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プール・オブ・レディアンス
ミス・ドラノーア探索記
(その4)


 
●2005年6月9日(木)・ドワーフ王の話(ドロウの地下墓所その1)

 BG「デューラッグの塔」にて、ドワーフの亡霊デューラッグと出会う。
 IW「アッパー・ドーンズ・ディープ」にて、ドワーフの亡霊ノーライナーと出会う。
 ミスドラ:「宝玉の館」にて、ドワーフの亡霊ハールデイン・アイアンバーと出会う。

 何だか、D&D関連のゲームをするたびに、「ドワーフゆかりのダンジョンで、ドワーフの亡霊に遭遇している」んですけど(苦笑)。
 そして、廃墟になった事件について、悲哀と愚痴を聞かされているような気がします。

 ただ、ハールデインさんは、亡霊になっても、割と前向きな生き方(?)をしている方で、何と! 商売までしてくれます
 彼の提供する装備品は、かなり高品質の代物で、パーティーのACが一気に良くなりました。
 ただし、革鎧のメリーは除きます。彼にも金属鎧を着せてみようか、と思案中。このゲームって、あまり<隠し身>や<忍び足>の恩恵を感じないもので。

 ともあれ、ハールデインさん、「宝玉の館」に取り付いた地縛霊なんですが、ミス・ドラノーアが廃墟になった恨みとかよりも、自分の発明品がいかに役立ったか、とか、これから、それらをどう扱うべきか、とか、根っからの職人さんらしく、実に楽しそうに工芸自慢に終始します。

ハールデイン「古のミス・ドラノーアでは、我々ドワーフの作った転送装置が大変、役に立っていたわけだ。これだけ広い場所を、歩いて回るのでは、大変だからな」

エオウィン「それは、苦労したわよ。ロングリンの転送装置が使えるようになって、ホッとしたもの」

ハールデイン「うむ。あの転送装置が動かないと、
高台までは上がれないはずだからな。わしらは、敵の侵略を阻止するため、いくつかの転送装置を使えないようにした。が、それも無駄に終わったのが、残念じゃ。今は、おぬしらのために、転送装置を再起動させた方がよさそうだな」

ジミー「ぜひとも頼む。西の城に入るための門の鍵が必要なのだ」

ハールデイン「まあ、そう急ぐでない。物事には、順番というものがある。まず、おぬしらに質問だが、<ウィザーズ・トルク>という首飾りは手に入れたか?」

ジミー「もちろんだ。一部が欠けているみたいだがな」

ハールデイン「欠けている<スターストーン>は、わしが持っているぞ。ほれ、首飾りを貸してみい。この穴に、<スターストーン>を差し込んで、と。これで、<ドロウの地下墓所>に入れるようになったはずだ」

ジャリアル
<ドロウの地下墓所>でっか? 何だか、物騒な響きやけど、なして、そないなところに潜らなあ、あかんのや?」

ハールデイン「……その方言には、相当、違和感を覚えるのだが……ともかく、
<ドロウの地下墓所>には、転送装置の最後の鍵が眠っている。おぬしらは、どうやらフィールドの探索で、知らない間に転送装置の鍵を解放して回ったらしいが。覚えてないか? 邪悪な泉を浄化するたびに、光る珠が空に飛んだのを」

メリー「
<風の神殿>を解放したり、<オーミィールの王>をやっつけたりしたときだね。あれって、転送装置の鍵だったんだ」

ハールデイン「うむ。邪悪が駆逐されるたびに、各場所に分割された鍵が自動的に装置に戻るように仕掛けておいた。その様は、まるで、流星の如し、だ。我が発明の中でも、美しい物の一つに数えられよう」

ジミー「……そんな小細工に時間を浪費する暇があったら、敵を倒すための装置を作るべきだった、と思うのだが」

ハールデイン「……おぬしも、
見者キーレンフェールには会っただろう? あの男によれば、ミス・ドラノーアの滅亡は避けられないことだったのだ。よって、我らは未来の世代に望みを託すことにした。それが〈定まらぬ者〉破滅の宿命に覆われた廃都の呪いを、より強い混沌の力で断ち切る者なのだ」

エリスタン「混沌の力、とは心外です。私は、秩序の神に従う身なのですから」

ジミー「混沌、と言えば、やはりエオウィンだろう?」

エオウィン「失礼ね。私は、王族の慣習に従わずに、自由を求めているだけよ。それよりも、あなたの
の方が、よっぽど混沌で邪悪って感じじゃない」

ジャリアル
「……一つ思ったんやけど、ここで言う混沌ってのは、フォーゴトン・レルムの世界観に縛られない者すなわち別世界の属性を多分に備えた者……という意味やないでっか?」

ジミー「そうか! つまり、この世界に本来いないはずのパラダイン神を信仰するエリスタンは、それだけで混沌だし、メリーエオウィンも、ミドルアース(中つ国)という別世界の記憶を持っている。このオレも、フォーゴトン・レルムの住人なら知り得ないような知識の数々を、どういうわけか修得している。これら、全てが混沌だというのか?」

ジャリアル
「おそらくな。わしも、おそらく混沌になるんやろうな。このメンバーで、唯一、混沌と無縁なのは、エメリックはんぐらいやと思うで。それでも、<メルニボネのエルリック>ネタにしたことがあるさかい、多少とも、混沌の影響は受けているみたいやが」

ジミー「面白い仮説だ。別世界の知識=世界の秩序を狂わせる混沌となる要素、という
テーマは、今後、多元宇宙を研究するに当たって、念頭に置いておこう」

エメリック「……このような難解な哲学問答は、私には理解できん」

エオウィン「私も同感。
メリー、あなたは?」

メリー「分かるような、分からないような……
ガンダルフなら、もっと難しい話も聞かせてくれたけど」

ハールデイン「……ともかく、わしの話は終わった。とっとと行け、
〈定まらぬ者〉よ。<ドロウの地下墓所>の門は、<魔術師の大会堂>の西にある魔方陣だ」

 
こうして、一行は<宝玉の館>を出て、<ドロウの地下墓所>に向かうのでした。(つづく)

レベル9(一部10)パーティーの能力紹介

●エオウィン:レベルファイター/レベルローグ。HP75
  武器:
フレイムブレイド(1d10+3)
  防御力:
AC28
  スキル:隠し身(
−2)、忍び足(−3)、聞き耳()、察知(
       精神集中(
)、捜索()、開錠()、装置の無効化(
       応急手当(

  新技能:
超絶回避
  近接攻撃
+17/12、遠隔攻撃+9/4
  反応ST
12、肉体ST13、意志ST

・コメント
 さらに、ローグレベルをアップ。これで、一通りの技能を修得し終えたので、次からファイターに専念するつもり。 

●ジミー・ザ・ブラック:レベル
ソーサラー/レベル1レンジャー/レベルクレリック。HP41
  武器:
ロングボウ+4、クラブ+4
  防御力:AC
24
  スキル:隠し身(
−2)、忍び足(−2)、聞き耳()、察知(
       精神集中(
15)、呪文学(15)、捜索()、応急手当(
  新フィート:
追加ターンアンデッド
  近接攻撃
+10、遠隔攻撃+6(弓使用時:近接+4、遠隔+12
  反応ST
、肉体ST14、意志ST14

・コメント
 レンジャーとクレリックのどちらを先に上げようか、と悩みつつ、結局、クレリックを優先しました。
 装備も強化されて、
魔法使用にペナルティーのない重装鎧と、重力軽減の小手を入手したおかげで、防御力もアップしました(その分、隠し身や忍び足のスキルが下がったけど、必要ないからね)。

●メリー:レベルローグ/レベルファイター。HP73
  武器:
スリング+4ショートソード+3
  防御力:AC
23
  スキル:隠し身(
17)、忍び足(15)、聞き耳(14)、察知(12
       精神集中(
)、捜索(12)、開錠(16)、装置の無効化(12
       応急手当(

  近接攻撃
+13/+8、遠隔攻撃+12/+7(スリング使用時:近接+9/+4、遠隔+17/+12
  反応ST
16、肉体ST12、意志ST
 
・コメント
 これからのダンジョン探索に備えて、ローグのレベルを再び上げていくことに。
 ただ、CONの能力値がアイテムで増えたので、HPは戦士並みに上昇しています。

●エリスタン:レベルクレリック/レベル1ファイター。HP53
  武器:
マウンテンフィスト(2d6+2)
  防御力:AC
27
  スキル:隠し身(
−5)、忍び足(−6)、聞き耳()、察知(
       精神集中(
12)、呪文学(10)、捜索()、応急手当(13
  新フィート:
不壊の肉体(肉体ST+2)
  近接攻撃
+13/+8、遠隔攻撃+8/+3
  反応ST
、肉体ST16、意志ST14
  
・コメント
 僧侶として順調に育っているので、パーティーの一員としては、本当にかけがえのない存在です。
 目立たないけど、有能で、自分の役割を果たす人を、世間では
「縁の下の力持ち」と言います。
 ただし、HPの伸びが悪いようなのが欠点。まあ、原作では老齢のキャラでしたし。

●ジャリアル:レベルソーサラー。HP40
  武器:
スリング+3、ダガー+3
  防御力:AC
24
  スキル:隠し身(
)、忍び足()、聞き耳()、察知(
       精神集中(
15)、呪文学(14)、捜索()、応急手当(
  近接攻撃
+8、遠隔攻撃+7(スリング使用時:近接+4、遠隔+11
  反応ST
13、肉体ST10、意志ST
  
・コメント
 レベル9になって良かったこと。マジックミサイルが最大の5連発可能になったこと。ファイヤーボールが撃てない乱戦では、重宝します。

●エメリック:レベルファイター/レベルレンジャー。HP90
  武器:
ロングソード+3
  防御力:
AC26
  スキル:隠し身(
)、忍び足()、聞き耳(12)、察知(12
       精神集中(
)、捜索(15)、応急手当(11
  近接攻撃
+17/+12、遠隔攻撃+10/+5
  反応ST
、肉体ST15、意志ST

・コメント
 レンジャーとして、順調に育っています。HPも順調に伸びているし。
 ようやく、強い剣も装備。ただし、前に使用していた斧+2は、「反応STボーナス」があったので、結果的にその数値が下がることに。

 

●2005年6月15日(水)・地下墓所の秘密(ドロウの地下墓所その2)

 ハールデインの助言に従い、
<ドロウの地下墓所>に入った一行。
 ここは久しぶりに広大なダンジョンで、攻略に時間がかかります。しばらく、フィールドで開放された気分を味わっていましたが、改めて気持ちを引き締め直して、掛からないといけません。
 とりわけ、「ドロウ(ダークエルフ)」が敵として登場することが想定される場所では。

 アイスウィンドでも少しだけ登場し、BG2でも登場が予定されているドロウですが、本作でもこれから厄介な敵として立ち塞がってきます。
 ただ、本作でのドロウ、グラフィック的には非常にダサい。黒灰色の肌に、銀髪というのがドロウの基本イメージなのですが、本作ではさらに「怪しい黒革のマスク」をかぶっています。何だか「ショッカーの戦闘員」みたいだ(笑)。
 ドロウ自体は、弓攻撃や魔法攻撃がうっとうしい(しかも多数で待ち伏せ攻撃を仕掛けてくる)厄介な敵なのですが、グラフィックが「悪の秘密結社の戦闘員」そのものなので、プレイヤーとしては思わず脱力もの。ハッ、もしかして、こちらの気力を低下させて、その隙を突いて攻撃してくるという、ドロウならではの巧妙な戦術と言うべきか? まさに、恐るべし、さすがはドロウ……とでもフォローしないとやってられないぐらい、ダサい黒マスクです。
 もしも、小説アイスウィンドに登場する人気キャラクター、「裏切り者の正義のドロウエルフ、ドリッズト」が黒覆面を着けていたら、きっと人気は出なかったろうな。いや、日本でも「裏切り者の正義のマスクマン、タイガーマスク」の例があるし、バットマンMrインクレディブルのノリで、案外、アメリカ人的センスでは格好いいのかもしれない。

 ……というわけで、そんな黒覆面の印象を踏まえながら、ドロウとの初遭遇をセリフ再現してみると、

ドロウ「お前たちは、我々、ドロウの領域に侵入した。このフレス家のベレゴスが、我が神ロルスの名の下に、お前たちを処刑してくれよう」

ジミー「プッ、ククク、ワハハハハ」

ベレゴス「貴様、何がおかしい?」

ジミー「その黒革のマスクだよ。どう見ても、それは下っ端の格好だぜ」

ベレゴス「何を言うか。これは我がフレス家に伝わる伝統的な戦装束だ」

ジミー「なるほど、伝統的な戦装束か。だったら、その扮装にふさわしい、伝統的な鬨の声を知っているか?」

ベレゴス「伝統的な鬨の声だと? そのような物があるのか?」

ジミー「そのとおり。おそらく、フレス家の家伝から失われて久しい、黒覆面にふさわしい鬨の声が、地上の伝承に残されているのだ」

ベレゴス「申してみろ」

ジミー「それは五色の戦士に対抗する、『黒き十字団』と呼ばれる組織の戦士に伝わる雄叫びだそうだ。彼らは集団で『ホーイ』と叫んで、暴れまわったと聞く」

ベレゴス「なるほど。こうか、
『ホーイ』

ジミー「いいな、行くぞ。ブラック・ファイヤー・ボール!」

ベレゴス&配下のドロウたち「
(ドカーンと爆発しながら)ホーーーーーイッ

ジミー「う〜ん、やはり、このセリフは男が言っても、決まらんな。女性キャラじゃないと」

エオウィン「何のセリフ?」

ジミー「もちろん、『いいわね、行くわよ』だ。戦隊の伝統芸だから、覚えておくように」

 ということで、フレス家のベレゴス率いるドロウエルフ軍団を撃退した一行です(いや、本当はファイヤーボール一発では片付かず、それなりに苦労したんですが^^;)。
 その後も、ドロウの領域を探ろうとしますが、さすがに「とある部屋に入ったところ、周囲を弓兵に取り囲まれる」とか、「部屋の扉を開けたところ、いきなりフレイムストライクの呪文で焼き討ちにあう」とか、そういう遭遇が繰り返されると、イヤになります。まあ、こちらも「部屋の扉を開けた瞬間、中にファイヤーボールを撃ち込む」ぐらいは平気でやるわけですから、おあいこと言えなくもないわけですが。

 ともあれ、苦労は後回しにして、先にドロウの領域以外の場所を探索することにします。
 一応、この場所は、
<ドロウの地下墓所>と呼ばれたりもするわけですが、本来は、西の城『コアマンソー城』の地下にある抜け道兼用の墓所だったりします。城の地下には抜け道があるのは、中世風ファンタジー世界の常識と言えるでしょう。その地下道に、アンダーダークのドロウの一族が侵入してきたのが現状と。
 また、ドワーフ王ハールデインの話によれば、この場所にある転送装置の最後の鍵が必要とのことですが、もしかして、<地下墓所>探索の果てに、城に入れるのでは? とも考えられます。
 それが証拠に、この場所で(墓所なら出て当然のアンデッドの他に)、拝龍教団の魔術師たちと遭遇したりもします。その魔術師たちは、現在、反乱を起こしたオローグたちと戦闘中。時折、頭を鈍器でかち割られたような魔術師の死体が転がっていたりして、オローグたちの奮戦ぶりが伺えます。時々入手する魔術師の手紙からも、「早く反乱を鎮圧するんだ!」とか、「我々の力では、反乱を抑えられません。援軍をお願いします」とか、生々しい戦況報告があって、まことに微笑ましい限りです(笑)。

ジミー「うむ。<毒をもって毒を制す>作戦は、うまく行っているようだな」

ジャリアル
「でも、拝龍教団に味方するオローグもいるさかい、誰が味方で、誰が敵か、よう分からへんわ」

ジミー
「そういうときは、まとめてファイヤーボールだ」

メリー「それって、味方のオローグも巻き込んでかい? 少し、邪悪じゃないか?」

ジミー
「何を言っているんだ? そもそも、我々がどうして、いつ敵対するかも分からないオローグを味方と考える必要があるんだ? オレはレンジャーとして、相変わらず、オークやオローグは宿敵だと思っている。なあ、エメリック?」

エメリック「あ、ああ、オローグは許せない仇敵だ」


ジミー
「オレは、オローグとの戦いにばかり執着して、拝龍教団に向けるべき戦力を浪費するつもりはないが、オローグをかばって拝龍教団への攻撃を手加減する必要があるとも思えない。オローグが、拝龍教団に反乱を起こしたのは好機と考えるが、だからと言って、オローグと同盟したつもりはない。まあ、連中の力を重んじる名誉心には敬意を表するがな」

エリスタン「戦術としては正しいとは思いますが、戦略としてはどうでしょう? 拝龍教団との決着がつくまでは、オローグを下手に刺激しない方がいいと思いますが」

ジミー
ファイヤーボールに巻き込まれて死ぬようなオローグは、連中の言葉でいえば、しょせんは力なき弱者でしかない。現に、生き残ったオローグは、戦いが終わった後、我々に何の文句も言わずに、去って行くじゃないか。あれは、力ある我々に対する敬意の示し方、だと考えるが」

エオウィン「相変わらず、自分の都合のいいように解釈するのね」

ジミー
勝てば官軍。歴史は勝った者が作る。まずは勝つための方法を考えて、生き残れ。これも軍略家としての、オレのポリシーだ」

メリー「弱い者の立場はどうなるのさ?」

ジミー
「弱い者を守るためにも、力は必要なんだよ。弱い者を守るというのは確かに素晴らしい理想だが、力なき理想は何も生まない。力ある者が理想を持つか、理想を持つ者が真剣に現実を動かす力を模索するか、それじゃないと社会はよくならない。理想だけを口にして、そうでない現実を批判するだけの輩は、百害あって一利なし、と考えるがね」

ジャリアル
「何だか、ジミーはんの言い分を聞いていると、理想的な専制君主みたいでんな」

ジミー
「それが問題か?」

ジャリアル
「あんさん、民主的なリーダー像を目指すって、言ってたやろ? 専制君主って、逆行してまへんか?」

ジミー
「……。だったら、多数決にしよう。オローグと完全に同盟を結ぶべき、と考える者は?」

エメリック「私は、
ジミーに賛成だ。オローグと味方になる必要はない」

エリスタン「私は、必要以上に刺激しないという立場で、積極的に味方になるべき、とは考えません。しょせん、連中の価値観といつまでも折り合えるとは思えませんから」

メリー「敵は
拝龍教団、オローグについては気にしない方向で」

エオウィン「私は、好きに戦う。その代わり、オローグといっしょに、私までファイヤーボールに巻き込まないで」

ジミー
「当然だ」

ジャリアル
「……どうやら、うまくまとまったみたいやな」

 そういう話題があった刹那、

オローグ・マローダー「お前たち、侵入者。死ね!」

エオウィン「今度のオローグは、AC32? ますます固くなってくるわね」

エメリック「やはり、オローグは敵ということだな。連中を味方と考えるのは、危険だ」

ジミー
「そういうことだ。不確かな味方は、いつ敵に回ってもいいように考えて、相応の準備をする。これが国家的戦略というものだ。くらえ、ブラック・ファイヤーボール!」

