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テンプル・オブ・エレメンタル・イーヴィル
邪悪寺院の戦士たち

目次
スタート
(ホムレット〜モートハウス)
このページ
邪悪寺院 2ページ目
邪神ザグトモイ 3ページ目

●はじめに(2005年12月20日)

 昨日、「プール・オブ・レディアンス」の記事が終了。好評連載……だったかどうかは分かりませんが、自分の満足できる記事には仕上がりました。
 で、次は「BG2シャドウ・オブ・アムン」も終わらせないとなあ、とは思っているんですが、それとは別に「POR」の続編も始めたい、と考えたりするわけで。

 一応、自分的な位置づけとしては、「プール・オブ・レイディアンス」の続編が、本作「テンプル・オブ・エレメンタル・イーヴィル」と思っております。いや、まあ、移植会社が同じ「メディアクエスト」で、パッケージが似ているって理由なんですが。
 製作会社は異なりますし、世界観も「POR」がフォーゴットン・レルムであるのに対し、「TOEE」はもう一つの伝統的D&Dワールドであるグレイホークという点で、続編というのも何だかなあ、って感じなんですが、
 「POR」はD&D3版初のコンピューターゲーム、一方で「TOEE」は3.5版初のコンピューターゲームって点が、つながっているかなあ、と。
 他に、D&Dだと、「BG」シリーズの続編と思っている「ネヴァーウィンターナイツ」シリーズと、「アイスウィンド」の続編である「2」がありますが、それらのシリーズ物とは別の単発物つながりと思えば、納得できるかも(必殺シリーズの中に、中村主水の出る主流シリーズと、非主水の「渡し人」とか「橋掛人」とかの1クール単発物がある、と考えれば分かりやす……くは全然ないですね。例えがマニアックすぎて、すみませんm0m)。
 ともかく、論理的な説明とは言い難いですが、「POR」の後記事として「TOEE」の立ち上げです。テーマは、「より特撮風味に!」です。

 さて、前書きでは、本作がどういうゲームか、の紹介も行うわけですが、
 同題のテーブルトーク・シナリオがあるみたいです。続編の『邪悪寺院、再び』(原題Return to the Temple of Elemental Evil)が第3版対応として、日本語訳されていますが、その原点の方は、第1版AD&Dのシナリオとして1985年に発売されています。実は、伝統的なシナリオだったんですね。
 それを示すように、本作の副題も「Classic Greyhawk Adventure」となっています。旧来のAD&Dファンにとっては、ノスタルジーに駆られる作品なんでしょうな。さすがに、NOVA自身は、そこまでのD&Dゲーマーじゃありませんが(D&Dを始めたのは87年)、歴史と伝統には心引かれますので、そういう古典的な良さを感じながらプレイをしたい、と思います。

 では、まあ、上手くまとまるかどうかは相変わらず何も考えていませんし(むしろ無謀なパーティー構成すら意図している^^;)、プレイ時間も結構掛かると思うので、
 行き当たりばったりのプレイぶりや、特撮マニアの濃いネタを楽しめる方は、気長に付き合ってくださると幸いです。

 

●2005年12月20日(火)・邪悪な冒険者たち(Evil Riders& Ranger)

 BGから数えて、D&Dのリプレイ記事も5つめ(IWPOR、そして未完のBG2をはさむ)。
 今回のテーマは、これまで行ったことのない
邪悪プレイです。
 何たって、本作では最初にパーティーのアラインメント(性格)を決めて、その選択に合わせたシナリオ展開が行われるんです。善良なキャラには善良ならではの、中立なキャラには中立の、そして邪悪なキャラには邪悪の展開が待っている、と。

 ゲームブックでは、FFシリーズ8作め、アメリカのSジャクソン作の
『サソリ沼の迷路』で、そういう仕掛けがなされていました。邪悪プレイですと、邪悪な魔術師に雇われた主人公が、最後の土壇場で、自分を殺害しようとする雇い主を「悪をも上回る極悪ぶり」を発揮して抹殺する、という展開で楽しませてくれました。
 そう、悪には悪の美学がありますし、それを追求したピカレスク・ロマンもまた、一つのエンターティメントの形なのです。
 問題は、ゲームですとやはり「勧善懲悪」が推奨されますので、邪悪プレイが難しいってこと。最後のラスボスは、どうしても邪悪に描かれますし(善良な存在を抹殺して終わりのゲームは、プレイしていて後味が良くない)、邪悪プレイを受け入れることのできるゲームマスターはなかなかいません。

 邪悪というアラインメントが設定されているゲームですと、
WIZARDRY女神転生シリーズが思い当たりますが、
 前者の邪悪は、「友好的なモンスターを殺害する」という意味合いだけで(後は職業や武具の制限)、最終的にワードナを倒してアミュレットを奪うというシナリオ目的には変化なし(ワードナと手を組んで、トレボー抹殺を企てる……ことは無理)。まあ、シナリオ3では「善と悪との協力」が、シナリオ4では「悪のワードナの復讐」がテーマにあって、それぞれのアプローチはなかなか面白いと思いますが。
 後者では、悪魔を仲魔にする時点で背徳的な雰囲気が漂いますが、
善良(というより秩序)の最高の存在である神すら、「一種の悪魔」として、善悪が完全に相対化されているのがポイント。秩序の化身として、秩序に与しない輩をすべて排除しようとする神を、混沌(あるいは中立)の立場から征討する作品(真・メガテン2)もあったりするわけですが、「自分と立場の異なる他者の存在を認めず、抹殺しようとする考えは、善良か邪悪か?」と哲学的に考えた場合、プレイヤーの価値観によっては「神すら善ではない」とも言えるわけで、「善良な存在を抹殺して終わり」というオチではありません。
 他にも、善悪の価値観を逆転させた「モンスターが主人公の作品」がいくつか挙げられますが、いずれも変わり種ながら、魅力的な展開を示しています。

 そんな魅力的な邪悪プレイですが、難点が一つ。
 それは、プレイヤーが邪悪ではない、いや、むしろローフルグッドの方がプレイしやすいので(笑)、普通にプレイしても邪悪にならないってこと。
 よって、邪悪に徹するには、邪悪な、しかも感情移入のできるキャラクターを使う必要があります。
 幸い、近年の「仮面ライダー」には、「ライダー同士の対決」を展開させるため、邪悪なライダーがしばしばレギュラーとなっています。その中でも白眉は、仮面ライダー王蛇こと浅倉威(たけし)でしょう。そこで、プレイヤーキャラとして、彼をグレイホーク世界に召喚することにします。

●王蛇(浅倉):レベル1バーバリアン、カオティックイーヴィル

 次に、王蛇のライバルとして、病弱な体に鞭打って戦った北岡先生ことゾルダも呼んで来ます。

●ゾルダ(北岡):レベル1ウィザード、ローフルイーヴィル

 さすがに、この二人が同じパーティーにいると内部分裂を起こしかねないので、仲裁できるだけの存在感を持ったキャラが必要です。ライダーの中には、どうも見当たらないので(ベルデや香川先生なら何とかなりそうだけど、仲裁役ならニュートラルイーヴィルが望ましいし、二人はローフル寄りなので不向きかと)、
 ここは戦隊シリーズから、アバレキラーこと仲代先生に登場してもらいます。いきなりエヴォリアンの陣営に乗り込んで行って、堂々と仕切った彼なら問題ないでしょう。それに、これはゲームですから、彼を外すわけには行きません(ゲームってことなら、仮面ライダーガイを発想する人もいるでしょうが、どうも彼はアクションゲーマーって感じで、自称「人間心理を分析したゲームの作成者」と言えるほど、人間心理や戦術・戦略眼を備えているようには見えません)。

●キラー(仲代):レベル1バード、ニュートラルイーヴィル

 で、ミコさまが来るなら、おそらく付いてくるはずのリジェ(成長後のリジュエルではなく)も、僧侶役として登場させます。

●リジェ:レベル1クレリック、ニュートラルイーヴィル

 最後に、盗賊技能を持ったキャラが欲しいのですが、PORをプレイしてみて、3版以降のローグはAD&D時代に比べて結構、戦闘力を持っていることが判明しています。軽装戦士かつ邪悪な中での唯一の良心(中立キャラ)ということで、仮面ライダーナイトこと秋山蓮を採用。

●ナイト:レベル1ローグ、トゥルーニュートラル

 以上、5人のライダーズ&レンジャー(他1名)を、ゲームのルールの範囲でアレンジしつつ、
 パーティーアラインメント「ニュートラルイーヴィル」でプレイをスタートします。

 あ、念のため、種族は王蛇キラーが人間で、他がハーフエルフ。割と線の細いキャラをハーフエルフにしました。仲代先生も線が細いといえば細いのですが、彼は人間以外ありえないと思います。だって、しょっちゅう、トップゲイラーにそう呼ばれていましたから(笑)。

 

●2005年12月20日(火)・炎の旅立ち(Fire Beginning)

リジェ「あ、燃えてる」

 ……ということで、「ニュートラルイーヴィル」スタートは、いきなり火災現場からスタートです。

教会僧「おのれ! タージョン様さえいれば、貴様らなぞに、この聖カスバート教会が破壊されることなど……」

ナイト「おい、これはどういうことだ? 説明しろ!」

教会僧「何を、今さら! 貴様ら邪悪の手の者が、襲撃を仕掛けてきたのだろうが!」

 どうやら、そういうことらしいです。

ナイト「……」

王蛇「臆したか、秋山。ちょうどいい、そのイライラする教会僧も、ついでに殺っちまおうぜ」

ゾルダ「ま、仕方ないね。むやみに法を破るのは気が進まないが、こういうゴチャゴチャした状況は、一気に吹っ飛ばすに限る」

キラー「しょせんはゲームだ。ときめくことをしようぜ」

リジェ「ミコさまの言うとおりよ。精一杯、ときめきましょ♪」

ナイト「あ、頭が痛い」

 あっさり(というか天然に)悪事に順応している4人に対し、一人だけ違和感を覚える秋山蓮でした。しかし、シナリオは彼の悩みを意に介することなく、進んでいきます。

教会僧「こうなったら、私一人でも最後まで戦い抜いて見せるぞ!」

王蛇「向かってくるか。面白い。返り討ちにしてやる」

 おもむろにバトルスタート。
 でも、PORのときもそうでしたが、プレイヤーは新しいゲームの操作感に慣れていません。思わず、前衛に飛び出してしまったゾルダが殴られ、あっさり戦闘不能に。
 さらに運が悪かったらしく、頑健なはずの
王蛇まで戦闘不能になってしまったのには愕然。ここに来て、ナイトも覚悟を決めます。

