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プール・オブ・レディアンス
ミス・ドラノーア探索記
(その2)


 
●2005年5月9日(月)・ジミーの決意(3階・光の階層その1)

 新しく仲間に入った戦士エメリックに好意を寄せる女戦士エオウィン
 失恋のショックに、ついに出家することを決意するジミーでしたが……。

ジミー「ちがう! 勝手に人の気持ちを変な方向に捻じ曲げるな!」

ジャリアル「しかし、
ジミーはん。このタイミングの出家宣言は、どう見ても、『傷心のあまり』とか、そういう風に勘ぐられるで。一体、どういう風の吹き回しなんや」

ジミー「うむ、これは変な誤解を防ぐためにも、説明しておかねばなるまい。いいか、我がパーティーに優秀な戦士である
エメリック君が加入したおかげで、前衛は申し分なくそろった。また、魔法や飛び道具による後方支援も充実してきた。だが、それでも足りないものがある。それは何か?」

メリー「……ええと、回復魔法が、
エリスタン一人に頼りきりになっていることかな?」

ジミー「そのとおりだ」

エリスタン「つまり、私一人には任せられないと」

ジミー「そう言ってしまうと語弊はあるのだが、今まで、
エリスタンも前衛としての役割を果たしてきた。エメリックが加入したとは言え、エリスタンが前衛から外れるということもありえない。むしろ、ますます強くなるであろう敵に対して、崩れない壁の一角として、十分な活躍を期待することになる。しかし、機会攻撃というルールのために、前衛で壁となりながら、他の仲間の回復支援を務めるのも限界があるだろう」

エリスタン「確かに、回復呪文を唱えている間に、余分に一撃を受けて、呪文が中断したこともありますね」

ジミー「そこでだ。後衛にいるオレが、サブの回復役として、
エリスタンの補佐をすればいい、という結論になった」

エオウィン「言っていることは分かるけど、どうして今のタイミングなの? それに、回復役を務めるのが、あなたである必然性はあるのかしら?」

ジミー「もちろん、必然性はあるさ。まず、この回復呪文に必要な能力は知恵(Wisdom)だ。しかし、このパーティーで知恵者といえば、
エリスタンの他に、オレしかいない」

ジャリアル「確かに……知恵が足りなくて、申し訳ありまへんな」

ジミー「気にするな。あんたには、経験から来る洞察力と、知識、穏やかな話術から来る魅力、その他の長所がある。
回復呪文に必要な知恵とは何か? といった議論は諸説紛糾しているのだが、神々と交信するだけの意志の強さ自然や精霊の恩恵を感じ取れるだけの敬虔さ、そして個人的な感情だけではなく大局的に物事を見据える判断力と、神の意思に対して敏感な直観などと、オレは考えている」

メリー「う〜ん、
ジミーにそんな長所が備わっているとは、思えないけどなあ」

ジミー「今さら、何を言っているんだ。オレは常々言っているだろう。
知性と魅力、そして行動力にあふれていると。意志が強いからこそ行動できる。敬虔だからこそ全てから学び、判断力と組み合わせて、知性を発揮できる。もちろん、『天才は努力(汗)と直観(霊感)の賜物』とは、とある電気系魔法の大家の有名なセリフでもある。そんなすごいオレが魅力的でないはずがない。オレの言葉には、すべて理論的な根拠があるんだよ」

エメリック「すばらしい。さすがは私が見込んだ
アサンの使命を受け継いでくれる男だ。君のような男に出会えて、使命を継続できるとは、まさに天の配剤と言うべきもの。私も、喜んで協力するぞ」

メリー(どうも、この
エメリックって人、他人の話を疑うことができないようだね。詐欺師に会えば、すぐにだまされるんだろうな)

 確かに、メリーの言うとおり、エメリックは人を疑えない純朴な人柄のようです。いわゆる「いい人」なんだけど、「組織のリーダー」には向かないような気がします。

エオウィン「じゃ、最後の質問。どうして今のタイミングなの? もっと早くとか、もっと遅くとかできないわけ? 何だか、エメリックに対するあてつけのように、私には思えるんだけど」

ジミー「……
エオウィン、君がオレのことをどう思おうが、君の勝手だが、オレはそんなに小さな男ではない。私情と、パーティーのリーダーとしてやるべきことの区別はできているつもりだ。パーティーに回復呪文が必要なのは事実だ。そして、オレは6人目が僧侶だったら……という期待を持っていたのも事実だ。結果的に、仲間になったのはエメリックで、彼は戦士としては優秀だが、僧侶に必要な知恵を持ち合わせていないことが判明した。よって、このタイミングで、能力のあるオレが僧侶の道を選択することにした。この選択に不服はあるのか?」

エオウィン「……そこまで、考えていたのね。私、あなたのことを誤解していたわ。いつも口先だけ、深い考えもなしに、その場の勢いだけで決定し、周りを引っ張るだけの人と思っていたけど……少し見直しました。あなたは、
アラゴルン卿とはちがうけど、少しはリーダーの資質を備えていることを認めます」

ジミー「資質だけねえ。まあ、今はそれでいいか。いつか、君も
『ジミー以上のリーダーはいない』って分かるときが来るさ」

エオウィン「……でも、あなたが
敬虔だってのは、絶対に認められないわね。どう考えても、あなたは傲慢よ」


ジミー「……それも、オレの魅力の一つさ」

 う〜ん、何だか格好いいぞ、ジミー。NOVA自身には、絶対に言えないセリフだ。
 このジミー、改めて考えてみるに、NOVAのネガ像かもしれない、と思ってたりします。名前からして、「White NOVA」に対して、「ジミー・ザ・ブラック」ですからねえ。

 
もちろん、全くの正反対ってわけではなくて、「説明好き(説明しないと気が済まない)」な部分は共通点。
 こういう、自分と共通点を備えながら、志向性が大きく異なるキャラを描くのは、NOVA自身にとっても新鮮で、記事を書いていて楽しかったりします。
 ただ、問題はゲームですから、有利か不利かも考えていかないといけないこと。


ジャリアル「まあ、
僧侶が必要ってことは納得したけど、あんた、すでにレンジャーとのマルチクラスもしていたよなあ。3クラスのマルチは、なかなかきついで」

ジミー「……昔、
『プール・オブ・レイディアンス』を解放した冒険者たちの1人に、ウォーキンという名の男がいたそうだ。彼は戦士/魔術師/僧侶の3クラスマルチだったが、何とか使命を果たし終えたと聞いている」

ジャリアル「その話は、わしも知ってるで。でもな、それには後日談があってなあ、
『プール』の冒険を何とか果たしたウォーキンやったけど、その時点で成長の限界に達してしまい、その後の『カース』何ちゃらいう冒険では、使い物にならん、とパーティーから外されたそうや。あんたは、リーダーやさかい、パーティーから外されることはないかもしれんが、能力のバランスにはいろいろ気い付けた方がいいで。下手したら、器用貧乏の足手まといになる選択やからな」

ジミー「忠告にも、警告にも聞こえるが、心しておこう。幸い、
ウォーキンの時代は、第1版で今よりレベル制限がきついルールだった。今の第3版では、うまくやれば何とかできる、と確信している。その代わり、魔術呪文のメインは、専業のあんたに委ねることになるが」

ジャリアル「任しとき。こう見えても、熟達の魔術師やからな」

 次に問題になるのは、エリスタンの時にも悩んだ信仰問題。
 果たして、
ジミーに向いた神さまっているのかな? 

