボ(5機合体)と、それを補強する
2号ロボ。さらに基地型メカ。
武器に変形するAIロボ。そして、
2台目の主力ロボ(小型ロボの5体合体)。
最後に、自意識を持った謎のキャラ・
ガンマジン。
さらに、等身大戦闘での必殺技も多い。
必殺バズーカや、ビームの一斉射撃、
火の玉になっての突撃。これに前作の
剣技や、カクレンジャーボールを合わせれば、
戦隊の技はほぼ網羅か。
それも踏まえて、この時点の戦隊の
集大成というべき作品でしょう。
20 激走戦隊カーレンジャー 1996年3月
〜97年2月
戦隊モチーフは車。その意味では、
ターボレンジャーの二番煎じ。
でも戦っているのは高校生ではなく、
自動車整備工場の社員たち。
つまり、彼らは
サラリーマン戦士なのだ。
で、この作品は
戦隊の中で最もコミカルな
作風
を持つ。何しろ、敵怪人が
芋長(お店の名)の芋ヨウカンを食べて
巨大化
するのだ。理由はない。
そういう体質だから、仕方ないのだ。
ちなみに、他の店のヨウカンだと巨大化せずに
縮んじゃう(笑)。
NOVAは当時、戦隊にシリアスな作風を
求めており、カーレンジャーに否定的だったが、
ある話を境にフッきれてしまった。
それは、ヒーロー研究家の怪人が作った
「ゾクレンジャー」なる偽戦隊の登場する話。
「戦隊のパロディを臆面もなく戦隊でやり、
そのためだけに主題歌の替え歌まで作っちゃう」
徹底したギャグ精神に感動したわけだ。
それから後は、カーレンジャーの全てが
容認できた。自分の作品許容範囲の幅が
大きく広がったといえる。そして、コミカルな
中にも、時おり見せるサラリーマン戦士の
真剣さが格好よく思えた。
途中から登場する、
小林清志(ルパンの
次元大介で有名)の格好いい声でしゃべる
謎の人VRVマスター
。彼の好物がコーヒー
牛乳だったりする、ストーリーには関係ない
設定も、キャラに奥行きを与えるのだと
受け止めることができるようになった。
はっきり言って、カーレンジャーを真剣に
見ると、脱力するか、腹が立つ、
あるいは子供だましに見えるかもしれない。
でも、何も考えずに見ると、笑える。
こんな笑える要素も、戦隊が20年の間に
つちかってきたエンターティメント要素だ。
カーレンジャーはゴレンジャーから数えて
20作目という長期シリーズの余裕が
生み出した、コミカル路線の大傑作と
言えるだろう。
21 電磁戦隊メガレンジャー 1997年2月
〜98年2月
デンジマンを思わせる名前とデザイン、
そしてターボレンジャーを受け継いだ
高校生戦士という設定。
さすがに20作も続くと、同じ素材を
再利用しています。
新規な点は、ゲームやコンピューター関連の
デジタル要素。そして、巨大メカは宇宙関連。
これらの共通点は、
未来を志向する科学
ってところでしょうか。
で、この番組、途中で時間帯が夕方から
日曜朝に変わったんですね。
でも、結果としてNOVAにはいいように
作用している。夕方じゃ、今の仕事の関係上、
ビデオにとらずに見ることは不可能でしたから。
この作品の特徴は、戦いよりも高校生戦士の
私生活がメインになっている点。
で、ターボレンジャーでは描かれなかった
「大学受験」のエピソードまでありました。
レッドピンクは成績が悪いので、進学は
最初から望んでいないのですが、残りの3人は
いずれも優秀な成績という設定。で、受験当日、
仲間のために
レッドピンクはたった2人での
戦いを決意するわけです。そして、ピンチに
陥るわけですが、そこに仲間たちが
自分の
受験を捨てて助けにきてくれる

結局は、敵の襲撃によって試験そのものが
延期になったことが後から分かり、
ハッピーエンドになるわけですが。
それでも現実的で大事な問題を逃げずに、
正面から描いたエピソードといえるでしょう。
他にも、戦隊であるという正体がバレて、
世間が彼らを非難し、卒業すら危ぶまれるという
ハードな状況の中で、5人の高校生は最後、