ナイト「戦わなければ、生き残れない!」

キラー「ほう。やっとその気になったか。いいねえ、ときめくねえ」

リジェ「デズモゾーリャさま、お願い! エイッ!」

教会僧
「ぐはあッ!」

リジェ「あ、死んだ」

 リジェ
の振るったメイスの一撃がクリティカルヒットして相手を倒し、戦闘終了。

キラー「さて、倒れた2人だが、リジェ、回復呪文を用意しているか?」

リジェ「ええと、ごめんなさい。一つしか覚えてない」

キラー「やれやれ。とりあえず、
野蛮人を起こしておけ。魔法使いは捨てて行くぞ」

ナイト「おい、北岡を助けないのか?」

キラー「ああ、前衛にしゃしゃり出て倒される無能な
魔法使いには用はないさ。助けたいなら、お前がその方法を考えるんだな」

リジェ「……ミコさま。治療用のポーションが一つあるよ」

キラー「一人一本のポーションが初期装備か。一本きりのポーションをオレが使ってやる義理はないね。お前はどうだ、
秋山とやら?」

ナイト「くっ。オレのを使う」

キラー「いいねえ。なけなしのポーションを使って、友を救うか。感謝されたら、さぞ気分がいいだろうなあ」

ゾルダ「あいたたた。俺としたことが、ドジふんじまったよ。……で、ポーションを飲ませたのは、何ちゃら山か?」

ナイト「秋山だ」

ゾルダ「ふ〜ん、礼は言わないぞ。借りを返すなんて、約束もしない。まあ、そのうち機会があれば、何かしてやるかもしれないがな。やれやれ、どうせなら、可愛い女の子に口移しで飲ませてもらいたかったよなあ」

リジェ「べ〜だ。誰が、そんなことをするもんか。あたいの唇は、ミコさまだけの物なんだから」

ゾルダ「……あのね。こちらも変態じゃないんだから、君みたいな小さい娘の唇が欲しいなんて言わないよ。もっと、いい年頃だったら、相手してあげてもいいんだけどね」

リジェ「……悔しい。……いいもん、そのうちナイスバディに成長してやるんだから。それまで待っていてね、ミコさま♪」

キラー「それはいいが、早く
野蛮人を起こせよ。全員そろわないと、話し合いもできん」

リジェ「あ、忘れてた。ごめんなさい、ミコさま、すぐに起こすから……」

ゾルダ「あ、そいつは起こさないほうが……って、もう遅いか」

王蛇「うおおお、北岡! 許さん」

ゾルダ「……って、今回はやったの俺じゃないだろう。お前をやった奴は、とっくに死んでるよ」

王蛇「……奴をやったのは誰だ?」

リジェ「えへ、あ・た・し!」

王蛇「……うがああ、まったくイライラする。これというのも、
北岡、お前のせいだ」

ゾルダ「何で、そうなるんだよ」

王蛇「お前の顔がイライラさせるんだ。大体、最期の戦いで、お前は替え玉を使うなんて、卑怯なことをしやがって!」

ゾルダ「替え玉? ああ、吾郎ちゃんのことか。仕方ないだろう、俺は力尽きて死んでたんだから」

王蛇「死んでただと! だったら、そこにいるお前は何なんだ?」

ゾルダ「さあ。幽霊か、あるいはまた、神崎士郎の作り出した鏡像世界に囚われたか」

キラー「二人とも、それぐらいにして、状況把握に務めてくれないか?」

王蛇「何だ、お前?」

キラー「あんたらとは違う世界から来た者だ。オレたちの世界には、アナザーアースとダイノアースの二つの次元界があったが、どうやら他にもたくさんの異世界があるみたいだな」

ゾルダ「……ここは、神崎士郎とは関係ないようだ。奴の世界には、中世風の要素はなかった」

王蛇「そんなことはどうでもいい。あの時、できなかった決着をここでつけるぞ!」

ゾルダ「ああ、俺はパス。
浅倉、お前、HPはいくらだ?」

王蛇「? 最大で18だが」

ゾルダ「レベル1でそんなにあるなんて、やっぱりお前は化け物だ。俺なんか、たったの3だぜ」

王蛇「何で、そんなに少ないんだ!」

ゾルダ「……どうやら、俺はこの世界では
『病弱な魔法使い』って設定らしい。ただでさえHPの低い魔法使いの上に、CONでマイナス修正まで受けてしまっては、どうしようもない」

 本当に、どうしようもないです(苦笑)。本来、有利さを追求するなら、ジミーみたいにCONを高くして、「頑健な魔法使い」を作るのがセオリーなんですが、頑健な北岡先生って、原作キャラに合わないですからねえ。

王蛇「……やめた。こんなひ弱で情けない奴を殴っても、イライラは治まらない。もっと殴り合いがある奴に育つまで、お前は見逃してやる」

ゾルダ「そりゃ、どうも。で、これからどうするつもりだ、
白いの?」

キラー「とりあえず、この世界の事情を調べないとな。近くに街でもないか、知らないか?」

ナイト「あっちに村があった。今、行って、見てきたところだ」

キラー「ほう。あんた、なかなか素早いねえ。よし、早速、行くとするか」


 こうして、特撮世界から引き離されて、グレイホークの冒険者となった一行は、「ホムレットの村」に向かうのでした。(つづく)

レベル1パーティーの能力紹介

●王蛇(浅倉威):レベル1バーバリアン。HP18。AC16。カオティックイーヴィル
  能力値:
STR17DEX14、CON17、INT10、WIS10、CHA13
  得意スキル:威圧5、聞き耳4、サバイバル6
  フィート:軍用武器習熟、楯習熟、中装鎧習熟、高速移動、バーバリアンの激怒
       自給自足、追加HP
  肉体ST5、反応ST2、意志ST0

・コメント
 
浅倉はバーバリアンです。基本HPが12で、CONによる修正が+3、さらに追加HPのフィートで+3で、1レベルにしては破格のHP18を誇ります。それでも、教会僧に戦闘不能に追いやられたのは、よほど運が悪かったのでしょう(プレイヤーの)。あるいは、装備がしょぼいのか。何せ革鎧に、武器が棍棒だし(いかにもなバーバリアンスタイル^^;)。

●ゾルダ(北岡秀一):レベル1ウィザード。HP3。AC11。ローフルイーヴィル
  能力値:
STR10DEX12、CON、INT18、WIS17、CHA11
  得意スキル:鑑定4、交渉4、情報収集4、聞き耳4、捜索5、真意看破5
          呪文学8、視認4
  フィート:単純武器習熟、スクロール作成、使い魔招請
       呪文距離延長
  肉体ST−1、反応ST1、意志ST5

・コメント
 HPがかなり低くなってしまった
北岡先生。今のままだと、流れ矢が一発当たっただけで、十分死ねます。ジミーの時には、あまり感じなかった魔法使いの脆さを痛感します。
 ところで、改めてデータを記述すると、
PORの時よりもスキルやフィート選択が自由にできる点が感じられます。浅倉と全く異なるスキルの取り合わせが楽しく、レベルアップが楽しみに思えます。

●キラー(仲代壬琴):レベル1バード。HP8。AC13。ニュートラルイーヴィル
  能力値:
STR11DEX16、CON14、INT17、WIS12、CHA15
  得意スキル:鑑定7、はったり6、精神集中4、交渉6、情報収集8、聞き耳5、捜索6
          真意看破5、呪文学7、魔法装置使用4、実行(演奏)6
  フィート:単純武器習熟、楯習熟、軽装鎧習熟、バードの音楽、バードの知識
       鋭敏感覚、調査
  肉体ST2、反応ST5、意志ST3

・コメント
 
仲代先生をバードにしたのは、交渉能力の強化と、ウィングペンタクトの印象。ただ、2レベル目は「レンジャー」を採るつもり。何といっても「アバレンジャー」ですから。
 そして、本記事では、レンジャーは
仲代先生の専売特許にしようと思っています。

●リジェ:レベル1クレリック。HP9。AC16。ニュートラルイーヴィル
  能力値:
STR7DEX16、CON13、INT13、WIS16、CHA14
  得意スキル:精神集中5、交渉4、情報収集4、治癒7、聞き耳4
          呪文学5、視認4
  フィート:単純武器習熟、楯習熟、重装鎧習熟、アンデッド威服
       退散回数増加
  肉体ST3、反応ST3、意志ST5

・コメント
 リジュエルではなく、リジェを選んだのは、そちらの方が会話ネタが多いから(リジュエルだと、「快感♪」ぐらいしかセリフが思いつかず、キャラの再現性に難あり)。それに、デズモゾーリャの巫女って印象も、リジェの方が強いですし(リジュエルは、巫女というより、完全に依代化している感じ)。
 さて、能力値的には、少しSTRを低くし過ぎたかなあ、というのが悩みの種。クレリックって本来、前衛戦闘もこなせる職ですが、STRが低いとあまり重装もできず、接近戦での能力も限られてくる。その分、後方での呪文支援をできる方向で、成長を考えていかないとなあ、と思ってます。

