小学1年
tuki.png(817 byte)  象形。三日月を描いたもの。
 甲骨文では中に小点のある字体とないものがともに「月」「」の両方の意味で使われたが、周代には小点があるものが「月」、ないものが「夕」の意味で使い分けられるようになった(落合淳思「漢字の構造」)
 楷書では、肉・舟・円などから変化して、月と似た字体となったものが多く存在する。康煕字典には、似た字を分別するための「辨似」というページがあるが、「月」は唯一の「五字相似」として掲げられている。
 かつては、楷書の「つき」は、左下図のように中の横線二本が右につかないように書かれていたが、常用漢字表をはじめ現代の大半のフォントでは右につくものとなり、にくづきなどとの区別はつかない。
ゲツ
ガツ
つき
甲骨文
tukikouki.png(2533 byte)
康煕字典
・部首字(つき、つきへん)
  月部の字・部品:  (塑・遡)
  月を部品とするその他の字:  


部品4画
senaka.png(751 byte)「背」小篆  にくづき。「」が偏や脚の位置にくるときにとる形。中の横線は肉の繊維の表現であろう。
  にくづきに属する字(肉部の字の一部):                                     
  にくづきを部品とするその他の字:閒(→)  壓(→)     [
  同源の部品:② maturinoniki.png(441 byte)


部品4画
huku.png(907 byte)「服」金文

tinnomouni.png(3546 byte)
「朕」康煕字典
 ふなづき。の形が月と同形に変化したもの。金文や小篆では月(つき)とは区別されていた。康煕字典でも、左下のとおり、内部の2画が横線でなく点になっているが、月①に従う字と一緒に月部に入れられている。
 日本でも戦前の印刷活字には康煕字典同様のものが多かったが、新字体では月①と区別がつかなくなっている。
 ふなづきとはいうが、実際の用例は、舟よりも盤(たらい、盆)を意味したものが多い。
 「朝」については、月(つき)に従うとみなした。「」参照。
  ふなづきに従う字(月部の字の一部): 
  ふなづきを使うその他の字・部品:katuhikutikara.png(1607 byte) yusyutumigi.png(966 byte)


部品4画

「青」新字体
 旧字体「靑」が、新字体では下部の形が変わって月となった。
 理由は不明。ただし下部が月の「青」「静」「清」などの字体も、中国でも古くから使われていた。
  使われる字: 静 清 情 精 請