小学5年 | ||
句 ク |
甲骨文 小篆 「」 小篆 |
一応上記のように分解できるが、疑問の多い字である。 説文解字は、口に従い声とする。は丨部1画で音キュウ、「糾」の初文で「もつれる」という意味がある。字統はこれについて、「音が合わず、篆文の字形にもその形を含むことはない」というが、小篆のは「句」の小篆の一部と同形である。甲骨文字辞典も、は囲いになると楷書では勹と同形になるとしている。 いずれにしろ、勹部に属する字の小篆(例えば包)とは、勹の部分の形が全く異なる。 字統は句は会意文字とし、この場合の勹は「屈屍」即ち体を曲げた死体とする。口は口②(祝詞の容器)とする。遺体を曲げた葬法からの連想で、句点(当時はL型に曲がった形であった)の語ができ、章句・句法のようにも用いられたという。 甲骨文字辞典は、忘失字として勹(人が身をかがめた姿)+口の甲骨文があり、これは「上位の者に対して平伏して発言すること」だとしている。これとは別系統で+口の字が金文ででき、後世に伝わるなかでが勹の形になったとする。 漢字源は、左の甲骨文の形から、「かぎ型で小さくかこったことば」とする。 確証はないが、この字典では甲骨文字辞典の説を採用する。 「勾」はもと句の異体字だが、日本では慣用上、別の字として扱われる。 ・口部2画。 句を部品とする字:拘 駒[鉤 狗 苟 枸] 形として句を含むが成り立ちの上で無関係の字:敬 関連する字:勾 |