●ナイト(秋山蓮):レベル1ローグ。HP8。AC17。トゥルーニュートラル
  能力値:
STR17DEX18、CON14、INT12、WIS10、CHA13
  得意スキル:鑑定5、装置無効化5、隠れ身8、聞き耳5、忍び足8、
          開錠8、手技4、捜索6、視認5、軽業8
  フィート:単純武器習熟、軽装鎧習熟、だまし討ち、罠発見
       回避
  肉体ST2、反応ST6、意志ST0

・コメント
 本記事唯一の良心回路として、今後の苦労が予想できる
ナイトですが、まあ原作でも葛藤の多いキャラでしたしね。城戸くんがいない分、さっさと邪悪に染まってくれれば、楽なんでしょうが(笑)、果てさて……。
 ゲーム内での能力としては、
PORメリー同様、ファイターを習得して前衛戦闘もこなせるローグとして活用しようと考えています。キラーもレンジャーとして前衛役にできないこともないですが、STRが低すぎた。それに比べると、ナイトはいかにも前衛向きの能力に設定しています。

 

●2005年12月22日(木)・ホムレットへ(To the village Hommlet)

 今後の冒険の拠点となるべき「ホムレットの村」に向かう「特撮世界出身の邪悪戦士たち」です。
 なお、前記事は通称
「ミスドラ」と呼んでいましたが、今度は何と呼ぶのが適当でしょうかねえ。タイトルを省略したら「邪悪戦士」になったりして、それはそれで名は体を表すと思うのですが(他に「エビル戦士」を略して、「えびせん」と言ってみたりも。やめられない、止まらない♪ ってか^^;)。

 呼称はともあれ、短い旅の最中に、パーティーの現状に不満を訴える人も。

ナイト「そもそも、オレたちは、どういう経緯で寺院襲撃なんてやらかしたんだ?」

リジェ「そんなの決まっているじゃない。デズモゾーリャ様の思し召しよ」

ゾルダ「ま、気付けば、寺院が燃えてたんだからなあ。自分の記憶がないのは、確かに納得いかない」

リジェ「どうして? 自分の記憶がないときは、デズモゾーリャ様の意志が働いているのよ。ね、ミコさま♪」

キラー「いや、この俺の体をデズモゾーリャの好きにさせるか! たとえ、記憶が途切れようと、資料や状況から推測はできる。俺たちは、そもそも
何らかの宝を求めて、あの寺院を襲撃したようだ」

リジェ「何らかの宝って?」

キラー「そうだなあ。仮に
アレと名付けておこう」

ゾルダ「何だよ、
アレって?」

キラー「さあな。根拠のない推察だけなら、いくらでもできる。
忍法の奥義か、邪神復活の鍵か、多彩な武器に変化するナノマシンの集合体か、星の命を奪いつくす魔獣か……他にも、ダイナモンドドクロストーン命の素王位継承権を授ける鳥オシャカパズル……挙げていけばキリがないが、古今東西、いろいろな宝の話は聞いている」

ゾルダ「
命の素か。それがあれば、永遠の命が手に入るかもな」

キラー「ああ。だが、薄めて飲まないと、赤ん坊にまで戻ってしまうから、気をつけて飲めよ」

王蛇「お前ら、何をつまらない話をダラダラしている! こっちは、さっきから、イライラしてるんだよ!」

ゾルダ「……あ、ああ。とにかく、
アレの正体は不明。だが、寺院を襲撃してでも手に入れないといけないアイテム、という前提で話を進めよう」

ナイト「納得いかない。仮に、そのアイテムが欲しいとしても、寺院を燃やす必要はないはずだ。こっそり忍び込んで、人知れず盗み出すくらい……」

キラー「おそらく、最初はそのつもりだったのさ。何も考えず、力押しだけで事を進めるのは、少なくとも俺の流儀じゃない」

ナイト「だったら、どうして、こういうことになったんだ?」

キラー「俺たちはこっそり寺院に侵入して、
アレだけ盗み出して、誰にも気付かれずに逃げ出すはずだったんだ。しかし、アレは見つからなかった。いろいろ探し回っているうちに、時間だけが無駄に過ぎて行き……」

王蛇「ああ、イライラする!」

キラー「……ということだ。おそらく、
誰かが壁にかかっているランプでも落とすか、叩き割るか、したんだろう。たちまち、辺りは火に包まれ……」

ナイト「……納得した」

ゾルダ「つまり、全ては誰かのせいってことだな」

キラー「あくまで、推測だがな。俺は
どこかの占い師じゃないから、必ず当たる、などとは言わないが」

王蛇「おい。さっきから聞いていれば、その『誰か』って誰のことだよ!」

リジェ「そんなの決まっているじゃない。デズモゾーリャ様よ」

キラー「……まあ、話がややこしくなるから、そういうことにしておこう。それよりも、今後の方針だが……」

王蛇「戦いだ」

キラー「ああ、戦うためには準備が必要だ」

王蛇「戦う相手もな」

キラー「一人、候補がいるぞ」

王蛇「誰だ、そいつは?」

キラー「あの
教会僧が言っていたタージョン様とやらだ。おそらく、その男が教会の主で、アレを持っているに違いない」

王蛇「そいつを殺れば、いいわけだな」

キラー「必要ならな。だが、あくまで目的は
アレの獲得だ。それを忘れないことだな」

ゾルダ「……
浅倉にそんなことを言ってもムダだよ。イライラすれば、目的なんて忘れて、手段に訴える。そして、イライラしていない時は稀なんだから」

王蛇「
北岡!」

ゾルダ「(ビクッ)な、何だよ」

王蛇「お前の言うとおりだ」


ゾルダ「ま、まあな。少なくとも、お前のことはよく理解しているつもりだ。……決して、好きとは言わないけどね」

王蛇「それは、お互いさまだ。お前なんかに、好かれたいとは決して思わん」

リジェ(この2人、ケンカするほど……って関係なのかな?)


ナイト「……とにかく、アレの獲得が優先事項なのは分かった。しかし、オレたちが相手をするタージョンというのは、どういう男なんだ? 確か、聖カスバート教会と言ったが、どういう宗派なのかも気になる」

キラー「うむ。俺のバックパックの中に、たまたま、この世界の基本が書かれた
『グレイホーク・ワールドガイド』なる書物が入っていてな。それによると、このような記述が為されている」

 聖カスバートは、「常識、知恵、熱意、誠実、真実、および修練」を司る神で、「善や秩序を守護し、邪悪を破壊する力」を備えている。聖カスバートは、秩序だった戦いを重んじるファイターや、軍隊の兵士によく信仰されている。

ナイト「それって問題じゃないか。どう見ても敵は正義の戦士で、しかも手強い」

キラー「何を今さら。自分を正義と思い込んでいるバカを叩きつぶすのは面白いし、強ければ強いほど倒しがいがあるってものだろうが」

王蛇「そうだな。よし、オレは、その
白いのの話に乗った」

ゾルダ「戦いはともかく、
アレには興味あるな」

リジェ「私は、もちろんミコさまについて行くわよ」

キラー「
秋山、おまえはどうする?」

ナイト「……
城戸なら『こんな戦いなんて止めてやる』って言っていたろうな。オレは……ここにいないあいつの代わりに、お前たちの行動を見届け、目に余るときは止めてみせる」

キラー「やれやれ。
伯亜みたいなことを言ってるなよ。止めたきゃ、勝手にしろ。だが、俺の楽しみにあまり水を差すようなら、そのときは覚悟しておけよ」

 ……不安だ。
 少なくとも、邪悪な戦士たちはうまくまとまりつつあるようですが、その中で、一人邪悪ではない秋山蓮だけが、見事に浮いちゃっているようです。

 ともあれ、キャラ同士の関係をつかむため、自由にしゃべらせてみましたが、こういうペースだと物語が進まないのは明らかなので、次からはもう少し書き方を考えてみたい、と思っています。
 ということで、次回は「ホムレットの村」でのイベントに……つづく。

 

●2006年1月2日(月)・ホムレットにて(In the village Hommlet)

 年明けて早々に、ホムレットの村に入る邪悪戦士たちです。

王蛇「よし。ここで、聖カスバート教会ってのを見つけ、叩きつぶせばいいわけだな」

キラー「そのことだが、村の中でトラブルを起こすのは控えた方がいい」

王蛇「……(イライラと)どうしてだ?」

キラー「(指を3本立てて)理由は、これだけだ。第1に、俺たちはまだ弱い。たかだか、
教会僧一人に苦戦していたわけだから、教会全てと事を荒立てるのは時期尚早だ。まずは、経験値を稼いで、力を付けて、その上で要求を満たす。ゲームの基本だぜ」

ゾルダ「う〜ん、いいことを言うね。俺も今のHPを増やさないうちは、安心して戦えない」

王蛇「……つまり、
北岡が弱っちくて、足を引っ張るから 戦えないってことか」

ゾルダ「悪かったな」


キラー「第2に、俺たちはこの世界のことをまだよく知らない。村人からいろいろと情報を聞くまでは、事を荒立てたくない」

ゾルダ「うん、うん、情報は大事だ」

キラー「
第3に、小さな村で小さな悪事を働くよりも、もっと大きな事をやり遂げたい。以上だ」

リジェ「さすがは、ミコさま。目先の得よりも、遠大な計画を練ってるわけね」

ナイト「オレも、
ミコさまの意見に賛成だ。わざわざ事を荒立てる必要はない」

キラー「ちょっと待て。賛成するのはいいんだが、何で
秋山、お前がミコさまと呼ぶんだ?」

ナイト「? それが名前じゃないのか?」

ゾルダ「確かに、
『違う世界から来た者』としか自己紹介していないよな。あとはミコさまと呼ばれているだけだ」

キラー「……。俺の姓は
仲代(なかだい)だ。しっかり覚えておけ」

王蛇「だったら、
仲代。とっとと、村で情報集めして、戦う相手を用意しろ。さもないと……いつまでイライラが抑えられるか分からんからな」

 ホムレットの村は平和で、一見、事件らしい事件は起こっていません。しかし、会話してみると、イベントネタはいくつか転がっているもので……たとえば、宿屋に泊まって見たところ、

