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仮面ライダー空間


最初の仮面ライダーは、「風の戦士」でした

79年に復活したスカイライダーは、「空を駆け」ました。

黒いライダー「太陽の子」となりました。

そして、日曜朝のライダークウガ「青空」となって、
人々の心に「笑顔」を取り戻しました。

その後、アギト龍騎555と平成ライダーは順調に代を重ね、

ついに「青い主人公」であるに至りま した。

そして、今年(2005年)は……! 

まさか、「太鼓を叩く鬼」がライダーになるとは、思いもしなかったよ。
おまけに、相棒から借りたバイクで、事故ってるし……(苦笑)。

もはや、「仮面ライダー」じゃないよな、と思いつつ、
それでも面白さに期待している自分がいます。

あ、それと、響鬼は、ライダーとして異端だけど、
2人目の威吹鬼さんは、正統派なライダーしてますね。
風を操り、バイクの名前も「竜巻」。
どう見ても、サイクロンやハリケーンの系譜だ。

ともあれ、どこまで平成ライダー路線が
どこまで暴走するかに期待しつつ、
歴史ある「仮面ライダー」の世界をどうぞ。


目次

●作品リスト:この後すぐ

●歴代ライダー列伝   

●ライダーの悪役伝 

●ライダーエッセイ  


作品名 放送年月
公開年月
登場ライダー コメント
仮面ライダー 1971年4月〜
1973年2月
1号ライダー
2号ライダー
最初のライダー。
全ての原点。
仮面ライダーV3 1973年2月〜
1974年2月
V3
ライダーマン
前作の設定を受け継ぎ、
さらにパワーUPした作品。
終盤のライダーマン編は
珠玉の名作。
仮面ライダーX 1974年2月〜
     10月
前作とは異なる趣向。
メカニック主体のライダー対
神話怪人のハードな戦い。
後半は初の巨大幹部出現。
仮面ライダー
    アマゾン
1974年10月〜
1975年3月
アマゾン 異色の野生児ライダー。
土俗な敵怪人との血の飛ぶ
野獣対決が見どころ。
仮面ライダー
  ストロンガー
1975年4月〜
     12月
ストロンガー
*タックル
明朗快活な王道ヒーロー。
第1期ライダーの集大成。
唯一の女性改造人間
タックルにも注目。
そして、終盤の
7人ライダー集結で、
シリーズラストを飾った。
仮面ライダー(新) 1979年10月〜
1980年10月
スカイライダー 4年ぶりに復活したライダー。
飛行能力が最大の特徴。
また、中盤から登場する
歴代ライダーとの共演も
話題の一つ。
仮面ライダー
  スーパー1
1980年10月〜
1981年10月
スーパー1 空手技で戦う、メカニック
ライダー。
NOVAは前半のハード
ドラマが好き。
10号誕生!
仮面ライダー
 全員集合!!
1984年1月 ZX ZXは、たった1話の特番の
主人公。少し不遇。
主な活躍舞台は、雑誌記事
だったりする。
仮面ライダー
  BLACK
1987年10月〜
1988年10月
BLACK
*シャドームーン
連続TV作品としては
6年ぶりに復活。
敵となった親友との悲劇の
対決がクライマックス。
仮面ライダー
 BLACK RX
1988年10月〜
1989年9月
BLACK RX
ロボライダー
 
