1968年6月登場のBY30は、「全長7m以下でかつ定員29人以下」の小型バス枠 いっぱいのサイズで企画された、マイクロバスの中では大型のモデルである。 エンジンは当初3.5〜4t積みのTYトラックと共通のD400ディーゼルエンジンを搭載、 レール式のサッシ窓を採用するなど、特に生産合理化に留意して製品企画が行われた。 車体メーカーの川崎航空機としては、特別仕様が多く半オーダーメードの大型バスよりも 標準車のまま売れるマイクロバスの比率を高め合理化を進める意向があったという。 1972年にはBY型27人乗りが日本初のデマンドバスに採用された。これは、いすゞと阪急バスが 共同で開始したもので、当初の期待に即し他社でも狭隘路線用小型バスとしての利用例が多く見られたようだ。 |
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BY30K 29人乗 思い切って前に寄せた乗降口など、 従来のマイクロバスよりも、小型 キャブオーバーバス的な雰囲気。 ヘッドライト枠は大型バスと 共通部品だという。 架装はBLシリーズ ライトバスと 同じく川崎航空機が担当し、 量産は北村製作所が受け持った。 前頭部の換気孔は、先行する人気車種 日産エコーGC240の影響だろうか。 |
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出典:モーターファン臨時増刊 '69世界オートレビュウ |
1969 いすゞTY 3.5/4tトラック 早すぎたワンモーションフォルムと 何者にも似ていない顔つきが 「苦手」「底魚っぽい」と一部で話題の いすゞTYトラック。 車軸を前に出した構造、安全窓、 鮮やかな黄緑やオレンジの車体色など なかなか意欲的な車である。 形式は軸距と積載量により TY21・31・41・51となる。 エンジンは水冷直6・OHVディーゼル 3,988cc 102PSのD400型予備燃焼式。 |
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出典:出典:モーターファン臨時増刊 '69世界オートレビュウ |
1970 いすゞライトバス BY31 29人乗 TYトラックが初代フォワードにモデルチェンジ するのに合わせ、エンジンを変更。 4978cc 125PSの過流室式D500型と なった。価格は10万円アップの210万円。 外見では前頭部の塗り分けライン以外 大きな違いは見当たらない。 翌年の自動車ガイドブックによると、 ヒーター、ラジオ、マイクが標準装備。 |
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出典:自動車ガイドブックVol.17 1970-1971 |
1976_いすゞDBRマイクロバス DBR370 最終型モデル(4月登場) フォワードの2代目へのモデルチェンジで エンジンは直噴式6BB1型となり、 5,393cc 145PSとパワーアップ。 排気ブレーキが標準装備となり、 シャシーも強化された。 車幅灯/指示器も近年おなじみのもの。 77年6月には同じ形式名で四角い 北村製ボディに変更になるため 混乱するが、川崎としてはジャーニーL の29人乗が後継モデルとなる模様。 |
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出典:自動車ガイドブックVol.23 1976-77 | |
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【参考資料】 『いすゞ自動車50年史』 『川崎重工 岐阜工場50年のあゆみ』 日本自動車工業振興会 『自動車ガイドブック』 各号 モーターファン臨時増刊 世界オートレビュウ 各号 カーグラフィック 1976-6,1977-6 |
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