宿の主人「旅の人。部屋代をただにしたいとは思わないかい?」

キラー「ほう、それはなかなか良さそうな話だな。聞かせてもらおうか」

宿の主人「実は、客の一人にファーノクという男がいて、そいつが他の客にイカサマバクチをふっかけている、と苦情があってな。しかし、証拠が見つからないんだ。奴のイカサマを見破ったら、お前さんたちの部屋代をただにしてやるぜ」

キラー「フッ、俺の目に掛かれば、イカサマなんて簡単に見破ってやる」

 しかし、ファーノクとのギャンブルにあっさり負けてしまう仲代先生でした。

キラー「チッ、俺もまだまだ経験不足ってところか。また腕を上げて出直してきてやる」

 
他にも、「村人どうしの恋愛の噂」とか「仕事の愚痴」とか、日常会話がいろいろと聞けます。

王蛇「ああ、イライラする。もっと、大事件は起こらないのか!」

 本当に平和な村です。適当に装備を買ったり(チェーンメールとか矢とか)、ドルイド僧と知り合ったりしながら、時間を費やします。この村の宗教事情は、ドルイドの自然崇拝に基づく旧教と、新興の聖カスバート教会の二種が存在しているようで、後者がしきりに布教活動を展開。
 「好きな娘がいるんだけど、宗教が違うから結婚できない。改宗したいんだけど、どうしたらいいか、教会の人に聞いてくれないか?」
なんてクエストも与えられたりします。

リジェ「そんなの簡単よ。あなたも『デズモゾーリャ様』に入信しなさい」

村人「デズモゾーリャ? 何だそりゃ? そんな知らないのじゃなくて、オレは旧教に行きたいんだ。しかし、聖カスバート教は改宗を許してくれない。どうしたらいいんだ!」

 そんなわけで、聖カスバート教会に足を向ける一行でした。

キラー「おおい、お坊さんよ。あんたの宗派から旧教に改宗したいって人がいるんだけど、どうすればいいんだ?」

教会僧「何? それはいけません」

キラー「いけませんって、信仰なんて、個人の心の問題だろう? あんたは、人の心を縛りつけるのか?」

教会僧「人は弱いものです。だからこそ、神が導かないといけないのです。それなのに、信仰がイヤになったから、はい、そうですかとあっさり許せるわけがありません」

キラー「ずいぶん、頭が固いんだな。どうすれば、許してくれる?」

教会僧「そうですね。では、あなたに教会のために、仕事をしてもらいましょう。教会に、年会費を延滞している村人がいます。彼から金を徴収してきて、もらいたいのですが」

キラー「教会の名の下に、借金とりをするわけか。分かった、行って来る」

 こういうお使い任務が、村には豊富に転がっているようです。で、早速、延滞しているビール職人のところに行くと、

ビール職人「すみません。利益が上がらなくて、どうしても年会費が払えないのです。後で必ず支払いますから、教会に行って、そのことを伝えてくれませんか?」

 自分で行け、自分で! と言いたいのは山々ですが、これも経験値のため、と依頼を引き受けて教会に戻ります。すると、

教会僧「何ですって? お金が払えないから待ってくれ? だめですよ、あなたの仕事は年会費を徴収することです。それを果たすまで、ここには戻ってこないでください!」

 実に頭の固い(金にがめつい)教会僧です。

キラー「ここで、教会として、慈悲を示すのが、信仰心を高める上で好都合なんじゃないか?」

教会僧「ん? 確かにそうですね。よし、こうしましょう。あなた、彼のところに行って、金貨10枚ほど恵んでやりなさい。そうすれば、彼がその中から、年会費の金貨2枚を払えるでしょう。これこそ、神の慈悲というものです」

 ちょっと待て! どうして、神の慈悲を部外者の我々が示さないといけないんだ? そもそも、こちらは邪悪だぜ! と言いたい気持ちを何とか抑えて、仕方なく、ビール職人の年会費を立て替えて、払ってやります。

教会僧「おや、あなた。人の代わりに、年会費を支払うなんて、善良な人なんですね。よろしい、改宗責任者のタージョン様に会わせてあげましょう」

 こうして、ようやくタージョンと対面することになった一行でした(つづく)

●特別コラム:グレイホークの信仰1

 ファンタジー世界の雰囲気を決めるのは、神様と考えて過言ではありません(あとは魔法とか、文明レベルとか、政治・文化観とかですが、グレイホークの場合、D&Dワールド典型の中世ヨーロッパ風という意味では、フォーゴトン・レルムと大差ありません)。
 で、「TOEE」の場合、キャラ作成時に「種族」や「クラス(職業)」「アラインメント(性格)」に基づいて、信仰を定めないといけません。別に無宗教でも構わないわけですが、それだと後に「プリースト」になることができなくなります。そこで、一応、グレイホークの信仰に合わせて決めてみたわけですが、このコラムでは、そうした神々を紹介していきたいと思います。

キラー「リジェ、お前、まだデズモゾーリャを信仰しているようだが、この世界にはデズモゾーリャはいないぜ。本当は、一体、何を信じているんだ?」

リジェ「う〜ん、同じニュートラルイーヴィルのミコさまだから、特別に教えてあげる。
デズモゾーリャ様の代理神として、あたしが信仰しているのは、ヴェクナ様。秘密の神ともおっしゃって、<悪><知識><魔法>を司ってらっしゃるの」

キラー「
ヴェクナねえ。資料によると、クモの王とも呼ばれるリッチキング、つまりアンデッドをも支配する力を持っているみたいだな。聖印は、人間の目を握りしめた左手か」

リジェ「素敵でしょ」

キラー「まるで、大魔法ガルバーとか、ガブリンみたいだな」

リジェ「何の話?」

キラー「何でもないよ。正義の三超神とか、宇宙鉄人といった古い話だ」

リジェ「ふ〜ん。でね、
ヴェクナ様はね、人の心に隠された闇の秘密を見透かして、相手を悪に引き込むのを望んでらっしゃるの。誰の心にも闇はあって、その弱点を突き止めれば、簡単に破滅させることができるのよ♪」

キラー「それは、なかなかトキめく設定だな」

リジェ「でしょ。でも、どうやら、この世界では、
ヴェクナ様って王侯貴族からとても憎まれているらしくて、発見されたら処刑されてしまうそうよ」

キラー「それは、そうだろうな。人を悪に引きずりこむ神となれば、秩序や正義を重んじる者からすれば、許せないのは明らかだ」

リジェ「だから、
ヴェクナ様の信徒は、自分の信仰も秘密にしながら、悪事を密かに進めていくのよ。あたしも、ヴェクナ様を信じてるって言えば処刑されてしまうので、デズモゾーリャ様の名前を出してるというわけ。もちろん、あたしは邪命神の巫女も変わらず続けているんだけどね」

キラー「分かった。わざわざ
ヴェクナ信仰を言いふらして、自分から不利になる必要もないからな。お前は、デズモゾーリャの巫女ということでOKだ」

リジェ「そういうミコさまは、何を信じてるの?」

キラー「俺か? オレは、吟遊詩人らしく、
街道の神ファラングンだ。<幸運><守護><旅>を司る」

リジェ「邪神じゃないんだ」

キラー「邪神も、正義も関係あるか。俺は自由で、自分の意志のままに生きる。見たいものを見、行きたいところに行き、退屈な日常よりも、刺激の多い放浪生活を尊ぶのさ。秩序とか正義とかも勘弁だが、悪事を強制されるのもゴメンだね。 俺の基準はただ一つ、好きにやってトキめく人生かどうか、だけだ。まあ、おおむね、正義よりも悪の方が楽しいがな」

リジェ「分かったわ。あたしもミコさまに賛成。好きにやって、いっしょにトキめきましょ♪」

キラー「フッ、そうだな」

 ということで、実は仲代壬琴って、ニュートラルイーヴィル(快楽主義の犯罪者)よりは、ケイオティックニュートラル(気まぐれな自由人)になると思うのですが、まあ、そこはゲームの都合ってことで。
 一応、本記事は
邪悪戦士の冒険なんですが、仲代の場合は、悪に徹するのではなく、自由を追求するスタイルで生きたいと思います(原作でも、時にはエヴォリアンの味方をし、時にはアバレンジャーの味方をするなど、陣営を固定していませんでしたから)。

 

●2006年1月2日(月)・タージョン(The Devine Fighter)

 ホムレット村で、些細なお使い任務を果たしながら、ついに聖カスバート教会のお偉方、タージョン司教と対面する邪悪戦士たちです。

王蛇「やい、タージョン。お前のいた寺院は、燃やしてやったぜ。お前にも死んでもらう」

タージョン「何だと! この悪党め、罪の報いを思い知らせてやる!」

王蛇「面白い。やれるもんなら、やってみな。返り討ちにしてくれる」

 バキ、ドカ、ガス…………ゲームオーバー(;;)。

 しくしく。さすがに、1レベルの冒険者じゃ、司教レベルの信仰戦士には手も足も出ません。もっと経験を積まないといけないようです。

リジェ「あ〜あ、負けちゃった」

キラー「力だけでは、解決できないこともあるってことさ。セーブしたところからやり直しだ」

ゾルダ「やれやれ。ここは、カリスマ弁護士のこの俺に任せてもらおうか。俺だったら、間違っても暴力に訴えたりはしないからね」

ナイト「そんなことをすれば、あっさり死ぬのが分かっているからな」

ゾルダ「弱い者には、弱い者ならではの知恵ってのがあるのさ」

 
そんなわけで、聖カスバート教会相手には、同じローフル(法を重んじる)の北岡先生に任せることにしました。

ゾルダ「大変です、司教。あなたのいた寺院が、燃えてしまいました。何とか、生き残った者を助けようとしたんですが……。これが形見の品です」

タージョン「おお! 何てことだ! この悪党、お前が火をつけた犯人だな!」

 
いきなり、バレてるし(苦笑)。

ゾルダ「とんでもない。私は、報告に来ただけです。どうして、私を疑うんですか?」

タージョン「神は邪悪を示し給う! お前の本性は邪悪だ!」

ゾルダ「……」

タージョン「邪悪な輩め。二度と、この教会に足を踏み入れるな! さもなくば、罪を償わせてやる!」

ゾルダ「それなんです。私は、寺院に火をつけるつもりなんてなかったが、火がつけられるのを見ていて、止めようとしなかった。その罪を私は償いたいんです。どうしたら、よろしいでしょうか?」