エリスタン「それで、あなたはどのような信仰につくのですか? 場合によっては、あなたと対立を辞さなくなってしまうかもしれません。以前から気にはなっていたのですが、そのローブの色は、やはり邪悪と見なされがちですし」

ジミー「もちろん、オレは邪悪ではないさ。オレの性格は
トゥルーニュートラル。善も悪も関係ない。秩序も混沌も、世界を作る重要な要素であり、バランスよくまとめて、世界の多様性と一定の指向性を共に重視するのが、オレの理想だ。このミス・ドラノーアは、そのバランスが崩れているから、活性化した邪悪を鎮めたいとも思っている」

エリスタン「改めて、それを確認できて安心しました。それで、どのような神を選ばれるのですか?」

ジミー「最初に考えたのは、
太陽神ラサンダーなんだけどな。別の世界では、アポロンとかイェルマリオとか呼ばれている神柱に近い存在だ。若さや活力、華やかさ、新たなアイデアを尊重し、他者を支配するよりも支援する方に力を注ぐ。いろいろな点でオレ向きだとも思ったんだが、ただ一つ、オレのローブの黒とイメージがそぐわない」

エリスタン「確かに、
太陽神は似合いませんね」

ジミー「そこで、
黒ローブかつ邪悪でない、という条件を満たす神柱を、いろいろ探ってみた。その結果、考え当たったのが、オグマ神だ」

エリスタン「確か、
『知識の王』という異名を備えている神ですね」

ジミー「そうだ。性格は
トゥルーニュートラル。シンボルは、数多の知識を記した『黒い巻物』だ。知識や発明、霊感を尊重し、知識を貯めこみ隠すことよりも、積極的に発言し公表することを重んじる。ただし、虚偽は許せない。常に、真実を広めることを旨とするわけだ。もちろん、新たなアイデアの中には、間違いもあるだろう。オグマ神は、アイデアの検証は推奨しており、その中で間違いを正し、真実の知識に昇華していくことを望んでおられる。また、オグマ神バード(吟遊詩人)を推奨職業としているが、幸か不幸か、このミス・ドラノーアでは、バードの職業が用意されていないので、これ以上、兼職を悩む必要もない。まさに、オレの状況にピッタリの神柱と言えよう」

エリスタン「クリンで言うところの、
『書物の神ギレアン』に近い存在と言えますね。それなら、うまくやっていけそうです」

 こうして、新しい道を追究するようになったジミーです。
 しかし、本当に3クラスマルチなんて、茨の道に踏み込んで大丈夫なのか? (選択したのは、プレイヤーである自分なのに、もはや完全に他人事^^;)

エオウィン「で、もう一つ、選択して欲しいんだけど、3階に行くか、地下に戻るか、どっちにするの?」

ジミー「
エメリックも仲間に加わったことだし、おそらく地下の探索も順調に進むだろう。が、ここは一つ、再び偵察として、3階の様子を見ておきたい。そこが探索困難と判明した時点で、一度、地下に戻ってみる。そういう選択で、どうだろうか?」

エオウィン「ん、リーダーがそう言うのなら」

ジミー(
エメリックには『おっしゃる』と敬語で、オレには『言う』かよ。ま、反対されるよりは、マシだけどな)

 して、3階「光の階層」の探索を始める一行でした。(つづく)

 

●2005年5月9日(月)・3階の偵察行(3階・光の階層その2)

 3階への階段を上った一行。しかし、いきなり……。

メリー「うわあ。レイスが3体も出現した。こんなのってないよ」

ジミー「ええい。新しく
オグマ神の僧侶となった新生ジミーの采配を見せてやる。エオウィンエメリック、扉を死守しろ」

エオウィン「あなた、私たちを殺す気?」

ジミー「よく見ろ。
レイスは3体いるが、扉がせまいので、1体ずつしか通り抜けられない。扉さえ突破されなければ、1体ずつ順に仕留めていけるはずだ」

エメリック「すばらしい。さすがはリーダーだ。冷静に、敵の動きを観察している。扉は私に任せておけ」

エオウィン「……仕方ないわね」

ジミー「
エリスタンは一歩下がって、待機。前の2人が危なくなれば、『リストレイションの杖』で回復してやってくれ。一応、ターニングは毎回、試してみること」

エリスタン「分かりました」

ジミー「後の2人は、オレといっしょに呪文と飛び道具で援護だ」

ジャリアル「はいな」

メリー「やるだけやるよ」

ジミー「よし、これで完璧なフォーメーションだ。
絶対に勝ってみせる」

 
一時期は非常に恐れていたレイスでしたが、新生ジミーの意気込みもあってか、撃退に成功しました。

ジミー「うむ、これも
オグマ神の加護と、オレの才能のおかげだな」

エオウィン「ちょっと。人を前衛に立たせておいて、一人だけいい気になっていないでよ。私と
エメリックが前で壁になっていたからこその勝利じゃない」

ジミー「そうだな。
エオウィン一人じゃ、壁は保たなかったかもしれん。この作戦がうまく行ったのも、エメリック君が参加してくれたからこそだ。これからも頼むぞ、エメリック君

エメリック「ああ。リーダーにそう言ってもらえるとは光栄だ。これからも的確な采配を期待しよう」

エオウィン「……」

 
何だか、ジミーを純粋に信頼しきっているエメリックを見ていると、それ以上、何も言えないエオウィン嬢でした。
 ともあれ、対
レイス戦が非常にうまく行ったので、勢いづいて3階の探索を続けていく一行です。
 オローグ
リザードフォークとの戦いが多く、それらも慣れてきたおかげで、何とか対処できるようになったのですが、イヤらしいのは、戦闘中に、仲間が支援で駆けつけてくること。最初は少数の敵だと思い、勝てると判断して挑んでみるわけですが、後からわらわら敵が増えてくるのには閉口しました。
 そういう
オローグの大集団や、呪文の効かないストーンリザードマンといった連中が出現する場所だけは後回しにして、行けるところを回ってみると……奇怪な姿の怪物が3匹。

オーミィール×3「おお、棒足人間よ。そなたらは、わしらの味方か? それとも敵か?」

 オーミィール(モンスターマニュアルではオーミア)は、
「4つの手と、蛙のような頭を持つ地虫」といった外観の異種族です。外観からは信じられませんが、秩序だった性格をしており、知性も高くて会話可能。なお、脅威度は6なので、そこそこの強敵と言えます。
 そして、本記事には書きませんでしたが、実は1階で既に1匹のオーミィールと遭遇しており、
「1人で寂しいので、仲間を探して欲しい」との依頼を受けていたりします。

ジミー「おお、こんなところで友好的かつ話の分かるオーミィールの方々と出会えるのは、幸運だ。確か、1階で諸君の仲間がはぐれていたぞ。仲間に伝えてくれ、と頼まれていたんだ」

オーミィール「おお、あやつ、そんなところにいたのか。情報かたじけない。そなたら、わしらの友人。友人、わしらを助ける。わしら、友人に恩返しをする。これ、約束するのことよ。友人、わしらを助けるか?」

ジミー「助けられることなら」

オーミィール「わしら、地下にいるオーク、好きでない。そいつら、わしらを脅かす。わしら、そいつらを恐れる。友人、オークをやっつける。わしら、友人に感謝する。恩返し、忘れない。よいか?」

ジミー「要するに、地下に行って、オークをやっつければいいんだな。オークぐらいならお安い御用だ。
レンジャーとしてのオレの宿敵でもある。やっつけて来てやろう」

オーミィール「それなら、この奥も見てくるがいい。通してやろう」

 オーミィールに通してもらった通路を奥に行くと、そこには……

エオウィン「AC27のオークが3体以上いる集団?」

ジミー「さすがに、これはきつそうだな。素直に、撤退するとしよう。この辺が、引き際って感じだな。当初の予定通り、偵察はこれぐらいにして、我々は地下の探索に戻ることにする」

 
こうして、3階の
「光の階層」の探索を一度切り上げ、再び地下の深き階層」に向かうことにした一行でした。 それにしても、階層を行ったり来たり、なかなか一筋縄では行かないダンジョンだこと。(つづく)

レベル5(一部6)パーティーの能力紹介

●エオウィン: レベルファイター。HP42
  性格:カオティックグッド。
  武器:ロングソード+2
  防御力:
AC25
  スキル:隠し身(−5)、忍び足(−5)、聞き耳(0)、察知(0)
       精神集中(1)、捜索(0)、応急手当(0)
  近接攻撃
+12、遠隔攻撃+6
  反応ST8、肉体ST9、意志ST6

・コメント
 何だか、一部のスキルが以前より下がっている気がするのですが、これって鎧を変えたから? 防御力は上昇したし、HPも増えたので、戦士にとって大切な戦闘能力は問題ないですね。
 あと、ようやく、強力な魔法の剣を入手しました。やはり、ハンマーを使う女戦士って、イメージよろしくないですから。

