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1.あらすじ ZEOクリスタルの探索は成功した。 一方、コマンドセンターの破壊によって、勝利したと錯覚したゼッドとリタたちは、宇宙から飛来した何者かの襲撃を受ける。それは、発展した機械文明を誇る「マシン帝国」であった。 こうして、「パワーレンジャーZEO VS マシン帝国の戦い」が開始された。 強力なマシン帝国に対し、レンジャーは新たなゾード、ZEOゾードと、その合体形態ZEOメガゾードで立ち向かう。 激化するマシン帝国との戦いの中、宇宙から新たな戦士ゴールドレンジャーがやってくる。ゴールドレンジャーことトレイは、トリフォリア星の長であり、マシン帝国打倒のために、パワーレンジャーに協力してくれることになった。 戦いの最中、マシン帝国のキング・モンドが大ダメージを受ける。そこへ現れたのが、強力な爆発エネルギーを秘めたルイ・カブームだった。ルイは、マシン帝国乗っ取りを企てる、ゼッドとリタの送り込んだ刺客だった。 一方、地球では、古代の遺物からオーリックという謎の魔神が出現。強力な力を持つオーリックは、自分の封印を解く鍵を持つ者に従うため、「オーリックの鍵争奪戦」が繰り広げられるようになる。 レンジャーとの戦いの最中にルイ・カブームが倒されたあげく、マシン帝国はリタたちと和解、共同戦線を張るようになる。 また、ジェイソンの身にも異変が生じる。ゴールドのパワーは、本来の所有者ではない彼の身には不安定で、長時間の使用は無理があったのだ。 マシン帝国やリタとの決着がつかないうちに、やがて、地球に新たな敵が出現する。それは女海賊ディバトックスの一味である。 マシン帝国やリタたち、そして、彼らをまとめた宇宙の悪の首領ダークスペクターとの決着は、「ターボ」を経て、やがて「スペース」に持ち越されることになる。【ページの頭へ】 |
2.解説 「ZEO」の物語は、全50話。「パワレン」からの続きだと、156〜205話までとなります。元のオーレンジャーが全48話なので、2話分長い計算になります。 内容は、ほぼ「超力戦隊オーレンジャー」に準じています。味方のコスチュームも、敵組織の概要も、おおよそのストーリー展開もほぼ同じです。途中でメンバー交代もない分、非常に分かりやすい作品になっていると思います。 大きな違いは、原作が「軍事組織UAOHとマシン帝国バラノイアの大規模な決戦」を描いた比較的シリアスな物語であるのに対し、パワレンでは、相変わらず「エンジェルグローブ市を守る高校生」の物語である点。 パワーレンジャーシリーズとしては、この作品で初めて、主人公たちの変身後のスーツが変わったことがトピックですね。これ以降、毎年、新しいスーツでレンジャーは戦いを続けることになります。 ここでは、主なエピソード別に、解説していきましょう。 ・第1〜2話:ZEOビギニング(ZEOの開始) レンジャー基地の破壊と、新基地などの設定を紹介。 ・第10話:ビリーが高校を卒業。 ・第18〜21話:トミーと兄デビッドのエピソード。 ・第27話:ゴールドレンジャーの初登場。 ・第33話:トレイが療養のため故郷に帰る。 ・第35話:ルイ・カブーム(原作のボンバー・ザ・グレート)登場。 ・第46〜47話:ビリーの老化と、エイリアンレンジャーの登場話。 こう見ると、30話台から、さまざまなイベントが続出です。原作では、ブロッカーロボの登場期に、バッカスフンド(パワレンのキング・モンド)が死んでおり、復活することはありません。ついでに王子のブルドント(パワレンではスプロケットという名)もボンバー・ザ・グレートに倒されており、その後、カイザーブルドントとして復活しています。 どうも、マシン帝国の扱いは、原作に比べて、うまく完結していない印象があるのですが、「スペース」の最後で、悪の力の浄化により、マシン帝国そのものが完全に消え去ってしまいます。それまで、その大軍勢により、宇宙中に脅威をもたらしていたのでしょうね。 ZEOの終わりってのは、「マシン帝国との戦い」に決着がついて終わりなのではなく、「初代パワーレンジャーのジェイソンやビリーの戦い」に決着がついて終わりなのでしょう。その意味では、トミーよりもこの2人が主役だったのではないかとも思えます。【ページの頭へ】 |