タージョン「その言葉に偽りはありませんね」

ゾルダ「ええ。
火をつけるつもりはなかった、のは本当です。罪を償うために、何かの仕事をしたい、というのも本心です。どこかに、我々の力を役立てられる仕事はないものですかね?」

タージョン「……あなたは邪悪ですが、約束を守ることのできる人のようだ。罪は罪だし、悪は悪、決して許せるものではありませんが、
毒をもって毒を制す、とも言います。あなたの悪は、より強大な悪を滅することで、償えるでしょう」

ゾルダ「
より強大な悪とは?」

タージョン「昔、この地方には
<邪悪寺院>(テンプル・オブ・エレメンタル・イーヴィル)という悪の拠点がありました。その寺院は、<エムリディ草原>の戦いの後に壊滅させられましたが、最近、近くの<堀城砦>(モートハウス)で、寺院を復活させようという連中が集まっている、という噂を耳にします。その噂の真偽を確かめ、可能なら、その連中を倒すことを命じます」

ゾルダ「(小声でブツブツと)頼みます、じゃなくて、命じます、かよ」

タージョン「何か言いましたか?」

ゾルダ「いえいえ。で、仕事を果たした後の見返りは?」

タージョン「あなたは、罪を償うための仕事に見返りを求めるのですか? その邪悪な心根が直るまで、ここには帰って来なくていいです!」

 何だか、強圧的なタージョン司教です。これって、こちらが邪悪パーティーだからなのか、それとも善良パーティーでもこういう厳格なキャラなのか気になるところ。

キラー「で、結局、尻尾を巻いて退散してきたわけか?」

リジェ「カリスマ弁護士がだらしないわね」

ゾルダ「交渉事では、自分が下手に出ることも必要なんだよ。いつでも、威張っていればいい、ってもんではない。要は、いかに自分に利益が上がるようにするかだ」

キラー「確かに、利益はあったな。
モートハウスに行けって情報が手に入った」


王蛇「そこに、倒すべき敵がいるなら、オレには文句はない」

ナイト「オレも賛成だ。それで、罪が許されるなら」

キラー「許されるかな? ああいうローフルな宗教は、正義の名の下に、信徒に限りない奉仕を求める傾向があるぜ。
罪を許すって美名の下に、信徒に永続的な奉仕を誓わせ、それを強要する。 俺は、そういう奴らのために働くのはゴメンだね」

ゾルダ「だったら、どうするんだ?」

キラー「……
モートハウスには行く。しかし、それは聖カスバート教会のためなんかじゃない。そこにあるお宝を手に入れるなり、<邪悪寺院>とやらの手がかりをつかむなり、 俺たちの利益のために行くんだ」

 こうして、最初の探索場所、モートハウスに向かうことになった一行です。果たして、そこで待ち受けるものは? (つづく)

●特別コラム:グレイホークの信仰2 & フォーゴトンレルムとの対応

王蛇「うぉぉぉぉ、早くオレに戦わせろ!」

キラー「おい、
浅倉。お前は何の神を信じているんだ?」

王蛇「神なんて、信じるか。オレはとにかく、イライラしているんだ。相手をブッ殺せるなら、何だっていい」

キラー「なるほどな。どうやら邪悪なバーバリアンは、
虐殺神エリスヌルの生き方を体現しているようだ」

王蛇「何だそりゃ?」

キラー「
エリスヌルは、<混沌><悪><欺き><戦い>を司っている。正々堂々とした戦いではなく、全てを破壊し、奪い、卑怯でも勝つことを重んじる。獣のような神ってことだ」

王蛇「そんなの知るか。神だろうが何だろうが、オレはぶっつぶしてやる」

キラー「ああ、その心意気には賛成だ。だが、そうなるためには、もっと経験を積んで、強くならないとな」

王蛇「だから言ってるだろう。早く戦わせろって。戦って強くなる。それがRPGってもんだろ」

ゾルダ「やれやれ。戦いのことしか頭にないバカはこれだから」

キラー「そういう
北岡は何を信じているんだ?」

ゾルダ「俺は魔法使いだからね。
魔術の神ボカブだ。<知識><魔法><欺き>を司っている」

キラー「無難すぎて、面白みがないな」

ゾルダ「放っておけ」

キラー「さて、秋山、残っているのはお前だけだ」

ナイト「オレは、
盗賊の神オリダマラなんだが……」

キラー「何か問題があるのか?」

ナイト「<混沌><幸運><欺き>を司っているのはいい。しかし、どうも神のイメージがオレにはそぐわない」

キラー「う〜む、別名
『笑うローグ』か。ワインを飲んで、楽しく音楽を奏で、ユーモアや芸を興じ、おふざけを旨とする。典型的なトリックスターの神だな」

ナイト「これは、どう見ても
城戸の生き方だ。クールを旨とするオレの流儀じゃない」

キラー「まあ、グレイホークのことをよく知らないプレイヤーが、じっくり調べる前に適当に選んだ信仰だからな」

ナイト「……ライダーではなくて、某吸血鬼物だと納得できないわけでもないんだが」

 なお、これらグレイホークの神々は、D&D3版の基本ルールで推奨されている神格だったりします。参考までに、フォーゴトン・レルムの神々との対応関係も見てみると、

●ヴェクナ:ヴェルシャルーン、シャア

 ヴェルシャルーンは、アンデッドの神。
 シャアは、赤い彗星……ではなくて、暗闇と神秘の女王です。PORでオローグが信仰していました。

●ファラングン:ショーンダカル、セルーネイ

 ショーンダカルは、旅を司る風の神。PORでも紹介済み。
 セルーネイは、シャア神と双子の女神ですが、月の光と放浪を司り、闇の神とは対立関係にあります。ヴェクナファラングンには接点がありませんが、シャアとセルーネイの対応関係なら、デズモゾーリャの眷属としてのリジェ仲代先生の対応関係に通じるものがあるように思えます。

●エリスヌル:ガラゴス、シアリック、マラー

 ガラゴスは、戦争と破壊、略奪を司る神。
 シアリックは、殺人と陰謀の神。彼は、「シャドウデイル・サーガ」の主人公冒険者の一人で、結果的に悪に転向して、他の仲間(ミッドナイトとケレンヴァー)と対立関係になりました。
 マラーは、弱肉強食の獣の神。
 これら3柱の神は、今のところ、コンピューターゲームでは登場しておらず、NOVAにとっては印象が薄いです。

●ボカブ:アズース、ヴェルシャルーン、サヴラス、ミストラ

 アズースは、ウィザードの神。
 ヴェルシャルーンは、前述のとおりアンデッドの神で、ネクロマンサー(死霊魔術師)をも守護します。
 サヴラスは、運命を司り、占術の使い手を守護します。
 ミストラは、PORでプレイヤーキャラクターの後ろ盾となった魔術の女神。「シャドウデイル・サーガ」の主人公女性ミッドナイトが、神の権能を引き継いだ、という設定があります。

●オリダマラ:オグマ、スーニー、タイモーラ

 オグマは知識の王で、PORのジミーが信仰していました。アイデアと物語を守護する点が、オリダマラとの共通要素。
 スーニーは、美や愛を司る女神。アフロディーテやヴィーナスを連想します。
 タイモーラは、幸運を司る陽気な女神。「笑う門には福来たる」を体現した神で、商人にも人気があります。
 いずれも、「盗賊の影の一面」よりは、「陽性」を重視しているようです。まあ、「影の一面」を司るなら、どうしても「陰謀」とか「殺人」の神になってしまい、オリダマラとはいまいち相容れなくなるのでしょう。

●聖カスバート:ティール、ヘルム、ホアー

 記事の性質上、邪悪な神が多くなるので、正義側についても一つ。
 ティールは、BGでパラディンNOVAが信仰している神。正義と裁きを司ります。
 ヘルムは、守護と力を司り、似た権能のトーム(PORでエリスタンが信仰)と良きライバル関係にあります。違いは、トームがローフルグッドで、ヘルムがローフルニュートラルという点。トームは積極的に悪を探し出して狩ることを旨としているのに対し、ヘルムはあくまで悪の進行を防ぐのに専念しているという点でしょうか。
 ホアーは、旅と復讐を司る神。悪を追跡して狩ることを奨励、ってことは、人呼んで快傑ズバットな神様かと。

 

●2006年1月2日(月)・モートハウス突入(Into the Moathouse)

 ホムレット村での散策を終えて、ようやくダンジョン探索に挑戦することになった邪悪戦士たちです。
 PORをプレイした後だと、どうも展開が遅い、と感じる本作ですがね。ダンジョン探索メインのPORに比べて、こちらは街での交渉に力が入っていて、プレイ感覚はむしろ「バルダーズゲート」に近い感じ。
 でも、いよいよダンジョンってことで、準備も念入りに。

