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1.あらすじ
外宇宙探索&移民を目的とした都市宇宙船テラベンチャー。
レンジャーたちは、敵に捕らわれていたギャラクシービーストを救出。入手したギャラクシークローの力を発動して、ギャラクシーゾードに機獣化。さらに、巨大ロボット・ギャラクシーメガゾードへの合体を遂げる。 シントー亡き後、スコーピウス一味には異変が起こっていた。 悪の妨害を受けつつも順調に航海を続けていたテラベンチャーだったが、 追撃してきたバウンティー一味は、奇襲攻撃を仕掛けたトラキーナによって滅亡。 |
3.レンジャー | ||
変身後 | 変身前の名 | 日本版キャラクター |
レッドレンジャー | レオ Leo Corbett |
ギンガレッド・リョウマ |
ブルーレンジャー |
カイ Kai Chen |
ギンガブルー・ゴウキ |
グリーンレンジャー |
デーモン Damon Henderson |
ギンガグリーン・ハヤテ |
イエローレンジャー | マヤ Maya |
ギンガイエロー・ヒカル |
ピンクレンジャー | ケンドリックス Kendrix Morgan ↓ カローン Karone |
ギンガピンク・サヤ |
マグナガーディアン Magna Defender |
マイク Mike Corbett |
黒騎士ブルブラック →ヒュウガ |
レッドギャラクシーレンジャー・レオ
フルネームは、レオ・コーベット。
レオは、マイクの弟にして、テラベンチャーに密航した、言わば「部外者」。 |
ブルーギャラクシーレンジャー・カイ フルネームは、カイ・チェン。 ギンガマンでは比較的、線の細いキャラだったレッドが、パワレンではマッチョになったのに対し、 原作のゴウキは、カイと全く異なるイメージのキャラで、「気は優しくて力持ち」を地でいった存在。 ただ、そんな地味キャラ・カイも二つの点で、重要な活躍を示しております。 |
グリーンギャラクシーレンジャー・デーモン
フルネームは、デーモン・ヘンダーソン。 T.Jの後を継ぐ黒人キャラ。チームのメカニック担当です。 一方、原作のグリーン・ハヤテは、デーモンとは全く異なるキャラ。 |
イエローギャラクシーレンジャー・マヤ フルネームは不明。 俳優は、セリーナ・ヴィンセント(Cerina Vincent)。 吹き替え版声優は、メガイエロー・城ヶ崎千里を演じた田中恵理(現・たなかえり)。2006年10月現在では、ボウケンイエロー・菜月の母親役もやってました。
自然の豊かなミリノイ星出身で、オープニング映像でも分かるように、女ターザン的な野生の娘。 |
ピンクギャラクシーレンジャー・ケンドリックス
フルネームはケンドリックス・モーガン。 パワーレンジャー初の死亡者にして、2006年10月現在、パワレン史上唯一の犠牲者となる娘。ただし、最終回で生き返り、翌年の『ライトスピードレスキュー』での共闘回でも、ピンクギャラクシーレンジャーとして復帰した姿を見せています。 もう、ケンドリックスと言えば、死亡エピソードが一番強く印象に残っていますが、 |
ピンクギャラクシーレンジャー・カローン
フルネームは不明。
前作のラスボス(悪のプリンセス)アストロネマ。 |
マグナガーディアン・マイク フルネームはマイク・コーベット。 俳優は、ラッセル・ローレンス(Russell Lawrence)。 吹き替え版声優は、カクレンジャーのニンジャブルー・サイゾウ役の土田大。 レオの兄マイクは、テラベンチャーの防衛軍の前線隊長として、スタントン司令官の信任も篤い人物。 本来なら、レッドレンジャーになるべき男でしたが、石化するミリノイ星からの脱出の際、ギャラクシーサーベルを弟に託して、地割れに飲み込まれ、消息を絶ってしまいます。 その後、スコーピウス一味と戦うギャラクシーレンジャーたちの前に、謎の戦士として出現したのが、マグナガーディアンでした。 