その他のダイハツライトバス (ダイハツ編_3)


ダイハツ工業は1967年のトヨタ自工・トヨタ自販との業務提携以降、
トヨタと競合しない小型車の生産にシフトし、
ダイハツライトバスの生産も1975年に終了している。

しかし、その後もマイクロバスの生産が細々と続いていたようで、
ちらほらと気になる車種が出てきます。


その後のダイハツマイクロバス

Unknown ダイハツ
電気マイクロバス

ハローBCなどで知られるように、ダイハツの
電気自動車への情熱はマイクロバスにも及び、
大阪万博(1970)や沖縄海洋博(1975)に
ハイゼットをベースにしたEVバスを提供。

1974年3月には「15人乗り電気マイクロバス」
ESV17N
を開発し運輸省型式認定を取得、
公害のない工業団地を目指して開発された
京都府福知山市の長田野工業団地へ
納入している。

この写真は1977年の総合カタログで
発見した電気マイクロバス。

何かに似ているようで違うボディとあやしい
顔が非常に気になる存在です。
ウインカーとバンパー、ホイールキャップは
デルタトラックと共通で、型式もデルタ1500
のSV17に類似。関係性が伺えます。

一般販売には至らなかった模様。
「電気マイクロバス」の
架装メーカーが気になりますが
ドア横の赤い銘板より尾張車体と判定。

同社が架装したマイクロバスは、
トヨタダイナやマツダクラフトなど
自動車ガイドブックに未掲載の
少数生産品が多く、興味深い。

写真は日野レンジャーをベースにした
胸部検診車に貼られていたもの。

古いモデルでは立派な鋳物の銘板に
なりますが、デザインは変わらずです。


Unknown ダイハツ
V32B型ライトバス

輸出専用の謎めいたクルマ。
チリの中古車サイトで発見。26人乗。
日本国内での目撃例も…。
他にデルタ顔+荒川車体製の15人乗も。

フロアの高さはトラックシャシーへの
架装を匂わせる。

バス協ウインカーのおかげで
どことなく日野AM100っぽい雰囲気。

3種類のエンジンを搭載。
エンジン 排気量 出力 摘要
ディーゼル 3000cc 85HP 渦流室式4気筒
2500cc 75HP
ガソリン 2500cc 75HP

2017/12追記
ポルト出版「金沢ボデーのアルバム」にこのバスが出てきました。
製造は1978年から1995年まででダイハツの2tトラックに架装。ボディは日野AMを流用し、幅を縮めて高さを高く、とありました。なるほど、似ているわけだ…。75カ国に向けて5,019台を輸出。ということで、なんとダイハツ製小型バスの最多販売実績はおそらくこのクルマ。驚きですね。V32Bという型式は1981年当時の会社案内(英語版)より。


また、トヨタコースターの架装で知られる荒川車体工業の社史には、昭和51年4月 ダイハツ・ライトバス(V34)の生産開始という一文がある。
二代目ダイハツデルタ(ダイナOEM)にハイエースを繋いだような、微妙なクルマだが、ひそかに生産が続き昭和59年8月にはV57にモデルチェンジしている。

ひょっとしたら輸出専用のモデルかもしれない。(情報求む!)

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