●ジミー・ザ・ブラック:レベル3ソーサラー/レベル1レンジャー/レベル
クレリック。HP22
  性格:トゥルーニュートラル。
  武器:ロングボウ+2、クラブ+4
  防御力:AC18
  スキル:隠し身(1)、忍び足(1)、聞き耳(5)、察知(5)
       精神集中(9)、呪文学(10)、捜索(5)、応急手当(5)
  近接攻撃+6、遠隔攻撃+4、
  反応ST4、肉体ST7、意志ST8

・コメント
 3クラスマルチという茨の道に突入。
 これが成功するのか、あるいは成長しきれなくて大失敗に終わるのか、NOVAにもよく分かりません。が、レベルアップが一番、楽しみな(何を伸ばすかあれこれ考える余地のある)ことは間違いありません。
 良くも悪くも、注目しがいのあるキャラになった、と思ったり。

●メリー: レベルローグ。HP33
  性格:ニュートラルグッド。
  武器:ショートボウ+2、ショートソード+2
  防御力:AC20
  スキル:隠し身(13)、忍び足(11)、聞き耳(10)、察知(8)
       精神集中(2)、捜索(9)、開錠(12)、装置の無効化(9)
       応急手当(3)
  新フィート:
突破力
  近接攻撃+6、遠隔攻撃+10、
  反応ST10、肉体ST6、意志ST3
 
・コメント
 ローグの成長は、スキルの値の上昇ぶりを見るのが楽しいですね。戦闘能力的には、ほとんど変わってませんが、時々発生する
「急所攻撃」の特殊効果が見ていて、快感です。現状で「追加ダメージ+3D6」になるので、時には戦況を一気に覆す役になることも期待できると。
 新フィートの
突破力は、機会攻撃に対するACが+4になるので、接近した敵から素早く離脱することも可能になった、と。

●エリスタン: レベルクレリック/レベル1ファイター。HP27
  性格:ローフルグッド。
  武器:クラブ+3
  防御力:AC23
  スキル:隠し身(−6)、忍び足(−7)、聞き耳(5)、察知(4)
       精神集中(7)、呪文学(5)、捜索(0)、応急手当(8)
  近接攻撃+10、遠隔攻撃+5、
  反応ST5、肉体ST11、意志ST11
  
・コメント
  とりあえず、レベル2呪文が使えることで、「ホールド(呪縛)」や「サイレンス(静寂)」など、戦いでのオプション行動が広がっています。その分、気軽に前衛に出るよりも、時に後方支援、時に前線の壁役など、状況に合わせた行動パターンを考えないといけない、ある意味、ジミーと同じくらい戦術的なキャラとなっております。

●ジャリアル:レベルソーサラー。HP15
  性格:トゥルーニュートラル。
  武器:スリング+2、ダガー+3
  防御力:AC22
  スキル:隠し身(4)、忍び足(4)、聞き耳(1)、察知(0)
       精神集中(9)、呪文学(8)、捜索(2)、応急手当(0)
  フィート:レジスト突破、戦場呪文
  近接攻撃+2、遠隔攻撃+8
  反応ST4、肉体ST3、意志ST4
  
・コメント
 1人だけ、ちょっと成長が遅れている
ジャリアルですが、専業魔術師なので、一刻も早いファイヤーボールの習得が求められているところです。第2版以前だと、5レベルでファイヤーボールが使用可能なんですが、第3版だと6レベルまでお預けなんですね。まだ、もう少し、道のりが遠い、と。

●エメリック:レベルファイター。 HP63
  性格:ニュートラルグッド。
  武器:バトルアックス+2
  防御力:
AC22
  スキル:隠し身(−1)、忍び足(−1)、聞き耳(3)、察知(3)
       精神集中(2)、捜索(7)、応急手当(3)
  フィート:戦闘即応、刹那の反応、強攻、クリティカル増進、なぎはらい、鉄の意志、
疾走
  近接攻撃
+12/+7、遠隔攻撃+7/+2
  反応ST11、肉体ST7、意志ST3

・コメント
 散々、
「我が剣を捧げた」とか「我が剣を役立ててくれ」とか言っておきながら、実は使っている武器は「斧」だったりします(爆)。ちなみに初期装備は「ダガー(短刀)」。今だかつて、剣を使わせたことがないという……次に強力な魔剣が手に入ったら、優先して渡すからね。
 ともかく、HPは非常に高いし、攻撃面でもレベル6になって、2回攻撃ができるようになったので、パーティーの戦闘の要になっていることは言うまでもない。
 ただ、ファイター2人というのは、成長面ではあまり面白くないので、
エオウィンとの違いをどう付けて行くかが考え中。せめて、習得フィートが自由に選べたら、いいんだけどねえ。
 新フィートの
疾走は、通常の5倍の速さで走れるもの。何だか、「シャアより速い」と言いたくなります(笑)。

 

●2005年5月10日(火)・魔術談義と、知恵の泉(地下1階・深き階層その2)

ジャリアル「プレイヤーはん、ちょっといいでっか?」

NOVA「ああ、
ジャリアルか。どうしたんだ?」

ジャリアル「いや、まあ。このたび、地下の探索の途中で、レベルが5に上がったんで、ちょっくら報告にな……」

●ジャリアル:レベル5ソーサラー。HP19。

NOVA「それはまた、ていねいに。これで、ファイヤーボールまで、あと1レベルだな」

ジャリアル「そのことなんやけど、前回の記事で一つ、気になることがあってん」

NOVA「ん?」

ジャリアル「あんさん、
ウィザードソーサラー、混同してまへんか?」

NOVA「確かに。正直、この記事を書き始めるまで、
ソーサラーウィザードの違いなんて、あまり気にしていなかった。ミス・ドラでは、選択できる職業にウィザードがなくて、同じ魔術呪文を使うソーサラーが用意されていたので、せいぜいソーサラー『ウィザードの代用品』程度の認識だったことは認める。だから、『ソーサラーが、知性じゃなく、魅力で魔法を使う』と知って、慌てたりしたんだ」

ジャリアル「やっぱりな。前回の記事でも、
『第2版以前だと、5レベルでファイヤーボールが使用可能なんですが、第3版だと6レベルまでお預け』って書いてあってんけど、それはミスやで。第3版でも、ウィザードは5レベルでファイヤーボールが使えるようになる。わしが6レベルにならんとファイヤーボールが撃てんのは、ソーサラーやからや。そこんところ、はっきりさせたくてな」

NOVA「済まん。済まんついでに、聞いておきたいんだが、
ウィザードソーサラーの違いって、一体、何なんだ? ルールブックを読んでも、いまいちイメージがつかめなくてな。ここは、専門家の意見を聞いておきたい」

ジャリアル「……ま、確かに、
ソーサラー『第3版から加わった職業』で、
第3版初心者』のあんさんには、いまいちつかみきれてなかったんかもしれんな。知識や理論を重視するジミーはんなんて、ほとんどソーサラーやのうて、ウィザードみたいな言動になっとる」

NOVA「……いや、ジミー
ウィザードらしいか、と言われたら、あの行き当たりばったりの猪突猛進ぶりからして、違うだろう、と言いたいんだが」

ジャリアル「……それはまあ、そないやけどな。基本的に、
『ウィザードは、書物を研究して、知識として魔法を習得する』『ソーサラーは、生まれつきの才能によって魔力を扱うことができ、自己修練によって、そのための技術を磨く』ってところは、理解しているよな?」

NOVA「それは分かる。ウィザード理論魔術師とも訳せそうだな。ソーサラーは何と訳せるかな?」

ジャリアル「天から与えられた才能……といって、天才魔術師というのも変やな。
理論
ではなく、感性直観に基づく部分が多いから、霊感魔術師……ぐらいやろうか」

NOVA「う〜ん、それだとソードワールドのシャーマン(精霊使い)や、MERP(指輪物語RPG)のまじない師(霊感に基づく僧侶系呪文使い)を連想してしまうなあ」

ジャリアル「ま、訳語はこの際、置いとこ。
ウィザード
ソーサラーも、扱う魔力は同じで、呪文の効果も共通しとる。その点では、他世界(ゲーム)のシャーマンまじない師みたいな、明らかな別系統の力に基づく呪文使いとは違うわな。ただ、魔力に接する手段が、ソーサラーの場合、シャーマンまじない師と似ている部分があるかもしれん。つまり、『魔力を頭で理解するウィザード』に対して、『魔力を肌で感じるソーサラー』という位置づけになるやろ」

