小学1年 | ||
口 コウ ク くち |
甲骨文 |
象形。開けた口を描く。 字統では、甲骨文に見えるこの字形は、ほとんどが祝詞の器である口②であるが、形による判別はできないとする。このため、この形が使われている漢字について、どちらの意味をもって成り立ちを考えるのか、研究者によって判断が異なる場合もある。 ・部首字(くち、くちへん)。 口部の字(「くち」に従うと思われるもの):味 唱 句 吸 呼 含 叫 咲 召 吹 嘆 吐 喚 喫 嘱 嚇 喝 吟 唆 唇 咽 喩 唄 嗅 喉 叱 呪 唾 口(くち)を部品とするその他の字:舌 絹 口部の字・部品(口②に従うと思われるもの): 右 名 古 同 商 命 問 和 各 器 司 周 嚴(→厳) 后 否 呉 奇 吉 唐 哀 啓 哲 嗣 喪 呈 唯 ; 同上(口③に従うと思われるもの):單(→単) |
部品3画 | ||
口② | 甲骨文 |
象形。白川静の説(字統)では、祝詞などの重要な文書を収める器の形であり、甲骨文や金文で左の形のものはほとんどが「くち」ではなくこの「サイ」だとし、祭祀や神事に関係する文字に使われるとする。 この説により、従来、成り立ちが説明できなかった漢字についても解明できる場合が多く、白川文字学の最大の成果ともされているが、「特定の器種ではなく器物の一般像」とする意見(甲骨文字辞典)もあり、また字によってはサイではなく「くち」だとする説が有力な場合もある。 |
使われる字・部品:右 兄 石 名 古 言 知 台 同 鳴 高 局 品 君 向 号 商 命 問 和 加 害 各 器 司 周 可 河 喜 告 史 舎 程 敬 嚴(→厳) 后 若 聖 否 呉 奇 吉 尋 占 唐 哀 啓 諮 如 哲 靈(→霊) 嗣 喪 呈 唯
;舌② 吾 谷② 咸 亟 咼 襄
関連する字:才 ※字統によると、(「漢」旧字体の旁)は口②を頭上に乗せた巫女が焚殺される形で、上部の廿は(形は少し変わるが)口②だという。新字体では「くさかんむり」と同形となっており、この字書では②として収録する。の下部に「土」を加えたも同様。 |
部品3画 | ||
口③ | 象形。円形、四角形等の物の形を表す。表記の都合により、楷書では四角形となった。 | |
「員」甲骨文 | 使われる字・部品:員 足 回 倉 單(→単) [邑] ;袁 或 辟 |