初 詣



年末の某日。
大道寺邸にて、さくらと知世の会話。


知 世「もうじきお正月ですわね。さくらちゃん、やはり元日は李君と?」

さ く ら「うん!二人で初詣に行くの」

知 世「そうですの。もし、お着物の着付けでお困りの時は、私を呼んで下さいね」

さ く ら「ありがとう、知世ちゃん。でも毎年お父さんにしてもらってるし」

知 世「あら、来年はそういうわけにはまいりませんでしょう?(意味深な微笑)」

さ く ら「ほえ?」

知 世「さくらちゃんの艶やかな振袖姿にくらくら〜っとなった李君が、ついつい帯に手を
     かけてしまったりなどなさって…。(///うっとり///)」

さ く ら「…ほ、ほえ?」

知 世「そしてそのまま、一気に新年の≪姫始め≫など…(///妄想中///)」

さ く ら「ほえええ〜〜っ!!?(//////)」

知 世「(↑聞こえない)
     その後、さくらちゃんお一人では乱れたお着物を直すことは出来ませんわ。
     李君は香港の方ですし。かといってお着物を脱いで帰ったのでは、カンの良い
     お兄様に気づかれてしまいますし…。そこで、私の出番ですの〜〜♪♪」

さ く ら「と、知世ちゃん…?」

知 世「(↑聞こえない)
     長襦袢からきっちりと着付けをいたしますわ〜v
     そういうこともあろうかと、勉強いたしましたの〜〜vv
     証拠隠滅には、ぜひぜひ私の手並みを頼って下さいな〜〜〜vvv」

さ く ら「知世ちゃ〜ん(///汗〜///)」

知 世「(↑だから、聞こえないんだってば)
     一人で着られないなんて、とんでもない日本の民族衣装にこの時ばかりは乾杯!
     ですわ〜〜!!」

さ く ら「と〜も〜よ〜ちゃ〜〜ん」

知 世「(↑だから、…略…)
     おほほほ、おほほほほ〜〜。
     素晴らしい新年の幕開けですわああ〜〜〜〜vvv」


遠い世界へ旅立ってしまった親友に、肩を落とすさくら。
夕食当番に間に合うまでに帰ってきてくれるといいけれど…と思う彼女は
このちょおおぉ〜っと変った(ちょっとか?)親友との付き合いも長いのであった。


   * * *


…そして、元旦。
並んで歩くさくらと小狼の会話。

小 狼「今年は着物じゃないんだな(←深い意味は無い)」

さ く ら「(ぎっくう!)
     う、うん。だって着物だと走れないし、汚すと大変だし。
     あははは…。(///汗///)」

小 狼「そうか」

さ く ら「ら、来年は…」

小 狼「?」

さ く ら「着物、一人でも着られるようにお父さんに教えてもらうから、そしたら…」

小 狼「ん?」

さ く ら「…帯、しめるの手伝ってね…。(/////)」

小 狼「ああ……って、!?!?(/////)」



                                   − 終 −


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