メリー「
ジミー、あれを見て。ダークナーガだ!」

ダークナーガ「侵入者、死ね!」

エメリック「うお、毒のブレスだと! 一気にHPの半分以上を持って行かれた!」

エオウィン「私は、上手く避けたわ。ローグとしての修行が幸いしたみたい」

ジャリアル
「こいつは、短期決戦でないと、まずいわな。新呪文の力を見せたるで。くらえ、コーン・オブ・コールド!」

エリスタン「私も、
パラダイントームの力を借りて、今、必殺のフレイム・ストライク!」

 
強敵ダークナーガと、その配下のオローグ混成軍に対して、レベルアップして覚えたばかりの新呪文も駆使して、何とか撃退に成功します。
 強敵を前にすると、ジミーの言葉ではありませんが、やはり「力は必要」との言葉を痛感するばかりで。


 
そうして、ダークナーガを倒した部屋で、ついに一行は見つけます。
 
転送装置の最後の鍵である「光の珠」を。(つづく)

 

●2005年10月11日(火)・強敵! ドロウ軍団を前に(ドロウの地下墓所その3)

ジミー・ザ・ブラック「……」

NOVA「……何か言いたそうだな?」

ジミー「別に。
よくも、スパロボに時間を費やして4ヶ月も放ったらかしにしたな、とか、そんな些細な怒りを口にしても、仕方ないことは分かっている。それよりも、帰ってきたなら、とっととプレイを急ぐべきだな」

NOVA「(充分、口にしているじゃないか、とツッコむのも大人気ないか)……ああ。しかし、ドロウは厄介だぞ。地下墓所1階でどうしても倒せない連中がいてな。気が滅入っていたところだ」

エオウィン「軟弱者! それでも男ですか?」

NOVA「(どこかで聞いたセリフ、と思いつつ)……勝つために、力は尽くすさ。それでも、勝てない場合は、士気を回復させるために間を置くのも、兵法の鉄則だぞ」

ジミー「確かに。それで、士気を回復したのはいいが、勝つための方策は見つかったのか?」

NOVA「ああ。この秋はスパロボだけでなく、読書の秋らしく、ドロウが主人公の『ダークエルフ物語』を読みふけったりしていた。そして、今は、同じくファンタジー小説の傑作『ベルガリアード物語』の前史『魔術師ベルガラス』を読んでいるところだ」

ジミー「
『ベルガリアード』と言えば、前の引っ越しの際に、続編の『マロリオン物語』と共に、泣く泣く古本屋に売ったんだっけな」

NOVA「そうなんだ。もう一度読んでから処分したかったんだが、さすがに時間が足りなくてな。でも、今年になって再販されたのは何よりだ」


ジミー「で、書物から何らかの知識は得たのか?」

NOVA「アルダー神の言葉を都合よく解釈すれば、何かを為すにはふさわしい時というものがある。時を経ずして、いたずらに事を急いても大願は成就せず、だな」

ジミー「遅れた言い訳にしては、都合の良すぎる解釈だな。ともかく、
ドロウを倒す方法が分からないと、時間の無駄だと思うが」

NOVA「
ジミー、君なら戦術で勝てないときはどうする?」

ジミー「そのときは、戦略から練り直す……って、そうか! そういうことか!」


 そういうわけで、久方ぶりのプレイ再開です。本当は、スパロボAをクリアしてから、と思っていたのですが、インパクトに寄り道したりして、予定していた時間をオーバーしたものですから、先にこちらを再開しておくってことで。

 
で、前回、転送装置の鍵である
「光の珠」をGETしたのはいいものの、転送先ではドロウの大軍なんかに奇襲されて、返り討ちになってしまい、手詰まり感を覚えていた次第。
 何とか、ドロウを倒す方法を考えに考えたあげく、士気の低下でスパロボに走った、と。
 時を経て、過去の探索記録なども読み返して、ようやく対応策に至ります。


エメリック「結局、リーダー、ドロウを倒す方法は分かったのか?」

ジミー「それなんだが、オレは力に溺れて、肝心のことを忘れていたようだ」

エリスタン「いけませんな、それは。で、肝心のこととは?」

ジミー
「つまり、オレたちの敵は拝龍教団であって、ドロウではない、ということだ。ドロウに勝てないなら、無理に勝とうとしなくても、戦略的目標の達成の方を優先すればいい」

ジャリアル
ドロウとは戦わず、極力、避けて通れってことでんな」

メリー「何だ。だったら、このダンジョンに入ったばかりの時と、変わらないじゃないか」

エオウィン「
撤退ばかりしていた時ね。思い出すのも屈辱だわ」

ジミー
「オレたちの戦力は有限なんだ。限られた戦力で勝てる方法を考えるのが戦術だが、どの戦いを行うか、必要な戦いを選び取るのが戦略だ。出会った敵全てをなぎ倒すような戦いは、賢明ではない」

 ということで、強敵ドロウの出現する「地下墓所1階の一画」「転送装置の先」は通らないことにします。そうすると、遠からずして、地下1階の探索は終了してしまい……下への階段が2つ発見できました。

ジミー「ここから、地下2階か」(つづく)

レベル10(一部11)パーティーの能力紹介

●エオウィン:レベルファイター/レベルローグ。HP81
  武器:
フレイムブレイド(1d10+3)
  防御力:
AC28
  スキル:隠し身(
−3)、忍び足(−3)、聞き耳()、察知(
       精神集中(
)、捜索()、開錠()、装置の無効化(
       応急手当(

  近接攻撃
+17/12、遠隔攻撃+10/5
  反応ST
11、肉体ST12、意志ST

・コメント
 もう1レベル上がれば、3回攻撃が可能になるので、それまで精進です。
 ところで、スキルなどの数値がいろいろ下がってしまったのが、今回、? な感じです。これって、マルチクラスの弊害なのかな?

●ジミー・ザ・ブラック:レベル
ソーサラー/レベルレンジャー/レベルクレリック。HP48
  武器:
ロングボウ+4、クラブ+4
  防御力:AC
24
  スキル:隠し身(
−2)、忍び足(−2)、聞き耳()、察知(
       精神集中(
14)、呪文学(14)、捜索()、応急手当(
  近接攻撃
+10/+5、遠隔攻撃+7/+2(弓使用時:近接+6/+1、遠隔+12/+7
  反応ST
、肉体ST14、意志ST13

・コメント
 レンジャーレベルをアップ。本当は、クレリックレベルを3にしたいけど、レンジャーレベルとの差が開くと経験値にペナルティーを受けますからねえ。
 その恩恵としては、今回、2回攻撃が可能になったことが挙げられます。

●メリー:レベルローグ/レベルファイター。HP77
  武器:
スリング+4ショートソード+3
  防御力:AC
26
  スキル:隠し身(
16)、忍び足(14)、聞き耳(14)、察知(12
       精神集中(
)、捜索(12)、開錠(16)、装置の無効化(13
       応急手当(

  近接攻撃
+14/+9、遠隔攻撃+12/+7(スリング使用時:近接+10/+5、遠隔+16/+11
  反応ST
15、肉体ST13、意志ST
 
・コメント
 ローグレベルをアップ。それでも下がるスキルがあるのが、納得いきません。

●エリスタン:レベルクレリック/レベル1ファイター。HP57
  武器:
マウンテンフィスト(2d6+2)
  防御力:AC
27
  スキル:隠し身(
−6)、忍び足(−7)、聞き耳()、察知(
       精神集中(
12)、呪文学(10)、捜索()、応急手当(13
  近接攻撃
+12/+7、遠隔攻撃+8/+3
  反応ST
、肉体ST13、意志ST10
  
・コメント
 本当にレベルアップしているのか、これで? と思わせる数値の下落ぶりにため息です。

●ジャリアル:レベル10ソーサラー。HP43
  武器:
スリング+3、ダガー+3
  防御力:AC
24
  スキル:隠し身(
)、忍び足()、聞き耳()、察知(
       精神集中(
15)、呪文学(14)、捜索()、応急手当(
  近接攻撃
+8、遠隔攻撃+8(スリング使用時:近接+5、遠隔+12
  反応ST
13、肉体ST10、意志ST11
  
・コメント
 
ジャリアルは、マルチクラスじゃないよなあ。それでも下がる数値があるのは、久々のプレイだから、ステータスがおかしくなってる? 

●エメリック:レベルファイター/レベルレンジャー。HP93
  武器:
ロングソード+3
  防御力:
AC27
  スキル:隠し身(
)、忍び足()、聞き耳(15)、察知(15
       精神集中(
11)、捜索(17)、応急手当(13
  近接攻撃
+18/+13/+8、遠隔攻撃+11/+6/+1
  反応ST
、肉体ST12、意志ST

・コメント
  彼だけ、スキルが順調すぎるほどアップ。その反面、STが結構下がって、痛し痒し。D&Dの場合、細かい数字の差で、生き残れるかどうかが決まるので、バグだとしたら勘弁してほしいです。

 

●2005年10月12日(水)・灼熱の絆(ドロウの地下墓所2階 その1)

 地下1階。強敵ダークエルフのいる、残された区画の探索を断念し、
 地下2階に向かうことになった一行です。
 階段は2つ発見できましたが、とりあえず、先に見つけた北から下りてみることにしました。


ジミー「うむ、どうやら、こちらが当たりのようだ」

エオウィン「
拝龍教団の赤い紋章がいくつも壁に飾ってあるわね」

ジミー「警戒を怠るな。いつ、襲撃を受けるか分からないぞ」

教団員「侵入者め。覚悟しろ!」

ジミー「さっそく、お出ましか。くらえ、
ブラック・ファイヤーボール!」

教団員「(ドカーン!)うわああああああ!」

ジミー「……手応えがない。弱い、弱すぎるぞ、お前ら」

エメリック「どうやら、
ドロウの方が、教団よりも手強いようだな」

ジャリアル
「まあ、黒い連中は、呪文に抵抗力を持ってるさかい、人間の方が魔法で倒しやすいわな」

ジミー「よし、この勢いで、一気にこの階層を制覇するぞ!」

 手詰まり感を覚えていた1階に比べ、2階の探索は順調に進みます。やはり、「倒せない敵がいたら、無理をせず、他を回れ」という本ゲームの鉄則は、忘れてはいけません。そのうち、レベルが上がれば、強敵にも太刀打ちできることでしょう。
 しかし、強敵がどこに潜んでいるかは、歩き回ってみないと分からないわけで……、

ドロウ「お前たちは、我々、ドロウの領域に侵入した」

ジミー「うお、
ドロウだ。(下手に出て)すみません。今、あなた方とやり合うつもりはありませんので、おとなしく戻らせてもらうとありがたいんですが」

ドロウ「卑屈な奴め。だが、もう遅い。我らの領域に入った者には死あるのみだ」

ジミー「仕方ない。ここは戦術を駆使して、何とか突破するか。
エオウィン、前進だ。呪文使いに接敵して、魔法を妨害してくれ」

エオウィン「分かったわ」

ジミー「
メリー
は後に続いて、エオウィンの背後を守ってくれ」

メリー「了解」

エメリック「私も行くぞ!」

ジミー「いや、
エメリックはここに待機して、オレや
ジャリアル護衛だ」

エメリック「護衛なら、
メリーの方が適任では? 後ろから飛び道具で攻撃できるぞ。私の剣は、前に出ないと有効に使えん」

ジミー「今回、試してみたい策がある。それには、前衛が
エオウィンメリーでないとダメなんだ」

エメリック「?????」

エリスタン「ああ、二人は
ドロウの戦士に、完全に包囲されてしまいましたよ。早く援護しないと……」

ジミー「よし、そろそろだな。敵が見事に、二人の周りに集まっている。おーい、
エオウィン、うまく避けてくれよ!」

エオウィン「え?」

ジミー「いっけええええ、
ブラック・ファイヤーボール!」

エオウィン「キャーーーーーー!」

メリー「何とぉぉぉぉお!」

ドロウ「(ドカーーーン)
ホーーーーーイッ

ジミー「む。まだ生きているな。もう一発、行くぞ。さあ、やれ、
ジャリアル

ジャリアル
「よっしゃー……って、本当にお嬢たち、巻き込んで、大丈夫なんかいな?」

ジミー「あのまま、包囲されて、攻撃され続けるよりはマシだ。早く撃つんだ」

ジャリアル
「しゃあない、うまく避けてや。パープル・ファイヤー・ボール!」

エオウィン「ヒャッ!」

メリー「逃げ回れば死にはしない!」

ドロウ「(ドカーーーン)
ホホーーーーーイッ

ジミー「うむ、あらかた片付いたようだな。さあ、
エメリック、前に出て、呪文に耐えた奴らを殲滅してくれ。エリスタン、君は前衛の傷の手当てを頼む」

 こうして、戦いは終了したわけですが、

エオウィン「ジーミィーーーーー!(ゴゴゴゴゴゴ)あ・ん・たって人は〜〜〜〜!

ジャリアル
『怒りの翼』……と表現しとこか?」

ジミー「やあ、
エオウィン、どうやらファイヤーボールは2発とも、避けたみたいじゃないか。火傷がなくて、何よりだ」

エオウィン「人を攻撃呪文に巻き込んでおいて、よくものうのうと言ってられるわね。謝罪の一言ぐらい、口にしなさいよ!」

ジミー「君がファイヤーボールのダメージを受けていれば、謝るさ。しかし、ローグの技を訓練した君だから、うまく回避できることを期待していたんだ。そして、君は期待通り、回避してくれた。全ては計算どおりだ」

エオウィン「今回は偶然、うまくいっただけよ。次からは、二度としないで!」

ジミー「ああ、普通なら、こんなことはしないさ。今回は、思いがけず
ドロウ
と遭遇した非常時だったからな。勝つために戦術を駆使する……ってのは、こういうことなんだ。生き残る目的のためには、手段を選べない。非常時には、取るべき手段を模索して、最善手を選択することも必要だ。味方に回避が期待できるなら、ためらわず攻撃魔法にも巻き込む。某SLG風に言えば、囮になった味方に<ひらめき>掛けてマップ兵器を撃ち込むことは常套手段とも言えよう」

エオウィン「……ああ言えば、こう言う。
メリー、あなたからも一言、言ってあげて」

メリー「
ジミー、ひどいじゃないか!」

エオウィン「そうよ、そうよ」

メリー「
エオウィンだけに、避けろって言ってさ。ぼくには警告もなしかい。もう、0.3秒気付くのが遅ければ、まともに喰らっていたよ」

ジミー「それは悪かった。鋭い君のことだから、
エオウィンに警告すれば、同じように反応してくれると思っていたんだ」

メリー「まったく、ぼくが優秀な盗賊だったから、反応できたものを。今度から、きちんと警告は出してくれ」

エオウィン「……(呆然)」

 ということで、ゲーム的には、思ったより有効な「ローグを巻き込んで攻撃魔法」です。
 普通、物理攻撃魔法は「反応STに成功すれば、ダメージ半減」なんですが、2レベルローグの場合、<かわし身>という能力で、「反応STに成功すれば、ダメージなし」なんですね。
 そういうわけで、「HPの高いローグファイターは、攻撃魔法に対しては打たれ強い」と言えますし、多少、巻き込んでも大丈夫(かもしれない)と。
 しかし、これって、戦術的には有効でも、戦略(メンバーの士気を維持する人間関係)的にはどうかというと……

エオウィン「(ブツブツ)4ヶ月前の6月15日に、『ファイヤーボールに巻き込まないで』って言ったら、『当然だ』と言ったのに……もう、心変わりしたのね」

ジャリアル「あ〜あ、こういうことで女の人を怒らせたら、一生、恨まれるってジミーはん、分かってまっか?」

ジミー「(ため息をつきながら)戦術的勝利を追求しすぎれば、こうなるってことだな。
戦略的勝利(好きな女性の心を射止める)とは、程遠い結果になってしまった」

エオウィン「(ブツブツ)か弱き女性をファイヤーボールに巻き込んでおいて、謝りもしないなんて、オーク鬼みたいな卑劣な奴よ。絶対に許せない」

ジャリアル「鬼あつかいされてまっせ。ここは喜ぶべきところでは?」

ジミー「冗談を返すなら、これぞ、
鬼のように愛するってことかな(苦笑)。だが、このままでは
戦略的勝利を果たせなくなる。やはり、理屈よりも感情を大事にしないとなあ」

エオウィン「(ブツブツ)あんな奴、謝ってくるまで、絶対にリーダーとして認めないんだから」

ジミー「……すまん、
エオウィン。少し言い訳が過ぎたようだ。腹立たしいなら、一発殴るなり、蹴るなりしてくれ。それ
で君の気が済むのなら、何でもするから」

エオウィン「……斬らせて」

ジミー「(ゾクッ)え?」

エオウィン「あなたにとって、ファイヤーボールが最大の攻撃手段よね。それに匹敵する攻撃といえば、私には剣で斬ることしか考えられない。おあいこで済ますつもりなら、斬らせて」

ジミー「ちょ、ちょっと、それは……(2回攻撃されて、クリティカルでも出た暁には、本当に死ぬかもしれないなあ)」

エオウィン「私に斬られる覚悟はある?」

ジミー「(真剣に考えて)……あ、ああ、今回の戦術がそこまで君を怒らせたとしたら、斬られることもやむを得ないだろうな。だが、今は待ってくれ。このダンジョンの探索が終わるまで、個人的な憤りは先送りにしてはくれないか? 公事は私事に優先するだろう。無事にダンジョン探索を終えた暁には、このオレ、ジミー・ザ・ブラックは、謹んで君の制裁を受けることを誓う。それまでは、リーダーとしての任を全うさせてほしい」

エオウィン「本気?」

ジミー「もちろんだ。本来、オレは常々、自分の言葉に責任をもつように生きているんだ。だが、今回、
『君をファイヤーボールに巻き込まない』という自分の言辞に違背してしまった。この罪は、命を賭しても償わなければならない。私事には場違いな言い草だが、オグマ神にかけてな」

エオウィン「……だったら、探索は成功させないとね。あなたも私も生き延びた上で、今回の件にケリをつける。それまでは……探索に専念しましょう」

ジミー「……(とりあえず、許してもらえたのだろうか?)」

 このリプレイのストーリー的テーマは、前半が「ジミーのリーダーとしての成長」でしたが、どうも目的をある程度、達成したようですので、後半は「エオウィンとの関係」に重点を置くことになりました。
 でも、一筋縄では行きそうにないなあ。

 ともあれ、地下2階の探索を続ける一行です。そして、ついに拝龍教団の砦らしき場所を発見しました。(つづく)

レベル11(一部12)パーティーの能力紹介

●エオウィン:レベルファイター/レベルローグ。HP92
  武器:
フレイムブレイド(1d10+3)
  防御力:
AC28
  スキル:隠し身(
−2)、忍び足(−3)、聞き耳()、察知(
       精神集中(
)、捜索()、開錠(4)、装置の無効化(2)
       応急手当(