NOVA「
ウィザード『レシピを見て、料理の作り方をマスターする料理人』で、ソーサラー『料理そのものを見たり味わったりしながら、料理の作り方を自分の物にする料理人』に、例えられるかな?」

ジャリアル「ま、そんなとこやろ。ただ、
ウィザードの魔術は洗練された知識・技術体系であるのに対し、
ソーサラーの魔術は個人の資質に基づく部分が大きい、いささか原始的な手法と言えないこともない。だから、オークみたいな未開種族では、ウィザードはまず見られへんが、ソーサラー的存在としてのシャーマンはおったりするわけや」

NOVA「なるほど。書物を広げて、魔術知識を学ぶオークはまずいないが、自然との交信から魔力を扱うようになったオークは割とポピュラーなわけだ」

ジャリアル「それにな。この間、読ませてもらってんけどな。
アイスウィンドの魔法盗賊の娘はん、名前は何て言ったかな?」

NOVA「フレイのことか?」

ジャリアル「そう。彼女なんか、
ウィザードというよりも、
ソーサラーに近いんやないやろうか。ふつう、呪文書、パラパラめくっただけで、魔法を使えたりするはずなんて、あらへんで。ウィザードの常識からは、外れとる。ただ、ソーサラーやったら、納得や。元々、生まれつき秘められていた才能が、呪文書を読むことをきっかけにして、急速に引き出されたんとちゃうか?」

NOVA「(ポンと手を叩く)そうか。そうだったのか!」

ジャリアル「……あんた、自分で書いたストーリーやろ。
フレイはんの設定も、あんたが作ったんちゃうんか?」

NOVA「いや、あれは、自分の中にあるフレイのイメージが、勝手に紡ぎ上げた設定だ。端的に言えば、あれは『フレイがNOVAに書かせたのであって、NOVAが自分で考えたのではない』ということだ」


ジャリアル「……あんさんも、器用な特技、持ってはるなあ。それに、普通、自分が書いたストーリーに対して、そこまで無責任なこと言えへんで」

NOVA「ま、キャラが勝手にしゃべりまくるんやから、仕方ない。こっちも、話をまとめるのに苦労してるねんで……って、関西弁が移ってしもうたがな」

ジャリアル「そりゃ、あんさんの地やがな」

NOVA「(少し深呼吸してから)で、フレイの件は置いておいて、問題は現在進行中のジミーのことだけどな。今さら、でき上がった性格を変えるわけにもいかないし、どうすればソーサラーらしくなると思う?」

ジャリアル「そんなこと、普通、作者がキャラに相談しはりまっか?」

NOVA「何を言っているんだ? 
『キャラの設定は、そのキャラ自身が責任を持って考えないといけない』ってのは、アイスウィンドの時にも言ったぞ」

ジャリアル「うわ。また、開き直りおった。ほんま、どうしようもない男やな」

NOVA「そう。ぼくの力では
どうしようもないから、熟達の魔術師の君の力を借りたいんだ」

ジャリアル「……そう言われると、考えんわけにも行かへんな。ま、
ソーサラーやったら、じっくり物を考えてから事に当たるよりも、その場の勢いや思い付きで行動し、結果に応じて実践から学んでいく……これで、いいんやないやろうか」

NOVA「……それって、今の
ジミーがやってることじゃないのか?」

ジャリアル「……おや?」

 ……ということで、散々、魔術談義を繰り広げた挙句、ジミーの行動は、実にソーサラーにふさわしいものであった」という結論が生まれたのでした(笑)。
 それに、別に「理屈や知識の好きなソーサラーがいてはいけない」というルールもありませんしね。ジミーはあれで、立派にソーサラーしていたってことで。


ジミー「ハックション。ち、誰か、オレの噂をしているな」

メリー「風邪かもしれないよ。ここのところ、ダンジョンに入り浸りだからね」

ジミー「大丈夫。オレは風邪になんて負けない。鍛えているからな。それより、
ジャリアルの姿が見えないが、どこに行った?」

ジャリアル「ただいま帰ったで〜」

ジミー「おい。ダンジョンは危険なんだぞ。単独行動はつつしんでくれ」

ジャリアル「大丈夫。わしはこう見えても、熟達の魔術師やからな。それに、ちょっくら用足しに出ていただけや。そんな目くじら立てて怒らんでも」

ジミー「……もういい。休息は終わりだ。我が隊は、これより
リザードフォークの巣食う野営地を奇襲する。前回の地下探索では、オローグも強敵だったが、実はリザードフォークからも撤退している。マップにも、『強敵トカゲ人』とメモ書きしているほどだ。オローグと戦う前に、より弱いトカゲどもを蹴散らしておきたい」

 
こうして、リザードフォークの領域に足を踏み入れるパーティーでしたが、

ジミー「おお。この扉の前の呪符には見覚えがあるぞ」

エオウィン「確か、
『生命の泉を解放して』と女性の幽霊に頼まれたことがあったわね。その時、扉を開く呪語を教えてもらったはず」

ジミー「そう。オレたちの究極の目的は、
『プール・オブ・レディアンス(輝きの泉)』を邪悪の力から解放することだが、その前哨戦として、ここは一つ、クエストを達成しておこうではないか」

エメリック「すばらしい。究極の目的を果たす前の前哨戦! 何とも、心躍る言葉ではないか」

メリー(本当に、扱いやすい人だなあ。うまくおだてたら、地獄の底まで突撃するかも)

エリスタン「特に反対する理由はありませんね。
パラダイントームの加護を祈りましょう」

ジミー「我が神
オグマの加護もな。では、呪語を唱えるぞ」

 一行は、開いた扉から中に突入します。奥には、『生命の泉の守護者』という名のゴーレムが立ちはだかっていましたが、二人の幽霊の支援もあって(ダンジョン内の二人の遺体を丁寧に埋葬することで、協力してくれるようになる)、うまく撃退に成功します。

ジミー「よし。これで泉は解放されたはずだ」

メリー「確か、泉は1階にあったはずだよね。早速、行ってみようよ」

 1階に戻った一行ですが、

メリー「うわあ、きれいな水だなあ。早速、飲んでみるね」

ジミー「ちょっと待て。慌てるな」

メリー「ゴクゴク。ああ、何だか頭がすっきりして、賢くなったような気がするよ」

 
そして、メリーの知恵(Wisdom)の能力値が上昇し、今まで受けていたペナルティーがなくなります。

メリー「やった。これで、<聞き耳><察知><応急手当>のスキルや、意志STが高くなったよ」

ジミー「お前、何てことをするんだ! 知恵が必要なのは、オレや
エリスタンのような僧侶魔法の使い手だろう。誰の能力を上げるのが必要かぐらい、考えて行動してくれ」

メリー「もう。何をケチくさいことを言ってるんだ。君も飲めばいいじゃないか」

 
ジミーは泉の水を飲んだ。しかし、それはただ美味しいだけだった。(つづく)

 

●2005年5月11日(水)・邪悪の書(地下1階・深き階層その3)

メリー「ジミーまだ怒っているのかい? いい加減、気を取り直してくれよ」

ジミー「オレの今の気分は、
ペレグリン=トゥック些細ないたずらに対して激怒したガンダルフの如し、だ」

メリー「ああ、
ピピンはよく、ガンダルフに怒られていたよなあ。ぼくは、止めようとしていたんだけど……」

ジミー「お前が? いつもコンビで、いたずらをし放題のホビットにしか見えないが」

メリー「ひどいことを言うなあ。ぼくたちがいたからこそ、
エントの木の髭が立ち上がって、サルマンの塔を破壊できたんじゃないか」

ジャリアル「……あのなあ、ファンタジー小説ネタはそれくらいにしてくれへんか? 読者の中には、
小説『指輪物語』も読んでないし、映画『ロード・オブ・ザ・リング』も見ていない人かって、いるかも知れへんさかい……」

ジミー&
メリー「そんなの知るか。D&Dに興味があるんだったら、原典ぐらいチェックしておけ!」

ジャリアル「……何も、二人、声をそろえて、怒鳴らんでも」

エメリック「……取り込み中、すまんが、
『メルニボネのエルリック』のことも話題にしてくれないか? 名前が似ているので、気になっているんだ」

エオウィン「あなたまで、ファンタジー小説とか映画の話を続ける気なの? もう、この話はこれでお終いにしましょう」

 うわあ、何故、止める、エオウィン? ……と、心の中で叫んでいるNOVAだったりします。
 映画の『エルリック』も、どうなるかなあ? と楽しみにしつつ、下手な原作破壊にならないことだけは願っている今日この頃。
 あ、原作破壊と言えば、映画の『D&D(ダンジョン&ドラゴン)』は、これ以上ないぐらい、つまらないファンタジー映画だったことを記しておきます。ファンタジー映画見て、NOVAが途中で寝ちゃったのはあれぐらい。城の中庭をふわふわ浮いて見張りをしているビホルダー……なんて、緊張感のない見せ方をするんじゃない! 

