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1.あらすじ
宇宙の善なるパワーの守護者であるゾードンが、悪の支配者ダークスペクターに捕らわれ、正義の敗北は必至となっていた。しかし、ゾードンを助けるために、単身、多数の悪が集う惑星に忍び込んだ一人の若者がいた。彼の名はアンドロス。悪に滅ぼされた惑星KO35の出身で、大宇宙を舞台に正義の戦士パワーレンジャーとして戦い続けていた勇者なのだ。 こうして、パワーレンジャーと、長らく続いた宇宙の悪との戦いは終結した。 |
2.解説
NOVAにとって、この「パワーレンジャー・イン・スペース」こそが、パワーレンジャー追跡を始めた原点といえます。 まず、「イン・スペース」は全部で43話。「パワレン」全体では、251〜293話になります。 原作は『電磁戦隊メガレンジャー』。デジタル好きな高校生がゲームの上手さから戦士にスカウトされ、「異次元からの侵略者ネジレジア」と戦う作品です。テーマは「未来を志向する科学」ってことで、登場メカは宇宙関係が中心。ただし、ストーリー面では宇宙的要素はほぼ皆無で、高校生の日常生活絡みが多かった印象です。つまりは、原作の方が、これまでの「パワーレンジャー」に近い設定だったわけですね。 また、「イン・スペース」で一連の悪との戦いに終止符を打ったことで、次の「ロストギャラクシー」から毎年、変わる戦隊メンバーという日本では当たり前の形式が導入されます。 最後に、「イン・スペース」で忘れていけないのは、敵の女ボス・アストロネマと、主人公アンドロスの間のドラマ。パワレンの敵キャラが「単なる悪」から「ドラマ性を持った悪」に進化するきっかけと言えるでしょう。 それでは、主なエピソードの話数を確認していきましょう。 ・第1〜2話:スペースレンジャー結成。 これまでにも増して、新ロボ登場やドラマ面でのイベントが多いのが「イン・スペース」の特徴と思いますね。さらに実際の視聴は「2話ずつ放映」でしたから、毎週が見逃せないって感じで、非常に夢中になれました。 |
3.レンジャー | ||
変身後 | 変身前の名 | 日本版キャラクター |
レッドレンジャー | アンドロス Andros |
メガレッド 伊達健太 |
ブルーレンジャー | T.J. | メガブルー 並木瞬 |
ブラックレンジャー | カルロス Carlos |
メガブラック 遠藤耕一郎 |
イエローレンジャー | アシュレー Ashley |
メガイエロー 城ヶ崎千里 |
ピンクレンジャー | キャシー Cassie |
メガピンク 今村みく |
シルバーレンジャー | ゼイン Zhane |
メガシルバー 早川裕作 |
レッドスペースレンジャー・アンドロス フルネームは不明。 「パワーレンジャー・イン・スペース」の主人公にして、歴代レッドレンジャーの中で最も過酷な運命を背負わされた人物です。 なお、レッドレンジャーの専用武器は、ドリル剣のスパイラルセイバー(原作ではドリルセイバー。必殺技は、ドリルスナイパーカスタム)。戦隊では珍しく、合体必殺技ではありませんが、これも結果的にアンドロスの単独行動ぶりを象徴していると言えます。 さて、原作の健太ですが、お調子者の高校生で頭は良くない(でも、とっさの機転は利く)彼は、アンドロスとは全く異なるキャラクターですね。ただし、単独行動に走りがちな熱血漢という共通点はあるかも。 |
ブルースペースレンジャー・T.J.
フルネームはセオドア・J・ジャービス・ジョンソン(Theodore
J. Jarvis Johnson)。 前作「ターボ」のレッドレンジャーから色は変わりましたが、引き続きスペースレンジャーの実質的リーダーとして、孤立しがちなアンドロスを強力にバックアップします。その判断力や行動力は経験に裏打ちされた優れたもので、「ターボ」の時には見られがちだったコミカルな描写も、「イン・スペース」では抑えられたかな、と思います。 彼の単独エピソードは、15話で記憶を失った話と、18話でのジャスティンとの再会&ダブルブルー活躍編が印象深いです。 また、ギャラクシーレンジャーとの共闘はもちろんのこと、ワイルドフォースの時期にも、レッドターボレンジャーとしてアンドロスと並び、歴代レッドレンジャーと共闘しております。 ブルーレンジャーの専用武器はアストロアックス(原作ではメガトマホーク)。他の4人のレンジャーと武器を合体させて、必殺技のクァドロブラスター(原作ではマルチアタックライフル)を放ちます。下部銃口と前部握りの部分を構成。 |
ブラックスペースレンジャー・カルロス
フルネームは、カルロス・ヴァラーテス(Carlos
Valertes)。 前作「ターボ」のグリーンレンジャーから色変更。 あまりにも可哀相なので、師匠で前グリーンレンジャーのアダムが激励に登場します(25話)。しかも、カルロスの現在のカラーに合わせて、グリーンレーサーでも、オーグリーンでもなく、使い古しのマンモスレンジャーの姿で。この話はちょっと感動です。もう、マンモスレンジャーのパワーコインは壊れていて、変身には危険が伴うと言われているのに、カルロスを応援するために変身するわけですね。しかも、スーツ自体、相当変色してボロボロ状態。退化したスーツで戦うアダムの姿は痛々しく、涙が出てきます。 ブラックレンジャーの専用武器はルナーランス(原作ではメガロッド)。合体武器の銃身を構成します。 原作の耕一郎は、実はメガレンジャーのリーダー。 |