3.レンジャー | |||
変身後 | 変身前の名 | 日本版キャラクター | |
ZEOレンジャーVレッド | トミー Tommy |
オーレッド・星野吾郎 | |
ZEOレンジャーWグリーン | アダム Adam |
オーグリーン・四日市昌平 | |
ZEOレンジャーVブルー | ロッキー Rocky |
オーブルー・三田祐司 | |
ZEOレンジャーUイエロー | ターニャ Tanya |
オーイエロー・二条樹里 | |
ZEOレンジャーTピンク | キャサリン Katherine |
オーピンク・丸尾桃 | |
ゴールドレンジャー | トレイ Trey ↓ ジェイソン Jason |
キングレンジャー・リキ |
ZEOレンジャーXレッド・トミー フルネームはトミー・オリバー(Tommy
Oliver)。 前作までのホワイトレンジャーから晴れて、リーダーカラーのレッドを身につけたトミーです。 ZEOクエストで、出自がネイティブアメリカンにあることが判明。そこで、「トゥルーハート(真実の心)」という名の老シャーマンから試練を受けました。 原作版の吾郎は、超力戦隊の「頼れる隊長」で、「マジメな堅物」として描かれています。ただ、劇的な個人エピソードはなかったような。 なお、トミーは続編のターボにも、レッドレンジャーとして続投します。 |
ZEOレンジャーWグリーン・アダム フルネームは、アダム・パーク(Adam
Park)。 日本の戦隊では、大体、ブラックはグリーンの代わりです。 グリーンは、「四角形(スクエア)」の力を宿しています。でも、「四角形」の力って、何の象徴? 原作版の昌平は、ボクサーの技術を持っており、「力の戦士」の印象があります。レッドがマジメな分、コミカルな演技が印象的。その点で、真面目なアダムの印象とは異なるかも。 なお、アダムは続編のターボにも、グリーンレンジャーとして続投します。 |
ZEOレンジャーVブルー・ロッキー フルネームは、ロッキー・ド・サントス(Rocky
DeSantos)。 トミーがレッドになったことにともない、前作までレッドレンジャーだったロッキーはブルーに格下げ。これで、ロボ戦ですら主役じゃなくなりました。まあ、リーダーとしての威厳のないロッキーが、ようやくふさわしいポジションについたといえましょう。 ブルーは、「三角形(トライアングル)」の力を宿しています。でも、何の象徴かはよく分かりませんね。 原作版の祐司は、「若い素早さの戦士」で、やはりギャグメーカー担当。ロッキーのイメージとは多分に重なると思います。 なお、ロッキーは続編のターボで、ジャスティンにブルーレンジャーのパワーを託します。 |
ZEOレンジャーUイエロー・ターニャ フルネームはターニャ・スローン(Tanya
Sloan)。 アイーシャの後をついで、イエローレンジャーになった黒人少女。 新登場だけあって、ターニャはエピソードの多いキャラクターです。 イエローは、「バランス」の力を宿しています。まあ、「二本線」の形なんですがね。結果的に、何を象徴してるか分かりやすいです。 原作版の樹里は、長身の美女で、その戦闘力はかなり高いです。他の4人が敵に洗脳された話があって、たった一人で奮闘していた話が印象的。 なお、ターニャは続編のターボにも、イエローレンジャーとして続投します。 |
ZEOレンジャーTピンク・キャサリン フルネームはキャサリン・ヒラード(Katherine