自分たちの母校を守るためにロボット戦

行います。そして、最後は自爆を計った敵ロボットを
空中に運び、いっしょに大爆発。卒業式の席上、
彼らの姿はなかった。
しかし、彼らの名前が呼ばれた瞬間、
戦隊のスーツを着たまま、
サイバースライダー(サーフィン型の
空中浮遊マシン)に乗って飛び込んでくる、
ハッピーエンド。
他にも、
偽戦隊「邪電戦隊ネジレンジャー」
エピソードなど、語るべきことの多い戦隊と
いえます。で、実は、この前年に同じような
設定の高校生戦士を主人公にした
「ビーファイターカブト」が放送しており、
そちらでは未消化に終わった物語を
完成させたのが、この作品だという見方も
できるでしょう。
(カブトにも偽ビーファイターというべき
ビークラッシャー4人衆が登場していた
わけだし)
22 星獣戦隊ギンガマン 1998年2月
〜99年2月
守護獣を思わせる星獣、そして第1話で
行方不明になった
レッドの兄ヒュウガ。
はっきり言って、ジュウレンジャーの
2番煎じです。
でも、きっちり計算されたストーリー構成
(4幹部がクールごとに入れ替わり、作戦を
展開)、そして、キャラクター各自の
エピソードが充実した良質の作品。
要するに、素材は同じでも、料理の仕方が
異なれば、別の料理として楽しめると
いうことでしょう。
敵の目的が、
魔獣ダイタニクスの復活
いう点で一貫しており、また、生きていた
ヒュウガが黒騎士として仲間に加入した後も、
寿命制限という設定を背負わされたブライとは
別の理由で、仲間から離れ、独自の道を
歩まざるを得ない、など、1年を通じて
飽きさせない大筋があって、評価できます。
逆に、この作品について短く語ろうと思えば、
1エピソードだけ切り離すことができないので、
少々難しいかも(各クールの流れを追って
いかねばならず、それだけ文章量も長くなる)。
でも、
子門真人似の声(笑)で「ガンガンギンギン・
ギンガマン!」と熱唱する主題歌
は、
それだけでインパクト抜群。
でも、ギンガって、メガレンジャーの次だから
ギガってこと? 
最後に、ギンガマンの登場メカ数は、
数え方次第では22機となり、
カクレンジャーを超えます。
生物風の星獣が5体。メカ風に形態変化した
銀星獣5体(これが合体して1号ロボの
ギンガイオー)。2号ロボは黒騎士の愛騎・
重星獣ゴウタウラス。これに鋼星獣が3体
加わるんだけど、そのうちギガライノスと
ギガフェニックスの2体は5機の小型メカに
分離します。
星獣5+銀星獣5+ゴウタウラス1
+鋼星獣1+2×5=22機って計算。
実際のところ、星獣と銀星獣は同じ扱いだろうし、
鋼星獣の分離形態ってあまり意味ないから、
無視するのだろうけど。
でも、最強形態のロボットが一度に5体も
動員できる(しかも、そのうち3体の鋼星獣は
自動操縦)ギンガマンは、ロボ戦でもかなりの
実力を持ってると言えるでしょう。
23 救急戦隊ゴーゴーV 1999年2月
  〜
2000年2月
名前は、ゴーグルVの2番煎じですね。
でも、1999年だから、「99戦隊555」って
組み合わせの作品タイトルも許せます。
この機会に使わずに、いつ使うんだ(笑)。
「人の命は地球の未来」が作品のテーマ。
そして、
ファイブマン以来の兄弟戦士
(今度は女性は1人だけ)です。
ストーリー的には、家族愛、兄弟愛を前面に
押し出した作りですね。
敵は、大魔女グランディーヌ降臨を企む
災魔一族。流行のトレーディングカードを
怪人の素材に使います。
ファンタジー系の敵に対する科学戦士って
構図です。
でも、
終盤、敵にもまた兄弟愛があり、
それを踏みにじる鬼母グランディーヌ(笑)って
ドラマ
が展開されました。
また、前作辺りから、1号ロボが後継ロボに
とって代わられず、最後まで主力として
戦い続けるようになっています。
あと、書くことといえば、
最終回になって
唐突に登場した新ロボ・マックスビクトリー
ロボ
ブラックバージョンが挙げられますね。
前振りもなく、玩具で限定発売されたものを
出撃させたのには驚き。しかも、BGMは
ビデオ版のみに使われた音楽だし。
あっ、それと
ヒーロー大好き声優の宮村優子
女史がセミレギュラー出演
していました。
彼女は、ビデオ版で、変身ヒロインとして
活躍しています。あと、ドロップの声も担当。
24 未来戦隊タイムレンジャー 2000年2月
  〜
2001年2月
西暦3000年の未来からやってきた
4人の男女がタイムパトロールとなり、
現代に逃げてきた犯罪者集団を
圧縮冷凍して、逮捕
するのが骨子。
その過程で知り合った
1人の現代人が
レッド
になる。レッドの信念は、
「自分の運命は定まっていず、
自分の意志で変えることができる」
というもの。
タイムレンジャーは未来の大きな流れを
守るためにきたのだが、個人の運命ぐらいは
変えてみせるってレッドの意志と、
世間知らずのお坊ちゃん的な面も入った
ピュアな人格に惹かれていく。