バイオライダー
前作の主人公が続投。
ただし、設定が更新される。
RXは車に乗り、キックでなく
剣でとどめを刺し、戦況によって
3タイプに変身など、斬新な
設定を多数取り入れた。
真 仮面ライダー
     序章
1992年2月 ライダー シン 唯一のオリジナルビデオ版ライダー。
リアルな背景設定と、シンの
生体兵器としてのリアルな
容姿・描写が特徴。
ヒーロー性よりも、異形に
改造された男の悲劇が
ドラマの主体。
仮面ライダーZO 1993年4月 ZO 劇場映画オリジナルのライダー。
ZOは、シンとは別の意味で、
生物色豊かなライダー。
ネオ生命体ドラスと戦う。
仮面ライダーJ 1994年4月 劇場ライダー第2弾。
精霊パワーを力の源とするJの
最大の特徴は、巨大化すること。
巨大戦闘機械フォッグ・マザー
との大スケール対決が見もの。
仮面ライダー
     クウガ
2000年1月〜
2001年1月
クウガ 11年ぶりにTVで復活した
ミレニアムライダー。
クウガの特徴は、戦況に応じて、
4つのフォームに変身すること。
だが、それよりも、毎回のお約束
戦闘を廃し、人々の笑顔を守る
ために戦う主人公・雄介と、
彼の周囲の人物との心の
触れ合いを描くドラマとして、
秀逸な作品でした。
仮面ライダー
     アギト
2001年1月〜
2002年1月
アギト
G3(G3−X)
ギルス
クウガの世界観を受け継いだ
(はずの)続編。
人類を狙う未知の敵アンノウン
が出現。
それに立ち向かう3人ライダーを
基軸とする群像ドラマ。
果たして、人類の未来は? 
異形化する人類の行く末を憂える
アンノウン首領と、人類の未来を
自ら勝ちとろうとする3人ライダーの
壮絶な激闘は、神話にも例えられる。
仮面ライダー
     龍騎
2002年2月〜
2003年1月
龍騎
ナイト
ゾルダ
王蛇
ミラーワールドから現れる怪人に対し、
カードモンスターの力を宿して、
戦うライダーたちの物語。
しかし、メインテーマは「ライダー同士の戦い」。
合計13人のライダーや擬似ライダーも交えて
文字どおりの死闘を展開。

主人公の龍騎がラスト1話前に死に、
勝ち残ったナイトも力尽きる。
ライダー全滅と、世界崩壊に至る
クライマックスを迎える。
そして、造物主が新たに作り出したのは、
「戦いなどない平和な世界」。
そこで新たな人生を営むライダーたちの
姿を見せて幕、と。
元々、救いのないテーマに、ミラーワールドという
並行世界を駆使して、救いを示したうえで、
戦いそのものはハードという、子供向け作品の
限界を突破した作品と言える。
仮面ライダー
 555(ファイズ)
2003年1月〜
2004年1月
ファイズ
カイザ
デルタ
死体が怪人オルフェノクと化す怪現象。
それに立ち向かうは、謎の企業
スマートブレイン社の開発した特殊スーツを
身にまとったファイズ。

怪人オルフェノク側に、
主人公と同じだけのドラマ的比重を置き、
正義のヒーローが怪人を倒すことの是非を
問い掛けるとともに、
中盤以降は、主人公自身がオルフェノクだった!
という劇的な展開を経て、
「異形と化しても、心は人である。
人の心や夢を守るために戦うヒーロー」

描写した作品。
なお、従来どおりのヒーロー像、すなわち
「人類の敵である怪人を徹して倒す絶対正義」は、
カイザを通じて描かれている。
多少、歪んでいるけど。

NOVA評価としては、アギト終盤のドラマを、
撤して掘り下げていった一大傑作。
仮面ライダー
 剣(ブレイド)
2004年2月〜
2005年1月
ブレイド
ギャレン
カリス
レンゲル
新世紀ライダー5年目は、
龍騎
を踏襲したカードバトルが目玉。
今度は、トランプがモチーフです。
敵は、生物の祖たる不死怪物アンデッド。
地上の覇者を決定するバトルロワイヤルに
暗躍するアンデッドを、カードに封印するべく、
活躍する職業・仮面ライダーの物語。

ライダーは、「封印したアンデッドの力を利用した
強化スーツをまとった戦士」という設定だけど、
その中で、唯一異形のアンデッドとして戦う
カリスが、NOVAのお気に入り。

さて、終了後の感想ですが、
職業ライダーや、ファンタジー的なカードという
設定要素を、あまり物語に活かせなかった印象。
アギト以来のライダー対決路線、
龍騎のカードバトル、
そしてクウガで提示され、ファイズで突き詰められた
「人間(主人公)の怪物化」を交えた最終決戦など、
平成ライダーシリーズの総決算を意識しつつ、
新しい要素がほとんど見られない点は、
好意的に評価しがたいところ。