ジャリアル「……とにかく、過ぎたことをいつまでも怒っていても、仕方ないやないか。それより、早く探索に戻りまひょ」

ジミー「……
ジャリアル

ジャリアル「何でっか?」

ジミー「お前、喋れば喋るほど、似非(えせ)関西弁なまりが強くなるなあ」

ジャリアル「放っといてんか!」

 何だか、わけが分からない方に話が進んでいくので、この辺で気を取り直して、地下の探索の経過を箇条書きにたどっていきます。

1.
リザードフォークの地下道発見。
 野営地の襲撃を繰り返していると、さらに地下に潜れる場所を見つけることができました。一先ず、場所だけ記録しておいて、そちらの探索は後回しにします。

2.強力な棍棒「マウンテンフィスト」発見。
 「アンデッドに守られた強力な武器」という噂がクエストネタとして、聞かされていたんですが、ある部屋でスケルトンロード&シャドーを撃退すると、入手できました。「山巨人の拳」という形状の巨大棍棒ですが、片手でも使用可能なので重宝します。早速、エリスタンに装備させました。

3.「沈黙の業火」で邪悪の書を焼く。
 これについては、知識神オグマの僧侶となったジミーが、かなり難色を示したわけですが……。

ジミー「当たり前だ。『本を焼く』などとは、知識神に対する最大の挑戦だ。『知識は力であり、慎重に使用しなければならないが、他者からそれを隠すことは、絶対に良きことではない。いかなる新しいアイデアも、もみ消すべからず。それがどれほど間違っており、狂っているように見えたとしても。そうではなく、他者にそれを聞かせて考えさせるべし』 これこそ、オグマ教義なんだ」

ジャリアル「でもなあ、
『邪悪の書』やねんで。焼かなあ、不味いやろ」

ジミー「誰が邪悪と決めた? そもそも、知識は知識であって、それ自体に善も悪も関係ない」

ジャリアル「誰が決めた……って、アイテム欄にきちんと
『邪悪の書』って書いてあるがな。誰がどう見ても、邪悪やで」

エリスタン「
パラダイントームにかけて、邪悪には反対です」

メリー「邪悪反対!」

エオウィン「私も反対!」

エメリック「同じく反対!」

ジミー「やれやれ。
善良な性格連中は、ことごとく『燃やせ派』か。オレも、燃やしたいのはやまやまだが、知識神の僧侶という立場上、軽々しく『本を焼く』という選択肢を選ぶことができないんだ。誰か、オレを納得できるように説得しろ!」

ジャリアル「本を焼いたら、経験値が手に入るで」

ジミー「……よし、乗った(あっさり)」

 おいおい、それでいいのか? ジミーよ〜。

ジミー「『邪悪の書』は、今の人類には使いこなせない知識が書かれている。こういう危険な書物は、一度、神の御許にお返しした方がいい。オレがいずれ、『邪悪の書』の内容を昇華した、素晴らしい『ジミーの邪悪ならざる書』に編纂し直して、後世に残してやる。さあ、不完全な知識しか書かれていない『邪悪の書』よ。今は、ただ安らかに燃えて灰となれ

邪悪の書「うぎゃあ!」

エリスタン「……どうやら、書物に邪悪な霊が宿っていたようですね」

ジミー「……それを読む心弱き者に取り付き、邪悪な行動をさせる。それが
『邪悪の書』の正体だな」

エオウィン「
ジミー、あなたは何にもなってないの? 『邪悪の書』を読んだんでしょ?

ジミー「ああ、つまらない儀式のやり方とか、生贄の選び方とか、人を不愉快にさせる悪口ネタとか、いろいろ書いてあったなあ。読んでいて、思わずあくびが出たくらいだ」

エメリック「おお。
邪悪をつまらないと言い切る、その精神力。まさに、すばらしい」

メリー「どうだか。パラパラと流し読みして、あまり内容を理解していなかったんじゃないか?」

ジミー「……
メリー。そういうことを言っていると、お前とピピン、それから、お前の故郷のホビット庄について、お前が激怒せずにいられないぐらいの悪口を言ってやるぞ」

メリー「う。それは何だかイヤだなあ。人を傷つける悪口は、勘弁しようよ」

ジミー「そう言う、お前もな」


 
ということで、深き階層」の探索を、順調に続けていく一行でした。 (つづく)

パーティーの能力値紹介

 今までの、リプレイ記事で、意外とキャラの能力値を示したことがなかったので、今回、初めて紹介したいと思います。
 念のため、D&Dの能力値は以下のとおりになっています。

@STR:ストレングス。筋力、強さ。
  接近戦での命中やダメージに修正。また持てる荷物の重さにも影響します。

ADEX:デクスタリティ。敏捷力、素早さ、手先の器用さ。
  飛び道具の命中や、AC(防御力)、反応ST(対魔法回避)に修正。

BCON:コンスティテューション。耐久力、強靭さ。
  HPに対する修正や、肉体ST(毒などに対する抵抗力)に修正。

CINT:インテリジェンス。知力、知識、学識。
  獲得スキルポイント量に対する修正。
  (本来、ウィザード呪文の必要能力値として重要だが、本作ではウィザードがいないので、あまり意味がない)

DWIS:ウィズダム。判断力、知恵、賢明さ。
  意志ST(魔法に対する精神的抵抗力)に修正。
  また、僧侶系呪文の必要能力値としても重要。

ECHA:カリスマ。魅力、指導力、影響力。
  ターニングアンデッドにおける修正。
  また、ソーサラー呪文の必要能力値。

 D&Dでは、これらの能力値が3〜18(平均10〜11)の値で表され、必要に応じて、行動にボーナスやペナルティーが与えられます。
 以下の表記は、能力名・数値(ボーナスORペナルティの値)の順で示していきます。また、キャラの能力は、アイテムなどによる変化を施した値になっています。
  
●エオウィン: STR20(+5)、DEX12(+1)、CON13(+1)、INT8(−1)、WIS9(−1)、CHA12(+1)

・コメント
 戦士らしく、肉体系に特化しております。要するに、おつむの方はバカなんですね。
 でも、一応、女性キャラですからCHAはそこそこ上げております。
 STRは、アイテムによるドーピングを施してあるので、パーティー最強です。

●ジミー・ザ・ブラック:STR9(−1)、DEX14(+2)、CON12(+1)、INT14(+2)、WIS14(+2)、CHA17(+3)

・コメント
 STRの低さを除けば、全体的にバランスよく優れた能力の持ち主。
 特化した能力はないものの、何でもこなせる、すなわち器用貧乏さが能力値にも表れています。

●メリー:STR10(0)、DEX19(+4)、CON14(+2)、INT10(0)、WIS10(0)、CHA10(0)

・コメント
 非常に素早く、少し強靭なのを除けば、見事に平均的な能力です。
 
ウィザードのいない本ゲームで、INTが一番必要なキャラと言えば、実はローグなんですが(罠発見や罠外しに有効)、それは見事に上げていません。その点は失敗と言えましょう。
 また、本当は、WISにマイナス修正があったんですが、本文中にも書いたように、「知恵の泉」の作用でペナルティーなしになりました。
 
●エリスタン:STR16(+3)、DEX13(+1)、CON14(+2)、INT10(0)、WIS18(+4)、CHA11(0)

・コメント
  WISが高く、肉体系も充実してはいるのですが、CHAを高くしなかったのが失敗点。
 僧侶のターニングアンデッドがCHAを必要とすることを、失念していました。
 「CHAが高くない=自分の意見を押し通す発言力に欠ける」って考えから、本文中でも、そういうキャラとして描かれています。

