ここは私立四葉高等学校
一見見た目は普通の高校である
しかし、ここの生徒達は非常に個性豊かな人間が集まっている
自己中なうえ、人に奢らせまくる生徒
関西弁を操り、ハリセンを振り回す生徒
多少ボケた連中など・・・
このお話はこの学校の中で、比較的まともな人間に属しているであろうと思われる人の
ある日を追った記録である。
ある日常2 〜鹿鳴館 時雨〜

「う〜ん・・・どうしましょうか・・・」
悩んでいる女生徒、鹿鳴館 時雨は頭を抱えていた。
その目の先には、3体転がった死体・・・もとい、人が・・・
「「「・・・zzz・・・・・」」」
寝ていた。
それもぐっすりと・・・
それぞれ、酒瓶を抱えて寝る者
その下に潰れるように寝ている者
そして、物を口に入れながら寝ている者
「・・・・はぁ・・・・」
そして、また時雨は溜息をついた。

事の始まりはとある二人の登場だった。
「もぅ、啓君ってば・・・また忘れてる!!」
その日、談話室では説教が行われていた。
怒っているのは鹿鳴館 時雨
その前に正座しながら座っているのは天願 啓
「いや、まぁ、そんなに怒んなよ、シグレ。可愛い顔が台無しだぜ?」
「うるさい、黙って聞きなさい!!!」
必死に弁解している啓だが、時雨の様子は変わらない。
ずっと怒ったままだった。
「いや、だが、これには深いわけが・・・」
徐々に啓が小さくなっていく。
そんな様子をよそに、時雨は畳み掛けるように
「もぅ、最低!!」
その時、不意に扉が開き
「何や、何や、痴話げんかか〜、外まで丸聞こえやぞ〜」
「ほんまほんま、すぐに肉まん娘の声やてわかったわ」
現れたのは二人の男女
銀髪が目立つ男子生徒 神城 梗耶と眼鏡が特徴的な女生徒 八尋 利斗だった。
二人の手には互いに大きな袋やら瓶が持たれていた。
「あぁ、コーヤにリトさんじゃん。天の助け〜〜」
啓が情けない声で言ってくる。
「・・・か、関係ないじゃないですか!先輩たちには!!」
少し赤い表情をして言ってくる鹿鳴館
どうやら外に聞こえているという事に恥ずかしくなったらしい。
「はっは、情けねぇぞアキラ〜、もっと強気にいかんかいや」
笑いながら言う神城
「ホンマやで、天願君、肉まん娘に勝てへんようじゃ、ウチには勝てへんで?」
爆笑しまくる八尋
「聞いてよ、二人とも〜、シグレが苛めるんだよ〜」
涙目で訴えてくる啓、それを見て更に爆笑する二人
その3人のやり取りを見て、あきれている時雨
「はぁ、もぅいいです。それより先輩、その手に持ってるのは何ですか?」
「「酒や」」
二人が声を揃え、キッパリと言う。
「うわっ、コーヤとリトさん息ピッタリ」
啓がニヤニヤして言ってくる。
「うわ〜、八尋と息ピッタリなんて・・・俺も落ちたな」
「うわっ、神城と息ピッタリなんて・・・ショックやわ〜」
互いに愚痴り、相手の言葉を聞いたとき
「んだと〜」
「何やねん!」
互いに睨み合う。
その様子を唖然としてみていた鹿鳴館が
「ちょ、ちょっと、喧嘩は止めてください!」
叫ぶように言うが、二人の耳には入ってない。
お互い罵り合っている。
「啓君も見てないで、止めてよ!!!」
「・・・ん、あぁ、面白いし、もぅちょっと見てようよ、シグレ」
軽い口調で言って、のんびり傍観している啓にあきれる鹿鳴館であった。
その言い争いが終わったのは、それから5分後だった。

「それで、結局何しに来たんですか、二人は・・・」
言い争いで疲れた二人は共に席に座り
「ん、いや、前にな、こいつと飲み比べする言うとってんけどな、機会が無くてな〜」
「それで、今日たまたまそこで会うたからな、季節も春やし、花見でもと思ってんけどな〜」
二人はがっくりとしながら
「もぅ桜はあらへんし、酔ったおっさん多いし・・・」
神城が溜息をつきながら言うと
「せやから、室内で飲もか言うとったら、声が聞こえたから来たという訳や。」
さっそくと言わんばかりに、一升瓶を取り出し
「これくらいは余裕やろ?」
「モチのロンやで、んじゃ、乾杯すっか〜」
「「かんぱ〜い」」
元居た二人を無視して瓶で乾杯する神城と八尋
「あ〜、いいな〜、俺も入れてくれ〜」
啓が寄ってくるがその首元をしっかり掴み
「駄目です。啓君にはまだ説教は終わってません」
にこやかに言う鹿鳴館だが、明らかに怒っていた。
「まぁまぁ、シグレも説教はいつでも出来るやろ?でも花見は今しか出来ないし・・・なっ?」
「それはそうですけど・・」
少し返答に困ると、今がチャンスとみた天願は
「やっぱり、友達との遊びは大切にしないとね〜」
そそくさと二人の横に座り、ちゃっかり飲み始める。
□後書き□
はい、また何かよくわかんねぇ作品の出来上がりです(笑
今回のコンセプトはまぁ言わずもがな「酒」です!(違
というか、自分の考えていた内容の物とは思いっきり違うのはご愛嬌♪

鹿鳴館PLことシグに捧げます。
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