Hillard)。 前作からピンクレンジャーとして引き続き登場。 最終エピソードの直前(48話)で、トミーとデートしているエピソードが語られるなど、ヒロイン路線まっしぐらのキャラクターです(そう言えば、「スペース」でも最終エピソード間際で、アンドロスとアシュレーがデートしてました)。 ピンクは、「長円形(オーバル)」の力を宿しています。この丸は、「0」ではなく「1」を表しています、念のため。 原作版の桃は、美人系の樹里に対して、可愛い系の女性キャラ。ブロンド美女のキャサリンとはイメージが違う気もしますが、まあ気にしないでおきましょう。 なお、キャサリンは続編のターボにも、ピンクレンジャーとして続投します。 |
ゴールドレンジャー・ジェイソン フルネームは、ジェイソン・リー・スコット(Jason
Lee Scott)。 第2シーズンで降板していた初代レッドレンジャー。 ゴールドレンジャーの力が、何を象徴しているかは分かりませんが、その顔には漢字で「王」と明記されています。 原作版のキングレンジャー・リキは、超力の源である謎の少女ドリンを守る騎士みたいな役どころ。ジェイソンとは似ても似つかない少年戦士だが、NOVAは結構、好きでした。 |
レンジャーの装備 オーレンジャーは、巨大ロボットのみならず、武装も多い戦隊で、それはきちんとパワーレンジャーにも反映されています。 まず、戦隊の基本装備の銃と剣ですが、原作では「キングブラスター」と「バトルスティック」。一方、パワレンでは「ZEOレーザーピストル」と「ZEOブレード」という、味も素っ気もない名前になってます。 次に、必殺武器として登場した「ジャイアントローラー」。パワレンでは、「ディフェンダーホイール」という名で登場。 最後の必殺武器「オーレバズーカ」は、「ZEOキャノン」となってます。 他に必殺技として、「超力ダイナマイトアタック」という5人の体当たり技があったのですが、パワレンではどうなってるのかは不明です。 また5台のバイク「ジェッターマシン」も登場していますが、支援組織UAOHの誇るリアルな戦闘機「サンダーウイング」は、どうやら未採用のようです。 |
変身方法 元のパワーレンジャーは、「パワーコイン」を内蔵した「モーファー」と呼ばれる装置で変身していました。これは「ジュウレンジャー」の変身ベルトというべき「ダイノバックラー」に基づくものです。 |
4.脇役&助っ人キャラ @ゾードン&アルファ5 今回、この2人については、特に変わったことはないので、第1シーズンのこちらを参照のこと。 フルネームはビリー・クランストン(Billy
Cranston) 元ブルーレンジャーで、ZEOの実質的主役とも言えるんじゃないかな。 Bバルクとスカル 「ZEO」で警官になり、2人はストーン警部の下で働くことになる。そして、警部を巻き込んで、相変わらずのドジっぷりを見せていたらしい。 Cオーリック 英語では、Auric the Conqueror(勝利者オーリック)という。 |
ゾード解説 「カクレンジャー」に比べて、割と楽だったかな。「ツバサマル」の組み替え合体がない分、結構、シンプルに収まった印象のメカ群です。 @ZEOゾード ビリー製作のゾードたち。5機合体して、「ZEOメガゾード」になる。 A:ZEOゾードX……レッドの操るフェニックス型戦闘機。頭部と背部に変形。 Aレッド・バトルゾード ビリーが、エイリアンレンジャーのバトルボーグを元に作成。 Bピラミダス ゴールドレンジャー・トレイが持ってきた大型要塞。 CスーパーZEOゾード トレイが、ジェイソンにパワーを託して、故郷に戻る際、レンジャーに贈ったメカ。 A:S−ZEOゾードX……レッドのロボ。星型に変形、胸部になる。 Dウォリアーホイール 誰が作ったか不明。ビリーが作ったか、トレイに贈られたか、どちらかだろうが。 EZEOメガゾード 5機のZEOゾードが合体したロボット。 ウイングヘッド(レッド):通常形態。ZEOパワーソードを使った剣技が可能。 FZEOメガ・バトルゾード ZEOメガゾードの背中に、レッド・バトルゾードが合体。頭部装甲と、肩のガトリング砲が付与される。純粋に砲撃戦メカとして、運用される。 GZEOウルトラゾード ピラミダスが、ZEOゾード各機とレッド・バトルゾードを搭載した形態。 HスーパーZEOメガゾード 5体のスーパーZEOゾードが合体したロボット。 |