  近接攻撃
+18/13、遠隔攻撃+11/6
  反応ST
11、肉体ST13、意志ST

・コメント
 成長パターンを読み間違えたようで、3回攻撃は、次レベルに持ち越しです。ちと残念。

●ジミー・ザ・ブラック:レベル
ソーサラー/レベルレンジャー/レベルクレリック。HP53
  武器:
ロングボウ+4、クラブ+4
  防御力:AC
24
  スキル:隠し身(
−2)、忍び足(−2)、聞き耳()、察知(
       精神集中(
14)、呪文学(15)、捜索()、応急手当(10
  近接攻撃
+11/6、遠隔攻撃+8/ 3(弓使用時:近接+6/1、遠隔+13/8
  反応ST
、肉体ST13、意志ST13

・コメント
 予定通りクレリックレベルをアップ。これで、麻痺したキャラを回復させることができます。
 でも、次からは、本業のソーサラーに専念したいですね。そろそろ魔法攻撃力に欠けることが気になりだしてきた。

●メリー:レベル10ローグ/レベルファイター。HP88
  武器:
スリング+4ショートソード+3
  防御力:AC
26
  スキル:隠し身(
17)、忍び足(15)、聞き耳(15)、察知(13
       精神集中(
)、捜索(14)、開錠(17)、装置の無効化(14
       応急手当(

  新フィート:
頑健
  近接攻撃
+16/11、遠隔攻撃+13/8(スリング使用時:近接+12/7、遠隔+17/12
  反応ST
16、肉体ST13、意志ST
 
・コメント
 新たに修得したフィートは「頑健」。原作のホビットのイメージには、かなっていると思います。

●エリスタン:レベル10クレリック/レベル1ファイター。HP60
  武器:
マウンテンフィスト(2d6+2)
  防御力:AC
27
  スキル:隠し身(
−8)、忍び足(−9)、聞き耳()、察知(
       精神集中(
13)、呪文学(11)、捜索()、応急手当(14
  近接攻撃
+13/8、遠隔攻撃+8/3
  反応ST
、肉体ST14、意志ST11
  
・コメント
  反応関係の能力がどんどん下がっていくような。これもまあ、老人らしくて、原作のイメージにかなってはいるんですが(苦笑)。「隠し身」とか「忍び足」は使わないからいいとして、反応STが低いのは不安すぎる。HPの伸びも、相変わらず悪いなあ。

●ジャリアル:レベル11ソーサラー。HP47
  武器:
スリング+3、ダガー+3
  防御力:AC
24
  スキル:隠し身(
)、忍び足()、聞き耳()、察知(
       精神集中(
16)、呪文学(15)、捜索()、応急手当(
  近接攻撃
+8、遠隔攻撃+8(スリング使用時:近接+5、遠隔+12
  反応ST
13、肉体ST10、意志ST11
  
・コメント
 今回のレベルアップで、「クラウド・キル」の呪文を修得したりして、魔法攻撃力に磨きがかかっています。

●エメリック:レベルファイター/レベルレンジャー。HP93
  武器:
ロングソード+3
  防御力:
AC27
  スキル:隠し身(
)、忍び足()、聞き耳(15)、察知(15
       精神集中(
11)、捜索(17)、応急手当(13
  近接攻撃
+18/13/8、遠隔攻撃+11/6/1
  反応ST
、肉体ST12、意志ST

・コメント
  一人だけ、レベルアップせず。多分、次のプレイで早々に上がるだろうけど。

 

●2005年10月13日(木)・(ドロウの地下墓所2階 その2)

 地下2階の北側には、拝龍教団が巣食っております。基本的には、倒しやすいザコなんですが、中にはこんなグループもありまして……。

教団員「行け、我が僕よ。侵入者を皆殺しにしろ」

魂を奪われたドロウ「ほぉぉぉぉい」

ジミー「ゲッ、教団の奴ら、オローグばかりかドロウまで洗脳してるとは」

ジャリアル「呪文が効きにくうて、かないまへん」

エオウィン「数が少ないのが幸いよ。接近戦で、片をつける」


ジミー「任せた。そろそろ、オレたちも攻撃呪文で力押しするだけでなく、味方強化の補助呪文の有効な使い方を模索する時かもしれないな」

 BGシリーズなんかだと、「ヘイスト」(加速呪文)での2倍行動がパーティーの戦力を大幅に向上させてくれるわけですが、本作の「ヘイスト」は、「攻撃回数+1とAC+4」の効果しかなく、しかも1度に1人にしか掛けられず、持続時間も短い(ラウンド単位)など、いまいちに感じています。「ヘイスト」は「ファイヤーボール」と同じ3レベル呪文なので、味方全員に掛けたりすると、ファイヤーボールの使用回数が激減してしまい、結局、戦力の低下につながるわけで……。
 有効なのは、僧侶魔法1レベルの「ブレス」。「命中判定+1」というのは地味ですが、戦士の攻撃回数が増えると、それぞれの攻撃が「+5%」の恩恵ですし、一度に味方全員に掛けられ、持続時間も長い(分単位)という利点が目を引きます。
 他には、魔術師魔法2レベルの「キャッツ・グレイス」(DEX2〜5アップ)や、同じ2レベルで僧侶も使える「ブルズ・ストレングス」(STR2〜5アップ)が、持続時間が1時間単位なので使いやすいです。ただし、1度に1人ずつしか掛けられないので、戦闘時に慌てて掛けるよりも、強敵と戦う前に事前に掛けておくべきでしょう。
 今までは、こうした補助呪文を掛ける手間の方がわずらわしく、あまり使ってきませんでしたが(むしろ、敵に対して掛ける呪文の方が、効果が派手で楽しい)、呪文に抵抗してくる敵が多いところでは、やはり必要な戦術と考えます。DEXが上がれば回避率が+5〜15%されますし、STRが上がれば命中率が+5〜+15%された上で、ダメージも+1〜3される。スパロボの「集中」(命中・回避に+30%)ほどではありませんが、ギリギリの戦いでは、こういうわずかな数値の差が物を言うのでしょう。

 こうして、戦術の見直しを計った後、いよいよ拝龍教団の砦に臨むわけです。

教団魔術師×3「くらえ、我らが合体攻撃。トリプル・ファイヤー・ボール!」

メリー「当たらなければ、どうってことはない!」

ジミー「よし、いいぞ、
メリー。そのまま前進して、接敵。相手の呪文を封じるんだ」

メリー「了解!」

教団魔術師「よるな、こわっぱ! ホールド!」

メリー「うわあ、ぼくは精神攻撃に弱いんだあ!(金縛りにあう)」

ジミー「チッ。
エリスタン、治療を頼む」

エリスタン「ちょっと待ってください、
ジミー。後ろからも、伏兵が現れました。挟撃に合ってます」

エメリック「こっちは私に任せておけ。守り通してみせる!」

エリスタン「一人では無理です。私も、
エメリックを補佐します」

ジミー「仕方ない。オレが
メリーの治療に回る」

ジャリアル「それは無茶やわ。死にに行くようなもんやで。ここは一層のこと、
メリーはんには犠牲になってもらって、ファイヤーボールを撃ち込んだ方が有効なんちゃいまっか」

エオウィン「! そんな手段は許さないわ。私が前に出て、
メリーを守ってみせる」

ジミー「……分かった。
ジャリアル、オレたちはマジックミサイルで援護だ」

 この「非情になりきれない選択」が、被害を広げる結果になります。

エメリック「うおーーーーー、ここは通さん。受けろ、我が剣!」

 
鬼神のように奮闘するエメリック。しかし、多勢に無勢、時間を経るにつれ、敵同様、自らも傷ついていきます。エリスタンの治癒呪文を頼りに、何とか戦線を維持している状況。

エオウィン「あなたたち、そこをどきなさい!」

教団員「ギーッ」

魂を奪われたドロウ「ほぉぉぉぉい」

ジャリアル「あ、あかん、
お嬢、完全に阻まれたで。やはり、いっそのことファイヤーボールでまとめて……」

  ドカーーン!

エオウィン「キャーーー!」

 ファイヤーボールを放ったのは、ジミー……ではなく、教団魔術師でした。さらに……

教団魔術師B「コーン・オブ・コールド!

教団魔術師C「
チェーン・ライトニング!

エオウィン「……」

 こうして、敵の使用した「仲間を巻き込む範囲攻撃魔法3連発」の餌食となって、女戦士エオウィンは命を落とすのでした。守ろうとしていたメリーといっしょに……。

ジミー「! ……まさか!」

 
それと、ほぼ同じころ、

エメリック「しまった、回り込まれた!」

エリスタン「ぐはっ」

 
治療に専念していたエリスタンの方にも敵が押し寄せてきます。崩れかけた戦線を必死に維持しようと戦う、後列の二人。
 絶体絶命の状況を見てとったジミーは、静かにアイテムを取り出し、「禁断の呪文」を発動します。

ジミー「サークル・オブ・デス(ぼそり)」

教団魔術師×3「!」

 「黒き死の呪文」が魔術師たちに襲い掛かり、瞬く間に命を奪い去ります。それを無表情に見つめる黒ローブの魔術師

ジャリアル「ジミーはん……」

ジミー「何も言うな。これで前は片付いた。後ろの援護をするぞ」

 瀕死のエメリックに治癒呪文を施そうとするエリスタン、しかし、それが彼の命取りになるのでした。

教団員「隙あり!」

エリスタン「ぐっ……」

 こうして、さらに戦死者が一人……。

ジャリアル「ええい、コーン・オブ・コールド!

教団員「
(ゴーーーっと吹雪に巻き込まれ)うわあ!」

エメリック「かたじけない、
ジャリアルどの。だが……」

ジャリアル「……ああ、ひどい戦いやったな」

ジミー「……」

 
乱戦の果てに生き残った3人は、呆然と立ち尽くしたまま、今後の対応に思いをはせるのでした。(つづく)

 

●2005年10月17日(月)・リーダー交代(ドロウの地下墓所2階 その3)

  RPGにおけるキャラクターの死の重み……なんてものは、ゲームによって違います。

 ドラクエだと、あっさりザオラルやザオリクの呪文で生き返りますので、比較的、死が軽い扱い。
 ファイナルファンタジーだと、2以降、ゲームシステムとは異なる形でイベント的に死が演出されるようになりました。HP0での死と、イベントによる「真の死」を区別するために、4以降はHP0が「戦闘不能」という表記に変更されたのも、印象深いと思っています。
 元祖コンピューターRPGのWIZARDRYでは、死からの復活に失敗すると灰化、さらにロスト(キャラ喪失)という重いシステムになっており、迷宮探検の緊張感を高めていました(まあ、NOVAはリセットという逃げ道も多用してましたが^^;)。

 そして、本作を含む(A)D&Dシリーズでは、主人公が死ぬとゲームオーバーなバルダーズ・ゲートはもちろん、アイスウィンドでも、あまりキャラの死は意識しない方向で記事書きしていました。つまり、死んだらロードしてやり直し、そのことは記事には触れない、と。何しろ、「レイズデッド(蘇生)」の呪文がなかなか使えるようにならず、だからと言って、「街の教会など、高レベル僧侶のいる場所に死体を運ぶ」のも重量制限などで手間だったりしますから。
 まあ、アイスウィンドでの最終決戦では、後の手間を考えなくていいので、パーティーメンバーの半数が死んだのをストーリーに交えてエンディングに持って行きましたが……。
 本記事でも、ジミーがしばしば「撤退! 撤退!」と叫んでいますが、PORでは実際、戦闘から逃げられません(笑)。つまり、実際のプレイではメンバーに死者が出たりすれば、その時点でロードして、やり直しているわけですな、これが。

 よって、前回の話でも、エオウィンが死んだ時点で、戦闘をあきらめて、ロードしてやり直し……すれば、記事に書いたような悲惨な状況は「幻」に終わったことになります。でも、今回、そうしなかったのは、エリスタン「レイズデッド(蘇生)」の呪文を覚えていることに気付いて、「死んでも後で復活させられる」と判断したからです。まさかエリスタンまで、死んでしまうとは思わなかった(苦笑)。
 正直、これでジミーを除く初期メンバー全滅かよ! と、慌ててしまいました。やり直しを検討しても見ましたが、記事としては面白いかなあ、とも(^^;)。それに、1日前の記事で、何となくエオウィンに死亡フラグが立ったような発言がありますし……思いがけず、ドラマチックな展開かなあ、と。
 もっとも、これで終わってしまえば、今までの話の流れが唐突に中断してしまうわけで、むなしさばかりが残ってしまいます。よって、その解決策は……。

エメリック「……勇敢に戦った彼らに黙祷を捧ぐ」

ジミー「縁起でもないことを言うな! あきらめたら、そこで終わりだ」

ジャリアル「あ、
ジミーはん、死体の装備をはぐつもりでっか? そんな殺生な……」

ジミー「(
エリスタンの背負い袋から一本の杖を取り出して)これだ。この杖の力を、オレが引き出せれば……」

エメリック「一体、何をするつもりだ? 死者への冒涜は許さないぞ」

ジミー「オレは、こう見えても、
オグマ神の僧侶なんだ。まだ未熟ゆえ、自分の力だけでは無理だが、アイテムの助けさえあれば……」

ジャリアル「! 死者の復活ができるかも!」

ジミー「
オグマ神よ! 我が祈りを聞き届けたまえ! ささやき、祈り、詠唱、念じろ!

エリスタン「うっ……、私は?」

エメリック「おお、
エリスタンどの!」

ジャリアル「……どうやら、灰にならずに済んだようでんな。
ジミーはんが変な呪文を唱えるもんやから、てっきり失敗せんかとヒヤヒヤしたで、ほんま」

ジミー「よし、
エリスタン、生き返って早速だが、おまえの呪文で、エオウィンと、メリーも復活させてくれ。復活の杖には使用回数制限がある。無駄使いはしたくない」

エリスタン「分かりました。
パラダイントームよ……

エオウィン「はっ……私、生きてるの?」

メリー「う〜ん、もう、おなかいっぱい……」

ジミー「ワンパターンな寝惚けセリフはやめんか!(頭をポカリ)」

メリー「いたっ、何するんだよ。こっちはホールドで金縛りにあって、全身の筋肉が痛いっていうのに」

ジミー「……金縛りどころか、お前たちは死んでたんだ。復活させてくれた
エリスタンに感謝しておけよ。全ては彼の信仰の賜物だ」

エオウィン「……へえ、そう。中途半端なあなたにはできない奇跡よね」

ジミー「(苦笑しながら)まあな。オレはアイテムの助けを借りなければ、大したことのできない男だ。
ジャリアルの攻撃呪文が相手を全滅させ、エリスタンの復活呪文がお前たちを甦らせた。それに、エメリックがパーティーの背中を守ってくれた」

エオウィン「……それで、あなたは、何をしたのかしら?」

ジミー「(ため息をついて)……
まちがった采配で、パーティーを危機に陥れた……と言うことになるのかな」

エオウィン「それって……リーダー失格ね」

ジャリアル「ちょ、ちょっと、
エオウィンはん……

ジミー「(
ジャリアルを遮ぎるように)確かに。今回の采配ミスは、自分でも愚かだと思っている。いたずらにパーティーの戦力を分割するとは、初心者的な過ちだ。周囲を多数の敵に囲まれた場合、少数の部隊にできる最善手は、囲みの弱いところを一点突破して、体勢を立て直すことにある。他にも、いくつかミスはあるだろうが、そういう戦術を考えられなかったのは、オレのリーダーとしての甘さだと思う。この辺が潮時だろうな」

エオウィン「……今さら……リーダーをやめると言うわけ?」

ジミー「代わりがいればな。そして、代わりは君に頼みたい……と言えば、引き受ける覚悟はあるかい?」

エオウィン「! どうして私が? 他に、
エメリックエリスタンがいるじゃない」

エメリック「私は、人の上に立つ器ではないよ、レディ。少なくとも、
ジミーを差し置いてはな」

エリスタン「私も、
ジミーには恩義があります。私の命を……」

ジミー「(遮ぎるように)オレは、自分のミスを取り繕っただけだ。自分の力でもないことで、恩義を感じてもらいたくもない。それにな、正直言って、リーダーとしてパーティーを引っ張っていくことに疲れてきているんだ。代われるものなら誰かに代わってもらって、オレはもう少し、自分のできる役割に専念したい」

メリー「……どうしたんだよ、
ジミー。急に、そんなに弱気になって……」

ジミー「……正直言えば、怖くなったんだ。自分の采配ミスで、仲間が死ぬのを経験してしまったからな」

エオウィン「それで、役目や責任を全て放り出して、逃げるわけ? 本当に最低」

ジャリアル「エオウィンはん、そりゃ、きついわ。今回の戦いの収拾をつけようと、一番、手を尽くしたんは、ジミーはんやで。責任を果たそうと動いた人を、やみくもに詰(なじ)ってばかりいたら、そりゃ、やってられんわ

エリスタン「私もそう思います。今、ここで
ジミーを責めても、何も生むことはありません」

エオウィン「! だったら、私にどうしろというの? 心が傷ついたと言って甘えている魔術師を優しくなぐさめてやれ、とでも? 今までさんざん、リーダー面したんなら、最後まで貫きなさいよ。それが立派な男ってものでしょう」

ジミー「(ニヤリと微笑んで)本当に、最後まで貫いていいのか? リーダー失格なのに? 君がそう言うなら、従うのもやぶさかではないが……」

エオウィン「うっ、そんなこと、私が決めることではないでしょ。あなたがリーダーを続けたければ、続ければいい」

ジミー「(肩をすくめながら)ところが、オレは続けたくないんだ。いや、今の気持ちでは、続けることができない。少し、心の整理の時間が必要だ。その間、誰かに代理を務めてほしい」

エオウィン「だから、どうして私を見るの?」

ジミー「理由は簡単。オレに命令できるのは、
エオウィン、君だけだからだ。仮に、この先、誰がリーダーになったとしても、オレはオレの立場で助言と称しつつ、口をはさむことになると思う。黙っておけないのが性分だからな。そして、他の者がリーダーになれば、オレの意見を却下することはできないだろう。それじゃ、今までと何も変わらない。君だけが、オレの意見に反対し、自分の意見を主張し、そして時にはオレに命令することもできる。オレを除けば、リーダーに一番ふさわしいのは、結局、君なんだ」

エオウィン「私にリーダーなんてできるわけない」

ジミー「それは、君がいつまでも
アラゴルンのような『白馬の王子』を求めているからだ。ここには、そんな完成された英雄はいない。君は優秀な戦士だが、心のどこかで、守られることを望んでいる節がある。それでは、ギリギリの戦いになった時に、生き残ることはできない。今後の戦いでは、オレたち一人一人ができることを全て果たさないと、勝利することはできないだろう」

エオウィン「どうしても、私にリーダーをしろと?」

ジミー「決めるのはオレじゃない。君の意志だ。もし、
アラゴルンが来なければ、君はローハンでどうしてた? <蛇の舌>の甘言に負けて、魂を売り渡していたか? それとも、衰弱していたセオデン王に代わって、辺境国を守り抜く覚悟を見せるか? ここには、君を助けに来るアラゴルンはいないぞ。オレも、どうやらアラゴルンにはなれそうもない。これからは魔術に専念しないと、ただの足手まといだ」

エオウィン「……
<蛇の舌>なんかに魂は売らないわ。王に代わって国を守る覚悟……そういう覚悟ならある。分かりました。リーダーの任は引き受ける。それではリーダーとして、最初に命令します。ジミー、あなたはアラゴルン卿を目指す必要はありません。その代わり、魔術を極めて……ガンダルフ様を目指しなさい」

ジミー「分かった……って、オイ、
ガンダルフって、アラゴルンよりも目標きついだろうが。そんなの無理……」

エオウィン「……じゃないわよね。(にっこり微笑んで)私を補佐するつもりなら、あなたもそれぐらいの意気込みを持って取り組んでもらわないと。拒否はできないわよ。リーダーは私なんだし、あなたの命は私の剣にかかっているんですからね」

メリー「エオウィン姫が笑うのって、この記事で初めて見た気がする(ちょっと怖い笑いだけど)」

ジャリアル「それだけ自分を抑えていたんとちゃうか? 
エメリックはんと最初、出会ったときも、それなりに喜んでたけど、どこかぎこちない振る舞いやったし。今が自然体のようや(ジミーはんが、これを狙ってたんやったら、相当、大物やろうけどな)」

 ということで、ジミーに代わって、新しくエオウィンをリーダーとして動き始めた新生パーティーです。NOVA自身にとっても、少し思いがけない展開なんですが(ほとんど路線変更に近い)、果たして今後のプレイがどうなることやら。(つづく)

 

●2005年10月19日(水)・女神ミストラの従者たち(ドロウの地下墓所2階 その4)

  ジミーに代わって、エオウィンをリーダーに動き始めたパーティー。その最初の行動方針は?