ゾルダ「よし、俺はカエルを準備するぞ!」

キラー「カエル? 何のことだ?」

ゾルダ「魔法使いは、使い魔を用意できるんだよ。そして、選んだ使い魔によって、能力に修正を受ける」

キラー「それで、どうしてカエルなんだ?」

ゾルダ「カエルだと、HPが+3されるんだ。これでHP倍増だ!」

王蛇「やれやれ。たったの3で大騒ぎか」

ゾルダ「(無視して)もちろん、カエルの種類はウシガエル。名前は、
吾郎ちゃんに決定と」

 この後、酒場でモートハウスについての情報収集をしていると、一人の魔法使いが話しかけてきます。

魔法使い「こんにちは。私はスプグノールと申す旅の魔法使いです。あなた方がモートハウスを探索すると聞いて、仲間に加えて欲しいと思いまして」

キラー「ほう? 何ができる?」

スプグノール「私は2レベル魔法使い。HPが8あって、マジックミサイルが2発撃てます」

王蛇「
北岡より、優秀じゃないか」

スプグノール「私の目的は、スクロール(魔法の巻き物)。それだけは私に優先して渡してくれる、という条件で、仲間に加えてもらえませんか?」

キラー「魔法使いが2人ってのは、心強いねえ。スクロールくらいなら惜しくない。連れて行ってやろう」

ゾルダ「ムッ、ライバル出現か」

キラー「ついでに、もう一人前衛戦士が欲しいんだけどなあ」

 PC5人に加え、本作ではNPCを3人まで雇えます(最大8人パーティー)。獲得経験値は下がりますが、その分、余裕のある探索ができるってことで。

禿頭の戦士「オラはライモル。ご主人様、雇っていただけないだか?」

 交易所で知り合った戦士も加入させて、当面7人パーティーで、モートハウスに向かう一行でした。
 モートハウスは、堀城砦と訳されます。昔、ウィザードリィ3で「モートモンスターという水ヘビ」と戦ったことが思い出されます。
 モートという名前のとおり、城砦の周りに水堀があって、そこから飛び出てくるのは……、

ジャイアントトード「ゲコゲコ、ゲコゲコ」

ゾルダ「ご、吾郎ちゃん?」

 巨大カエルが出現して、思わず、カエルの苦手なマジブルーを連想してしまいました。

王蛇「たかがカエル。切り刻んでくれる」

ジャイアントトード「ゲコゲコ(と言って舌を伸ばす)」

王蛇「うおっ、巻きつかれた!」

ジャイアントトード「パックンチョ!」

ゾルダ「何てこった。カエルがヘビを食べるなんて」

王蛇「うおーーーー、カエルの胃袋で溶かされるッ」

ナイト「仕方ない。オレが前衛に出て、助けてやる」

キラー「俺も前衛で援護だ」

リジェ「くらえ、スリング」

ゾルダ「マジックミサイル!」

スプグノール「援護します。マジックミサイル!」

ライモル「オラも弓うつ」

 集中攻撃の結果、カエルを撃退。胃袋の中の王蛇は救い出されます。

王蛇「ちっ、ひどい目にあった。体中ベトベトだ」

リジェ「やだ。そこの水堀で体、洗ってきたら?」

王蛇「そうだな」

ジャイアントトード「ゲコゲコ、ゲコゲコ」

王蛇「うおっ、また出やがったな。こうなったら、
オレの怒りは爆発寸前!」

 
バーバリアンの特殊能力「バーバリアンの怒り」が発動します。これは、時間制限があるものの攻撃力とHPを飛躍的に上昇させる効果があります(副作用としてACが下がりますが)。

王蛇「食われる前に、殺ってやる! カエルのくせに、ヘビに逆らった報いを思い知れ!」

キラー「何だか、
タージョンにやられた恨みも混じっているみたいだな。よし、 俺も特殊能力だ。俺の歌を聞け!」

 バードの特殊能力「バードの歌」が発動。仲間の攻撃命中とダメージが1上昇します。たかが1とは言え、こういう地道な援護がなかなか侮れないのが、D&Dの初期レベル。

王蛇「ふう。何とか退治できた」

キラー「よし、村に帰るぞ。呪文も、特殊能力も使い果たしたからな」

 ホムレットの宿屋で回復した後、再度、モートハウスへ。さらに数体のカエルを倒した後、ようやく建物に入ることができます。入り口近くの塔でクモを退治すると、そこが睡眠場所になります。そして、塔から出たところ、

ゾルダ「(ビュンッ)いて、矢が飛んできた」

盗賊「今のは威嚇だ。この次は当てるぞ!」

ゾルダ「もう当たってるよ! 
吾郎ちゃんがHPを上げてくれなかったら、あっさり戦闘不能になるところだった

王蛇「ええい、ゴチャゴチャうるさい! うおおおおおおおおおおッ!」

盗賊頭「何? 矢に狙われてる状況で、突っ込んでくるだと!」

ナイト「まあ、あいつは警官に完全包囲されて、銃を撃たれる中でも、突撃する奴だからな」

盗賊頭「撃て、撃て、撃ちつくせ」

ゾルダ「やれやれ、仕方ない。くらえ、スリープ!」

盗賊弓兵(バタバタバタ)

ゾルダ「ふう、眠ってくれたよ」

ナイト「オレも突撃だ」

キラー「俺も歌いながら突撃」

リジェ「ミコさま、待って。あたしも」

ゾルダ「……って、せめて回復してから行ってよ」

 こうして、建物本館を守る盗賊部隊との戦いは、怒りの王蛇の突撃で勢いづいたまま終結。
 この戦いでレベルアップした一行は、回復のために一度引き返した後、建物の中に入っていくのでした(つづく)。

レベル2パーティーの能力紹介

●王蛇(浅倉威):レベルバーバリアン。HP31。AC19
  得意スキル:威圧
、聞き耳、サバイバル
  肉体ST
、反応ST2、意志ST0

・コメント
 バーバリアン
浅倉は、装備をチェーンメールに換えて防御力アップ。さらに、レベルアップによって、HPもいち早く30を越えました。打たれ強さ抜群の狂戦士として、パーティーの先陣を切って大暴れが期待できます。

●ゾルダ(北岡秀一):レベル1ウィザード/レベル1ファイター。HP。AC11。
  得意スキル:鑑定4、交渉4、情報収集4、聞き耳
、捜索5、真意看破5
          呪文学8、視認

  
追加フィート:高速装填(クロスボウを早撃ちできる特技)
  肉体ST
+1、反応ST1、意志ST5

・コメント
 とりあえず、HPを高めたいので、ファイターを選択したんですが、結局、伸びたのは3だけ。あまり有効なレベルアップではなかったようです(;;)。

●キラー(仲代壬琴):レベル1バード/レベル1レンジャー。HP12。AC17
  得意スキル:鑑定7、はったり6、精神集中4、交渉6、情報収集8、
         治癒
、聞き耳5、捜索10真意看破5、呪文学7、
         魔法装置使用4、実行(演奏)6
  肉体ST
、反応ST、意志ST3

・コメント
 
予定通り、レンジャーのレベルアップ。レンジャーは宿敵を選べるのですが、仲代先生の宿敵は「人間」。いわく、世界で一番数が多く、邪悪で手強い生き物とのこと。

●リジェ:レベルクレリック。HP16。AC16。
  得意スキル:精神集中
、交渉、情報収集4、治癒7、聞き耳4
          呪文学
、視認4
  肉体ST
、反応ST3、意志ST

・コメント
 特に問題はない、無難なレベルアップ。現段階で、回復呪文が使えるのは彼女だけなので、
キュアライトウーンズの使用回数がそのまま、パーティーの生命線と言えます。

●ナイト(秋山蓮):レベル1ローグ/レベル1ファイター。HP20。AC17。
  得意スキル:鑑定5、装置無効化5、隠れ身8、聞き耳5、忍び足8、
          開錠8、手技4、捜索6、視認5、軽業8
  追加フィート:無視界戦闘
  肉体ST
、反応ST6、意志ST0

・コメント
 ファイターとして成長。HPも十分高まったので、これで安心して前衛に出すことができます。

 

●2006年1月3日(火)・地下の廃墟(The Underruin)

 モートハウスに入った邪悪戦士たちを待ち構えていたのは、

巨大ネズミ「チューチュー」

王蛇「食料発見!」

ゾルダ「……って、食う気かよ!」

王蛇「ダンジョンサバイバルでは、食料の確保が大切だというのは、先代冒険者も言っていたぞ。ネズミもカエルも栄養源になる。オークや、アンデッドよりはよっぽどマシだ」

キラー「さすが、サバイバル技能7レベルの野蛮人は、言うことが違うねえ」

リジェ「でも、あたしはネズミやカエルは食べたくないなあ」

キラー「心配するな。PORと違って、俺たちには拠点にできる村が近くにある。食料の確保は問題ない」

ナイト「食料の心配よりも、敵の心配をしてくれ。このネズミ、倒しても倒しても湧いて出てくる」

 ネズミに噛まれると、病気になったりします。ただ休息をとると回復するので、大きな障害にはなりませんが、それが分かるまでは、どうやって治療するか、ルールブックを探して試行錯誤してました。
 で、何度かネズミを倒した後、キリがないと判明し、無視することに決定。こちらが攻撃しなければ襲ってきませんので、実害はありません。
 地上階の捜索を一通り済ませて、地下への階段および隠し扉も発見。隠し扉の方を開けると、

邪悪な僧侶の一団「ええい、見つかったか。かくなる上は、目撃者は皆殺しだ!」

王蛇「面白い。皆殺しになるのがどちらか、思い知らせてやる!」

リジェ「あの人、何だか生き生きとしてる」

ゾルダ「
浅倉だからな」

ナイト「それで十分説明になっているところが、
浅倉浅倉らしいところだな」

キラー「王蛇の星が奴を呼ぶ♪ 奴は野蛮人、呼ばれたからは♪ 鉄の左腕の折れるまで、熱い血潮の燃え尽きるまで〜♪」

ナイト「何だ、その歌は?」

ゾルダ「某
『サムライ巨人軍』の替え歌だな」

キラー「もちろん、
浅倉を応援する歌だ。他にもあるぞ。最凶野郎♪ (最凶、最凶、最凶) 最凶 ダイ王蛇♪ とかな」

ゾルダ「合体コードはクロス・トライアングルってところか」

ナイト「ええい、マニアどもめ。オレも前衛に出るぞ。援護を頼む」

リジェ「回復は任せておいて」

 こうして、最凶戦士王蛇の大暴れと、仲間の支援のおかげで、邪悪な僧侶たちは全滅。僧侶の遺品は、「金色の燃える目」の模様付きローブでした。

キラー「一体、これはどこの宗派のマークだろうな」

リジェ「さあ。少なくとも、デズモゾーリャ様のものじゃないわね」

ナイト「そもそも、
<邪悪寺院>は何を祭っていたんだ?」

ゾルダ「
エレメンタル・イーヴィルってことは、邪悪な元素精霊らしいんだが」


キラー「それは後で
タージョンに確認するとして、問題はこれからどうするか、だな。偵察任務としては、これで十分だと思うんだが、この後、地下に踏み込んで、僧侶連中の親玉と対面する気はあるか?」

