漢検2級


ウツ
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甲骨文

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小篆

①+鬯+

 説文解字は形声とするが、字統は会意とする。
 説文解字は「木が群がり生えること」と、「鬱蒼」の義をいう。
 甲骨文は、林+①の形で、このうち大が缶に変わり、勹が冖に変わったものと思われる。甲骨文では、地名・族名の用例しかないという(甲骨文字辞典)。
 鬯はこの字の部首で、康煕字典に載る。部首字(ちょう)。音チョウ。字統によると象形で、「香りをつける鬱草(鬱金(ウコン)など)を酒壺にひたしている形」という。※の形の部分が鬱草。彡はその香りを表す。
 その酒は神事に供えるもので、鬱鬯(ウッチョウ)と呼ばれた。
 鬱は、鬯のにおいが籠るのと同様に、草木の気が籠る密生した樹林をいう字だったが、のちにもっぱら「気分が塞ぐこと」の意で使われるようになった。
 常用漢字のうち最も画数の多い字として知られる(全29画)。
・鬯部19画。
 使われる熟語の例:鬱病 鬱蒼 鬱陶しい 憂鬱