エオウィン「拝龍教団の砦から下に降りる階段があるわね。でも、今の戦力で下に降りるのは、不安があるわ

ジミー「順当に行くなら、地下1階に戻って、別の階段から2階の別区画を探索するべきだな」

エオウィン「却下。私たちはこのまま、地下1階に戻って、
ドロウのいる場所に襲撃をかけます」

ジミー「ちょっと待て。
ドロウは強敵だぞ。もう少し、経験を積んでだなあ、慎重に……」

メリー「
ジミーの口から、慎重って言葉が出るのは珍しいよね」

ジャリアル「まあ、魔術師やったら、それでよろしいんちゃいまっか」

エオウィン「とにかく、いつまでも
ドロウを恐れてばかりいては始まりません。無理でもやるのです」

メリー「
……実は、エオウィンって、ジミー以上に無茶だったりして。まるでブラ○ト艦長みたい」

ジャリアル「まあ、
ジミーはんも、プレイヤー氏に『ブラ○ト艦長ではなく、ビー○ャがふさわしい』なんて言われていたからなあ

メリー「
……だったら、エオウィンエル・○アンノ?」

エオウィン「……話を続けていいかしら? ともかく、ドロウを襲撃、これは決定事項です。無理と思わず、もっと考えて、勝てる戦術を生み出しなさい。リーダーを辞退したんだったら、思考力にもゆとりがあるはずでしょう。まだ使っていない呪文などを考え直すことね」

ジミー「そう言われてみると……
『ブルズ・ストレングス』『キャッツ・グレイス』『ブレス』はデフォルト使用するとして……他に攻撃呪文としては……」

ジャリアル「
ファイヤーボールが効きにくいんやったら、継続してダメージを与える『クラウド・キル』なんてどうでっか? 暗い穴が好きなゴキブリ退治にはバル○ンがよう効くらしいで」

ジミー「なるほど。じわじわダメージを与えるわけだな。それに防御呪文もほしいところだな。連中の弓矢攻撃はバカにできん。
『プロテクション・フロム・アロー』なんて呪文は、残念ながら採用されていないし……」

ジャリアル「それなら……
『インプルーブド・インビジビリティ』なんて、どうやろ? 透明化すれば、敵の命中率は下がりまっせ」

ジミー「それは、持続時間がラウンド単位だからなあ。少し、短いような気がする」

ジャリアル「よう考えてみなはれ。ラウンド単位(レベル・ラウンド)でも、わしのレベルは10レベル越えてるんやで。10ラウンドも保てばいい方ちゃうか」

ジミー「うっ、確かに。オレは、自分がソーサラー6レベルだから、それを基準に考えていた。よし、
『姿を隠して、毒ガス放射』作戦を採用だ!」

エオウィン「却下。そんな
聞くからに卑怯な作戦が採用できますか!」

ジミー「そうは言ってもな、
ドロウだって卑怯だぞ。相手を暗闇に包み込んで、仕留める戦術を得意にしている。それを考えれば、『透明化』対応戦術 として十分評価すべきだろう」

エオウィン「作戦の内容の話ではないわ。そんな
聞くからに卑怯な作戦名に問題があるの」

ジミー「そういう問題か? 名前さえ変えれば、いいとでも?」

エオウィン「その通り。王族はイメージを大切にするのよ。
『毒ガス放射』作戦なんて、人聞きが悪すぎると思わない? もっと、優雅かつ正義を体現した名前を要求します」

ジミー「優雅な名前ねえ……」


エメリック「提案があります、レディ」

エオウィン「どうぞ」

エメリック「
『実体を見せず忍び寄り、邪悪を浄化する一陣の煙』作戦というのはいかがでしょう?」

エオウィン「却下。長すぎるわ」

メリー「
地下室サリ……」

エオウィン「却下。どこのカルト教団よ」

ジミー「とりあえず、ここは東洋風にだなあ。
『霧隠・毒霞(きりがくれ・どくがすみ)の計』というのはどうだろう? 毒ガスではなく、毒がすみ、というのがポイントだ」

エオウィン「……そんなところかしら」

ジャリアル「う〜ん、
『隠れイタチ』なんてのも考えていたんやけどな」

エオウィン「
エリスタンは何かある?」

エリスタン「私ですか? 
『パラダインとトームの加護を受けし……』

エオウィン「却下。信仰呪文を唱えているんじゃないんだから」

 ということで、新戦術『霧隠・毒霞の計』を引っ下げて、地下1階のドロウに挑むことになりました。

フレス家のグレイアンナ「姿を隠してはいるが、ネズミが侵入しているようだな」

ジャリアル「ネズミとちゃいまっせ。イタチやで。
<クラウド・キル>放射」

グレイアンナ「ぐお。鼻が曲がる。者ども、出会え、出会……」

エオウィン「そうはさせない。死になさい。(ズバッ、急所攻撃が炸裂。さらにズバッ)あら、今宵の刀はよく斬れるようね」

グレイアンナ「うっ、援軍を呼べぬ間に……無念(パタッ)」

ドロウ「グレイアンナ様がやられた。敵は姿を隠しているぞ。弾幕を張って、寄せ付けるな」

メリー「そうはさせない。(ズバッ、ズバッ、急所攻撃2連発)これは、快感だね」

ジミー「おお、透明化がローグの能力を引き出している。これは当初の想定以上の収穫だ」

 こうして、強敵ドロウも、透明化して急所攻撃を連発するローグ2人を中心に、一気に斬り込まれることに。もちろん、ドロウの弓矢攻撃も頻繁に飛んできたわけですが、透明化の恩恵で被害も少なく、作戦は成功裏に終了。

ジミー「うむ。毒霞はあまり必要なかったようだな。これからは、『霧隠・暗剣殺の計』と名付けるとしよう」

 フレス家のグレイアンナは、「アノウィンの頭蓋骨」を所有していました。
 これは、元ミストラ女神の女司祭で、現在は亡霊と化したアノウィンに奪回を依頼されていた遺骨です。この遺骨がないと、アノウィンは現世との接触が困難だったのです。
 一つのクエストを達成したので、早速、遺骨を持って、地上のミストラ神の祭壇跡に向かいます。

アノウィン「ああ、これでじっくり話ができる。では、今や敵の居城と化したコアマンソー城の秘密を語りましょう。あそこは、古からエルフ族の儀式魔法ミサルの力によって守られていました。しかし、その力は今、敵を守る力として働いています。ミサルの防護を破り、城に入るためには、エルフの魔術師ミロデン・シルヴァーブレイドの助けが必要です。ミロデンは、地下墓所の奥深く、保存の呪符で閉ざされたベイルノーンの聖域にいます。あなたがたは、さらに地下墓所の奥に下りて行かなければならないでしょう」

 結局は、ダンジョン探索なんですが、こういう情報を聞くと、物語が先に進んだような気がします。
 ただ、地下墓所の奥深くに下りるのは、まだ時期尚早と判断して、先に地下2階の残りの区画(西側から南側)を探索。こちらは、転送装置によって到達できる区画ともつながっていて、新たな戦術が確立できたこともあり、一気に攻略することができました。そこでのイベントとしては……。

部屋の中から聞こえる謎の声「ここはドラコリッチのおわす間なるぞ。龍の怒りを買いたくなくば、立ち去るがよい」

ジミー「って、こんなところにラスボスか?」

エオウィン「決戦なら望むところよ。受けて立つわ」

メリー「やっぱり無茶だ」

ジャリアル「何を今さら。
指輪の幽鬼ナズグルに単身、立ち向かっていく女人やで。メリーはんも、勇気を奮い起こして、それに付き合わんとあかんのや」

ジミー「うむ。勇気は大切だ。最近は、
勇気を示すと、新しい魔法が手に入る時代だからな。怖気づいている場合ではない」

エメリック「足りない力は、勇気で補うのも、勇者の基本だな」

エリスタン「
パラダイントームの祝福あれ!」


 とまあ、勢い込んで部屋に入ったわけですが、そこは女神ミストラに祝福された「銀の炎の間」。そこにいた女性2人は、<銀の炎の姉妹>を名乗る、ミストラのために戦う信仰戦士団のメンバーでした。
 メンバーは元々、13人いたらしいですが、拝龍教団との戦いで殉死したり、消息不明になったりして、2人だけが辛うじて「銀の炎の間」に逃げ込んだそうです(ドラコリッチ
装ったのは、拝龍教団の兵を寄せ付けないため)。
 2人のどちらか(あるいは両方)を、パーティーのメンバーと入れ替えることもできるのですが、今さらメンバー交代をするつもりもなく、後に残して、探索を続けます。一応、「他に<銀の炎の姉妹>の生き残りを見つけたら、知らせて」というクエストを受けたりもしたのですが。

 それ以外、大したイベントもなく、地下2階の探索を完了し、レベルも上昇したところで、いよいよ教団砦から下の階に下りていくことになります。果たして、そこで待つものは?(つづく)

レベル12(一部13)パーティーの能力紹介

●エオウィン:レベルファイター/レベルローグ。HP104
  フィート:戦闘即応、至近射撃、鉄の意志、刹那の反応、疾走、強攻
       なぎ払い、クリティカル増進、無視界戦闘、スキル熟練、
イニシアティブ増進
  スキル:隠し身(
−2)、忍び足(−2)、聞き耳()、察知(
       精神集中(
)、捜索()、開錠(4)、装置の無効化(2)
       応急手当(

  近接攻撃
+23/18/13、遠隔攻撃+12/7/2
  反応ST
11、肉体ST12、意志ST

・コメント
 3回攻撃になったのもさることながら、今回「命中率+7の指輪」なんてものを入手して、攻撃力が格段にアップしました。
 さらに、戦術的にも
「透明化しての急所狙い」をマスターしましたので、急成長したと言えます。

●ジミー・ザ・ブラック:レベル
ソーサラー/レベルレンジャー/レベルクレリック。HP57
  フィート:レジスト突破、戦場呪文、頑健、追加ターン、
刹那の反応
  スキル:隠し身(
−2)、忍び足(−2)、聞き耳()、察知(
       精神集中(
16)、呪文学(17)、捜索()、応急手当(10
  近接攻撃
+11/6、遠隔攻撃+8/3(弓使用時:近接+6/1、遠隔+13/8
  反応ST
11、肉体ST14、意志ST15

・コメント
 本業を優先して、とりあえず「マジックミサイル4連射」が可能になりました。

●メリー:レベル11ローグ/レベルファイター。HP93
  フィート:イニシアティブ増進、戦闘即応、刹那の反応、突破力、クリティカル増進、
       頑健、スキル熟練
  スキル:隠し身(
18)、忍び足(16)、聞き耳(17)、察知(15
       精神集中(
)、捜索(16)、開錠(18)、装置の無効化(16
       応急手当(

  近接攻撃
+18/13、遠隔攻撃+14/9(スリング使用時:近接+13/8、遠隔+18/13
  反応ST
16、肉体ST13、意志ST
 
・コメント
 能力のアップもさることながら、やはり
メリー「透明化しての急所狙い」が大きいと思います。 

●エリスタン:レベル11クレリック/レベル1ファイター。HP67
  フィート:不壊の肉体、レジスト突破、戦場呪文、強攻、スキル熟練、
       追加ターン、
鉄の意志
  スキル:隠し身(
−8)、忍び足(−9)、聞き耳()、察知(
       精神集中(
14)、呪文学(12)、捜索()、応急手当(15
  近接攻撃
+14/9、遠隔攻撃+9/4
  反応ST
、肉体ST14、意志ST13
  
・コメント
  レベル6呪文が使えるようになりました。回復呪文の「ヒール」(HP完全回復)が使えるようになって、また「レイズデッド」もありますので、
エリスタンが無事なら安心といったところ。

●ジャリアル:レベル12ソーサラー。HP62
  フィート:刹那の反応、レジスト突破、戦場呪文、頑健、
鉄の意志
  スキル:隠し身(
)、忍び足()、聞き耳()、察知(
       精神集中(
18)、呪文学(16)、捜索()、応急手当(
  近接攻撃
+10/5、遠隔攻撃+9/4(スリング使用時:近接+6/1、遠隔+13/8
  反応ST
13、肉体ST11、意志ST13
  
・コメント
 今回のレベルアップで、「チェーンライトニング」の呪文を修得。乱戦でも味方を巻き込むことがないのが重宝します。

●エメリック:レベルファイター/レベルレンジャー。HP101
  フィート:戦闘即応、至近射撃、精密射撃、鉄の意志、刹那の反応、突破力、
       疾走、強攻、なぎ払い、クリティカル増進、無視界戦闘
  スキル:隠し身(
)、忍び足()、聞き耳(16)、察知(16
       精神集中(
17)、捜索(18)、応急手当(16
  近接攻撃
+18/13/8、遠隔攻撃+13/8/3
  反応ST
、肉体ST13、意志ST

・コメント
  スキルの上昇率が、一人だけ群を抜いて良いです。これはもう、バグとしか思えないよなあ。「精神集中」や「応急手当」など、魔術師や僧侶の専門技能が、ジミー
エリスタンを越えるなんて、普通なら有り得ないだろうし。
 まあ、プレイヤーに有利なバグなら大歓迎だけど、いつリバウンドがあるかが不安です。

 

●2005年10月22日(土)・キルセク家のナスリリック(ドロウの地下墓所・城塞その1)

  エオウィンをリーダーとして、一気に地下2階を攻略。勢いに乗って、地下3階に下りていきます。そこは「城塞」と呼ばれる場所でした。

エオウィン「の下が、城塞ってのは、いよいよクライマックスに近づいている気がするわね」

ジミー「ああ。目に付くのは、東の建物と、西の橋ってところか」

エオウィン「
城塞って名前からして、橋が本命みたい。早速、行きましょう」

ジミー「オレとしては、本命を後回しにして、先に建物で経験値稼ぎをしたいところだがな


ジャリアル「確かに、マルチクラスは少しでも多く経験値を稼がんとな。中途半端なまま、終わりたくないやろさかい」

ジミー「専業魔術師に、オレの気持ちが分かってたまるか」

 そんなジミーの気持ちなんて、意に介することなく、西の跳ね橋に向かうエオウィンでした。しかし、橋に近づくと、向こう側から、一本の矢とともに警告の声が投げかけられます。

ドロウの女性「そこで止まれ。今のは威嚇だ」

エオウィン「おあいにくさま。そんな矢で、私を止めることはできないわ」

ドロウの女性「そうだろうな。だが、こちらから跳ね橋を下ろさないかぎり、お前たちは渡って来れない。矢の本数は、我らの方が多いぞ。魔法使いの数もな」

エオウィン「数は多くても、質はどうかしら? 私たちは、
フレス家のベレゴスやグレイアンナを倒してきた。その実力を見下すと、怪我をすることになるわよ」

ドロウの女性「フッ、気の強い女だ。人間の女は、しばしば男にかしずく軟弱な存在、と聞いてはいたが、そなたは違うようだ。話をしてみる価値はあるかもな」

エオウィン「残念ながら、私は話をする気はないの。通さないなら、腕ずくでも通ってみせる」

ジミー「
(後からやって来て)おおい。せめて、状況を見てから、決断してくれ。何十本も矢を構えられている状況で、よく、そんな強気でいられるな」

エオウィン「王族の娘は、昔から誇り高いと決まっているの」

ジミー「誇りの高さと、知能は反比例するものじゃないだろうが。王族だったら、もう少し政治的駆け引きぐらい考えても……」

エオウィン「そういうのは、あなたに任せるわ。得意分野でしょ」

ジミー「(肩をすくめて)……と、我らの
エオウィン姫はおっしゃっています。ドロウの姫君、貴女の家名と御名を明かしてはいただけまいか? 問答無用で射ってこないことからして、フレス家とは別の、尊き一族と推察しますが」

ドロウの女性「当然だ。けがらわしい
フレスと一緒にしようものなら、そなたの命はなかったと思え。我は、キルセク家の長女ナスリリック。拝龍教団の輩と手を結んだフレスとは仇敵同士だ。そちらが拝龍教団と争っていることは、耳にしている。愚かなグレイアンナを仕留めたこともな。あれは近年まれに聞く快事だったぞ」

ジミー「それはどうも。では、
レディ・ナスリリック、我らは共通の敵を持つ者として、同盟を結ぶ余地があると?」

ナスリリック「我らは地上の者を信用してはおらん。軽々しく、同盟などと口にするな。ただ、
拝龍教団や下賎なフレスの者を倒すためなら、我らは何でも利用する。言わば、そなたらを役立つ手駒として評価しているのだ。そのことを心しておけ」

エオウィン「手駒として利用? とんでもない言い草ね。どうして『そちらの力を認めている。力を貸してくれ』と素直に言えないのかしら?」

ナスリリック「そなたの言葉に合わせるなら、ドロウの貴族の娘は、昔から誇り高いと決まっているのだ。その我が、どうして男に頭を下げねばならぬ? 人間は無作法と聞いていたが、我との交渉を男に任せようとは、そなたも甚だ無礼な振る舞いに及んだぞ。そのことは自覚しておるのか?」