王蛇「何をグズグズしているんだ! さっさと地下に踏み込むぞ。オレのイライラは、こんなザコ相手じゃ収まらん」

キラー「やれやれ。行けるところまで、行ってみるしかなさそうだな」

 地下に降りると、遭遇したのは巨大な人食い鬼オーガー。オーガーと言えば、アイスウィンドでは1レベルで戦ったことがあります。今回は2レベルなので楽勝と思いきや、ナイトが一撃で13ダメージを食らって、ヒヤっとする場面も。しかし、それ以上の被害は受けずに撃破。

王蛇「フッ。仮面ライダーオウガなど、敵ではない」

キラー「そう言えば、そういう奴もいたなあ」

 
さすがに、オーガーを倒した後で、ケンタウロス形態の騎馬戦士に変わることはありません……って、『パラダイスロスト』も、もう記憶から風化しつつありますね(苦笑)。
 地上での休息のあと、探索はさらに続きます。ゾンビなんかも撃退したうえでの感想。PORより、TOEEは登場モンスターが多彩なので、ダンジョン探索も飽きが来にくいです。水堀から出てきたカエルを皮切りに、モンスター登場シーンも演出が凝っているので、次は何が出るかな? とドキドキ感が維持できます。

 探索も順調で、廃墟と化した建物の地下室から、より広い地下洞窟に出てきたところで遭遇したのは、ハイエナ男のノールの集団。何だかBGを思い出して、なつかしいです。「イライラするぜ」みたいなことを言っているノールもいたなあ。今回は、こちらに本家「イライラ男」がいるわけですがね。

ノールの頭「ええい、まったく、あの頭のおかしいマスターにはイライラする!」

王蛇「何だお前は! 人の専売特許のセリフを勝手に使いやがって!」

ノールの頭「おお、ちょうどいいところに人間が。おい、お前、金貨100枚払わないか。そうすれば、ここを通してやるぜ」

王蛇「ふざけるな! オレは金には頼らん。力に頼る」

ノールの頭「面白い。おい、者ども、このふざけた身の程しらずをたたんじまいな」

 こうして、ノール軍団との「イライラ決戦」が始まるわけですが……連中、結構、数が多くて勝てませんでした。BGでは、3レベル冒険家5人の力で、ノールの要塞を壊滅できたのに……。
 仕方なく、セーブポイントに戻って、対策を練り直すことにします(つづく)。

 

●2006年1月3日(火)・亡者使い(The Undead Master)

 思わぬ強敵ノール軍団に対し、撤退を余儀なくされた邪悪戦士たちは、一度、ホムレットに引き返すことにします。
 目的は、偵察任務の報告と、敵を倒して得た収穫品を売りさばくこと。

タージョン「なるほど。やはり、モートハウスには邪悪な僧侶の一団が巣食っていましたか」

ゾルダ「そうなんですよ。このローブが証拠です。
『金色の燃える目』に心当たりはありませんか?」

タージョン「いや、かつての
<邪悪寺院>騒動の時は、複数の悪の勢力が入り混じって活動していたので、その紋章の全てを覚えていられないんですよ」

ゾルダ「(小声でブツブツと)敵の実態をつかんでいないとは、思ったより使えない奴だね、吾郎ちゃん」

吾郎ちゃん
「ゲコゲコ」

タージョン「何か言いましたか?」

ゾルダ「いえいえ。ペットのカエルをなだめていただけですよ。……で、この後、どうするんです? 偵察任務は、ボランティアで行いましたが、これ以降は危険が想定されるので、きちんとした仕事にしたいんですよ。つきましては、報酬の話を」

タージョン「相変わらず、欲深い邪悪な人ですね。あなたのような人に支払う報酬は、ビタ一文ありません」

ゾルダ「(小声でブツブツと)だってさ。信徒からは寄付金を集めるくせに、ずいぶんケチくさい教会だね、吾郎ちゃん」

吾郎ちゃん
「ゲコゲコ」

タージョン「何か言いましたか?」

ゾルダ「いえいえ。ペットのカエルがおとなしくしていないもんで。……しかし、危険が想定される仕事に対して、報酬を与える契約は、法を重んじる神としては 当然のことではないですか。しかも、村の近辺で邪悪な僧侶が活動をしているのに、教会は金を惜しんで、そのための抜本的な対策を何ら取ろうとしない。そういう噂が村人たちの間で流れたら、人々の信仰心はどうなるでしょうね」

タージョン「それを心配するなら、あなた方がボランティアに務めればいいんですよ」

ゾルダ「分からない人だな。我々は、あなたの教会の信徒ではない。あなたの教会と付き合って、利益が得られないなら、とっとと別の仕事を探します。要は、あなたが我々の仕事のパトロンになってくれるかどうか、です。パトロンには報酬分の忠義を尽くしますし、そうでないなら、村を守る義理は我々にはない。我々を雇うだけの資金がないとは言わせませんよ。こちらは、寄付金集めのボランティアもしました。その金は、どこに消えたんです?」

タージョン「それを教える必要はありません」

ゾルダ「つくづく、あなたは商談に向かない人だなあ。いいですか、金が払えないなら、報酬代わりに情報を渡す、という手もある。あなたは正義の人かもしれないが、世の中は正義だけで動いているわけではない。悪を全て滅ぼせば、それで済む、という考えでは、戦いは決してなくならないんですよ。金を欲しがる小悪人に対して、些細な利益を提供して、むやみに悪事に走らないように管理するのも、優秀な政治家には必要なんです。正義だけでなく、悪もきちんと管理できる懐の大きさこそ、私があなたに求める資質です。あなたには、それだけの可能性がある、と考えたのですが……いやあ、残念だなあ」

タージョン「……つくづく、舌の回る人ですね。よろしい、変な噂をばらまかれたくないから、我々教会の事情だけ、お話ししましょう。知ってのとおり、我々は寄付金集めに奔走しています。その理由は、
<邪悪寺院>復活に備えての城砦を村に建設するため、です。村を守るための城砦建築こそ大事で、それ以外の問題は些事に過ぎません。我々は、些事に費やす資金は持ち合わせていないのです

ゾルダ「なるほど。大事の前の小事は見逃す、と。実に立派な考えです。では、金を動かさず、あなた自ら、
モートハウスの討伐に赴いては? あなたほどの腕の立つ神官戦士なら、我々駆け出しの冒険者以上の戦果を挙げられると思いますが」

タージョン「(ため息をつきながら)私も、そうできれば、と思いますよ。しかし、私にはこの教会を守る仕事がある。うかつな行動をして、教会を留守にはできません。世の中には、他人の留守中に教会に火をつける邪悪な輩がいますからねえ」


ゾルダ「ハハハ、確かに」

タージョン「昔、
<エムリディ草原>で紛失した力の秘宝さえあれば、こんな悩みも簡単に解決するんですがね」

ゾルダ「
力の秘宝ですか。それを発見すれば、それなりの報酬を約束できますか?」

タージョン「ずっと人をやって、探させているんですがね。しかし、あそこは危険です。おそらく、
モートハウスよりもね」

 
という長い会話の末に、<エムリディ草原>のフラグが立ちました。もっとも、実際のゲーム内会話はもう少し断片的な代物なんで、それを再構成したら長くなっただけなんですがね。いずれにせよ、要求はしても支払いはしない聖カスバート教会ってのは事実です。収入は、倒した敵の装備を交易所で売り払った分だけ。
 それでも、そこそこの儲けがあったので、酒場に繰り出します。そして、ギャンブルに挑戦(笑)。

キラー「よし! イカサマを見破ったぞ!」

ファーノク「チッ、ばれてしまったか」

キラー「さあ、官憲に突き出してやろうか。いや、教会の
タージョン司教がいいか。あいつは法に厳格で、情状酌量の余地なしって聞いてるからな」

ファーノク「そ、それだけは勘弁してくれ、兄貴。冒険の合間の、ほんの退屈しのぎだったんだ。イカサマも、手先の技の腕が落ちないようにって……」

キラー「お前、腕は立つのかい?」

ファーノク「ああ。こう見えても、4レベルローグで、HPは25だぜ」

キラー「そいつは使えそうだな。ついて来い」

 
ってことで、8人目の仲間、イカサマ盗賊のファーノクの加入です。戦力はこれ以上増やすことはできません。

キラー「さて、我々の目的だが、聖カスバート教会が持っていると噂されていた、力の秘宝アレの入手だ」

ゾルダ「しかし、
アレ<エムリディ草原>
で紛失したらしい」

キラー「そこで、これから
<エムリディ草原>に向かうことにする。モートハウスは一時棚上げだ」

 エムリディ草原は古戦場跡。ってことは、白骨化した死体がゴロゴロ転がっているわけです。そんな死体が地面からニョキニョキと生えてきて、スケルトン軍団が出現。しかし……

リジェ「ターン・アンデッド♪」

スケルトン軍団(撤退せず、リジェの周囲に集まってくる)

リジェ「あれ、こいつら、離れて行かないよ。あっち行けったら」

スケルトン軍団(逃げるのではなく、整然と行軍する)

リジェ「? 止まってみて」

スケルトン軍団(ピタッと止まる)

リジェ「お座り」

スケルトン軍団(座る)