 最後は21世紀消滅の危機を前に、
タイムレッド・浅見竜也は、他の仲間を
未来に帰し、また、ライバルで親友の
タイムファイヤー・滝沢直人を失う。

 レッドの孤軍奮闘の最中、
自分たちの理想的な未来を捨てても、
21世紀の大切なものを守るために
戻ってきた未来人の4人。
 仲間との友情を確認して、21世紀を
守りきった
竜也は、彼らの住む時代を
築くため、自分の選んだ無限の明日へ
走っていく。

25 百獣戦隊ガオレンジャー 2001年2月

2002年2月

地球の命の象徴であるパワーアニマルに
選ばれた戦士たちが、人間の邪念が器物に
宿った鬼族オルグを退治する物語。

特筆すべきは、パワーアニマルの数。
どんどん増えて、玩具追跡も大変な一年
でした。(集めた人、ご苦労さま)

戦隊25作目として、大いに特撮界を
盛り上げてくれました。
重厚なテーマの前作に比べて、ノリは
相当に軽かったですが、一応、エコロジーを
前面に打ち出した作品です。
ちなみにピンチ率は非常に高い戦隊でも
ありました。

26 忍風戦隊ハリケンジャー 2002年2月

2003年2月
またも、動物+忍者モチーフ戦隊。
当初は、赤青黄の3人だけで、モチーフも
ライブマンと似たような感じでした。
そして、予想通り、2人の戦士ゴウライジャー
追加しますが、この2人はライバル流派の兄弟で、
初期は彼らとの抗争が多く描かれました。
一度、仲直りしてからも、生き方の違いで、
容易に打ち解けなかったのが、ドラマを盛り上げる。

さらに6人目の謎の戦士シュリケンジャーが登場。
変装の達人という設定で、多くの戦隊OBが
ゲスト出演。シリーズを継続視聴しているファンを
喜ばせてくれました。

そして、ラスト間際では元・落ちこぼれ忍者だった
ハリケンジャー3人組の成長した姿を、
仲間の犠牲という緊迫した状況を通して見せ、
最後は「卒業証書」を館長から奪うという、
「実は形を変えた、学園物でもあった」ことを
感じさせるエンディングでした。
卒業式で終わるのは、メガレンジャー以来で、
さわやかな終わり方だったと思います。

忍者というテーマ自体は、カクレンジャー
二番煎じでもあるわけですが、
「流派間の対立」と「忍者としての使命・掟」を
きちんと描いた点で、はるかに忍者らしかった、と
思います。
あと、「帰ってきたウルトラマン」ファンのNOVAの
ツボを刺激してもくれましたしね。

27 爆竜戦隊アバレンジャー 2003年2月

2004年2月
3年連続の、ファンタジー戦隊です。
今度は、ジュウレンジャー以来の恐竜モチーフ。

太古の昔に、現在の地球と分裂した
恐竜の住む異世界ダイノアース。
そこに侵攻した邪命体エヴォリアン。
ダイノアースを荒廃させた彼らは、
次元の壁を越えて我々の地球
(アナザーアース)にも侵攻を開始します。
ダイノアースから駆けつけた竜人アスカは、
強いダイノガッツを宿した3人の戦士を見つけ、
共にアバレンジャーとして戦うことになります。

本作の特徴はの3戦士を基本に、
指揮官役のを交えた、
ジャッカー以来の4人戦隊という点。
(ただし、は時に、戦闘不能になったり、
行方不明になったりなど、不安定な立場)
また、ヒーローのパートナーとして、
豊かな個性で喋る爆竜たちも多数いて、
例年以上に、にぎやかな戦隊でした。