エオウィン「ドロウは女性優位の社会ってこと? 知らなかったわ。無礼は許して、
キルセク家のナスリリック。私はエオウィン、故郷の世界ではエオル王家の末裔ということになっている。誇りある者同士、共通の敵に対して協力するのはやぶさかではないけれど、一つだけ教えて。どうして、あなたは同じドロウのフレス家や、拝龍教団を憎むのかしら? 私がドロウの社会のことを知らないだけかもしれないけど、納得できるように教えてちょうだい」

ナスリリック「……ドロウは、家を大切にしている。
キルセク家にとって、フレス家は敵だ。それだけで十分ではないか」

エオウィン「家のためだけ? あなた個人の意志はないの? 私は、エオルの末裔である前に、エオウィン自身でありたいと思っている。私は、
キルセク家フレス家の勢力争いのために協力するつもりはない。ただ、邪悪な拝龍教団を倒すため、そして目の前で苦しみ、悲しむ人々のために剣を振るいたい、それだけよ」

ナスリリック「……個人の感情を優先するなど、ドロウにとって愚かしいことだ。だが、情念は時として力を与えてくれる。とりわけ、怒りと復讐の思いはな。我が連れ合いは、
拝龍教団の手の者によって、魂を奪われた。今では、ただの操り人形と成り果てている。全ては、フレス家の罠にはまってのことだ。そのことを哀しむ気持ちは、我にはない。ただ、そのことを家の恥と思うからこそ、我はフレス拝龍教団を討たねばならぬ。それが、家の長女としての務めだからな」

エオウィン「……分かった。あなたの依頼は受けるわ。何をしたらいいの?」

ナスリリック「
拝龍教団に一人の魔術師がいる。その男が持つ<陽光の杖>は、ドロウにとって致命的な武器となる。それゆえ、我らは教団に攻勢をかけられずにいるのだ。そなたらには、<陽光の杖>を奪ってほしい。それさえあれば、フレス家の者と戦う際にも役立ってくれるはずだ」

 その依頼を受けると、ナスリリックは従者と共に、暗闇の中に消えました。西に続く跳ね橋を下ろして。

ジミー「悪くはない取り引きとは思うが、一つ解せないな」

メリー「何が?」

ジミー「
<陽光の杖>がドロウにとって有効なら、オレたちがキルセク家に対して使う可能性だってあるわけだ。それなのに、どうしてオレたちに依頼する? それほど、信用されているとは思えないんだが」

ジャリアル「一応、わしらより
教団フレス家の方を脅威と見なしている、と考えれば納得できるんやけどな」

エオウィン「それだけじゃないわ」

ジミー「どういうことだよ」

エオウィン「連れ合いの話をするときの、
ナスリリックの目。あれを見れば、彼女が心の中で哀しんでいることぐらい、分かるわ。体面があるから、公では口に出せないけどね。家の利益は二の次よ。少なくとも、ナスリリック自身は、復讐を第一に考えている。愛する人の仇を討つため、そういう理由なら、私も喜んで手を貸すつもりよ」

ジミー「確かに。オレも、
エオウィンの仇を討つなら、何でも利用しようとするだろうな」

エオウィン「つまらない冗談はやめて。とにかく、急いで西の橋を渡りましょう」

ジミー「(冗談なんかじゃ、ないんだけどなあ)……ま、そう慌てることはないさ。
ナスリリックを信用するなら、西にはしばらく敵がいない。逆に、東の建物は、まだ未調査だ。背後から、敵が忍び寄ってくる危険性がある。先にそちらを探索した方がいい」

エメリック「口をはさむが、
ジミーはドロウを信用する、と言うのか?」

ジミー「少なくとも、
連中にとってのオレたちは、オレたちにとってのオローグと同じような存在だろう。『敵の敵は味方』だが、100%の信頼には値せず、必要なら切り捨てることもやぶさかではない。
ナスリリックはそう明言しているし、だますつもりなら、わざわざ、そんなことを口にしたりしないさ。ナスリリック個人は、もしかするとエオウィンの推察どおり、オレたちの力を是非とも借りて、復讐を果たしたいのかもしれない。だが、従者の前で、そのような感情に基づく発言を示すわけには行かない。よって、あの口ぶりが最大限の譲歩なんだろう。その意味で、必要以上に疑ってかかる理由もない」

エリスタン「どうも、複雑に考えすぎているようですが……」

ジミー「だったら、単純に二択で考えよう。
ナスリリックが信用できるなら、先ほど言ったように、東の建物を調査すべき。ナスリリックが信用できないにしても、そのときはオレたちを西におびき寄せるのが罠だろうから、やはり東を調査すべき、という結論になる」

エオウィン「……結局、あなたは東で経験値稼ぎをしたいわけね」

ジミー「単に、他人のお膳立てした道をそのまま歩きたくないだけさ」

エオウィン「
(ため息をつきながら)……今回だけは、あなたの要望に従うわ」

 こうして、一行は、ナスリリックの下ろした跳ね橋を使わず、東の建物の探索に向かいます(何だか、ひねくれたプレイですが^^;)。
 その建物は、「アンマス家の女魔術師シアーストの研究所」で、多くの実験器具や、未完成のマジックアイテムや、書物が満載です。ジミーが仮にウィザードなら、魔法のスクロールやら呪文書などを入手できてラッキーだったのでしょうが(使用呪文のレパートリーが増える)、本作のソーサラーは呪文書から学ぶスタイルの魔術師ではないので、そういう意味での成長はなし。ただ、ロールプレイ的には、書物を読んで情報が増えるのが単純に嬉しいジミーだったりします。

ジミー「(シアーストの日記を読みながら)どうやら、ここに来て正解だったようだな。ミス・ドラノーアの崩壊に、フレス家のグレイアンナが関与していたことも明白になった」

エオウィン「だから、
フレス家拝龍教団が手を組んでいるってナスリリックが言っていたじゃない。どちらも倒すべき敵ってことよ」

ジミー「情報の入手経路は複数あった方が、信憑性が増すってことさ。
以前、オレは戦略的視点から、『敵は拝龍教団であって、ドロウではない』言った。だが、現状では、その言葉を撤回しないといけない。ドロウのうち、フレス家は敵だ。キルセク家フレス家の争いに巻き込まれるのは願い下げだが、ミス・ドラノーアを滅ぼした一族が相手なら戦いは避けられない、と覚悟すべきだろうな」

メリー「
ジミー、一つ質問があるんだけど……」

ジミー「何だ?」

メリー「ここって墓場だろう? どうして、そんなところに
『魔術師の研究所』があるんだい?」

エオウィン「確かにね。どうも、魔術師は趣味が悪すぎるわ」

ジャリアル「
エオウィンはん、そりゃ、ひどいわ。ジミーはんならともかく、わしは墓場に研究所を作るような趣味はありまへんで」

ジミー「オレにも、そんな趣味はない! 
シアーストは、ネクロマンシー(死霊魔術)を研究していたんだ。そういう目的なら、実験用の死体がたくさん手に入るここは、格好の場所だろう。死霊魔術で亡者を呼び出して、
ミス・ドラノーアを滅亡から救うための兵士として活用するつもりだったんだが……」

エメリック「どうなったのだ?」

ジミー「
『画期的なネクロマンシーを生み出した。明日、実験してみるつもりだ』と書いたところで、日記が終わっている。だが、
ミス・ドラノーアを救うことはできなかった。実験がうまく行かなかったか、あるいは……」

エリスタン「うまく行ったものの、あまりにも数多く生まれた亡者を制御することができなかった。どうやら、ここにアンデッドが多い理由は、判明したようですね」

ジミー「ああ、一つの謎は解けた。だが……」

ジャリアル「
わしら、ここに長居しすぎたんかも知れまへん」

メリー「完全に囲まれちゃっているよ」

エオウィン「もう。だから、こんなかび臭い研究室なんて、来なくて良かったのよ。全員、戦闘態勢に入って。亡者の群れを迎撃するわよ!」

 アンデッドと言えば、僧侶の「ターン・アンデッド」が有効です。
 今や、
エリスタンも10レベルを越えて、ターンが気持ちいいほど、決まってくれます。ワイトやシャドーが次から次へと崩れ去り、レイスやスペクターが呪縛されていくのは、とても快感。でも、その中にあって、全くターンの効果がないのが、モーグなるアンデッド。他のアンデッド勢が簡単に無力化していく中、こいつらだけが平気で動き回ります。HPも高く、ファイヤーボールを連発しないと撃墜できないので、うっとうしい。
 そして、イヤらしいのが時おり受けてしまう麻痺攻撃。こちらのACも十分に高いので、基本的には安心なんですが、たまにラッキーヒットで麻痺されてしまうと、その後の連続攻撃で戦士のHPがどんどん減少していってしまうので、油断できません。
 そんな時に役立つのが、ジミーが修得している「リムーブ・パラリシス(麻痺解除)」の呪文。
ある時はジャリアルとともにファイヤーボールで亡者を焼き払い、ある時は麻痺した仲間の治療、と便利なサポーターとして活躍してくれます。

 
ひととおり亡者を倒し終わり、研究所の主であったシアーストの成れの果てであるリッチをも撃退した一行は、改めてナスリリック下ろした西の橋を渡ることにしました。(つづく)

 

●2005年10月23日(日)・守護者(ドロウの地下墓所・城塞その2)

  アンマス家の魔術師の研究所を探索し終えた一行は、キルセク家のナスリリックの下ろした西の跳ね橋を渡っていきます。ナスリリックは、「西から北へ向かい、突き当りを東へ進んで、その後、南に向かう。そして、西の突き当たりに階段があるはずだ」と語っていたわけですが、それって、冷静に考えると単に「一周しろ」と言うことなんですね(笑)。
 いずれにせよ、「行けるところをしらみつぶしに調べる」つもりですから、ナスリリックの案内は参考程度に受け止めておきます。

エオウィン「城塞って言うぐらいだから、ドロウ拝龍教団の大軍勢でも、待ち構えているかと思ったわ」

ジミー「こちらは、ちょっと上等な造りの墓所ってところだな」

エメリック「墓碑銘から推察するに、古の英雄たちの墓か」

メリー「ふうん、そうなんだ。だから、この短剣も、こんなに質がいいんだね」

ジミー「ああ……って、どこから盗ってきたんだ! オレたちは、盗掘に来たんじゃないんだぞ」

メリー「大丈夫だって。そこら辺に、落ちていた短剣を代わりに、墓に収めておいたから。誰も、ぼくたちが拝借したなんて、気付かないさ」

ジミー「いや……何となく、気付かれているような気がするぞ。廊下にところどころ立っている彫像が、さっきからオレたちをじっと見つめているような……」

メリー「たかが、彫像ごときに何をビビッているのさ」

ジミー「動かない彫像なら、怖くはないさ。だが、この彫像が一斉に動き出してみろ。正に脅威だ。<宝玉の館>に入るときのことを思い出してくれ。あのときは、たった一体の彫像に、戦士2人が戦闘不能に追い込まれた。危険は避けた方がいいと思うが……」

メリー「でも、この短剣、+5なんだよ。最強クラスの武器が手に入る機会を、みすみす見逃す手はないと思うけど」

 確かに。
 このゲーム、「+4の武器」は序盤からでも手に入ったりしていたのですが、「+5クラスの武器」は稀少品になります。しかも、ここで入手できる武具は、「能力値アップ」「STアップ」などの追加効果がいっぱい散りばめられていて、戦士の強化には欠かせません。

エオウィン「弱気になっていても、始まらないわ。私たちは、ミス・ドラノーアを滅ぼし、今またデイル地方を脅かす邪悪と戦うために来ているの。古の英雄たちも、きっと協力を惜しまないはずよ」

ジミー「そういう、盗掘を正当化する理屈が、彫像に通じればいいけどな」

メリー「もう。最近は、どうして、そんなに弱気なんだよ!」

ジミー「彫像には、魔法が通じないんだよ。ドロウといい、彫像といい、魔法が通じにくい相手だと、無力さを感じるんだ」

ジャリアル「ま、
いざとなったら、支援魔法で戦士を強化して、全力で戦ってもらうことにしまひょ」

 
こうして、墓荒らしを強行した結果、パーティーのメイン武器がひととおり「+5アイテム」にパワーアップします。しかし、盗掘者を黙って見逃すほど、墓所の守護者は甘くありません。
 予想どおり動き出した彫像たち。一度に最大2体までしか襲ってきませんが、約30ダメージを与えてくるパンチを3連続で放ってくる相手には、前衛もたじたじです。

エメリック「うお。このままではやられる!」

エリスタン「
ヒール! これで完全回復です!」

エメリック「すまん、
エリスタンどの!」

エオウィン「きゃあ、こっちももう限界!」

ジミー「
ヒール!……は、オレには無理だから、<サルブ・オブ・フルヒーリング>(完全回復の薬)で、勘弁してくれ」

エオウィン「ありがと。一応、礼は言っておくわ」

ジミー「気にするな。薬を使うぐらい、誰でもできる」


 
一戦めは、回復を駆使して、何とか彫像を撃退。
 二戦めからは、もう少し対策を練ることにします。幸い、強敵相手の支援シフト
『霧隠・暗剣殺の計』が確立していたため、透明化した戦士によって、彫像群は何とか切り崩されていきました。

ジミー「うむ。以前は圧倒的だった強敵を、こちらのペースで撃退できるとなると、改めて成長を実感できるな」

ジャリアル「何だかんだ言って、
<宝玉の館>の時から5レベルもアップしてますから」

ジミー「そうか? オレは魔術師としては成長をサボってきたからなあ。あまり強くなった気になれなかったが」

ジャリアル「魔術師として5レベルアップするのと、魔術師として2レベル、僧侶として2レベル、レンジャーとして1レベルアップしているのは、成長としては等価なはずなんやけどなあ」

ジミー「どうも、最近は
器用貧乏なアイテム使いになりつつあるんだが(苦笑)、ともあれ、今回の成長でオレも<インプルーブド・インビジビリティ>を覚えたぞ。これで、事前準備がなく突然の強敵に襲われても、その場で『霧隠・暗剣殺の計』を仕掛けることができるようになった」

ジャリアル「支援魔法を施す速度が二倍になると、わしも助かりますわ」


 英雄の墓所から、強力な武器を「拝借」した一行は、次に南へ向かいます。
ナスリリックは「北へ向かえ」って言っていたのですが、やはりひねくれています(笑)。
 そちらでは、ダークナーガを撃退した後、囚われの身になっていた2体のガーディアンナーガを救出します。

ガーディアンナーガ×2「そなたらには感謝する。私たちは、女神ミストラに仕える<銀の炎の間の守護者>だ。女神に託された炎が消えていないか心配なので、早速だが失礼するよ」

エオウィン「それなら、
<銀の炎の姉妹>が守っていたから安心よ。二人は、生き残りの仲間を探していたから、あなたたちが無事なのを知ると喜ぶわ」

 墓場の守護者を撃退する一方で、ミストラ神の祭壇の守護者を救出した一行は、寄り道から引き返し、改めてナスリリックの示した経路に戻るのでした。(つづく)

レベル13(一部14)パーティーの能力紹介

 久々に、上昇した能力値や、最新の武装なども記載しておきます。

●エオウィン:レベル10ファイター/レベルローグ。HP109
  能力値:
STR21DEX15CON16、INT8、WIS11CHA14
  近接武器:
ヴァラミールズ・スレイアー(ロングソード+5相当)
    命中
+24/19/14   ダメージ1d8+5
  遠隔武器:ブラッドボウ(ロングボウ+4相当)
    命中+20/15/10   ダメージ1d8+4
  主要防具:ヴァルカンメイル(AC+12)、シールド・オブ・ピュリティ(AC+5)、合計AC28

  フィート:戦闘即応、至近射撃、鉄の意志、刹那の反応、疾走、強攻
       なぎ払い、クリティカル増進、無視界戦闘、スキル熟練、
イニシアティブ増進
       不壊の肉体

  スキル:隠し身(
−2)、忍び足(−2)、聞き耳()、察知(
       精神集中(
)、捜索()、開錠(4)、装置の無効化(2)
       応急手当(

  反応ST
11、肉体ST15、意志ST

・コメント
 現在は、パーティー一番の戦士に成長(ローグの急所攻撃効果は大きい)。
 リーダーとしてもスポットが当たる機会が増えており、終盤に向けて、じっくり成長ぶりを描きたいところ。 

●ジミー・ザ・ブラック:レベル
ソーサラー/レベルレンジャー/レベルクレリック。HP60
  能力値:STR9、DEX14、
CON15、INT14、WIS14、CHA18
  近接武器:ザ・グレートナイフ・オブ・シャイド(シミター+5相当)
    命中
+12/7   ダメージ2d6+5
  遠隔武器:アローフライト・オブ・エンジェルズ(ロングボウ+5相当)
    命中+14/9   ダメージ1d8+5
  主要防具:アーケインメイル(AC+10)、合計AC24

  フィート:レジスト突破、戦場呪文、頑健、追加ターン、
刹那の反応
  スキル:隠し身(
−1)、忍び足(−2)、聞き耳()、察知(
       精神集中(
18)、呪文学(18)、捜索()、応急手当(10
  反応ST
11、肉体ST15、意志ST16

・コメント
 リーダーを辞任したことで、パーティーの参謀役が期待されるところ。
 レベルアップは
ソーサラーに専念して、マジックミサイルが4連射できるようになりました。
 あと、アンデッド戦で「麻痺した味方の回復役」という地味な役割が板についています。
 (エリスタンは、ターンアンデッドと、負傷治療で忙しいですから)

●メリー:レベル12ローグ/レベルファイター。HP100
  能力値:STR
14、DEX22、CON16、INT12、WIS10、CHA10
  近接武器:シャドウ・ウィスパー(ショートソード+5相当)
    命中
+19/14/9   ダメージ1d6+5
  遠隔武器:スリング+4
    命中+19/14/9   ダメージ1d4+4
  主要防具:ドロウ・チェーンメイル+5(AC+10)、ランサーズ・ガード(AC+4)、合計AC28

  フィート:イニシアティブ増進、戦闘即応、刹那の反応、突破力、クリティカル増進、
       頑健、スキル熟練
  スキル:隠し身(
20)、忍び足(18)、聞き耳(18)、察知(16
       精神集中(
)、捜索(17)、開錠(19)、装置の無効化(17
       応急手当(

  反応ST
17、肉体ST14、意志ST
 
・コメント
 
エオウィンに次いで、3回攻撃が可能になりました。
 HPも3桁に上り、パーティー第3の戦士として、十分な活躍を見せてくれます。

●エリスタン:レベル12クレリック/レベル1ファイター。HP72
  能力値:STR16、DEX13、CON
15、INT11、WIS18、CHA12
  近接武器:アートスズ・ペイン(刃のないウォーアックス+5相当)
    命中
+18/13   ダメージ1d8+5
  遠隔武器:ロングボウ+4
    命中+15/10   ダメージ1d8+4
  主要防具:フルプレート+3(AC+11)、シールド・オブ・ハウス・スタリム(AC+5)、合計AC27

  フィート:不壊の肉体、レジスト突破、戦場呪文、強攻、スキル熟練、
       追加ターン、
鉄の意志
  スキル:隠し身(
−6)、忍び足(−7)、聞き耳()、察知(
       精神集中(
15)、呪文学(13)、捜索()、応急手当(16
  反応ST
、肉体ST15、意志ST14
  