彼は、殺された息子のゼータ(原作では弟のクランツ)の仇を討つため、「オリオンの光」を求める孤高の戦士。一度は、ミリノイ星の地底に封印されていたんですが、偶然、地底に落下したマイクの肉体を借りて復活した、と。 原作ギンガマンの物語を踏襲しているわけですが、微妙な設定変更が、原作の計算高く仕込まれたドラマ的魅力を損なっています。それは「弟の仇を、息子の仇に変えてしまったこと」。初代マグナガーディアン(原作の黒騎士ブルブラック)は、正義を失った復讐鬼として、ギンガマンとも対立関係にあったわけですが、彼が改心する理由の一つに、「ギンガレッド・リョウマに、自分の弟クランツの姿を重ね見た」というドラマがありました。「ヒュウガ&リョウマ兄弟」と「ブルブラック&クランツ兄弟」の姿が対になって、ギンガマン中盤のドラマを大いに盛り上げていたわけです。 ロストギャラクシーの場合は、レオと初代マグナガーディアンの間のドラマを深く描くことなく、やや駆け足気味に、原作のエッセンスを表面だけなぞった形です。 そして、生還したマイク。「ダイレンジャーのオーラチェンジャー」を流用したマグナモーファーでマグナパワーを呼び出し、2代目マグナガーディアンに変身します。 彼がマグナパワーを得る前の、レッドとのドラマで、やはり原作との微妙な改編が。 原作では、リョウマは兄ヒュウガに、伝説の戦士の証である「星獣剣」を返そうかとためらいつつ、結局は「星獣剣を返さず、自分がギンガレッドとして戦い続ける」ことを、兄に宣言します。つまり、「兄の代わりに戦うのではなく、自らが戦士としての自覚を持って戦う」ことを宣言した、と。この宣言に対して、ヒュウガも、「オレは、お前が星獣剣を返す、と言ったら、取り上げるつもりだった」と言いながら、覚悟の決まった弟を頼もしげに見やるのでした。 一方、ロストギャラクシーでのレオは、「ギャラクシーサーベルの返還」を告げます。それに対する兄マイクの返答は、「ギャラクシーサーベルは、お前の手に渡るのが運命だったんだ。自分はその仲立ちをしたに過ぎない」といった形で、受け取りを拒む、と。 これはまあ、日米の文化・考え方の違いもあるのでしょうが(兄弟間の所有の概念の問題で、弟が兄の持ち物を自分の物にすることに対する正当性がアメリカでは論議されるのかもしれない)、 ドラマ内にしぼって考えるなら、ギンガマンの星獣剣が「ギンガの森部族の伝説の戦士」の証であり、その価値観を兄弟ともに共有している一方で、 ギャラクシーサーベルは、あくまで「ミリノイ星の伝説の戦士」の証であり、その価値観は地球生まれのコーベット兄弟とは無縁の物だった、とも言えます。マイクのアイデンティティーは、パワーレンジャーであることよりも、テラベンチャーを防衛することに重点が置かれ、立場上、パワーレンジャーでなくても、防衛の任に就くことができる。でも、レオの場合は、ただの密航者ですから、パワーレンジャーの力を失えば、防衛の任に就く理由すらなくなってしまう。兄としての理性的な判断としては、弟のことを考えてだけでなく、テラベンチャー全体の利益を考えた場合でも、レオがギャラクシーサーベルを持ち続けるべき、という結論を出したのでしょう。 逆に、ギンガマンの場合は、「星獣剣に選ばれた伝説の戦士であること」が何よりもアイデンティティーであり、それを兄に返せば、リョウマはそれこそ居場所を失ってしまいます。覚悟の定まらない未熟な戦士であれば、より力を持つ兄にそれを返すことで、責任逃れを考えるかもしれませんが、リョウマはそういう選択をしなかった。兄ではなく、自分こそがギンガレッドである、という自負は、リョウマの中で確固たるものになっていたのでしょう。
その後、レオとリョウマの発言の違いが、マイクとヒュウガの行動の違いにまで影響した、と見なすのは深読みのし過ぎでしょうか? それに対し、リョウマ&ヒュウガ兄弟の試練は、さらに続くことになりました。 |