一方で、本作最大の問題キャラは、
例年だと助っ人戦士的立場になる
アバレキラー
「助っ人戦士が当初敵対する」という構図は、
戦隊でもしばしば描かれているのですが、
本作の場合、味方になったのがもはや終盤で、
あろうことか一時期、敵組織の首領にまで
登りつめるほどの悪行三昧。
彼のやっていることを過去の事例から並べると、
・バンリキ魔王(デンジマン)、
・イナズマギンガー(サンバルカン)、
・シルバ(バイオマン)、
・タイムファイヤー(タイムレンジャー)、
・狼鬼(ガオレンジャー)などなど。
ファイズの草加(カイザ)と並んで、この年の
「アクの強いヒーロー」の双璧に並べます。

当然、当初の軽いノリの明るい戦隊ドラマも、
重い方向にねじ曲げられ、そういうのを嫌う
純粋ヒーローファンからは、叩かれる作品に。
でも、まあ、NOVAは好きな作品なんだけどね。
何よりも、特撮マニア心をくすぐるブラキオ語録
数々が最高でした。
28  特捜戦隊デカレンジャー 2004年2月

2005年1月
「犯罪者エイリアン・アリエナイザーから、
地球を守るために捜査する5人の宇宙刑事の
物語」

この作品の特徴は、破天荒な前作から、
いろいろと戦隊らしさを取り戻すオーソドックスさ。
その分、近年の戦隊には見られない久々要素が、
いくつも復活しております。
・ガオレンジャー以来の5人レギュラー。
・タイムレンジャー以来のピンク復活。
・メガレンジャー以来のダブルヒロイン。
 もちろん、「警察」という素材から、宇宙刑事を
初めとするメタルヒーロー要素もバッチリ踏襲。

 そして、ボスの変身(デカマスター)と、
新人刑事デカブレイク登場という要素で、
7人の戦士になったのは、新しいかと。
過去作品では、オーレンジャーとカーレンジャーが、
一応、7人に数えられなくもないけどね。
・前者はキングレンジャーとガンマジン
・後者はシグナルマンとVRVマスター
でも、共通要素のあるスーツの戦士という観点では、
本作が戦隊初の7人戦士になります。
(さらに、ゲスト出演や、劇場版のみを含めると、
デカスワン、デカブライト、デカゴールドと、
総勢10人の戦隊スーツが披露されました)

ともあれ、警察と言えば、「殉職」というネタが、
心配になっていたわけですが、みんな元気に
最終話を迎えてくれて、良かったです。
(前2作が、戦死者を出したので、
その流れを断ち切ってくれたのはよし、と)
29
魔法
戦隊マジレンジャー
2005年2月〜
2006年2月
魔法です。
変身呪文マージ・マジ・マジーロに象徴される、
5人の兄弟姉妹魔法使いの物語。

「透明ドリちゃん」や「5年3組魔法組」、
不思議コメディシリーズ以来の路線復活。
前作のオーソドックスさを吹き飛ばす破天荒さ、
とも言えますが、自分としては「組織・軍隊もの」と
「ファンタジーもの」の代わりばんこが理想です。

ファンタジーRPG好きの自分としても嬉しいです。
(昨年のライダー剣が、ファンタジー要素を持ちつつ、
それをうまく生かせないストーリーでしたから)。

いきなり「母さん戦死」というものを見せられましたが、
実は生きていて、終盤復帰(マジマザー)。
また、ダークサイドに落ちた父親ウルザード
終盤に復帰して、ウルザードファイヤーに。
さらに、教師役から次女の婿殿になった
マジシャインも加えて、
総勢8人となった魔法家族の最終決戦が
ドラマチックに描かれました。
30
轟轟戦隊ボウケンジャー
2006年2月〜
現在放送中
記念すべき戦隊30作目のテーマは、冒険です。
ファンタジーRPG好きの自分としては、
「宝探しの冒険者」という言葉にもそそられます。

この作品の特徴は、敵組織が複数の犯罪者集団。
今後、プレシャス(お宝)をめぐって、三つ巴が
多発することが予想されます。

また、1号ロボは「つるはしとスコップ」を装備している
ことが放送前の話題でしたが、その後、ドリル、ショベル、
ミキサー、クレーンで武装し、
さらにスーパー合体、究極合体で、戦隊最高の
10台合体になることが判明。
まさに「ゴーゴー、足して10」ということで。