・コメント
  「ヒール」と「レイズデッド」は、パーティーの生命線。
 逆に言えば、
エリスタンがやられてしまうと、一気に大ピンチになりかねないので、最近は前線に立たせることを躊躇するようになってます。何せ、HPがなかなか伸びてくれない、という悩みが尽きませんから。
 対アンデッド戦での「ターン」や、攻撃呪文の「フレイムストライク」など、前線にこだわらなくても活躍のしどころはあるってことで。

●ジャリアル:レベル13ソーサラー。HP69
  能力値:STR11、DEX16、CON
16、INT12、WIS、CHA24
  近接武器:ムーン・スプリンター(ダガー+5相当)
    命中
+12/7   ダメージ1d4+5
  遠隔武器:スリング+4
    命中+13/8   ダメージ1d4+4
  主要防具:ヴィクトリアズ・レザー・コルセット(AC+7)、ルーニック・シールド(AC+4)、合計AC25

  フィート:刹那の反応、レジスト突破、戦場呪文、頑健、
鉄の意志
  スキル:隠し身(
)、忍び足()、聞き耳()、察知(
       精神集中(
19)、呪文学(17)、捜索()、応急手当(
  反応ST
12、肉体ST、意志ST12
  
・コメント
 唯一の専業職の魔法使いとして、パーティーのメイン火力を担う
ジャリアルさんですが、あと、3レベルで成長も頭打ちになります。その後があるとしたら、何を伸ばすべきか考えてみてもいいかなあ、なんて思ってます。

●エメリック:レベルファイター/レベルレンジャー。HP123
  能力値:STR18、DEX13、CON
16、INT16、WIS13、CHA10
  近接武器:ウーンド・ウルフ(ロングソード+5相当)
    命中
+22/17/12   ダメージ1d8+5
  遠隔武器:ロングボウ+4
    命中+18/13/8   ダメージ1d8+4
  主要防具:フルプレート+4(AC+12)、ラージ・シールド+4(AC+6)、合計AC29

  フィート:戦闘即応、至近射撃、精密射撃、鉄の意志、刹那の反応、突破力、
       疾走、強攻、なぎ払い、クリティカル増進、無視界戦闘
  スキル:隠し身(
)、忍び足()、聞き耳(17)、察知(17
       精神集中(
19)、捜索(19)、応急手当(17
  反応ST
、肉体ST14、意志ST

・コメント
  現在は、レンジャーとして順調に成長を果たしています。弱点だったWISも伸ばして、呪文使用も問題なくなりました。あと1レベル上がれば、呪文使いになれるわけですが……今さら、1レベル呪文が使えるようになっても、あまりおいしくないかもしれない(苦笑)。

 

●2005年10月30日(日)・陽光の杖(ドロウの地下墓所・城塞その3)

教団魔術師×3「くらえ、合体攻撃。トリプル・ファイヤー・ボー……」

メリー「同じパターンで、何度もやられるか!(グサッ)」

エオウィン「二度と不覚はとらないわ!(バッサリ)」


エメリック「3対3なら、負けはしない!(ズンバラリン)」

教団魔術師×3「む、無念……」

ジミー「よし、魔術師はやっつけたな。あとは、戦士だけ。数は多いが、持久戦で当たれば、負けはしない!」

ジャリアル「くらいな、毒がすみ! クラウド・キルや


エリスタン「神罰降臨!
フレイム・ストライク!」

教団戦士×多数「ウワーーーーー(バタバタ)」

  ナスリリックの示した経路にしたがい(途中、数度の寄り道もしつつ)、一行は「魔術師の研究所」の外周を大回りしていきます。西から北、東を経て、南に入った後で、拝龍教団の大部隊と遭遇。地下2階で窮地に陥ったときの雪辱を晴らします。

エオウィン「教団魔術師<陽光の杖>を持っているそうだけど……見つかった?」

ジミー「いや、それらしい物はないな」

エオウィン「他にも、こんな大軍とやり合わないといけないようね」

 一行はさらに探索を進めます。
 
もちろん、敵は拝龍教団だけではありません。最も多いのは、墓所らしくアンデッド。それに……。

メリー「さっきから、黒い連中に尾けられているんだけど」

ジミー「寝込みを襲われるのは、好みじゃないな。さっさと、ケリをつけたいところだが」

エオウィン「そこの角を曲がったところで、待ち伏せましょう」

フレス家のドロウ・スカウト「!」

ジミー「追跡はもっと上手くやらないとな。バレバレだぜ」

フレス家のドロウ・スカウト「白い肌ども! グレイアンナ様の仇!」

エオウィン「麗しい忠誠心に免じて、命は助けてあげる。退きなさい!」

メリー「……と言っても、退く気はないみたいだよ。よいしょっと(グサッ)」

エメリック「レディ、お下がりください(ガスッ)」

エオウィン「私はリーダーよ。怖気づくわけにいかない!(ズバッ)」

エリスタン「ふう。無益な殺生でした。せめて、彼らが
パラダイントームの御許に導かれんことを祈ってあげましょう」

ジャリアル「……それって、邪悪な連中にとっては、死より恐ろしい拷問ちゃいまっか?


エリスタン「いえ。邪悪な魂は、一度、聖なる神に浄化される必要があるんですよ」

ジミー「……だったら、オレが祈ってやるよ。
連中は黒いから、せめて<黒の巻物の知識神>オグマの御許に導くのが
慈悲だろう。
(祈りの言葉をつぶやきながら、ドロウの亡骸に)次からは、もう少し、考えた行動をしろよ」

 このようにして、時々、背後からやってくるフレス家の密偵やら、忍びやら、暗殺者やらをいなしながら、さらに進行。

アラキャットの群れ「ウキャーーーーー」

ジミー「ちっ、またこいつらかよ。ブラック・ファイヤー・ボール!」

アラキャットの群れ「(黒い炎に包まれながら)フギャーーーーー!」

 アラキャット。昆虫と猫類の特徴を備えた6本足の獰猛な生物。
 今のところD&Dのルールブックには発見できていないので、本作オリジナルのモンスターと思うのですが、この階では、こいつらがやたらと多く発生します。
 上位モンスターで、ガード・アラキャット、そしてジミーが存在を抹消したがっているブラック・アラキャットがいます。念のため、「黒いものはすべて美しい」という思考を持った魔術師もいますが、ジミーはそうではありません。「黒を身に着ける者には、相応の知性や優雅さ、気高さなどが求められる」というのがジミーの信条なので、「醜い獣ごときがブラックを名乗るのは許せない」わけです。
 で、そのアラキャット。名前の意味も、よく分かっていなかったわけですが(キャットは猫として、アラって何?)、ここでの探索から、「アラキャットを、蜘蛛もどきと見なす教団員の日記」を発見。蜘蛛なら、アラは「アラクネ」の略で納得できますし、モンスターデザインも蜘蛛に見えなくもない(6本足って点は異なるけど)。あ、ついでにサソリ型の尻尾を備えていたりもして、相変わらず謎な怪物なんですが、とりあえず「蜘蛛の要素も備えている」って考えておきます。

 ともかく、そんなアラキャットが大量発生する、この階層。というのも……

クィーン・アラキャット「ウキャーーーーー」

クィーンを守る群れ「ウキャキャキャキャーーーーーー」

エオウィン「……こんな部屋。入るんじゃなかったわ」

 
大広間は、女王が卵を生んでいる巣と化していました。卵は人間に生みつけられていて、一種スプラッターな光景を演出しております。「ムッとする獣の体臭と粘液の入り混じった濃厚な匂いが空気を満たし」……って、文章でも表現されるほど、おぞましい区画。

ジミー「ええい、こんな場所。焼き払ってくれる! ブラックファイヤー!」

ジャリアル「喜んで手伝うで。パープルファイヤー!」

エリスタン「呪われた場所には聖なる火を! シルバーフレイム!」

ジミー「よし。以後は、3人のこの合体攻撃を
<トリプル・ゴッド・ファイヤー>と名づけよう」

ジャリアル「ゴッド……って、わしだけ僧侶ちゃいまんがな」

ジミー「本質と離れた些細なことは気にするな」

エオウィン「呪文が使える人は、いいわね。部屋に踏みこまないでも、戦えるから」

エメリック「レディ、貴女はここで弓矢でも撃っていて下さい。わざわざ御身を汚す必要はございません」

エオウィン「ありがとう。リーダーじゃなければ、お言葉に甘えたいところだけど、それじゃ示しがつかないわ。ついて来なさい」

エメリック「ハッ」

メリー「やれやれ。後で体をしっかり洗わないと」

 戦士たちの接近戦と、呪文使いの援護でアラキャットの群れも数を減らしていきます。しかし……

エオウィン「女王蜘蛛。女性リーダーとして、敬意を示してあげるわ」

クィーン・アラキャット「ウキャーーーーー」

エオウィン「くっ、そんな攻撃など……い、いけない、体がしびれて……」

 
本来、アラキャットには特殊能力がないのですが、この女王だけは別で、麻痺効果があったようです。粘液まみれの部屋で、体が麻痺したヒロイン。そこににじりよる異形の獣……って、鬼畜系エロゲームにでも登場しそうなシチュエーション。しかし、本記事は、18禁ならぬ健全なゲーム記事を目指していますので(笑)、エオウィンを毒牙にかけることはジミーが許してもNOVAが許しません。

ジミー「オレだって、許すか! リムーブ・パラリシス(麻痺解除)!」

エオウィン「! 体が動く! これなら負けない。くらえ(斬撃スパッ)」

クィーン・アラキャット「フギャーーーーー」

エオウィン「ハァハァ、勝った……。
(後ろを振り返って)ジミー、ありがとう、助かったわ」

ジミー「リーダーを助ける。当然のことをしたまでだ。……ま、リーダーじゃなくても、助けていたがな」

エオウィン「そう。
(少し考えて、おずおずと)……私、リーダーとして上手くやれているかしら?」

ジミー「そうだな。もう少し、わがままに振る舞っても、いいんじゃないか。オレは、そうしていたぜ。こんな粘液だらけの部屋に好き好んで踏み込もうとは思わない。
エメリックに上手く押し付けていたところだ」

エオウィン「……だったら、私がリーダーになって、正解だったみたいね。あなたには、リーダーとしての責任感が不足しているみたいだから」

ジミー「そうかもな。だけど、リーダーだから何でも自分ひとりで背負い込もうとはしない方がいいぜ。やりたくないこと、できないこと、する必要のないことは、代わってくれる部下に命令して押し付ける。部下への役割委譲も、リーダーの仕事の一つだからな」

エオウィン「……考えてみるわ」

 
戦い終わって、戦利品物色の時間です。そこで思いがけない収穫が。

メリー「(松明で卵を焼きながら)こいつは、教団魔術師赤ローブ。それに、この光る杖は?」

ジャリアル「どうやら、それが
<陽光の杖>みたいやな。魔術師はん、ここでアラキャットに襲われてたんや」

エリスタン「
体液を吸い取られて、ひからびているようですね。邪悪な教団員にふさわしい末路です。まさに神罰と言えましょう」

ジャリアル「あんさんら僧侶に言わせれば、敵の不幸はことごとく神罰になるねんな」

ジミー「で、味方の不幸は、試練か、信仰心が足りなかったか、のどちらかと。いささか不合理だが、それが信仰というものだろう。が、
オグマ神は違うぞ。彼が求めるのは、知識と真実だ。盲信で目をくらませることは決してない」

エリスタン「それは、私の信仰に対する挑戦ですか? 討論なら受けて立ちますよ」

ジャリアル「まあまあ、ちょっとした軽口やさかい、むきにならんでも」

ジミー「オレは神学談義なら受けて立つ……と言いたいところだが、こんな場所では勘弁だな。神について語るなら、もっと清浄な場所に移るべきだと思うのだが、どうだ、
エリスタン

エリスタン「分かりました。いずれ、じっくりと語り合いましょう。で、その
はどうします?」

ジミー「粘液まみれのそれを手にするのは、どうもなあ」

ジャリアル「わしも遠慮しとくわ。そもそも
は両手持ちの武器やろ。わしはシールド持ってるさかい、シールド持たへんジミーはんの方が向いとるんちゃうか」

ジミー「光の剣ならブラックの名にふさわしいが。そもそもオレは接近戦が苦手だし、ここは
光の神パラダインの杖なら使徒であるエリスタンが一番ふさわしいと思うんだが」

エリスタン「そういうことなら、私が持ちましょう。
(杖を手にして)すぐに洗える場所を見つけたいですね」

 こうして、<陽光の杖>を手に入れた一行です。
 間もなく、下に下りる階段も見つかり、いよいよドロウの地下墓所の最深部に降りて行くことになるのでした。
(つづく)

 

●2005年11月1日(火)・幻のキス(ドロウの地下墓所・牢獄その1)

  <陽光の杖>を手に入れて、さらに地下へ降りていく一行。

エオウィン「ちょっと待って。今の状態で先に進むことはできないわ

ジミー「どうしてだ?」

エオウィン「あなた、今の自分たちの格好が気にならないわけ? アラキャット退治で、ベチョベチョよ。一度、地上に上がって、体をきれいにすることを提案します!」

ジミー「風呂に入りたいってか? そんな、ゲームで処理されていないことをいちいち気にしても……」

エオウィン「昔、ゲームで処理されていない食糧問題について、細かいことを気にしていた人はだれ?


ジミー「ああ、あれか。確かに、このゲームでは食糧関連は扱われていないが、扱っているゲームは数多いぞ。
『ダンジョンマスター』以外でも、元祖RPGの一作『ウルティマ』や、ダンジョンRPGの傑作『トルネコ』など、いろいろ出てくる。が、キャラクターが風呂に入って体を清潔にしているかどうかでパラメーターが変動するゲームは、見たことがない」

ジャリアル「そう言われてみれば、そうでんな。
不潔にしているからカリスマが下がるとか、衛生に悪い生活をしているから病気になるとか、そういうシステムは聞いたことあらへんわ」

ジミー「キャラの入浴シーンは、システムよりも、プレイヤーへのサービス的要素として扱われる感じだな。……それとも、
エオウィン、今さらながら読者にサービスをしたくなったとか?」

エオウィン「バカを言わないで! この記事はそういう方向性を目指していない、健全なゲーム記事だって、作者も公言していたでしょう」

ジミー「……本当に、
エオウィンってサービス精神に欠けるよな。この記事の紅一点なのに……」

エオウィン「それ以上、言うと斬るわよ。あなたは
ダンジョン探索を終えた暁には、謹んで君の制裁を受けることを誓う。それまでは、リーダーとしての任を全うさせてほしいって私に言った。探索はまだ終わっていないけれど、リーダーとしての任はもう終わったんだから、私に斬られる条件は半分だけ満たしていることになるんじゃない?」

ジミー「うっ、確かに。だったら、
リーダーの部分を参謀なり軍師なりに置き換えてほしいところだな。最終話で、つまらないケンカで命を落とすってことなら、ブラックらしいと言える。その際は、レッドホワイトの結婚を祝福する気持ちは忘れないようにしないとな」

メリー「何の話だか。とにかく、ぼくも体は汚れているんだ。地上でのんびりできるなら、さっさと出て行って、体を洗いたい」

 ということで、一度、地上に戻る一行でした。
 ついでに、入手した不要アイテムなんかも、商人のノトゥルさんに売り払います。しかし、このゲーム、買い物の機会がそれほどないので、お金を手に入れてもあまり使い道がないのが悲しいです。
ウィザードリィなんかも、その系統なんですが、あちらですと売ったアイテムがお店にずらっと陳列されるので、アイテムコレクション的な楽しみがあります。一方、このゲームでは、ノトゥルさんに売ったアイテムは時間がたてば消えてしまいますので、そういう楽しみもない。
 風呂についても、拠点となる町があれば、
「宿屋に泊まった際に、風呂ぐらい入っているだろう」と判断できるわけですが、町が設定されていない本作のようなゲームでは、一度、気になると気になって仕方ない。これまでも、オークの返り血や、ゾンビの腐肉なんかをさんざん浴びているはずなのに気にしていなかったのが、今回、アラキャットの巣での粘液描写を見て、急に意識することになってしまいました。
 解決策としては……
スタート地点付近を流れている川で水浴……ぐらいが無難ですね。

 
ヒロインの水浴といえば、それを覗き見するスケベな主人公ってのが、永井豪を始め、連綿と受け継がれた少年マンガのパターンなのですが、本記事でそれをやっても絵がないので、脳内妄想だけにとどめるとして(爆)、

エリスタン「それで、ジミー、ここならじっくり神学談義ができそうですね」

ジミー「体を洗いながら、神学談義ってか。本当に、おまえって退屈なキャラなんだな」

エリスタン「
(聞き流して)邪悪な教団員に神罰が下るのを良しとしない、あなたの考え方を正しておきたいですから」

ジミー「だったら、おまえはあそこで、
教団員を殺害したアラキャットが、神の意思でそうした、と言いたいのか? 連中が死んだのは、神の意思なんかじゃない。ただ、アラキャットにやられるようなヘマをした、連中の愚かさによるものだ、とオレは言いたいね。愚かさは罪だ。人は、神の意思に従い、賢明であるよう努めなければならない。オレはそう考えているが」

エリスタン「……なるほど。それでは、賢明なら邪悪でも許される、とあなたは考えるのですか?」

ジミー「賢さと、道徳観念の間に相関性はないと思うが、オレの考える賢さは、不信と憎悪を高めていたずらに敵対相手を増やすような生き方とは無縁だな。賢明な者は自分の力の限界を悟り、他者との協調を心がける。他者と意味もなく争う存在が賢明とは考えられない。邪悪の定義にもよるが、オレの定義、すなわち無意味な争いや混乱をもたらす者と見なすなら、賢明さと邪悪というのは両立しないようにも考えられるのだが。ありうるとしたら、その賢明な者が絶対的な力を有していて、かつ、より高次の目的のために自分以外の存在を排除すべきと判断を下した場合だが……そういう人類を滅ぼそうとするような邪神めいた存在とは、正直、戦いたくないよな」

エリスタン「邪悪の定義ですか。それなら、賢明さの定義についても考えないといけませんね。聞いた限りでは、あなたの考える賢明さ、と私の考える正義は通じるものがありそうです。アラキャットに殺された
教団員は、邪悪かつ愚かゆえに神罰が下った、と考えれば同意できるのでしょうか?」

ジミー「……いや。邪悪だろうが、愚かだろうが、それが原因で神罰が下る、と安易に考える思想が、オレには気に入らない。強信者がそう解釈するのは勝手だが、敵の災難を何でも神の力に帰するのは、怠慢じゃないか? 神罰なんてものは勝手に降りかかるものじゃない」

エリスタン「……というと?」

ジミー「こちらの行動によって、相手の上に神罰が落ちるように仕向けるのが、真の僧侶の生きる道だろう。神に頼るのではなく、神の理想の実現に励むべし。
神罰は当たるものではなく、当てるもの。そのために、オレたちは苦労して、ダンジョン探索をしているんじゃないか。神が勝手に邪悪を罰してくれるなら、オレはとっととフランに帰ってるさ」