ブレイドの剣崎自身は、正統派ヒーロー的性格で、
それをうまく活かせば、旧作ファンを楽しませる
快作になり得たかもしれないけれど、
ストーリーがそうはさせなかった。
設定的に「大きく化ける要素」を多分に備えながら、
凡作に終わった、残念な作品。

仮面ライダー
 響鬼(ひびき)
2005年1月〜
2006年1月
響鬼
威吹鬼(いぶき)
轟鬼(とどろき)
ということで、心機一転の6年目です。
ライダーにとって、連続6年放送は初めて。
それだけでも、歴史に残る偉業かと。

内容は、クウガのスタッフによる、
「楽器を武器にする鬼が妖怪を退治する
和風ヒーロー物」
。そこに、「成長途上の高校生」が
絡んできて、日常生活の中で成長する。

未熟なヒーローではなく、
大人が見ても憧れられるヒーローとしての
主人公像は、旧作からのファンとしては嬉しい。

ただ、「完全新生」というキーワードに基づき、
デザインや設定、ストーリー構造の一新を図ろうとした
意欲は一部マニアの喝采を浴びはしたものの、
作品製作上のトラブルから、プロデューサー降格という
迷走を生むことになる。
「前半響鬼」を評価するファンは、「後半響鬼」を
路線変更として、批判する節が強い。
NOVA自身の評価としては、
前半は比較的平穏で安定したドラマと、いささか
単調なアクションの、まったり感覚。

後半は井上敏樹脚本による刺激的なジェット
コースタードラマと、けれん味たっぷりのアクション。

そのどちらも悪くない、と思う。

前半のほのぼの、後半の刺激。その両面ともに、
響鬼らしく楽しませてもらった。
仮に、この路線変更が逆だったなら、厳しかったろうけど。
ともあれ、前半で描かれた「鬼の師弟の物語」にも、
それぞれ決着をつけてくれ、決して前半をなおざりに
したわけでないし、ラストも、「明日夢と響鬼の関係」を
上手くまとめれくれたので、
全編通して一つの作品として評価したい。

PS:仮面ライダーシリーズとしての評価としては、
「アマゾン」に匹敵するぐらい異端ライダーだと思います。
何せ、バイクアクションや、ライダーキックのほとんどない
ライダー。その反動は、次のカブトで挽回するか、と。

仮面ライダー
 カブト
2006年1月〜 カブト
ザビー
ドレイク
7年目のライダーは、で採用したカブト虫モチーフの
ライダー。ストロンガーファンのNOVAとしては、
カブト虫というだけで好意的に評価したい気持ちと、
カブト虫は城茂だけで十分、他にはいらないという気持ちが
あるわけですが、

今作の主人公「天道総司」の「天の道を往き総てを司る」
いう言葉に、ストロンガーの「天が呼ぶ、地が呼ぶ……」に
通じる物を感じ、一気にハマってしまった次第です。

さて、今作のライダーの特徴は、重装甲の鎧をまとった
マスクドフォームから、高速戦闘(クロックアップ)が可能な
ライダーフォームへの脱皮(キャストオフ)システム。
これは、古くは「サナギマンからイナズマン」、
最近では「アギトバーニングシャイニングフォーム」に
通じる換骨奪胎もの。
(ロボット物でも、アーマー排除して強くなるメカは見られる)
そして、静止した時間の中で動き回るアクションは、
古くは「サイボーグ009」、
最近では「ファイズアクセルフォーム」と系譜をたどれる。

また、敵ワームの設定も、人間に擬態するドッペルゲンガー
的設定が楽しめたのだが、
2号ライダーザビー、3号ライダードレイクの登場により、
お定まりの「ライダー対決路線」が主流になってきたのは、
痛し痒し。
こうなると、ライダー同士の個性のぶつかり合いを楽しむしか
なくなるのだが、果たして、どうなることやら。
(ドレイク編は、井上敏樹脚本みたいだけど、どういうキャラに
なるかな?)

なお、NOVAは未熟だけど熱血漢ないい奴、加賀美くんの
ファンってことで。