敵役解説 「ZEO」の敵役は、基本的に「オーレンジャー」の「マシン帝国バラノイア」を踏襲している。ただし、「バラノイア」の固有名詞は採用されず、ただ「マシン・エンパイア(マシン帝国)」と呼ばれている。 また、前作の敵役だったリタやロード・ゼッドたちは、序盤、「マシン帝国」との抗争に敗れて、一時、撤退しているが、中盤からルイ・カブームを送って、帝国の支配に干渉し始め、やがては同盟関係を結ぶに至る。 @キング・モンド マシン帝国の王。 原作のバッカスフンドは、初期戦隊シリーズ(ダイナマンまで)や「ジュウレンジャー」のナレーターを務めた大平透氏の声で、味のあるキャラクターだった。 Aクイーン・マシーナ マシン帝国の女王。 原作のヒステリアは、「マジンガーZのさやかさん」や、「キャンディ・キャンディ」で有名な松島みのり女史の声で、やはり味のあるキャラクターだった。 Bプリンス・スプロケット マシン帝国の王子。 原作のブルドントは、「Gガンダムのドモン・カッシュ」の声で、本放送時、人気爆発だった関智一氏の声で、周囲の期待を一身に集めていた。ブルドントはまだ子供で、関さんもドモンとはちがった甲高い声を出していたが、戦隊シリーズにおいて「悪の子供」は中盤から成長するという前例が「ジェットマン」ですでにあり(その後「ゴーゴーV」にも見られる)、ブルドントもいずれ成長して、ドモン・カッシュのように熱い声で暴れるキャラになるだろうと、予想していたのである。結果は、「Eプリンス・ガスケットの項」を参照。 それはともかく、ブルドントは原作途中でボンバー・ザ・グレートに殺されており、その後、バッカスフンドとヒステリアの怨念でカイザーブルドントとして甦るわけだが、ZEOでは重傷だけで済んだ模様である。 Cクランク&オーブス 悪の従者たち。原作では、クランクはアチャ、オーブスがコチャになる。 アチャは、「ドラえもんのスネ夫君」の声で有名な肝付兼太氏の声でしゃべる長身ブリキロボ。戦闘力はほとんどないが、マシン獣を先導して暗躍するキャラ。 ZEOでも、このコンビがモンスターを巨大化させるのかな? Dルイ・カブーム リタやゼッドが、マシン帝国を乗っ取るべく送り込んだ刺客的キャラ。 原作のボンバー・ザ・グレートは、「ガオガイガーの獅子王凱」や「08小隊のシロー・アマダ」「幽々白書の飛影」の声で有名な檜山修之が声優。こう見ると、オーレンジャーって本当に豪華声優を起用してますねえ。 クイーン・マシーナが、ルイ・カブームの専制を阻止すべく、彼方の星より召喚したマシン帝国第一子。スプロケットの兄に当たる。 原作のカイザーブルドントは、もちろんブルドントが復活・成長した姿です。ドモンの熱血ボイスを期待していましたが、意外とナンパな感じで、関さんの芸域の広さを感じました。 Fアーチェリーナ ガスケットの妻。弓矢を武器とする。 原作のマルチーワは、デビューの回が非常に格好いい、NOVAお気に入りのキャラ。
原作オーレンジャーの敵は、「心を持たないマシン獣」。 ……と、それはさておき、マシン獣の設定がZEOでどうなっているかは、今のところ不明ってことで。 Hコッグズ オーレンジャーの戦闘員をそのまま採用。 月基地で大量の戦闘員が配備され、1体1体が、序盤、スーツを着ていないオーレンジャーの面々では勝ち目がないことを描写しており、過去に例を見ないほどマシン帝国の強大さを見せ付けました。 ……って、全然パワレンの説明じゃないし。 Iリタたち そういうわけで、マシン帝国と確執深いリタたちですが、印象深いのは、第1話と第2話のリト&ゴルダー。 |