エリスタン「! なるほど。
神罰は当たるものではなく、当てるものですか。承知しました。神意の実現は、私たちの行動如何にかかっているわけですね。安易に神罰云々を口にした私に非がありましたよ。実に有意義な話し合いでした」

 まあ、宗教関連については、個人的にいろいろ思うこともあるわけですが、敵対相手に不幸が訪れるよう祈る呪詛系よりは、自らの成長や幸福を祈願する精進系の方に好意を感じるところですね。
 なお、
神罰は当たるものではなく、当てるものについては、ジミーの意見でして、NOVAの視点からは、少々過激に感じるんですが、ゲームの目的からは妥当な信念だと考えます。

 そして、用事を済ませ、改めて、地下墓所・最深部の「牢獄」と呼ばれる階層に赴く一行です。
 南側の壁に沿って進んでいくと、古の名士の墓所群が幾部屋も設けられておりました。各部屋を調べながら、出くわすアンデッドたちを退治しつつ、埋葬品を「拝借」していきます。墓荒らしも、だいぶ板に付いてきたころ、

ジミー「うおッ。部屋の中の亡者を始末したら、背後からリッチ3体だと? 前衛戦士は、すぐに後ろに回れ! 奴らに呪文攻撃をする余裕を与えるな!」

 
この段階で、最も強力なアンデッドは、
魔術師の亡者変異体であるリッチ。ただ、魔術師だけに接近戦で呪文を封じれば、大した相手ではありませんでした。それだけに、ここで不意打ちされて、しかも3体も出現したのには驚かされました。

ジャリアル「うわ! コーン・オブ・コールドをまともに食らった! このままだと危険でっせ」

エオウィン「その前に取り付いてみせる!」

メリー「接近さえできれば!」

エメリック「うおぉぉぉぉぉ!」

リッチA「ホールド!」

リッチB&C「ドミネイト・パーソン! 汝は我が下僕なり!」

ジャリアル「! う・ご・け・ま・へん〜〜」

エオウィン「ご主人さま、あなたにお仕えします」

メリー「何なりとご命令を」

ジミー「何だって?」

リッチB&C「我らが下僕戦士よ! そこの戦士を片付けろ」

メリー「分かりました。覚悟!(キランと刃が光って、ドシュッ、とクリティカル!)」

エメリック「うわぁぁぁぁぁぁ!」

エオウィン「(邪悪な笑みを浮かべて、剣をゆっくり振り上げる)とどめよ!」

ジミー「い、いかん!」

エリスタン「私が、
エメリックを治療します」

ジミー「いや、それはオレがやる。
エリスタンは急いで二人を正気に戻してくれ」

エリスタン「分かりました」

ジミー「(
エメリックのところに駆け寄って)回復薬だ!」

エメリック「かたじけない、
ジミーどの」

エオウィン「(機械的な声で)よくも邪魔をしたわね。先にお前から(
ジミーに刃を突き刺す)」

ジミー「! (自分の体を貫いた刃を呆然と見つめながら)オ、オイ、冗談だろう? 
エオウィン、正気に戻ってくれ!」

エオウィン「(ポツリと一言)死ね。
(いっそう深く刃を突き刺す)」

ジミー「ッッッッッッッッッッッッア! …………(ゆっくりと倒れ伏す)」

エリスタン「邪悪な呪文よ。パラダイントームの名にかけて、その効力を滅却せよ。ディスペル・マジック!」

ジャリアル「動けるようになった!」

メリー「! ぼ、ぼくはどうしていたんだ?」

エオウィン「! (自分の剣が貫いている相手に気づいて呆然と)
ジミー! どうして一体?」

ジミー「…………」

エメリック「レディ、悲しんでいる時間はありません。全てはここの忌まわしき亡者の仕業です。連中を倒して、
ジミーの仇を!」

メリー「よくも、人を操ってくれたな!(リッチの1体に切り掛かる)」

エオウィン「私が
ジミーを殺してしまった。そんなつもりはなかったのに……(リッチをキッと見据えて)この無念は必ず晴らしてみせる!」

 ジミーの死、という思いも掛けない展開を見せつつも、態勢を立て直した戦士勢の奮闘と、ジャリアルの魔法による援護で、形勢は逆転。一行は、3体のリッチおよび、その率いるアンデッド群団をついに壊滅に追い込みます。そして……。

ジミー「! どうやら、
エリスタンに甦らせてもらったようだな

エオウィン「
ジミー! (涙を流しながら)よかった。それに……ごめんなさい」

ジミー「謝ることはないさ。君に斬られることは、約束に入っていたからな。予定が早くなっただけだ」

エオウィン「あれは私の……意志じゃない」

ジミー「分かっている」

エオウィン「分かっていない。私の意志は……こうよ!(
ジミーに口づけする)」

ジミー「お、おい、なにを……?」

エオウィン「正気に帰ったとき、私の目の前には血まみれのあなたがいた。その時に気づいたの。あなたを永遠に失ってしまうことの恐ろしさに。
エリスタンが復活の呪文を唱えて、あなたが口を開いたとき、どれだけ安心したことか。ジミー、これからも私を助けてちょうだい。私にはあなたのサポートが必要なの」

ジミー「あ、ああ、言われなくても助けてやるさ。何しろ、オレは君のことを愛しているんだからな」

エオウィン「私もよ」

ジミー「ああ、まるで夢を見ているみたいだ」

 ……そのとき、世界は崩壊した。






※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 ええと、リッチとの戦闘後処理を終えた途端、突然、ゲーム画面がフリーズ。復旧はできず、戦闘そのものがなかったことになってしまいました(苦笑)。
 ついでに、リッチとの戦闘前のセーブデータにも異常が生じ、うまく動きません。
 よって、プレイ再開は、マップ間移動時のオートセーブを使用する形で。

ジミー「一体、何が起こったんだ?」

メリー「どうしたんだい、
ジミー。これから、地下墓所の最深部に降りるところなのに」

ジミー「時間がさかのぼっただと? じゃあ、
リッチ3体との戦いは?」

ジャリアル「
リッチが3体もでっか? いくら、墓所やからって、そんなに出るもんかいな」


ジミー「
出るんだよ! それで、エオウィンとのキスもなかったことに?」

エオウィン「そんなバカなこと、死んでもありえないわ」

エメリック「大方、白昼夢でも見たのだろう」

エリスタン「先ほどの神学談義で、少し疲れたのではないですか?」

ジミー「だれも……何も覚えていない……もしかして夢オチって奴か?」

 
そうとも言う。しかし、ゲームがフリーズしたり、セーブデータが壊れたりしたことは、NOVAの責任ではない。

ジミー「もう一度、状況を再現できないのか?」

 いくら何でも、リッチ3体に背後から奇襲されて、エオウィンが敵に魅了されて、ジミーを斬殺するような展開が、もう一度うまく繰り返されるわけもないし、そんな厳しい戦いを2度とプレイしたいとも思わない。ああいう展開は一度きりのものだろうね。

ジミー「こんなの、納得できるかああああああああ!」

 魂の絶叫がダンジョン内にこだましたところで……つづく。

レベル14(一部15)パーティーの能力紹介

 ここまでの話で、一応、レベルアップはしているので、記載(ただし、いつものコメントは今回パス)。

●エオウィン:レベル11ファイター/レベルローグ。HP114
  能力値:
STR21DEX15CON16、INT8、WIS11CHA14
  近接武器:
ヴァラミールズ・スレイアー(ロングソード+5相当)
    命中
+25/20/15   ダメージ1d8+5
  遠隔武器:ブラッドボウ(ロングボウ+4相当)
    命中+21/16/11   ダメージ1d8+4
  主要防具:ヴァルカンメイル(AC+12)、シールド・オブ・ピュリティ(AC+5)、合計AC28

  フィート:戦闘即応、至近射撃、鉄の意志、刹那の反応、疾走、強攻
       なぎ払い、クリティカル増進、無視界戦闘、スキル熟練、
イニシアティブ増進
       不壊の肉体

  スキル:隠し身(
−2)、忍び足(−2)、聞き耳()、察知(
       精神集中(
)、捜索()、開錠(4)、装置の無効化(2)
       応急手当(

  反応ST
11、肉体ST15、意志ST

●ジミー・ザ・ブラック:レベル
ソーサラー/レベルレンジャー/レベルクレリック。HP65
  能力値:STR9、DEX14、
CON15、INT14、WIS14、CHA18
  近接武器:ザ・グレートナイフ・オブ・シャイド(シミター+5相当)
    命中
+12/7   ダメージ2d6+5
  遠隔武器:アローフライト・オブ・エンジェルズ(ロングボウ+5相当)
    命中+14/9   ダメージ1d8+5
  主要防具:アーケインメイル(AC+10)、合計AC24

  フィート:レジスト突破、戦場呪文、頑健、追加ターン、
刹那の反応
  スキル:隠し身(
−1)、忍び足(−1)、聞き耳()、察知(
       精神集中(
19)、呪文学(19)、捜索()、応急手当(10
  反応ST
12、肉体ST16、意志ST16

●メリー:レベル13ローグ/レベルファイター。HP105
  能力値:STR
14、DEX22、CON16、INT12、WIS10、CHA10
  近接武器:シャドウ・ウィスパー(ショートソード+5相当)
    命中
+19/14/9   ダメージ1d6+5
  遠隔武器:スリング+4
    命中+19/14/9   ダメージ1d4+4
  主要防具:ドロウ・チェーンメイル+5(AC+10)、ランサーズ・ガード(AC+4)、合計AC28

  フィート:イニシアティブ増進、戦闘即応、刹那の反応、突破力、クリティカル増進、
       頑健、スキル熟練
  スキル:隠し身(
21)、忍び足(19)、聞き耳(19)、察知(17
       精神集中(
)、捜索(18)、開錠(21)、装置の無効化(19
       応急手当(

  反応ST
17、肉体ST14、意志ST

●エリスタン:レベル13クレリック/レベル1ファイター。HP78
  能力値:STR16、DEX13、CON
15、INT11、WIS18、CHA12
  近接武器:アートスズ・ペイン(刃のないウォーアックス+5相当)
    命中
+18/13   ダメージ1d8+5
  遠隔武器:ロングボウ+4
    命中+15/10   ダメージ1d8+4
  主要防具:フルプレート+3(AC+11)、シールド・オブ・ハウス・スタリム(AC+5)、合計AC28

  フィート:不壊の肉体、レジスト突破、戦場呪文、強攻、スキル熟練、
       追加ターン、
鉄の意志
  スキル:隠し身(
−6)、忍び足(−7)、聞き耳()、察知(
       精神集中(
16)、呪文学(14)、捜索()、応急手当(17
  反応ST
、肉体ST15、意志ST14

●ジャリアル:レベル14ソーサラー。HP74
  能力値:STR11、DEX16、CON
16、INT12、WIS、CHA24
  近接武器:ムーン・スプリンター(ダガー+5相当)
    命中
+12/7   ダメージ1d4+5
  遠隔武器:スリング+4
    命中+14/9   ダメージ1d4+4
  主要防具:ヴィクトリアズ・レザー・コルセット(AC+7)、ルーニック・シールド(AC+4)、合計AC25

  フィート:刹那の反応、レジスト突破、戦場呪文、頑健、
鉄の意志
  スキル:隠し身(
)、忍び足()、聞き耳()、察知(
       精神集中(
20)、呪文学(18)、捜索()、応急手当(
  反応ST
12、肉体ST、意志ST14

●エメリック:レベルファイター/レベルレンジャー。HP131
  能力値:STR18、DEX13、CON
16、INT16、WIS13、CHA10
  近接武器:ウーンド・ウルフ(ロングソード+5相当)
    命中
+23/18/13   ダメージ1d8+5
  遠隔武器:ロングボウ+4
    命中+19/14/9   ダメージ1d8+4
  主要防具:フルプレート+4(AC+12)、ラージ・シールド+4(AC+6)、合計AC29

  フィート:戦闘即応、至近射撃、精密射撃、鉄の意志、刹那の反応、突破力、
       疾走、強攻、なぎ払い、クリティカル増進、無視界戦闘
  スキル:隠し身(
10)、忍び足(10)、聞き耳(18)、察知(18
       精神集中(
20)、捜索(20)、応急手当(18
  反応ST
、肉体ST15、意志ST

 

●2005年11月3日(木)・滅びの剣フェアヴィアン(ドロウの地下墓所・牢獄その2)

ジミー「北だ! 北に行くぞ」

エオウィン「ちょっと! いきなり仕切らないでよ。今は、私がリーダーなのよ


ジミー「
オグマ神から啓示があった。南側の探索の途中、リッチ3体の奇襲攻撃を受けて、パーティーが窮地に陥り、オレが死ぬことになる、と」

エオウィン「……白昼夢の続きじゃないでしょうね」

ジミー「南側は、ミス・ドラノーアの名士の墓が、小部屋の形で延々と並んでいるんだ。途中、何度もアンデッドと戦闘を重ねることになる。嘘だと思うなら、じっさいに1つ2つ探索してみるといい。リッチの部屋は、かなり奥の方だから、いくつか調べるだけなら、害はないだろう」


エリスタン「ずいぶんと鮮明な啓示だったんですね」

ジミー「
オグマは知識神だからな。あいまいな予兆よりも、起こり得る未来像を具体的に示すことにされたのだろう。どうとでも解釈できる啓示を下して、信徒が誤解するようなことは望ましくないからな

エオウィン「私とのキスも、神の啓示って言うわけ?」

ジミー「さあ。それは、多少とも欲望の入り混じった白昼夢かもしれないな。啓示の最中に、そのような俗っぽいビジョンが入り混じったのは、オレもまだまだ修行不足ってことだろう」

エオウィン「……それで、南を探索するうちに、あなたが死ぬのは確実なのかしら?」

ジミー「それも分からない。少なくとも、今、オレは、どこでリッチの奇襲を受けるか知っているわけだから、それなりに対応することもできるだろう。だが、想定される危険はなるべく避けたほうがいいと思う」

エオウィン「……そうね。あなたは、私に斬られる約束になっているんだから、それまでに他の何者にも殺されてほしくないわ」

ジミー「……もう、忘れてほしい約束なんだがな。ともかく、斬られるにしても、
冒険後、あくまで君の意思において、だ。冒険の途中に、他者の意思に操られて斬られるようなことは絶対勘弁な」

エオウィン「もちろんよ。そんなことになったら、私が納得できない」

ジミー「それを聞いて安心した。さあ、行くぞ」

エオウィン「北ね」

 
フリーズからの再開後、同じ場所を繰り返し探索しても退屈なので、北に向かう一行でした。
 単調な作りの南側に比べ、北側は隠し扉も散見する入り組んだ場所。登場する敵は、もっぱらドロウです。

エオウィン「『霧隠・暗剣殺』発動よ

ジャリアル「ついでに、後ろから弓矢射ってくる奴らには、毒がすみな


ジミー「加えて、三位一体・合体呪文攻撃
<トリプル・ゴッド・ファイヤー>! 加えて、東洋伝来の最強布陣!

エオウィン「疾きこと風の如く、」

メリー「静かなること林の如し」

エリスタン「侵掠すること火の如く、」

エメリック「動かざること山の如し」

ジミー「うむ、風林火山。これぞ正に時空を越えし伝説の剛刀なり!」

ジャリアル「……って、なつかしい少年マンガネタはほどほどにな。読者の多くは付いて来られませんよってに」

 地下墓所に入ったばかりの頃は、相当苦戦させられたドロウでしたが、戦術の確立によって、比較的あっさり撃退できるようになっていました。それに、レベルの方も4つほど上がっていますから。中途半端なマルチクラスのジミーでさえ、今やレベル9のソーサラーとなり、ブラックファイヤーボールの威力もほぼ最強に高まっています。
 さらに、敵の方もだいぶん、混乱しているようなイベントがちらほらと。

フレス家のドロウ・スカウト「!」

ジミー「出たな、今やザコと化したドロウめ……って、いきなり逃げ出しやがった!?」

エオウィン「私たちを恐れるなんて、敵も物分かりがよくなってきたみたいね」

ジミー「ああ、まったくだ。教育的指導が効を奏してきたようだな」

 そして……

フレス家のドロウ1「我らはグレイアンナ様に忠義を尽くす」

フレス家のドロウ2「グレイアンナはもう死んだ。これからは、ドレイドル様の時代だ」

ドロウ1「裏切り者め、断罪してくれる!」

ドロウ2「時代遅れめ、グレイアンナの元に送ってやる!」

ジミー「……ああ、敵がすぐそばまで来ているのに、気づかず同士討ちしているような愚か者は、両方逝ってよし。ブラックファイヤーボール!」

ドロウ1&2「(ドカーン)
ホーーーーーイッ


 そんなわけで、崩壊の一途をたどっているのが明らかなフレス家でした。
 快進撃を続けていくと、ついには宝物庫に至ります。大乱戦の末に見張り兵士を一掃。ドロウの宝で、さらに強力に武装していくパーティーでした。
 その中にあって、一本の剣を入手。

エオウィン「プラス3の剣。何だ、つまらないわね。今はプラス5が武器の標準なのに」

ジミー「ちょっと待て。何か、銘が彫ってあるぞ。
滅びの剣フェアヴィアン。おお、これが伝説の英雄ハチャーム・サローンが使っていたという。……意外と大したことないんだな」

ハチャームの亡霊「大したことなくて、悪かったな」

ジミー「うわっと、いつの間に。いやあ、今のは言葉の綾ってやつですよ。剣と、剣士は一心同体。この剣は、英雄ハチャームの手の中にあってこそ、真価を発揮するというものです。しょせん、我らがこの剣を使ったとしても、猫に小判、エルフに名斧、ドワーフに名弓。つまり、大した力を引き出せない、と。優れた剣は、優れた剣士の手の中にあってこそ光るもの。そう言いたかったわけです」

エオウィン「……それって、私が優れた剣士じゃないって言いたいわけ?」

ジミー「どうして、そういう受け止め方をするんだ? オレは、
滅びの剣フェアヴィアン英雄ハチャームにふさわしい、と言いたいのであって、エオウィンとハチャーム殿の力量を比べてどうこうなんて言うつもりは毛頭ないんだよ」

ハチャームの亡霊「その娘が、優れた剣士であることは、私が認めよう。そして、
フェアヴィアンが最強クラスの剣でないことも確かだ。だが、私が一つの偉業を成し遂げたとき、かたわらにあったのは、その剣だ。他の者にはともかく、その剣とともに成し遂げた偉業、それが私にとって、その剣を掛け替えのないものにしているのだ。願わくば、その剣を再び我が手元に置きたいものだな