キラー「どうやら、こいつら、
リジェの命令に従うようだな」

リジェ「さすが、デズモゾーリャ様♪ おもしろ〜い」

 本当に面白いです。
 善良なプリーストはアンデッドを破壊できますが、邪悪なプリーストはアンデッドを支配できる。ルールでは知っていましたが、実際にゲームでやってみると、こんなに楽しいとは思いませんでした。まあ、アイスウィンドでも、モンスターサモニングは結構楽しめ、しかも有用でしたが、今回は自分で召喚したのではなく、敵として出現したモンスターが従ってくれるのです。
 おまけに、その場の戦闘が終わっても、ずっと付いて来てくれる! 古戦場跡で登場するスケルトン軍団を全て味方にしていけば、戦力としては非常に心強い。それでも……

クマ「ぐわー」

巨人「ぐわーーーーー」

キラー「ちょっと待て。こんな奴らまでいるのか、ここは?」

 
脅威度1〜2の相手とやり合っていた状況で、出くわした脅威度4のクマと、脅威度7のジャイアント。さしものスケルトン軍団もあっさりなぎ払われてしまうのでは、勝ち目が薄い。仕方なく、撤退する一行でした。

キラー「クマと巨人はまだ、どうしようもないが、このスケルトン軍団は収穫だ。今から、モートハウスの攻略を再開するぞ」

 こうして、アンデッドマスターリジェに率いられた骸骨軍団を引き連れ、堀城砦に向かう邪悪戦士たちでした。(つづく)

 

●2006年1月3日(火)・モートハウス陥落(Fall of the Moathouse)

 毒をもって毒を制す。
 悪を倒すには、より強大な極悪をもってする!
 モートハウスを攻略するために、スケルトン軍団をゾロゾロと引き連れる一行の姿を見ると、いかにも邪悪なパーティーを使っていることを実感します。
 まさに、気分は「戦闘員に命令する悪の幹部」の如し。

 しかし……せまいダンジョンの中では、大勢のスケルトン軍団も意外と機能しません(苦笑)。ザコ大勢が群がっているのは、かえって邪魔だったりします。
 結局、ノール軍団を倒すための絶対戦力とは言えず、力での攻略は断念します。

キラー「分かった。無益な戦いはやめよう。金貨ならやる。俺たちもあれから稼いだからな。いくらだ?」

ノールの頭「うむ、オレたちのマスターと違って、話の分かる男だ。金貨は100枚!」

キラー「高い! お前たちも命が大事なら、もっとまけろ」

ノールの頭「ムム、仕方ない。では半額の50枚で、どうだ」

キラー「それが妥当な金額だな。では、行っていいぞ」

ノールの頭「う〜む、もう一つ提案だが、マスターの居所を聞きたくないか? もう、金貨100枚払えば、情報を売るぞ」

キラー「いらん。そんな物、ダンジョンをしらみつぶしに探せば、分かることだ。最初から、そうするつもりだしな」

 こうして、金の力でノール軍団を追い払うことになります。王蛇との会話の際に「金額をまける」という選択肢が出なかったのは、仲代先生との交渉能力の差って奴ですね。

 この後、ダンジョンを進むと、邪悪な僧侶の本陣に踏み込むことになります。しかし、こちらは温存したスケルトン軍団の勢いと、暴れ回る王蛇、その他7人の冒険者の支援で大勝利! この戦いで、レベルがアップします。
 倒した敵のボスの名は「副官」。つまり、その奥にボスがいるってことなんですが……。

ボス「あら、あなた達は一体何? この『美しきラレス』様の部屋に無断で入るなんて。副官たちは何をしているのかしら?」

キラー「お前、もしかしてオカマか?」

ラレス「オカマなんて失礼な言い方はよして。わたしは男。ロルス様の名高い神官にして、美貌の主ラレスの名を知らないなんて……こんな無作法な人たちを入れるなんて、副官はどこよ?」

王蛇「お前はバカか? 戦闘の音が聞こえていたろうが。奴は、オレたちが倒した」

ラレス「まあ、バカなんて、あなたみたいな野蛮人に言われたくないわ」

王蛇「おい、
仲代。こんなバカなオカマは、さっさとぶちのめそうぜ」

キラー「ああ、俺もそうしたいのはやまやまだが、もう少し情報が手に入らないものかと思ってな。おい、
ラレスとやら。お前が、ここのマスターだってのは本当か?」

ラレス「『美しきラレス』様とお呼びなさい!」

キラー「やかましい! まだ、状況が分かっていないから言っておくがな。お前の部下は全滅、ここに残っているのは、お前一人だけなんだ。お前は命令できる立場にはない。命令するのは、この俺だ」

ラレス「わ、分かったわよ。私がここのマスターよ」

キラー「今は、元マスターだな」

ラレス「くッ。こんなことをして、一体、何が目的? 言っておきますが、わたしは
邪悪寺院復活のための先遣部隊を任されているの。わたしに、もしものことがあれば、本隊が黙っていないわよ」

キラー「その
邪悪寺院はどこにある? 言っておくが、邪悪ってことなら、俺たちも相当なもんだぜ。ここにいるリジェは、邪神デズモゾーリャの巫女。俺も、デズモゾーリャをねじ伏せたほどの力の持ち主だ。浅倉は極悪犯罪者だし、北岡は狡猾な悪徳弁護士。秋山は……ヴァンパイア・ホストだ」

ナイト「オレを邪悪な仲間にするのは、遠慮してくれ」

キラー「今さら何を言ってる! 俺たちのパーティーにいるんだから、邪悪を黙って受け入れるんだな」

スプグノール「あのう、お言葉ですが、私たちの存在が忘れられているのでは?」

ライモル「んだ、んだ」

ファーノク「オレは、さすらいのギャンブラーと名乗っておくか」

キラー「ええい、話がややこしくなるから、お前ら、NPCズは会話に入ってくるな。能力値もロクに分からず、所持アイテムも自由に売らせてくれない連中は、その他大勢らしく、大人しく引っ込んでいろ」

スプグノール「……だそうです」

ファーノク「やれやれ、仕方ない。兄貴は強圧的だからな」

ライモル「んだ、んだ」

リジェ「ミコさまにあまり逆らうと、ダーツの的にされるわよ」

ファーノク「そんなワニみたいな目には会いたくないから、黙っているよ」

ラレス「なるほど。あなたたちが邪悪ってのは本当みたいね。いいわ、だったら、わたしの部下にしてあげる。そうすれば、邪悪寺院にも案内してあげるわ」

キラー「……。まだ、自分の立場が分かっていないようだな。部下になるのはお前だ。そうすれば、命だけは助けてやる」

ラレス「なめないで! この『美しきラレス』、先遣部隊の隊長よ。侵入者におめおめと屈するものか」

キラー「なら死ね。いいぞ、
浅倉

ラレス「ギャーッ」

 こうして『美しきラレス』は、はかなく散ってしまいました。邪悪戦士なんだから、邪悪な敵に従うって選択肢もあったのですが、ラレスの話し口調に、あの仲代先生浅倉が大人しく従うとは思いませんでしたし。
 ともあれ、モートハウスの攻略は終了し、ホムレットの村に戻る一行でした。(つづく)

レベル3パーティーの能力紹介

●王蛇(浅倉威):レベルバーバリアン。HP37。AC19
  得意スキル:威圧
、聞き耳、サバイバル
  追加フィート:武器熟練(ロングソード)
  肉体ST
、反応ST、意志ST

・コメント
 期待どおり、パーティーの先陣を切って大暴れです。
 あと、サバイバル技能(ランダムエンカウンターとの遭遇を避けられる)も、密かに活用しています。でも、
浅倉の場合、わざわざ遭遇を避けないのが本筋とも思うのですがね(苦笑)。

●ゾルダ(北岡秀一):レベルウィザード/レベル1ファイター。HP13。AC11。
  得意スキル:鑑定4、精神集中
、交渉、情報収集4、聞き耳、捜索5、
          真意看破
呪文学10、視認
  
追加フィート:追加HP+3
  肉体ST
、反応ST1、意志ST

・コメント
 ローフルな相手との交渉役という仕事で活躍中の北岡先生。魔法使いとしての活躍は、これからに期待。

●キラー(仲代壬琴):レベルバード/レベル1レンジャー。HP18。AC17
  得意スキル:鑑定
、はったり、精神集中4、交渉10、情報収集10
         治癒
、威圧、聞き耳5、手技、捜索10真意看破5、
         呪文学7、魔法装置使用4、実行(演奏)

  追加フィート:武器の妙技
  肉体ST
、反応ST、意志ST

・コメント
 
仲代先生の本職は医者です。そして、バードの使える呪文の中には、回復呪文もあって、今回使えるようになりました。
 また、追加フィートの「武器の妙技」は、軽量武器を筋力でなく敏捷力ボーナスで使えるようにするもの。これによって、前衛での命中率が格段に上昇しました。
 歌って、癒せて、戦いもできる、と実に万能選手ぶりがありがたいバードだったりします。

●リジェ:レベルクレリック。HP25。AC16。
  得意スキル:精神集中
、交渉、情報収集4、治癒、聞き耳4
          呪文学
、視認4
  
追加フィート:ターン強化
  肉体ST
、反応ST、意志ST

・コメント
 アンデッド使いとして、邪悪なプリーストの真価を発揮した
リジェです。
 問題点は、飛び道具のスリングの弾が入手しにくく、前衛に出る機会が多くなること。
仲代先生みたいに、「武器の妙技」で筋力のなさを補う必要を感じています。

●ナイト(秋山蓮):レベルローグ/レベル1ファイター。HP24。AC20
  得意スキル:鑑定5、装置無効化
、隠れ身、聞き耳5、忍び足
          開錠
10、手技4、捜索6、視認5、軽業
  追加フィート:神速の反応
  肉体ST
、反応ST、意志ST0

・コメント
 鎧もレザーから、チェーンに着替えて、前衛戦士としての役割を強化。
 それにしても、ストーリーの中での立場は地味だなあ、と思ってます。

【2ページ目へつづく】