イエロースペースレンジャー・アシュレー
フルネームは、アシュレー・ハモンド(Ashley
Hammond)。 前作「ターボ」のイエローレンジャーから続投。 原作の千里は、しっかり者のヒロイン。副リーダー的なポジションでした。 |
ピンクスペースレンジャー・キャシー
フルネームは、キャシー・チャン(Cassie Chan)。 前作「ターボ」のピンクレンジャーから続投。 原作のみくは、ドジっ子のヒロイン。 |
シルバーレンジャー・ゼイン フルネームは不明。 アンドロスの親友で、重傷を負ってコールドスリープ状態でしたが、事故でコールドスリープが解除されて奇跡的に戦線復帰しました。当初は、パワーが弱っており、2分30秒という変身タイム制限がありましたが、雷の力でパワーアップ、無敵の戦士となりました。 原作の裕作は、高校生戦士のメガレンジャーをバックアップする組織I.NETの技術主任。 |
レンジャーの装備 メガレンジャーの装備は、デジタル志向と、宇宙メカのハイブリッドです。 まず、基本装備の銃と剣ですが、原作ではメガマグナムとメガショットに分離するメガスナイパー。一応、メガショットはナイフとして使うこともできます。また、メガスナイパーを各人の専用武器と合体させての使用も可。 ゾード以外の乗り物では、メガレンジャーを象徴するのが「サーフィンしようぜ♪」のサイバースライダー。パワレンでは、ギャラクシーグライダーです。 最後に、シルバー専用車のギャラクティック・ローバー。パワレンオリジナルのメカで、後期のオープニングでは、これを運転するシルバーレンジャーの姿が見られるわけです。しかし、一向に本編に登場しない。当時の視聴者の中では、「一体、あのマシンは何なんだ?」と疑問がささやかれました。NOVAも当時は、パワレンについて勉強中だったので、答えがなかなか出せずにいたわけで、結局、最終話の2話前に唐突に登場。活躍したのも、その回だけで、「オイオイ」とツッコんだりしたのも、なつかしい思い出です(笑)。 |
変身方法 原作の「デジタイザー」と同じ形のブレスレット「アストロモーファー」で変身します。 |
4.脇役&助っ人キャラ
@ディナ(英語名DECA) アストロメガシップに搭載されているコンピューターシステム。 Aアルファ6 前作の最終決戦のダメージで音声回路に不調をきたし、回路交換の結果、以前のアルファ5と同じ「アイアイアイ」の声に(日本語版では、元のまるたまりさんの声にもどった)。 Bゾードン 前作の最後にダークスペクターに捕らえられ(ターボ参照)、今作ではパワーレンジャーの探求対象となっている。 Cバルクとスカル、フェノーメナス博士 今作では、地球のエンジェルグローブを舞台にした話が少なくなったので、バルク&スカルのお笑いコンビも出番が減りました。 Dアデール エンジェルグローブの食堂「サーフ・スポット」の女店長。 E助っ人戦士 「イン・スペース」では、多くの戦士がゲスト出演して、物語を盛り上げてくれました。 ●ミュータント・ニンジャ・タートルズ ●ジャスティン、ブルーターボレンジャー ●アダム、ブラックレンジャー ●その他 |
ゾード解説 「ゾード」と名前が付くのは、@〜Bだけ。 @アストロメガゾード(アストロメガシップ) 原作の名前は、ギャラクシーメガ。でも、間違えてギャラクシーメガゾードと言ってはいけません(それは次回作のメインロボ)。 Aデルタメガゾード ファントムレンジャーが、コントローラーであるパトルライザーと共に提供してくれたマシン。 Bアストロ・デルタメガゾード Cメガビークル 異星人酒場のギャンブラーが持っていた「ゾードンのキーカード」によって、所在が判明した5機のマシン。 Dメガボイジャー メガビークルが5機合体したロボット(ゾードと言うべきか?)。 Eメガウィンガー シルバーレンジャーが自分で製造した専用ロボット。 メガウィンガーにメガウィンガーの翼シルバーウィングを装着、飛行可能になった機体。 |
敵役解説 「イン・スペース」の敵役は、「メガレンジャー」の「邪電王国ネジレジア」を、パワーレンジャーの世界観に合わせて巧みに換骨奪胎している。 @アストロネマ 宇宙の悪のプリンセス。正体は、アンドロスの妹のカローン。 強力な光線を放つ槍を使いこなすだけでなく、上司をも騙す演技力、そしてシークレットシティ建造を初めとする、独特の作戦立案能力など、ダークスペクターに重宝されるのも分かる気がします。 Aエクリプター アストロネマを娘として育て上げた忠臣。 原作のユガンデも、「誇りある戦士」としてのイメージが強いキャラクターでしたが、 Bエルガー 前作に引き続き、悪側のギャグメーカーとして登場。 Cダーコンダ 本作の台風の目です。 原作のギレールは、ジャビウス一世より派遣された幹部で、ヒネラー配下のユガンデと対立関係になったりしていましたが、あっさり死亡。 Dダークスペクター 宇宙の悪の大首領。納谷吾郎の声でしゃべっても、おかしくないほどの大ボスです。 Eサイコレンジャー 邪電戦隊ネジレンジャーのパワレンバージョン。 Fモンスター 原作の「ビビデビによる巨大化ウィルス」と違って、「宇宙要塞ダークフォートレスからの巨大化光線サテレイザー」で巨大化します。 Gクァントロン メガレンジャーの戦闘員クネクネは、アストロメガシップ内の戦闘シミュレーター用の「対戦相手クラテライト」として登場。9話では、現実世界に大量増殖して、大暴れしていました。 ※おまけ |