●ジャリアル:STR11(0)、DEX16(+3)、CON14(+2)、INT12(+1)、WIS7(−2)、CHA20(+5)
  
・コメント
 全体的に、ジミーより優れた能力の持ち主ですが、唯一の弱点がWISの低さ。
 本文中では、魅力の高さを「話し上手」というキャラで表現しているため、意外に思えるかもしれませんが、案外、自分の専門以外の分野には鈍感で、「人に合わせて行動する中で、物事を深く幅広く洞察する」なんてことができないキャラ、と考えております。

●エメリック:STR18(+4)、DEX13(+1)、CON15(+2)、INT16(+3)、WIS9(−1)、CHA10(0)
  
・コメント
 
戦士系としては、申し分ない能力値ですが、意外なことにINTが高かったりもします。
 本ゲームに
ウィザードがいれば、『メルニボネのエルリック』よろしく、強力な魔法戦士として育成する選択もありなのでしょうが、残念ながら、ソーサラーに必要なCHAは平均レベルで、WISも高くないなど、結局、魔法とは無縁のキャラでがんばるしかないな、と。

 

●2005年5月13日(金)・囚われた商人(地下1階・深き階層その4)

 最初に訪れた時と比べ、地下の探索ははるかに順調に進んでいます。
 ま、あの時は、レベル4になっていなかったし、エメリックも加入していませんでしたから、レベル5の6人パーティーとは、強さも段違いと言えるのでしょうが。
 それでも、勝てない敵というのはいまして……。

ジミー「おお、あそこにいる
オーク連中が、3階のオーミィールが言っていた奴らだな。やっつけて、クエスト達成だ!」

メリー「うわ。たった4体と思っていたら、周りの扉や奥から、仲間がわらわら出てきたよ」

オークヒーラー×4「ホールド! ホールド! ホールド! ホールド!」

ジミー「気合だ! 気合で抵抗しろ!」

ジャリアル「あきまへ〜〜ん。金縛りでビリビリ動けまへん」

エメリック「無念(ビリビリ)」

ジミー「ええい、一気に逆転の秘策は……ないな。戦術的撤退だ。転進、てんし〜ん」

メリー「気力転身、オーラチェンジャー!」

ジミー「馬鹿言ってないで、お前も撤退するんだ」

メリー「うわ〜ん、せっかくホールドに抵抗できたのに」

ジミー「
エオウィンエメリックを、エリスタンジャリアルを、それぞれ引きずっていけ

エオウィン&
エリスタン「仕方ないわね。了解」

エメリック&
ジャリアル「ズルズル〜と引きずられ〜」


 オークぐらい大したことない、と思っていたら、数の暴力で圧倒されました。
 1ターンにつき、ホールドが4発も飛んでくるような状態(戦士や、弓兵、呪文使いを含めて総勢15体ほどの敵)では、一打逆転の必殺技でもない限り、勝ち目がありません。すなわち、ファイヤーボール! 

ジャリアル「
『コーン・オブ・コールド』の杖で、何とかなりまへんのか?」

ジミー「あれはもう、残り使用回数が少ないんだ。補充品が見つかるまで、使用を控えたい」

ジャリアル「意外と慎重派やってんな」

ジミー「プレイヤー氏が、アイテムに関しては、ケチ臭いんだよ。コレクター体質なもんで、わざわざ使いもしないアイテムをいっぱい持ち歩かされている。筋力の少ない、オレとしてはいい迷惑だ」

 いや、何だか捨てるのがもったいなくて。
 売ればいい……という話もあるんですが、ダンジョンの外に野営していた商人のノトゥルさんは、現在行方不明中。傷の魔術師の集団に拉致されてしまったそうです。

 ともあれ、オークは後回しにして、他の場所の探索を続けます。
 噂になっていたアラキャットというモンスターを倒して「ガントレット・オブ・オーガーパワー」を入手したり、通風孔に赤い宝石を放り込んだり、クエスト絡みのイベントをいろいろこなしているうちに、経験値もたまって、レベルアップしていく人もちらほらと。

ジミー「今度は、ソーサラーを上げるぞ。ジャリアルがレベル5でマジックミサイル3連発を撃てるようになったのは、正直うらやましいからな。少しは追いついておきたい」

エオウィン「最初から、
ソーサラーにしぼっておけば、今頃、ファイヤーボールが撃てるようになっていたのに」

ジミー「微妙に、思うに任せないところが人生の醍醐味さ」

●ジミー・ザ・ブラック:レベルソーサラー/レベル1レンジャー/レベル1クレリック。HP25

ジャリアル「それで、新しく使えるようになった2レベル呪文は何を選びはったんや? わしは、無難に攻撃呪文の〈メ
ルフズ・アシッドアロー〉
にさせてもらったけどな」

ジミー「オレは、しぶ〜く、盲目呪文の
〈ブラインドネス〉だ。支援系魔法を的確に使いこなすことが、通の魔法使い、と心得ているからな」

ジャリアル「いちいち引っ掛かる言い方やけど、ま、メイン火力はわしが担当するってことやな」

ジミー「その通り。だから、早く
ファイヤーボールを使えるようになってくれ」

 次に、エリスタン

●エリスタン:レベルクレリック/レベル1ファイター。HP32

エリスタン「これで、3レベル呪文が使えるようになりました。信仰の賜物です」

 
そして、メリーですが……。

メリー「ぼくも、そろそろ戦いで十分な力が欲しいよ。ローグ一本で、奇襲攻撃だけに頼っていては、ダメだと思う」

 
そう言って、マルチクラスに挑戦します。

●メリー:レベルローグ/レベルファイター。HP39

 ファイターを選択したメリットは、
「シールドが持てるようになること」「フィートの獲得」メリーは新たに「クリティカル増進」のフィートを入手し、ますます一撃必殺の可能性を秘めたキャラとして期待が持てるようになりました。
 原作を読んでいても、
メリーは終盤、「騎馬戦士の王国ローハンの鎧に身を固めた見習い武人」として戦場に赴きますからね。
 それに、HPも、純粋な戦士の
エメリックエオウィンに次いで高いですから、後方から弓矢を撃っているだけのキャラにしておくにはもったいないということで。

 このようにファイヤーボールに向けて、経験値稼ぎにいそしむ中、

傷の魔術師「お前の命も、もう終わらせてやる」

商人ノトゥル「ちょっと待て。早まる前に、取引しよう。命を助けてくれるなら、わしの宝物のありかを白状する」

傷の魔術師「口八丁の商人の口車に乗せられるほど、私は甘くない。死ね〜!」

ジミー「待て!」

傷の魔術師「む、何だ、貴様ら!」

ジミー
「その商人には、オレたちも用があるんだ。迷宮を歩き回って手に入れた多くの戦利品を買い取ってもらいたいからな。大事な取引先を失うわけにはいかん!」

傷の魔術師「ええい。我らの大儀を理解しない俗物めが。物ども、かかれ!」

メリー「おじさん、おじさん」

傷の魔術師「む。何で、子供がすぐそばに」

メリー「ぼく、今度、戦士に転職したの。それでね……(グサッ!)」

 
何だか、奇襲攻撃による大ダメージで、一瞬にして命を落とす傷の魔術師でした。恐るべし、ホビット(ハーフリング)の盗賊戦士。
 残りのザコも、たちどころに始末して、ようやく
ノトゥルさんを救出できるかと思えば、

商人ノトゥル「お前たち、鍵を持っているか? 何、持っていないだと? バカ者。せっかく、自由の身になれると思ったのに。喜び損だわい。とっとと、上の階にいる傷の魔術師連中をやっつけて、鍵を奪ってこんか! わしを助けたら、その時、商売の話をしてやるぞ」

 
命が危ういところを助けられたばかりと言うのに、実に尊大な態度です。で、尊大さと言えば、彼に匹敵するのがこの人です。

ジミー「フッ。敵に捕まって自力で脱出もできないとは、愚かな商人よ。貴様みたいな者のために、時間を浪費するのもバカバカしいが、こちらは貴様に売りつける大事な宝を抱えているからな。貴様もオレたちの宝を拝みたいなら、オレたちが戻ってくるまで露でもすすって、待っていることだ。せいぜい、長生きするがいい」

商人ノトゥル「……早くしろよ。そう長くは……保たんからな」

ジミー
(勝った)

