将来設計



恋愛の最後の難関“プロポ−ズ”を無事クリアし、互いの家族の了承も得た二人。
日本で式を挙げ香港へ渡る予定。
その準備に忙しい、ある日。


ケ  ロ「おまえら、一つ忘れてることあらへんか?」

さ く ら「ほえ?」

ケ  ロ「ユエや!わいはさくらと香港へ行くとして、あいつはどないするんや?」

さ く ら「どうって、雪兎さんお仕事あるし、お兄ちゃんもいるし…」

小 狼「魔力のことなら、二・三ヶ月ごとに里帰りさせれば問題ないだろう」

ケ  ロ「存在を維持できたら、それでええちゅうモンやない!
     守護者が主の傍を離れるワケにはいかんのや!!」

ユ  エ「その通りだ。主を守ることは、主の兄とも約束したことだ。
     雪兎には、すまないが…」

ケ  ロ「昔のさくらと小僧みたいに、当分は遠距離恋愛っちゅ−ヤツやな」

さ く ら「そんなのダメだよ!一番好きなひととは、一緒でなきゃ!!」

小 狼「さくら…」

知 世「おほほほほ〜。そんな心配は、ご無用ですわ〜〜」

桃 矢「その通りだ」

小 狼「(げきょ!)大道寺!?」

さ く ら「お兄ちゃん!?」

知 世「桃矢さんには、この度設立される大道寺トイズ香港支社の営業部長を
     お願いすることになりましたの。ちなみに支店長は私ですわ〜〜」

小 狼「ちょっと待て!!新卒のお前が、何でいきなり支店長なんだ!?」

知 世「おほほほほほ〜〜。縁故就職に不可能はありませんわ〜〜」


この超長期就職氷河期に、巷から投げつけられる石をも跳ね返す
≪盾(シールド)≫のごときドリー夢に浸る知世嬢。


知 世「すでに、大道寺家香港別邸も購入しておりますの〜。
     慣れない外国での新婚生活に悩むさくらちゃんを、お慰めする私…。
     初々しい新妻となられたさくらちゃん…。(///うっとり///)
     幸せ絶頂ですわぁあ〜〜♪♪」

小 狼「…大道寺…。(汗〜)」

桃 矢「父さんも、俺の香港行きを許してくれた。
     俺達が出て行っても、母さんが会いに来てくれるからな」(←原作コミックスVer)

さ く ら「じゃあ、ユエさんも香港に来てくれて、雪兎さんとお兄ちゃんも一緒にいられて
     それに知世ちゃんにも何時でも会えるんだね!!」


とびっきりの笑顔を浮かべるさくら。


小 狼「…(さくらが喜ぶのなら、まあいいか)…。」


その頃、イギリスでは。


エリオル「それでは、私達も香港へ引越すとしましょうか」

歌 帆「まあ、うれしいわ。楽しくなりそうね」

奈久留「わ−い!また、と−や君と月城君で遊べる〜〜♪」

スッピ−「(溜息)…新婚だというのに、お気の毒に…」


かくして、≪香港・友枝町化計画≫は、着々と進んでいくのであった。



                                   − 終 −


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