エオウィン「分かりました。この剣は、つつしんでお返しします」

ハチャームの亡霊「ここで返されても、肉体のない姿では、持ち運ぶこともできない。我が墓所まで、ご足労願えるとありがたいのだが」


 こう言い残して、スッと消える亡霊ハチャームさん。
 彼の墓は、今や懐かしい最初のダンジョンの3階<光の階層>にあります。そこまで、剣を持っていくと……

ハチャームの亡霊「おお。我が愛剣とともに眠れるとは、まことに僥倖よ。お礼といっては何だが、フェアヴィアンの兄弟剣モーヴィアンについての伝説を披露しよう。そもそも、モーヴィアンはゴールド・ドラゴンの鍛えし剣で、フェアヴィアンは彼の剣を模して作られたのだ。もちろん、人の技はゴールド・ドラゴンに劣るゆえ、彼の剣ほどの威力は持ち得なかったが、それでもドロウ相手には十分優れた力を発揮したものだ

エリスタン「ゴールド・ドラゴンの鍛えし剣ですか。何だか、
パラダインの導きを感じますね。善竜の祝福のこもったドラゴンランスに通じるような……」

ハチャーム「真なる滅びの剣モーヴィアンは、異界より来た恐るべき妖魔ライヴナーを封印する際に、その力を発揮した。今でも、ライヴナーを封印したまま眠りに就いておる。エルフの月光神コアロン・ラレシアンの紋様が刻まれた、その奥に。貴公らが望むなら、封印を解除する呪語を教えるが」

エオウィン「ゴールド・ドラゴンの鍛えた最強の剣か。戦士としては興味あるけど……」

ジミー「封印を解けば、妖魔ライヴナーを呼び覚ますかもしれないわけか。危険な賭けだな」

エリスタン「我々の敵は
拝龍教団ですね。そして、その頂点には悪の竜がいる。私の故郷の世界では、悪竜を倒すためには善竜の助けが必要でした。伝説の剣モーヴィアンは、悪竜を倒すために我らに贈られた善竜からの賜り物のように思われます。当然、それを入手するには試練が伴うでしょう。妖魔ライヴナーを退治することもまた、我らの目的を達成するための試練ではないのでしょうか?」

ジミー「そういう解釈も成り立つわけか。問題は、
拝龍教団のボスと妖魔のどちらが強敵か、ということだが、今は情報がなさすぎる。今は何であれ、情報が欲しいところだ」

エオウィン「だったら、封印を解除する呪語も、大切な情報というわけね。
ハチャーム、必要になるかどうかは分からないけど、呪語を教えてちょうだい。もしも、ライヴナーを復活させてしまったら……私たちが全力を尽くして倒します」


 こうして、最強剣と噂されているモーヴィアンの入手フラグをONにした一行でした。
つづく )

 

●2005年11月14日(月)・ミサルの守り手(ドロウの地下墓所・牢獄その3)

 ドロウの宝物庫で滅びの剣フェアヴィアンを入手し、さらなる最強剣モーヴィアンの手がかりを得た一行。
 ただ、入手したのはそれだけではありません。

エオウィン「あら、このチェーンメール、なかなかいい感じじゃない」

 
と言って、エオウィンが手にしたのが高品質の鎖帷子(かたびら)「レイヴンスキン」(鴉肌)。このアイテムを装備すると、鎧のグラフィックが名前のとおり黒くなり、しかもこれまでのフルプレートに比べて、女性キャラのラインを引き立たせてくれたり(^^;)。もちろん、それを見て喜ぶのは、プレイヤーだけにあらず。

ジミー「おお、エオウィン。その装備選択はナイスだ。黒という色合いも美しいが、それ以上に鎖かたびらってところが素晴らしい。何だか、くノ一みたいに萌えるスタイルだ」

エオウィン「……あなたに言われたら、途端に着る気が失せたわ」

 
こら、ジミー、よけいなことを言うんじゃない! 正直言って、このゲームをプレイして、初めて萌えるグラフィックを見たというのに……。

ジミー「ほら、プレイヤー氏もああ言っているぞ。そもそも、この記事の紅一点なら、もっとサービス精神をだな……」

エオウィン「私は、サービスなんかで装備を選びません。純粋に、このチェーンメールが有利だから着るの。もっといい防具が見つかれば、そちらに着替えます」

 
ホッ。エオウィンくノ一姿を了承してくれたことで、ゲームの楽しみが一つ増えました。装備によって、グラフィックが変わるこのゲーム。けれども、プレートメールじゃ、あまり萌え要素が感じられなかったりします(苦笑)。やはり、ここは「女戦士にはチェーンメール!」連盟を提唱したい(爆)。

 装備を整えた後、一時、北の探索を切り上げて、南の探索に戻ります。そちらは、強敵リッチ3体のいる区画があるわけですが……。

ジミー「どうも、この辺りは時空間が不安定なようだな。先ほどから、時間の巻き戻しや、記憶の混乱なんかが生じているように思えるのだが」

ジャリアル「わしも、そんな気がしてきたところや。この辺りは、世界そのものに異変が起こっていて、わしら定命の者では、修復することもできんような……」

メリー「う〜ん、確かに、同じような部屋が延々と続いていたりするけどさあ」

ジミー「無理に、リッチ3体と戦う必要はないんじゃないか? どうせ勝っても、ちょっとした宝剣が一本手に入るだけだし、メリットが少ない」

エオウィン「どうして、そんなこと分かるのよ」

ジミー「オレには、事実を経験した記憶が残っているんだよ。おそらく、オレたちはこの辺りを一度探索している。どういうわけか、時間が巻き戻ってしまったけどな。オレにだけ記憶が残っているのは、もしかすると
オグマ神の加護かも知れん。オレも知識神の僧侶だから、あらゆる謎は解き尽くしたい、と思っているが、この謎を解く過程で、オレ自身が命を落とす、との警告も出ているんだ。その警告を無視して、あえて無用な探索に時間を浪費するのは賢明でない、とオレは考える」

エリスタン「確かに、神の警告に逆らうのは、愚か者か、邪悪な不信心者のすることですからね」

エオウィン「う〜ん、
エリスタンがそう言うなら、無理に探索しない方がいいのでしょうね」

ジミー「オレの言葉より、
エリスタンの言葉の方が説得力あるのかよ!」

エオウィン「当たり前じゃない。あなたは、しゃべりすぎなのよ」

 ということで、リッチ3体の場所は結局、探索しないことにしました。だって、ここって、やたらとフリーズしやすい場所みたいで、とにかくストレスがたまったもんで。単に、強敵相手なら後回しにできるわけですが、「フリーズしまくりゾーン」ってのは対処しようがない。さっさと話を先に進める方がいいです。
 そんなわけで、北の探索を続行。

フレス家のドレイドル「ほう、お前たちがグレイアンナを倒した……」

ジミー「ブラック・ファイヤーボール!」

ドレイドル「ぐほっ。少しぐらい、しゃべらせ……」

エオウィン「聞く耳もたないわ(ザクッ)」

ドレイドル「無念(バタッ)」

 
こうして、グレイアンナの後を継いで、フレス家の次期頭領になると目せられていたドレイドルも(あっさり)死亡。フレス家ももう終わったな、と感じます。
 その後、探索を進めると、登場するのがドロウに代わり、
拝龍教団の部隊に。

エオウィン「『霧隠・暗剣殺』……は使うまでもないみたいねエメリックメリー、切り込むわよ」

エメリック「了解した!」

メリー「任せておいて!」


ジミー「こちらも、後方支援いくぞ! トリプルッ!」

エリスタン「ゴォォォッド!」

ジャリアル「ファイヤーアアアアアッ!」

拝龍教団雑兵「うわああああ」

エメリック「秘剣・疾風四連撃!」

メリー「人に隠れて、悪を斬る!」

エオウィン「くノ一、かすみ斬り!」

拝龍教団幹部「グフゥゥゥッ!」


 成長したパーティーの突撃により、
拝龍教団の駐屯部隊は一気に壊滅します。地下2階で苦労させられたのが、遠い昔のようです。さらに探索を進めると……、

メリー「この扉、どうしても開かないんだ」

エオウィン「どこかで、鍵を見つけないといけないのね」

メリー「いや、違う。向こう側から封印されているみたいだ」

エオウィン「引き返して、別のところをまわりましょう」

メリー「ちょっと待って。向こう側から、誰か話している」

謎の女性の声「それで隊長。例の侵入者どもは、まだ見つからないのかしら」

隊長「それが、カイアさま。フレス家の連中が近ごろ、なかなか協力的でないものですから」

カイア
「言い訳は聞きたくない!(呪文を唱える声。ゴーーーーーーッと効果音)」

隊長「うわあああああッ!」

カイア
「無能な者は、教団に必要ない。副隊長、今度からはあなたが隊長よ」

新隊長「わ、分かりました。で、では、早速ですが、そちらの封印された扉の解除の許可をお願いします。わ、わたし自ら、フレス家の領域に赴いて、例の侵入者を探し出してみせます」

カイア
「好きになさい。任せるわ。でも、失敗したときは、あなたの命で償うことになる、それだけは忘れないで」

新隊長「は、はい、心します。し、しかし、お言葉ですが、例の侵入者がそれほど重大なのですか? 我々、教団を脅かす、とでも?」

カイア
「奴らの動向が、水晶で追跡できたうちは問題なかったの。けれども、奴らはこの地下墓所に侵入した。地下墓所は強力な結界が張られているから、水晶での追跡は不可能。動向の分からない相手には、常に警戒が必要よ。おまけに、連中は
見者から〈定まらぬ者〉と呼ばれているからね。我らの計画にとって、不確定要素は一つもあってはならない。今や、たった一つの不確定要素、それが奴らというわけ」

新隊長「分かりました。必ずや、奴らを見つけ出し、教団の憂いを断ち切ります」

カイア
「その言葉、信じてあげるわ。それでは、私は城に戻ります。くれぐれも、例の守り人と、侵入者を接触させないように(瞬間移動の呪文の声)」

新隊長「……帰られたか。よし、今日から私が隊長だ。早速、奴らを討伐に行くぞ! 封印の扉を開けい!」

部下「ハッ!」

メリー「どうしよう? 連中、こっちに出て来るみたいだよ」

エオウィン「おあつらえ向きね。私たちも覚悟を決めて、踏み込むわよ!」

ジミー「ちょっと待て。ここは、ちょっとした策を使おう。オレが相手を引き付けるから、その隙に……」


新隊長「よし、では行くぞ。 ヘッ!?」

ジミー「やあ、隊長就任おめでとう」

新隊長「貴様は……何者だ?」

ジミー「どうやら、あちこち探し回っていたみたいだからな。手間を省いてやるために、こちらから参上したわけだ」

新隊長「もしかして……
〈定まらぬ者〉?」

ジミー「そうとも言う。そんなことより、残念なのは、君の麗しい女主人に対面できなかったこと。それと、君が隊長でいられる期間がそれほど長くないことだ」


新隊長「ふざけるな! 者ども、出会え、であ……」

エオウィン「(背後から剣を突き刺して)はい、そこまで」

ジミー「見事にハマッたな」

エオウィン「こんなに簡単に、背後をとらせてくれるとはね」


メリー「敵は、隊長がやられて動揺しているよ」

ジミー「パーティータイムのスタートだ!」

教団魔術師A「よくも隊長を! くらえ、我らが炎と氷と雷の三重合体攻撃! ファイヤァァァー……」

教団魔術師B「コールドォォォー……」

教団魔術師C「ライトニングゥゥゥー……」

ジミー「やばい。立ち直りの早い連中がいる。すぐに魔法を阻止してくれ!」

メリー「急に言われても、間に合わないよ!」

エリスタン「神罰降臨! デストラクション・ファイヤー逆噴射!」

教団魔術師A「うわあ!」

ジャリアル「冥界の指先! フィンガー・オブ・デス!」

教団魔術師C「ぐふっ!」

教団魔術師B「ストーム!(ゴーーーーーーッと氷の嵐が吹き荒れる)」

ジミー「ぐっ。魔法一発なら、何とか耐え切ってみせる!」

エメリック「そいつは私に任せろ! うぉおおおおお! やあ!」

教団魔術師B「がはあッ!」

ジミー「よし、これで魔法使いは全滅したな。ザコどもは、これでもくらえ、ブラック・ファイヤー・ボール!」

教団雑兵「うわああああ」

ジャリアル「
ジミーはん、近ごろ魔法がワンパターンになって来てまへんか?」

ジミー「……どうせ、オレは未熟な魔法使いだよ。お前みたいに単体相手の一撃必殺魔法はまだ先の話だ」

エリスタン「まあまあ。治癒の呪文をかけます。ヒール!」

ジャリアル「ああ、助かったわ」

ジミー「済まないな」

ジャリアル「それじゃあ、切り込んで行った
お嬢たちを援護しますか。 伸びろ雷光! チェーン・ライトニング!」

ジミー「その呪文は、味方の隙間を縫って敵だけ攻撃できるからいいよなあ。こっちは、うかつにファイヤーボールなんて撃ち込もうものなら、後から
エオウィンに殺されてしまう」

エリスタン「ふふ、そうですね。では、私も前衛の援護に行きます」

ジミー「ああ。あとはザコの掃討戦だからな。オレも適当に弓矢を撃っているよ」

 こうして適当に戦っていれば、じきに前衛戦士の活躍で戦闘も終結します。一応、ザコ戦士の攻撃も強烈なので、回復を要する局面もあったのですが、総じて魔法使いさえ早期に撃退すれば、問題なしってことで。

 拝龍教団の大部隊を倒した後は、少々の探索と小競り合いの末、とうとう地下墓所の最後の部屋に到達します。そこで救出した人物こそ、

エルフの魔術師「よくぞ、私を忌まわしき連中から救い出してくれた。私はベイルノーン、すなわちミサルの守り手。名をミロデン・シルヴァーブレイドという」

 コアマンソー城に入るための手助けをしてくれる人物をついに見つけ出したのでした(つづく)

レベル16(一部17)パーティーの能力紹介

 今回の探索では、2レベルアップしました。それだけ、強敵とたくさん戦ったってこと。

●エオウィン:レベル13ファイター/レベルローグ。HP128
  近接武器:
ヴァラミールズ・スレイアー(ロングソード+5相当)
    命中
+27/22/17   ダメージ1d8+5
  遠隔武器:ブラッドボウ(ロングボウ+4相当)
    命中+25/20/15   ダメージ1d8+4
  主要防具:レイブンスキン(AC+11)、ザ・レイスミール・シールド(AC+9)、合計AC33

  スキル:隠し身(
)、忍び足()、聞き耳()、察知(
       精神集中(
)、捜索()、開錠()、装置の無効化(2)
       応急手当(

  反応ST
13、肉体ST14、意志ST

・コメント
 防具が、これまでのフルプレート系から、チェーンメール系のレイブンスキンに換わりました。これは、防御効果こそフルプレートに及ばないものの、DEXボーナスを損なわないので、DEXの高い
エオウィンには、結局、ACが高くなるというメリットがあります。見た目も、体のラインの出にくいフルプレートより魅力的だったり(^^;)。

●ジミー・ザ・ブラック:レベル
11ソーサラー/レベルレンジャー/レベルクレリック。HP88
  近接武器:ザ・グレートナイフ・オブ・シャイド(シミター+5相当)
    命中
+13/8   ダメージ2d6+5
  遠隔武器:アローフライト・オブ・エンジェルズ(ロングボウ+5相当)
    命中+15/10   ダメージ1d8+5
  主要防具:アーケインメイル(AC+10)、合計AC24

  スキル:隠し身(
−1)、忍び足(−1)、聞き耳()、察知(
       精神集中(
22)、呪文学(21)、捜索()、応急手当(10
  反応ST
12、肉体ST17、意志ST19

・コメント
 ソーサラーも10レベルを越えて、魔法戦力として十分期待できるようになっています。心配していたHPも、CONの能力を上げたことで、急上昇しました。あとは、レンジャーとかクレリックも、また上げたいところだけど、とりあえず「チェーンライトニング」の呪文を使えるようになってから、と思っています。

●メリー:レベル15ローグ/レベルファイター。HP117
  近接武器:シャドウ・ウィスパー(ショートソード+5相当)
    命中
+22/17/12   ダメージ1d6+5
  遠隔武器:スリング+4
    命中+22/17/12   ダメージ1d4+4
  主要防具:スパイダーシルクアーマー(AC+11)スモールシールド+4(AC+5)、合計AC30

  スキル:隠し身(
24)、忍び足(22)、聞き耳(20)、察知(18
       精神集中(
)、捜索(21)、開錠(23)、装置の無効化(21
       応急手当(

  反応ST
18、肉体ST15、意志ST

・コメント
 ローグレベルも、あと1つでMAXに達します。その後は、ファイターに専念するつもり。

●エリスタン:レベル15クレリック/レベル1ファイター。HP102
  近接武器:アートスズ・ペイン(刃のないウォーアックス+5相当)
    命中
+20/15/10   ダメージ1d8+5
  遠隔武器:ロングボウ+4
    命中+18/13/8   ダメージ1d8+4
  主要防具:フルプレート+5(AC+13)、シールド・オブ・ハウス・スタリム(AC+5)、合計AC30

  スキル:隠し身(
−6)、忍び足(−7)、聞き耳()、察知(
       精神集中(
19)、呪文学(16)、捜索()、応急手当(19
  反応ST
、肉体ST17、意志ST15

・コメント
 こちらのクレリックレベルも、あと1つでMAX。その後は、やはりファイター専念でしょうね(HP上昇にも有利だし)。

●ジャリアル:レベル16ソーサラー。HP88
  近接武器:ムーン・スプリンター(ダガー+5相当)
    命中
+14/9   ダメージ1d4+5
  遠隔武器:スリング+4
    命中+15/10   ダメージ1d4+4
  主要防具:ヴィクトリアズ・レザー・コルセット(AC+7)、ルーニック・シールド(AC+4)、合計AC25

  スキル:隠し身(
)、忍び足()、聞き耳()、察知(
       精神集中(
22)、呪文学(20)、捜索()、応急手当(
  反応ST
13、肉体ST、意志ST16

・コメント
 ずっと専業魔法使いで通してきた
ジャリアルも、ついにMAXに達しました。次から、兼職を考えないといけないんだけど、何をとるか現在、考慮中。

●エメリック:レベルファイター/レベルレンジャー。HP153
  近接武器:ウーンド・ウルフ(ロングソード+5相当)
    命中
+25/20/15/10   ダメージ1d8+5
  遠隔武器:ロングボウ+4
    命中+22/17/12/7   ダメージ1d8+4
  主要防具:ザ・レイスミール・オブ・ドレノフィーンド(AC+14)、ラージ・シールド+4(AC+6)、合計AC32

  スキル:隠し身(
12)、忍び足(12)、聞き耳(21)、察知(21
       精神集中(
22)、捜索(21)、応急手当(21
  反応ST
、肉体ST17、意志ST

・コメント
  レンジャーレベルがファイターレベルに追いつき、4回攻撃も可能になりました。ついでに言えば、レンジャーがレベル6を越えた時点で、呪文が使えるようになったんだけど、今さら「キュア・ライト・ウーンズ」が使えるようになったところで、あまり有用には使えないのが事実。それよりも、「オークに対して+2、爬虫類に対して+1」の攻撃ボーナスの方がおいしいと思ったり。

【5ページ目へつづく】