 
目には目を、歯には歯を、そして尊大さには尊大さ……ということで、自分の意志を貫き通すジミーでした。(つづく)

 

●2005年5月15日(日)・灼熱のファイヤーボール(3階・光の階層その3)

 ファイヤーボールの魔法が使えるようになるまで、地下のオーク集団だけは避けて、それ以外の区画を丹念に探索します。
 リザードフォークの地下道に潜ってみたり(思ったより狭かった)、ロングリンという名の転送装置を起動させたりしましたが、経験値が少し足りません。

ジミー「よし。せっかく、転送装置を起動させたんだ。これで、階層移動も楽になったわけだから、一度、3階に戻るぞ。そこで経験値を稼ぎ、ファイヤーボールを使えるようになった後、地下のオークと決着をつける」

エリスタン「
ノトゥルさんを助けるための鍵も、上の階にあるそうですからね。急いで行きましょう」

 こうして、再度、3階
「光の階層」の探索に赴く一行です。
 そして、手頃な相手を倒している間に、とうとう
ジャリアルがレベルアップを果たします。

ジャリアル「ようやく、昔の勘を取り戻してきたで。これが、ファイヤーボールの力や(ドカーン)

ザコオーク「イーーーーーッ!(まとめて吹っ飛ぶ)」

 ファイヤーボール力は偉大で、これを戦術に取り入れるだけで、探索がテンポよく進むようになりました。AC27のオークだろうと、多少、数の多いオローグだろうと、ドカーンドカーンと一挙に粉砕可能。
 呪文の効かない
ストーンリザードマンに対しても、他の成長した戦士が切り払ってくれて撃退。
 6レベルは、戦士も2回攻撃が可能になるので、戦力の大きなブレイクポイントだなあ、と改めて実感しました。

ジミー「うむ。このダンジョンに入って、初めて、自分たちが力を持っている、と確信できた。まさに、ファイヤーボール様々だな。オレも早く、使えるようになりたいものだ」

エオウィン「でも、お願いだから、前衛を巻き込まないでね。戦士を巻き込んで、攻撃呪文をぶっ放す魔法使いの悪名はよく聞くから」

ジミー
BGでも、そういう話があったよなあ。ま、本作では大丈夫だろう。リアルタイムバトルではないし、プレイヤー氏がコマンド入力時間を無限に設定しているから、じっくり考えて、攻撃呪文の的を絞ることができる。BGでは、コマンド入力から発射まで、詠唱時間の分、タイムラグがあるから、いまいち攻撃呪文の狙いがそれがちだったが、本作では確実に狙った範囲の敵に当てることができる。集団攻撃呪文がかなり効果的に使えるわけだ」

 ついでに言えば、
BGの第2版より、本作の第3版の方が呪文の使用回数が多く、ファイヤーボールも最初から4回使用できるわけで、はるかに使いやすいです。

ジミー「よし。この勢いで、3階を一気にクリアしてしまうぞ」

メリー「おお。前衛はぼくに任せて」

ジミー
「……何だか、慎重派のお前が、いつになく積極的だな」

メリー「何しろ、戦士になったからね。
クリティカル+急所攻撃が決まれば、無敵そのものさ」

ジミー
「……みんなが慢心すると、オレが困る。バランスを保つために、抑え役に回らないといけないからなあ」

 
何だかんだ言って、バランスに気を使うニュートラルらしい言動に、ようやく目覚め始めたジミーでした。そして……。

傷の魔術師「冒険者風情が、こんなところに来るとは。自分の無謀さを後悔させてやる。思い知……」

エオウィン「
(バッサリ)……悪いけど、三流悪役のセリフをじっくり聞いてあげるほど、暇じゃないの」

ジャリアル「その他のザコは、わしに任せとき。くらえ、
ファイヤーボーッ!

ザコオローグ「ギーーーーーッ!(まとめて吹っ飛ぶ)」

 このように難なく、地下牢獄の鍵を入手した一行でした。すぐに、
ノトゥルさんの救出に向かいます。

商人ノトゥル「おお、ようやく、戻ってきたか。お前たちには、牢獄に囚われて自由になれない者の気持ちは分からないだろうな。とにかく助かった。わしは、自分の野営地に戻る。ではな(去っていく)

ジミー
「あ、この野郎、待ちやがれ。逃げ足の速い奴め。せっかく、迷宮で見つけたクズアイテムを無理やり、売りつけてやろうと企んでいたのに」

メリー「
ジミーそのセリフじゃ、完全に悪役だよ。もしかして、『邪悪の書』の影響が残っているんじゃないの?」

ジミー
「いや、今のはほんの冗談だ。どんな暴言を吐いても、『冗談でした』と言えば許される文化が、この世にはあってだな」

エオウィン「それって、最悪な文化ね。きっとゴロつき連中が蔓延しているような土地なのよ」

ジミー
「ま、否定はできないな。オレ自身は、オグマ信徒らしく、言葉には注意を払いながら生きているつもりだ。それはともかく、この辺りで、一度ダンジョンを出るとしよう。不要アイテムを処分したいし、今後の行動方針についても、じっくり検討していきたい」

エメリック「何はともあれ、
傷の魔術師の動向が気になるところだな」

 商人ノトゥルを救出した一行は、彼の後を追って、迷宮を出ます。さらなる探索に向けて、外の空気を吸いに行った冒険者たち。そんな彼らの前には、広大なダンジョンの試練が、まだまだ幾重も待ち受けているのでした。(つづく)

レベル6(一部7)パーティーの能力紹介

●エオウィン: レベルファイター。HP51→63
  武器:ロングソード+2
  防御力:
AC26
  スキル:隠し身(−5)、忍び足(−5)、聞き耳(
)、察知(0)
       精神集中(1)、捜索(0)、応急手当(0)
  新フィート:
疾走無視界戦闘
  近接攻撃
+13/8、遠隔攻撃+7/2
  反応ST7、肉体ST
10、意志ST5

・コメント
 装備アイテムの影響で、細かい数値が微妙に増減していますが、一番大きいのが、CONの値。今回、大幅に上昇したので、HPが高まりました。
 6レベルになって、特筆することは、2回攻撃が可能になったことと、新フィートの獲得。
 
無視界戦闘は、見えない敵からの攻撃に対処する技術です。実は、エメリックも6レベルで身につけていたのですが、気づいていませんでした。
 

●ジミー・ザ・ブラック:レベル
ソーサラー/レベル1レンジャー/レベルクレリック。HP25
  武器:ロングボウ+2、クラブ+4
  防御力:AC
19
  スキル:隠し身(1)、忍び足(1)、聞き耳(
)、察知(5)
       精神集中(
10)、呪文学(11)、捜索(5)、応急手当(5)
  新フィート:
戦場呪文
  近接攻撃+6、遠隔攻撃+5(弓使用時:近接+2、遠隔+7)
  反応ST4、肉体ST7、意志ST


・コメント
 
ジャリアルを追って、ソーサラーを上げていきます。
 その他のレベルは、とりあえずファイヤーボールを使えるようになってから。

●メリー: レベルローグ/レベルファイター。HP39
  武器:ショートボウ+2、ショートソード+2
  防御力:AC
22
  スキル:隠し身(13)、忍び足(11)、聞き耳(
11)、察知(
       精神集中(2)、捜索(9)、開錠(12)、装置の無効化(9)
       応急手当(

  新フィート:
クリティカル増進
  近接攻撃
+8、遠隔攻撃+9(弓使用時:近接+6、遠隔+11
  反応ST
11、肉体ST、意志ST
 
・コメント
 戦闘力を高めたい、と思って、ファイターとのマルチを選択しました。
 楯が使えるようになったのと、クリティカル増進による爆発力で、今後も戦闘で活躍(する予定)。

●エリスタン: レベルクレリック/レベル1ファイター。HP32
  武器:
マウンテンフィスト(+2)
  防御力:AC23
  スキル:隠し身(−6)、忍び足(−7)、聞き耳(5)、察知(4)
       精神集中(
)、呪文学()、捜索(0)、応急手当(
  新フィート:
レジスト突破
  近接攻撃+9、遠隔攻撃+5、
  反応ST5、肉体ST
12、意志ST11
  
・コメント
 
マウンテンフィストは命中率こそ、クラブ+3に劣るものの、ダメージの大きな武器です(攻撃力2d6+2)。
 2回攻撃までは、まだまだ遠い(クレリックは8レベルが必要)ですが、一撃必殺の可能性の高いキャラに育ってきています。もちろん、僧侶呪文の充実ぶりも、心強いです。

●ジャリアル:レベルソーサラー。HP25
  武器:スリング+2、ダガー+3
  防御力:AC
23
  スキル:隠し身(1)、忍び足(1)、聞き耳(0)、察知(0)
       精神集中(
11)、呪文学(10)、捜索()、応急手当(−1)
  新フィート:
頑健
  近接攻撃+6、遠隔攻撃+6(スリング使用時:近接+3、遠隔+8)
  反応ST
、肉体ST、意志ST
  
・コメント
 今回、
ファイヤーボールが使えるようになったことで、戦力的価値が一気にアップ。
 おまけに、
頑健のフィートを覚えたため、ジミーにHPが追いつきました。
 専業魔術師と同じHPだなんて、何のために
レンジャーと兼職しているのか、よく分からなくなっているジミーが悲しいです(まあ、CONで負けているせいですが)。

●エメリック:レベルファイター。 HP68
  武器:バトルアックス+2
  防御力:
AC24
  スキル:隠し身(−4)、忍び足(−4)、聞き耳(
)、察知(
       精神集中(2)、捜索(
)、応急手当(
  フィート追記:
無視界戦闘
  近接攻撃
+13/+8、遠隔攻撃+7/+2
  反応ST
12、肉体ST、意志ST

・コメント
 とりあえず、武器は
「斧」ですが、楯を捨てて、両手剣使用にしようかなあ、と検討中です。
 後は、
エオウィンとの違いを、どのように付けて行くかも検討中。

 

●2005年5月17日(火)・希求の指輪(遺跡内部→塔)

 
商人ノトゥルを救出して、不要アイテムを売り払った一行。それから、迷宮のやり残しクエストに挑戦します。

ジミー「まずは、2階の『アンデッドの門』だな。3階の探索で、封印の呪語を入手できたわけだし」

エメリック「すばらしい。
アサンの見つけられなかった答えを、君は見つけたわけだ」

ジミー
「これと言うのも、君とジャリアルの協力あってこそだ。もちろん、パーティーの他のメンバーの成長にも助けられているがな」

エオウィン「そして、それを率いるリーダーの采配……も評価に値するわね」

ジミー
「ん? 君の口から、そういうセリフが聞けるとは、な」

エオウィン「あなたが謙虚に振る舞っているからよ。謙虚で誠実なリーダーなら、私も相応の礼は尽くします」

ジミー
「心しておこう」

 2階に赴いた一行は、アンデッドを発生させる次元門を封印することに成功します。

メリー「次は、地下のオークだね。ぼくも前衛でがんばるから、ホールド(麻痺呪文)使いの牽制の頭数は充分なはずだよ」

ジミー
「前回の戦術ミスは、手前にいる4体のザコオークに掛かりきりになって、奥のオークへの対応が間に合わなかったことにある。今回は、それを反省し、手前のオークは速やかに無力化。前衛はそれぞれ分散し、背後の呪文使いに接敵を試みる。それが、かなわないときは、エリスタンサイレンス(沈黙呪文)で敵の呪文攻撃を黙らせる。奥にいる弓使いの群れは、ジャリアルがまとめてファイヤーボール。これでどうかな?」

エリスタン「手前のオークの速やかな無力化……って点が引っ掛かりますね。具体的な方策は?」

ジミー
チャーム(魅了呪文)だな。オレとジャリアルの二人が掛ければ、少なくとも一体は成功するだろう。最悪でも、オレが防御に専念して囮になっていれば、その間に前衛が敵の本陣を崩すことができる」

エオウィン「……本気なの? 囮は危険よ」

ジミー
「勝つための最適手なら、命の危険を恐れてはいられないだろう。それに……(片目をつぶりつつ)保険はあるさ。危なくなったら、『コーン・オブ・コールド』の杖を使えばいい」

エオウィン「了解。リーダーの作戦には、抜かりがないみたいね。私も、自分の役割を果たすことに専念します」

 
こうして、万全な計画の下に始動した作戦ですが……結果は、手前のオーク2体があっさりチャームされて、他の2体と同士討ち。ジミーは何の危険を冒すこともなく仲間の支援に専念でき、他のメンバーも各々の役割をきちんと果たして、戦いに勝利を収めることができました。
 ですが……。

ジミー「せっかく、地下のオークを倒したのに、3階にいた依頼主のオーミィールはどこに行ったんだ? 恩返しをしてくれるのでは、なかったのか?」

メリー「一応、クエストは達成できて、経験値GETできたんだから、いいじゃないか」

ジミー
「うう、納得いかん。今度見つけたら、必ずオーミィールに恩返しさせてやる」

ジャリアル「まあまあ、
ジミーはん。目先の利益より、大局を見据えるのが、理想的なリーダーのあり方やろう。わしらは、次の目標に速やかに移らないとあかん」

ジミー
「次の目標か。魔法で封印されて入れない扉を除き、迷宮内の行けるところはあらかた探索し終えたからなあ。そろそろ、冒険も次のステップに移る頃合いだ」

 
次のステップ……具体的には、2つあります。
 1つは、転送装置ロングリンを使って、未知の場所「魔術師の大会堂(スペキュラム)」と呼ばれる場所に向かうこと。
 もう1つは、3階から、
傷の魔術師が潜んでいるらしい「塔」に入ることです。

 ここで、以前にまとめたダンジョン内の敵情を再掲すると、

>このダンジョンでは、
オークおよびオローグリザードフォーク、そしてアンデッドの3勢力が争いあっており、時には、2勢力が衝突している現場に遭遇したりします。そこに、アンデッドを操っている傷の魔術師(拝龍教団)の姿が、見え隠れしている、と。

 ただ、探索を進めて分かったことですが、オークおよびオローグの一部は、アンデッドを操る拝龍教団の魔術師に降伏して、悪の同盟を結んでいたりします。よって、オーク内部でも、教団派反教団派がいて、後者はうまく交渉すると、情報をくれたりします。一方、リザードフォークは、教団に対して抵抗運動を続けているわけですが、連中には人間の区別ができないので、教団だろうと、正義の冒険者だろうと、かまわず襲ってきます。
 「塔」に
傷の魔術師が潜んでいる、という情報も、反教団派のオローグがくれたもので、彼によれば、「自分は、強力な魔術師に命じられて、仕方なく、この塔の入り口を守っているが、お前たちが魔術師を倒してくれるなら、自分も解放されて自由になれる。さあ、遠慮なく、魔術師を倒してきてくれ」とのこと。

ジミー「やはり、ここは拝龍教団と本格的にやり合う覚悟が必要だな」

エメリック「まさに、その通りだ。
拝龍教団は、アサンを倒し、大切な白骨の腕を奪った。その指にはめられた希求の指輪こそが、我らを〈プール・オブ・レディアンス〉に誘う鍵だ。今こそ、教団から指輪を取り返し、アサンの無念を晴らす時だろう」


エリスタン「悪の居所が分かっているなら、早速、乗り込むとしましょう」

ジミー
「反対する者は……誰もいないか。今、初めて、パーティーが一つにまとまっている気がする」

エオウィン「行きましょう、リーダー」


 一行は意を決して、
傷の魔術師の巣食う塔に侵入します。
 待ち構えていた「アンデッド」
「魂を奪われたオローグ」を撃退し、最上階にて、3人の傷の魔術師と戦う冒険者たち。そして……。

ジミー「チッ、逃げられたか」

メリー「でも、あいつら、何か落として行ったよ」

エメリック「おお、これこそ
アサンが奪われた白骨の腕だ。希求の指輪も付いている」

ジミー
指輪は、骨から外せないのか?」

エメリック「そのためには、呪語が必要だ」


ジミー
指輪に、どういう魔力が秘められているかは分からんが、とりあえず一つの目的を達成したわけだな」

 
希求の指輪を手に入れた一行は、新たなる探索の手がかりを求めて、未知の場所「魔術師の大会堂(スペキュラム)」に向かうことにします。果たして、そこで冒険者たちを待つものは? (つづく)

【3ページ目へつづく】